魔王織田信長とアインズ様の異世界転移   作:アルトリア・ブラック(Main)

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アインズ様目線も入ります。

基本的に駆け足っぽいと思います。ごめんなさい


『聖王国とバハルス帝国』

ーアインズー

 

聖王国に着いてから収容所の解放や聖王国の兵の面々などといろいろ話し、なんとか一人になるとアインズはゆっくりと崩れ落ちる。

 

比喩ではない。

 

極限まで心労が溜まったアインズは、アンデットながら精神的疲労により、両膝を床に着いたのだ。

 

(…どうするんだよ、ここから先をどうすればいいんだよ…)

 

基本的にアインズの行動はデミウルゴスの書いたシナリオ通りに行動してきた。

 

ここにくる過程で信長さんにもいろいろ聞いたのだが、信長さんは魔王としての仕事しかしていないので、魔導王が来た場合のシナリオなど微塵も考えていなかったらしく《伝言》越しで「それはデミウルゴスと相談して…ごめん」と謝られてしまう。

 

ぶっちゃけた話、デミウルゴスからの作戦のマニュアルのほとんどが、流れでよろしくと書かれているような代物だったのだ。

 

デミウルゴスはおそらく『アインズ様であれば、より素晴らしい結果を出されるので、自分たちごときが行動や言動を縛るのは不味い』などという考えが透けて見えるとどうしようもなくなってしまう。

 

(…常識的に考えて、他国の王が単身でくるかよ…)

 

「…しっかりしろ、俺」

 

そう言って立ち上がる

 

(信長さんに負荷ばかりかけてるんだ。俺も少しくらい動かないと…)

 

信長は自分で仕事を増やしたとしても、それを裁くだけの才能がある。

 

リアルで社長をしていただけあって、部下のまとめ方も上手いし、国の運営にも文句なしで行なっている。

 

(…信長さんが凄い分、みんなからの羨望の眼差しが凄すぎるんだよなぁ…)

 

信長と並んだ際には、必ずデミウルゴスやアルベドが『おふたりの話し合いを邪魔してはならない』と言われる始末だ。

 

(信長さんって馬鹿っぽい演技してるだけで、実際はアルベド級だからなぁ…無理だよ)

 

戦闘に関しては超が付くほど猪突猛進なのだが、それ以外は普通にこなしている。

 

事実、宰相の仕事と魔王の仕事を両立している

 

(確か、今は帝国に行っていろいろジルクニフと話した後にエ・ランテルに行って温泉作るとか言ってたな…温泉を作るって完全に昔にあった。建築ゲームをやりたいと思ったからやってるよな…)

 

いろいろ悩みながらモモンガは呼びにきたネイアに答えて部屋から退出する。

 

 

 

ーバハルス帝国・信長ー

 

バハルス帝国は魔導国から宰相がくるという話になり、宰相が通る道は通行禁止にし、空にもかなりの警戒態勢に入っていた。

 

(苦手だわぁ、マジでフールーダは苦手すぎる)

 

信長はレイナースと交代するように乗ってきたフールーダにサブイボを立てる。

 

魔法のことになると人が変わったように乙女のような、そんな気味の悪いものに変化するのだ。

 

帝国内において彼は閑職に追いやられたらしいが、魔導国の属国になるにあたり、いつもどおりの役職に戻っていた。

 

「師から様々な物を承り、それを魔法の探求のために続けております!師に是非とも礼を…」

 

後半から同じようなことばかり言っていたので、話を聞いているフリをする。

 

「宰相殿下」

 

「なんぞ」

 

「魔導国にて娯楽施設を作りたいと言っておられましたが、何の為に作るおつもりなのですか?」

 

「あぁ、それのことか、予が娯楽施設を作りたいと思ったのは、市民が国のために働き、日の疲れを癒すことの出来る施設があることにより、日々を頑張ろうと国のために尽くそうと思ってもらうためだ」

 

「左様ですか、しかしながらアンデットによる労働力もあるのではありませんか?」

 

魔導国には確かにアンデットがおり、仕事の大半はアンデットが行うことがある。

 

「無論、アンデットによる労働力があれば当然国としての弱体化はないが、問題は働かない者達が今後増えて行った場合の可能性だ。国として機能していたとしても中身が死んでいたら、それは膿と変わらん。上ばかりか働き下は怠ける。それで成長などありえん」

 

フールーダに協力して貰いたいのは人間側の視点で魔導国に来てもらい、働く姿を人間に示して欲しいのだ。

 

「働きアリの法則というものを知っておるか」

 

「働きアリの法則ですかな、聞いたことはありませんな」

 

「アリの前に仕事が現れた時、まず最も腰の軽いアリが働き始め、次の仕事が現れた時には次に閾値の低いアリが働く、と言う形で、仕事の分担がなされている。仕事が増えたり、最初から働いていたアリが疲れて休むなどして仕事が回ってくると、それまで仕事をしていなかった腰の重いアリが代わりに働きだすという意味合いだ」

 

「なるほど」

 

深く納得しているフールーダ

 

「人間に疲労というものが存在している以上、その疲労を回復させる物は必要なのだ」

 

「それ故に帝国の者たちを連れてきたのですね」

 

「まぁ、そんなところだ」

 

魔導国内で行う方が効率は良いかもしれないが、人間蔑視が強いナザリックではとても上手く行くか分からないので、人間国家であり、それなりに有名だった四騎士のいずれかを連れてくることが出来れば万々歳なのだ。

 

「信長様。そろそろ魔導国に入ります」

 

「うむ」

 

 

 

 

 

ー聖王国・アインズー

 

「この場は魔導王に任せる!我々は戦局が切迫しているところに援軍に向かうぞ!」

 

レメディオスが命令を発し、民兵たちが戸惑いながらレメディオスに着いて行く。

 

誰も居なくなったガランとした空間を眺め、アインズはぼそりと言う。

 

「…え?あの野郎、本気で俺だけに任せやがった」

 

今しがた起こったあまりの事態に、アインズは思わず素が出てしまう。

 

(…助けに来てくれた相手に全て任せるとか、せめて数回くらい遠慮がちにこの場を任せて良いかとか尋ねるとか…それも無いなんてどういうことなんだ?)

 

イラッとしたものが湧き上がる。

 

(信長さんが言うように、アンデットだから下に見る奴がいるのか…わかってはいたけど、あんな露骨にされると嫌だな)

 

事実、聖王国の聖騎士団が魔導国に来た際に、アンデットである己に対する目線と怨霊という種族ではあるものの、人間の見た目をしている信長に向ける視線は違った。

 

「やはり、少し不快だ」

 

思わずアインズがそう呟くと、耳障りな笑い声が聞こえてくる。

 

「ヒヒヒ、置いて行かれたようだな、哀れなエルダーリッチ」

 

「黙れ」

 

猿のような亜人を簡単に魔法で打ち倒す。

 

「ああああ!!!死ねぇええ!!」

 

三つの槍がアンデットに飛び、全て搔き消える。

 

「は?」

 

目の前で起こったことが理解出来ないであろう亜人が呆然としていた。

 

「……時間を与えた結果がこれか。これが切り札のはずだな?ふむ、警戒のためにお前に一手譲る必要もなかったか。ならば時間がない、とっとと死ね《魔法最強化・現断》」

 

 

 

 

ー聖王国陣営ー

 

室内にいる者は全部で四人。

 

戦闘後、その足で来たために血に濡れた鎧に身を包む聖騎士が二人いた。

 

レメディオス・カストディオとグスターボ・モンタニェス

 

そして、生き残っていた神官長と王兄カスポンド・ベサーレスである。

 

「それでは被害状況を聞こう」

 

「はい、戦場に立った民兵約六千人のうち、約二千四百人が死傷しました」

 

「はぁ…彼に全てを、この国の全てを賭けても構わないか?それと…魔導王がヤルダバオトに負けた場合を想定しておくべきか?その場合…」

 

「であればモモンを呼んで来たらどうだ?」

 

レメディオスを除く三人が難しげに顔を見合わせた。

 

「なんだ?それ以上にいい考えがあるのか?あんなアンデットよりはまだマトモだろう。」

 

「団長。この状況下で魔導国に言ってさらなる援助を期待するのは危険かと」

 

「あの宰相に話を付けて送ってもらうのが最適だろう。それか、あの宰相に来てもらうとか」

 

「団長!それはあまりにも愚策です。魔導王陛下は宰相殿下を自国に残しておくことで周辺諸国へ牽制しています。魔導王がアンデットだからと言って今更変えるなど」

 

レメディオスの危険な考えにグスターボは思わず怒鳴る。

 

そもそも、魔導国宰相は魔導王より危険な気配を感じていた。

 

こちらにある程度合わせていろいろ対策をとってくれる魔導王と違い、あの宰相は明らかにこちらに合わせてくれる気配などない。

 

弱みを見せたら最後、取って変わられる気がするのだ。

 

「…魔導国宰相についてはまた議論しよう。ともかく、魔導王の力でこの都市の陥落は防がれた」

 

ギリっと歯ぎしりが大きく聞こえ、カスポンドは困ったようにグスターボを見た。

 

「あとで聖王国を代表し、感謝を伝えに行かなくてはならない。その際には諸君らも参加してほしい」

 

 

 

 

 

モモンガは不快なレメディオスという女のことを忘れるために一度考えをリセットし、魔導国の王が死んだ場合、彼らがどう出るかという作戦を行うことにした。

 

ヤルダバオトと戦うとして、問題は首都で暴れる魔王の方をどうするかが問題だった。

 

《ワシそっち行くぞ?こっちにアルベドとコキュートスに任せて行けば良いじゃろうし》

 

魔導国の執務室から《遠隔視の鏡》を使って会話していた信長の言葉に

 

「信長様。流石に宰相を国から呼んできて対処するのは世間的に良くないかと思われます」

 

パンドラの言葉に信長が少し考え込む

 

《うーん、あ!じゃあ、魔王の方はモモンガが魔法を使って封印したという体にするのはどうじゃ?話を聞くに、魔導王の実力はヤルダバオト以上だと認識されておるだろうし、ネイアとかいう子も主を強烈に信仰しているから、その作戦は通ると思うし》

 

「…無理やりすぎると思いますけど」

 

《タイミングじゃ、タイミング。デミウルゴスとパンドラが息を合わせれば良いと思うが》

 

「…出来るか?二人」

 

「問題ありません」

「問題ありません!アァインズ様ぁ!」

 

「ところで、そっちは大丈夫ですか?」

 

《何も問題ないぞ〜!今、フールーダと四騎士の一人のレイナースを呼んで自国内で働かせておるところじゃ!》

 

「え?帝国の人たちをですか?」

 

《うむ!いろいろ作っておるんじゃが、人間に働いてもらうには帝国の人間が必要じゃからな!》

 

「分かりました。そちらは任せますのでお願いします」

 

《了解じゃ!》

 

 

話が終わった後、モモンガは退出してネイアの元に行く




ノッブの物語は出来るなら完結したいなぁと思ってます。

獅子王様の方は完結らしい完結が…
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