魔王織田信長とアインズ様の異世界転移   作:アルトリア・ブラック(Main)

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腰やった…二週間療養してと怒り気味に言われた(なんで?)

今回は聖王国編に入ります。

ノッブの第3再臨姿がやっと出てきます


『第六天魔王』

ー信長ー

 

亜人の群れと共にヤルダバオトが進軍している間、信長はヒュドラの上に設置されている玉座に座り後方にいた。

 

「…なんというか、あれだな…」

 

思わず男口調になってしまうくらい面白い光景で少し笑いがこみ上げてくる。

 

(…ヒュドラの上に玉座ってちょっとやりすぎな気が…いや、かっこいいけどさぁ!)

 

「どうされましたか?信…魔王様」

 

濃姫が心配そうに聞いてくる

 

「んー?なんでもないぞ?」

 

「お!大殿ー!ヤルダバオトが城壁に到着したみたいだぜ!」

 

長可の言葉に「おー、分かった」と言う。

 

信長は炎を出現させ、後ろに後光輪を背負った六本腕の骸骨が顕現させる。

 

「さて、楽しい劇を見せてくれるかのぅ」

 

 

 

 

 

 

 

ー聖王国、最前線ー

 

「…すごい数ですね」

 

隣で息を殺し、敵陣地を眺めている副官の独り言に我に返ったパベルは答える。

 

「あぁ、そうだ、ただ恐る必要はない。俺をサポートしてくれればいい」

 

副官だけでなく、周囲の自分の部下達が発する空気がわずかに緩む。

 

話でいると敵の陣地に動きがあった。

 

ゆっくりと一人の亜人が前に進み出てきたのだ。

 

「撃ちますか?」

 

「やめろ。しかし、射線は取れるように移動を開始しろ。そして、俺からの命令を待て」

 

部下に小さな声で命令を出すと、ざざっと影が走るように部下がが大きく散開していく。

 

その時、亜人の軍後方から物凄い熱風が立ち込めてくる。

 

(…な、なんだ!?あれば…!)

 

六本腕の巨大な骸骨が炎を巻き上げながらそこにいた。

 

その化け物の登場に部下達がざわめき出す。

 

「!そこで止まれ!!ここより先は聖王国の領土である!貴様ら亜人が来て良い場所ではない!」

 

歩いていた仮面の亜人が立ち止まる。

 

「それは当然知っております。さて、あなたはどちら様でしょうか?」

 

冷淡な声が響き渡る。

 

「私はこの城壁を守る将である!お前こそ何者だ!」

 

「なるほど、なるほど…名を聞かれたのであれば答えないのは失礼ですね、初めまして、聖王国の皆さん。私の名前はヤルダバオトと申します」

 

「まさか!」と叫んだのは将軍の近くにいた参謀だ。

 

「大悪魔ヤルダバオト!王国の王都において、悪魔達を率いて暴れたというあの悪魔か!」

 

「おお、私をご存知の方がいるとは光栄です。いかにもリ・エスティーゼ王国で拍手喝采を浴び、我らが王を復活させる事が出来て感激の極みです。それに、今宵のイベントは我らが王の劇とするために悲鳴が、絶叫が、延々と木霊するようなそんな楽しい国にしたいのです」

 

ヤルダバオトは非常に楽しげに語る。

 

パベルはここに邪悪の意味を知った。

 

聖職者たちが声高に叫ぶ『邪悪なる亜人ども』と

 

「突撃ぃ!!」

 

パベルの言葉に部下たちは一斉に後に続いて走って行く。

 

「揺かごを守る番犬ですか。嫌いではないですよ?何かを守るという事は非常に重要な事です。気に入りました」

 

ヤルダバオトは別に大きな声で話しているわけでもない。

 

そのため、パベルの位置からでは言葉が聞き取れない事だってあるはずだ。

 

「ここで捕虜にした者達は私が出来る最高の歓迎を致しましょう」

 

なぜか不思議とはっきりと届く、まるで自分たちの背後から聴こえてくるような。

 

「投降など認めません。私の、我らが王を出来る限り楽しませてください。それでは、始めましょう」

 

パベルは射殺命令を出す。

 

「ー撃てぇ!!」

 

パベルの声に合わせ、全51本の矢が飛ぶ。

 

魔法の弓から撃たれた魔法の矢だ。

 

ヤルダバオトに向かって行った矢がボロボロと地面に落ちたのだ。

 

「それではこちらも初手を打たせて頂きます。つまらないプレゼントですが、受け取ってもらえると嬉しいですね。第十位階魔法《隕石落下》」

 

パベルは頭上から不可避な速度で接近するものを感知する。

 

見上げればそこにあるのは光の塊。

 

熱せられた巨大な岩、それよりも大きな何か

 

天を切り裂き、城壁に到達した隕石が大爆発を引き起こす。

 

腹の底に轟き渡るような爆音。

 

生じた大きな爆裂はそこにいた全てをなぎ払い、そして、城壁を砕く

 

 

 

 

 

「さて、準備としてはこれぐらいでいいですね」

 

デミウルゴスは手でスーツを払う。

 

「うむ、終わったようじゃな」

 

後方からやってきた信長に膝をつく

 

カツカツと信長の足音が響き渡る。

 

傍にいる濃姫は警戒しながら崩れた城壁を見上げる。

 

「はい、楽しんでいただけましたでしょうか?」

 

「無論じゃ、劇としては最高レベルじゃ」

 

信長の満面の笑顔にデミウルゴスは感激する。

 

二人で話していると…

 

ドスンという音がして、デミウルゴス達は音の発生源を見た。

 

おそらく、城壁の上から飛び降りたのだろう。

 

ゆっくりと男が立ち上がるところだった。

 

「だ、旦那が死んじまった。俺が倒したかった男がよぉおお!!」

 

男は言いながら両手に剣を抜き放つ。

 

「うぉおおお!!!」

 

雄叫びを上げて男が走って来る

 

すると…

 

「あー、ホントウルセェなぁ!俺は暴れられなくて苛々してんだよ!!」

 

長可が男の頭をひっ掴み、剣を足で叩き折る。

 

「離せぇぇえ!!!」

 

「大殿!!コイツどうしたらいい?!俺の好きにしていいか!?」

 

長可は悪魔のような牙を向けて聞いて来る。

 

「んー、わしは別に其奴は欲しいとは思わんからな、好きにせい」

 

「おうよ!!」

 

すると、長可は男の頭を掴んだまま激しく振り回し、物凄く大きな声で

 

思いっきり地面に叩きつける

 

「がはっ!!」

 

「あら、あの男はボールとしての役目も担えそうですね」

 

濃姫が信長にひっつきながらそう呟く

 

「嗤え!!!人間無骨!!」

 

槍が男に突き刺さる。

 

槍先に展開ギミックが仕込まれており、真名解放と同時に槍が開いてチェーンソー状の刃が出現し、ちょうど十字槍の形になるようになっている。

 

返り血を浴びた長可は楽しそうに男だったものを城壁の上に向けてぶん投げる。

 

「…荒々しいですね」

 

デミウルゴスの真顔に信長は苦笑いを浮かべる。

 

「…まぁ、武人らしく作ったんじゃが、少々やり過ぎたようじゃな」

 

「大殿!!」

 

「なんじゃ、うるさい」

 

城壁の上から悲鳴が響き渡る。

 

「突っ込んでいいか!?」

 

槍を地面に突き刺し、返り血を浴びた状態で膝をつき信長を見上げて来る。

 

「デ…ヤルダバオトはどう思う?」

 

「よろしいかと、ただ、目標地点以降はやめたほうが良いかと」

 

「よし、行って良いが、ちゃんとワシの《伝言》には反応するんじゃぞ?」

 

「おうよ!!」

 

長可が立ち上がり城壁に向かって歩き始める。

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