魔王織田信長とアインズ様の異世界転移 作:アルトリア・ブラック(Main)
今回はオリ主の目線の話です。
ナザリック地下第墳墓が異世界に転移したその日、魔王信長はモモンガと共に円形闘技場までやってきて、アウラとマーレがモモンガの出した魔獣と戦っているのをよそに一人で考え事をしていた。
(異世界へ転移かぁ…その可能性はなきにしもあらずだし、転移したのならありがたいな…)
ユグドラシル最終日にログインできたのは己の会社を弟に強奪され、翌日にアーコロジーを追放される予定だったのだ。
だからこそ、最終日にモモンガさんに最後の別れを言いにきたのだ。
『また会いましょうね』なんて実際には叶わない願いだったのだ。
それが、このような形で阻止されるとは思わなかった
出来るなら夢じゃないでいて欲しかった。
「信長さん?どうかしました?」
隣にいたモモンガさんが心配して来る
「ん、モモンガさん、これ、夢じゃないですよね」
口調が変わってるのも気にならないくらい縋るような思いで聞く
「夢じゃないと思いますよ、感覚はありますし、ログインする前までは普通に現実にいましたし、異世界に転移した可能性が高いと思います。NPCが生きてるように動いてますし」
その言葉に信長は大笑いする
「へ?どうしたんですか?信長さん」
「いや、すまんのぅ、こっちの話じゃ!転移したのなら楽しまなければな!!」
夢であっても構わない
私はこの世界で生きていく、あんな世界に戻ることなんてしない。
「俺の方からも質問良いですか」
「ん?なんじゃ」
「……リアルに帰りたいと思ってますか?」
「これっぽっちも帰りたくない!」
「即答ですか?!」
「うむ!即答じゃ!そういうモモンガさんは帰りたいのかの?」
「…いえ、待っている家族もいませんでしたし」
二人で話しているとマーレとアウラの戦いが終わったのか誇らしげにこちらに走り寄って来る。
それに続いて《転移門》が開き、シャルティアやデミウルゴス達が入ってくる
(凄い悪のギルドって感じがしてすごいなぁ〜)
ほのぼのと見ていると、隣にいたモモンガが突然絶望のオーラを出していてビクつく
(確かに、こういう感覚は現実そのものだ…)
ゲームではこんな感覚は味わえない。
「各階層守護者に聞いておきたいことがある。皆にとって、私と信長さんは一体どのような人物だ?」
(何そのおべっかを使わなければならないような質問は?!)
「シャルティア」
「はい、モモンガ様は美の結晶。まさにこの世界で美しいお方です。魔王織田信長様は女性としても男性としても言い表せない程の美と慈愛の結晶でございます」
(…なんで頬を赤らめながらいうの?あ、私、今両性体だった…!)
「コキュートス」
「は、御方々ハ守護者各員ヨリモ強者デアリ、マサニナザリック地下大墳墓ノ絶対ナル支配者ニ相応シイ方々カト」
「アウラ」
「モモンガ様は慈悲深く、深い配慮に優れた素敵なお方です。信長様はお優しく太陽のような素敵なお方です!」
「マーレ」
「モモンガ様は、す、すごく優しい方だと思います。信長様はかっこよくて、素敵な方だと思います」
「デミウルゴス」
「モモンガ様は、賢明な判断力と、瞬時に実行される行動力も有された方。まさに端倪すべからざる、という言葉が相応しきお方です。織田信長様は叡智と慈愛、戦士としても我ら守護者以上のお方であるかと」
(…デミウルゴスの評価高すぎて吐きそう…)
「セバス」
「モモンガ様は至高の方々の総括に就任されていた方。そしてお二人は最後まで私達を見放さず残っていただけた慈悲深き方々です」
「最後になったが、アルベド」
「はい、モモンガ様は至高の方々の最高責任者であり、織田信長様は明るく太陽のように我らを導いてくれるお方です。そして、お二人は私の愛しいお方々です」
(なんで最後だけ惚れ惚れしたようなそんな顔でこっちを見るんだ…)
やはり、設定を書き換えてしまったことが原因か?と思っていると…
「それでは皆の者、今後もナザリックの為に忠義を尽くすのだ!」
「「「「は!!!」」」」
魔王信長とモモンガは転移して円卓の間に戻る。
「…何あの忠誠…マジか」
「なんか、マジじゃったなぁ、これから頑張るんじゃぞモモンガさん」
「て、なんで俺だけなんですか?信長さんの方が支配者慣れしてそうじゃないですか!」
「えー、ワシギルド長じゃないしー?どっちかというと魔王の方じゃし?守護者達から至高の41人のまとめ役ってイメージあったのモモンガさんじゃろ?」
「うぅ…分かりました。分かりましたから!なんかあったら助けてください!信長さん!」
「良い良い〜」
「…うぅ、本当に助けてくれるのかなぁ…この人…」
ー守護者達ー
「うぅ〜凄かったねお姉ちゃん」
モモンガと魔王信長が居なくなった後、守護者達で集まっていた。
「流石は愛しの御方々、至高の41人のお二方」
シャルティアの言葉にアルベドが乗っかり、いきなり正妃争奪戦に入るのを見たデミウルゴスはマーレとコキュートスを連れて離れる。
「喧嘩スル程ノコトナノカ?」
「もし、方々が他の至高の方々と同じ所に行かれるかもしれない。その時に、我々が仕えるに足りるお子を残して下されればと思ったのだよ、まぁ、彼女達がいずれモモンガ様や織田信長様の御子息を生んで貰えればこのナザリックも盤石なものとなろう」
コキュートスが未来の支配者のことを考え、一人妄想の世界に突入し始めていた。
「でも、デミウルゴスさん、信長様って確か両性体でしたよね」
「そうだね、織田信長様が女性として私達のいずれかか外部の者を取るか分からないが、かの方の決定が優先だろう」
デミウルゴスが何故か誇らしげな表情をするが、マーレは首を傾げる。
「さてと、二人ともいつまで言い争っているのかね?そろそろ指示をくれないか?」
ー信長の部屋ー
転移した日の翌日、信長は自室に戻り物を整理していたりすると…
「失礼します。織田信長様」
(あ、私のことか…!)
今だに偉人の名前で呼ばれるのが慣れず、反応が遅れてしまう。
「ん?どうした?」
「何か私どもに出来る事はありますか?」
レベル1のメイドが聞いて来る
「んー、特にないぞ?そもそも、ワシの側にいてキツくない?」
魔王織田信長は微弱ではあるものの、炎を少し纏っている。
当たればヤケドが付与されダメージを喰らい続ける。
「いえ、熱くなどありません。そもそも私たちの存在意義は至高の御方々に尽くす事、例え焼かれたとしてもそれは本望でございます」
(焼け死んだら本望もクソもなくね?)
んー、と考え込み、ある事が閃く
(あ、私、今本形態だったな!第一形態で良いだろ!)
魔王織田信長は怨霊という種族で形態が1の無性形態、2の男性形態、3の女性形態とあり、最大出力で戦えるのは第3形態である。
「これでどうじゃ?」
ボンッと姿が無性形態に変わる。
(まぁ、この姿も禍々しいオーラを残しつつ和風な感じで好きだなぁ)
と物思いに耽っていると…
「申し訳ありません!織田信長様っ…!」
「んん?(なんか違くね?)」
「至高の御方に気を使わせてしまい申し訳ございません。今すぐ自害して…「待て待て待て待て!!」」
大慌てで止め、この形態になった理由を嘘ついて伝える。
ため息をつき、モモンガ達がいるであろう部屋に向かうと…
「アインズ様は現在出かけておられます」
とセバスから言われ「え?どこに行ったの?ワシに内緒で?」と言うとセバスがいろいろ説明してくれる。
椅子に座り
「なんか面白い事しておるのぅ〜ずるいの〜?ワシになんの相談もしないで?」
モモンガさんにギルド長として押し付けてしまった自分も悪いが、一言三言くらい報告欲しかった…と思っていると…
「織田信長様、モモンガ様をお止め出来ず申し訳ございません。自害する準備は出来ております。故にお鎮まりを…」
セバスが跪き、傍らに控えていたメイドは今にも失神しそうなくらい震えていた。
(あ、姿戻ってる)
それに、火の粉が周りに飛散しており、下手したら大惨事になりかねない状態だった。
「すまんの、セバスにシクスス、怖がらせてすまなかった、ワシは別に二人に怒ってるわけじゃなかったからな!安心せい!」
ニコニコ笑いながら言うと遠隔視の鏡で状況を見る
「ん?これ、天使じゃな、ドミなんとかだったような〜」
考えるより先に行動に移しているタイプの信長は幾度となくモモンガ達から注意を受けていた事を思い出す。
「ドミニオン・オーソリティと言います。第7位階天使召喚で召喚される天使とのことです」
セバスが状況を説明してくれる。
「ふむふむ、ユグドラシルの天使もおるのか、やっぱりこの世界にプレイヤーがおるのぅ」
遠隔視の鏡を見ていてモモンガが人通り終わったのを見て立ち上がる
「さて、終わったようじゃし、モモンガさんにいろいろ聞くがてらちょっと小突いて来るかのぅ〜」
そう言って歩いて行くとセバスが着いてくる
「シクススはもう休んで良いぞ、わしはセバスと迎えに行くからのぅ」
「…はい、信長様」
落ち込むシクススにニコリと笑い頭を撫で
「後で夕食をメイド達と一緒に食べたいのじゃが良いか?」
「!は、はい!準備をします!」