魔王織田信長とアインズ様の異世界転移 作:アルトリア・ブラック(Main)
聖王国編やっと読み終えました。いやぁ、なかなかに面白かった。
レメディオスの性格がどんどん凄くなって行って笑った。
ーナザリック地下大墳墓・信長の自室ー
信長はデミウルゴスとパンドラを呼び、聖王国での任務の引き継ぎをしていた。
「よし、これくらいで問題ないか?何かあったら遠慮なく言ってくるんじゃぞ?パンドラにデミウルゴス」
「はい、かしこまりました」
「お任せくっださい!」
元気いっぱいのパンドラにじゃっかん引くデミウルゴス
信長はパンドラを見て立ち上がる
パッと立ち上がる二人
カツカツとヒールの音が響き渡る。
近くまでくるとパンドラを優に見下ろしてしまう。
パンドラは緊張しているのか、いつものテンションではなくドキドキしているようだった。
「パンドラ、デミウルゴス。主ら働き者じゃ!ここまで働かせてすまんな!聖王国での仕事が終わったら褒美を遣わそう!何がほしいか考えてくれ!一緒に風呂でも食事でも構わんからな!」
盛大な爆弾発言をし、デミウルゴスとパンドラの横を通り過ぎる
唐突な褒美と『一緒に風呂でも食事でも』という文章に二人の頭脳をもってしても処理が追いつかずフリーズしていた。
「!?ど、どどとうしましようーー!!?デミウルゴス様ぁぁあ!!!」
「落ち着きなさいー!!」
錯乱する二人の叫び声が木霊する。
「さてと、モモンガさんに休暇をとるように言われたけど、何をするか」
セバスが片時も離れないようそばに控えていた。
「信長様。バハルス帝国から手紙が届きました」
「手紙?誰から?」
メイドが持ってきて渡してくる
ドカっと椅子に座り、手紙の宛名を見ると…
「……フールーダ・パラダイン…。面倒くさい奴から手紙来たなぁ…破いて…」
「一応内容を確認したほうがよろしいかと」
セバスの言葉に「くだらない内容だったら破り捨てる」と言って読み始める。
「…帝国の属国化に伴い、帝国の視察か…んー…これ、モモンガさんと共有すべき事な気がするのぅ…後回しにしても良いと思ったのだが…よし!行こう!」
「いつ頃出立されますか?」
「早くて明日か、二日後くらいにしよう。それくらいの方が良いだろうしのぅ」
「よし、それまでの間は国の管理を…」
「今日はもうお休みください。深夜までやるおつもりですか?」
「……寝ます」
セバスの圧に素直に言う
ー温泉
「……ふぅ」
信長は女性風呂に入るにあたり、アルベドやらシャルティアやら濃姫やらに入って来られるのはちょっと嫌だったので、メイド以外は立ち入り禁止にして入浴していた。
目の前に浮くワインとお酒を飲みながら温泉に浸かっていた。
(…国の運営に思いのほか手こずったなぁ…あの世界と違って亜人や異形種もいるし…一筋縄ではいかないなぁ…)
いろいろ試行錯誤を繰り返し、亜人と人間が共存するにはどうしたら良いか思案していた。
だれかに相談出来れば良いのだが、相談できるのはモモンガか沖田くらいしかいない。
他の仲間たちはみんな人間蔑視が強すぎて会話にすらならない。
(上手く行けているとは思うけど、帝国の属国化を考えれば一度、ジルクニフさんと議論したいなぁ…)
温泉にプカプカ浮かびながら天井を見つめると…
「信長様。言われていたシャンプーをお持ちしました」
メイドがドアの前で言ってくる。
「んー、ありがとう〜今行くからのぅ」
ザバァと風呂から上がり、シャンプーを受け取って体を洗った後外に出る。
さすがに全裸をメイドに見られながら着替える事は恥ずかしいのである程度着込んだら、髪の毛や洋服の直しをメイドにやってもらっていた。
廊下を歩いていると…
「あ、ノッブお風呂上がったんですね」
廊下の曲がり角から沖田がひょっこりと顔をのぞかせてくる。
二人でいろいろ話しながら歩いて、自室に戻る
ー聖王国・馬車内ー
「私の友人は…今、宰相をやっている彼は実に頭脳明晰で戦闘スキルも高いのだ」
ネイアは馬車内で楽しげに話す魔導王の言葉を黙って聞いていた。
ネイアの家族について魔導王は申し訳なさそうに頭を下げられたのは心臓が止まるくらい慌てたが、魔導王の話す事はとてもごく普通の人のような話にネイアも着いて行けた。
魔導王の友人、あの宰相の事だろう。
(…いろいろ知りたいけど、やぶさかだろうな…)
下手に踏み入って良い内容ではない気もしたのだ。
「戦闘スキルは宰相殿下の方が高いのですか?」
「魔法については私が有利だと思うのだが、剣の才能・近接戦での戦闘では私は勝てないだろう。懐に入られたら負けるな」
「…不躾な質問だと思いますが、ヤルダバオトとの戦いでは…」
「あぁ、言葉が足りなかったなすまない。私を殴り飛ばすことが出来るのは友である彼しかいない。ヤルダバオトには決して負けるつもりはない」
「さて、そろそろつく様だぞ?」
「!は、はい!」
ーエ・ランテルの王城ー
「…病院とか出来たら良いな、温泉とか」
信長は宰相の姿で町を見下ろす。
「病院と温泉ですか?」
後ろに控えていたアウラとマーレ、セバスが興味津々にしていた。
「病院や温泉があればある程度、人の流通はあるだろうし、観光地かすれば移住者も増えるであろう?」
「なるほど、人を増やすんですね!」
「…いやまぁ、うん、そうなんだが…」
バハルス帝国とリ・エスティーゼ王国のどちらかを見本にすると言ったら帝国を見本にした方が良いだろう。
「リ・エスティーゼ王国のように原始的にはしたくないから、な」
「確かに!あの国はいろいろ酷いですからね!」
「であろう」
「はい!」
アウラとマーレの頭を撫でていると…
「信長様。馬車の用意ができました」
「うむ、行く、ぞ」
「はい!」
「は、はい!」
「かしこまりました」
ーバハルス帝国ー
帝国が魔導国の属国になってから帝国は特に変わりなく時が流れていた。
「宰相殿下が視察に来るんだろう?一応念のために警備はちゃんとしておけよ」
「はい、心得ております」
「1日2日の滞在と言っていたからな、相手はレイナース頼んだぞ」
「はい、わかりました」
レイナースはそう言って部屋から退出する。
帝国四騎士の一人・レイナースが自分付きの従者となり、一時的に帝国内を案内する事になったらしく、頭を下げてくる。
(顔立ちは普通にいいけど、なんか無愛想というかなんというか…まぁ、こういうタイプがいて新鮮なところもあるけど…)
馬車内から帝国の様子を眺めていると…
「……宰相殿下、失礼ながら少しお聞きしたいことがあります」
「ん?なんぞ?」
目の前に座っていたレイナースは何か覚悟を決めたように話し始める。
「…宰相殿下は魔導王陛下のように魔法を使えるとお聞きしました。カッツェ平野での戦いで、将棋倒しになった帝国兵達を蘇生させたと」
「あぁ、そのことか」
この世界にとって蘇生魔法を使える者は数少ない。
蘇生魔法を使えるという事は魔法詠唱者としての実力もあるとみられるらしい。
「予はモ…アインズ程の才能はない、ぞ?」
モモンガほど魔法の数を覚えているわけでもない。
信長の覚えているのは蘇生魔法や呪い系統の魔法しか覚えていない。
ユグドラシル時代において信長はロールプレイをする際に『第六天魔王織田信長を演出するために呪い系統の魔法を覚えておこうかな』くらいにしか思っておらず、蘇生魔法に関してはモモンガが覚えた時に便乗した程度に過ぎない。
「…見苦しいものをお見せしますが、この呪いは宰相殿下にはどう映りますか?」
そう言ってレイナースが髪で隠れた部分を見せてくる。
そこは確かに酷い物であり、呪いをかけられたように見えた。
「ふむ、初めて見た呪いだな」
「…不可能ですか?」
「いや、簡単に解けるだろう、ぞ」
「!本当ですか?」
レイナースの纏っていた雰囲気が明るくなる。
(…女の人で焼け爛れたような呪いをかけられたら苦しいだろうな)
信長は「触るぞ」といってレイナースの髪に触れる。
(ここで無条件に呪いを解いて良いのかな…いや、モモンガさんだったら条件とか付けるだろうけど…呪いを解いたことに関して噂されたって別にどうでもいいし、彼女一人が裏切ろうとなんだろうとデメリットではないし…)
信長はそのまま魔法を解くと…
「解いた、ぞ」
「!はい!」
そういって窓に写った自分の顔を見て
「あ、あぁ…ありがとうございます…!宰相殿下…!ありがとうございますっ…!」
馬車内で器用に足を付き、深々と頭を下げる
「良かった、ぞ」
「は、はい、ありがとうございます。失礼ながら高額の報酬を…何か」
「あぁ、それに関しては何も要らん、ぞ?呪い一つ解くのにモノを報酬に貰うなど困ってはおらん。強いて言うのならば、これはあまり公にしないでほしいくらいだ、な」
どうしてあの人は良くて自分はダメなのかとか、そういう面倒なことになりたくないのでレイナースにそれとなく伝えると、深く頭を下げ、胸に手を当てる
「かしこまりました」