魔王織田信長とアインズ様の異世界転移   作:アルトリア・ブラック(Main)

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題名がそろそろネタ尽きてきそうで怖い

原作フィリップのお馬鹿さ加減に、笑いがこみ上げて来ました。

フィリップに対する扱いがかなり辛辣になるので悪しからず、あの人好きな人いるのかな…?


『自称英雄と本物の魔王』

リ・エスティーゼ王国の闇に存在する巨大組織【八本指】

 

そこには八つの部門が存在する。その一つである密輸部門に所属するクリストフェル・オルソンはれっきとした商人の顔を持ち、王都から王国西方にかけてある程度の販路と力を持つ男だ。

 

そんなクリストフェルに回って来た仕事は…

 

「魔導国の食料運搬か。安全かどうかという点に関しては謎が残るがな」

 

「うん?なんだ?何か言ったか?旦那」

 

「あぁ、気にしないでくれ、あくまで独り言だよ」

 

隣に座っていた傭兵頭に答える。

 

彼こそが7台からなる魔導国の食料を運搬すると荷馬車隊を警護するリーダーだ。

 

警備兵と総員は24名。全員が八本指の構成で密輸部門に所属する者達だ。

 

「ふぁ」

 

傭兵頭の欠伸と共に、ぶふぅと屁の音がした。生理現象なので仕方ないことだが、詫びる言葉はない。

 

(…品のない行為だ)

 

クリストフェルは眉をひそめる。

 

「余裕だな。襲われない自信はあるのか?」

 

「ん?あぁ、ひりつくような感じがないし、問題…あぁ、感覚なんかアテに出来ない、って言いたげな感じだな。その気持ちはわかるけど、あんただって商売をやっていてこれは行けると思ったことがないか?」

 

「…確かにある」

 

「ほれみろ。積み重ねた経験が直感のように働くんたわろうなー」

 

傭兵頭は見た目に似合わぬのんびりとした口調でそういった。

 

「そういうものか」

 

「そういうもん。まぁ、魔導国の旗まで掲げているんだ。この荷馬車隊を襲って来る奴はそれすら知らない無知な奴ら。所詮は農民上がりの野盗だろうさ」

 

「村人上がりじゃなかったら?」

 

「傭兵崩れの心配をしているのか?大前提にあんだけ噂になった魔導国の旗を知らないってのがあるんだぜ?」

 

男は肩を竦めた。

 

ガタガタと揺れる馬車の中、駆けて来る音がした。

 

それと同時に荷馬車がゆっくりと速度を落としていく。

 

「悪いな。ちょっと仕事みたいだ」

 

傭兵頭が部下と何か話しているようだった。

 

「すいません!ボス!こいつが村人達が道を塞いでいるのを見たそうです!」

 

傭兵頭がクリストフェルに対し、こいつと言われた男を先行させていたと説明してくれた。

 

「…野盗がいたんじゃなくて村人か?どこでそれが分かった?」

 

「へい。まず武装です。武器も持ってなければ、鎧も着ていませんでした。武器の代わりに棒を寄っている者が複数いて…棍棒じゃなくてただの棒ですよ?」

 

「石でも武器にはなるが…棒?ただの?」

 

「はい」

 

「だったら何人か送って散らかすか?警戒しすぎたかもしれんが」

 

傭兵頭がそう呟く

 

「周囲を調べます。その場合はお時間を頂きますが」

 

「念のためにそうしておこう」

 

それから数分して戻って来た傭兵は50名以外に伏せている様子はないと報告した。

 

やはり何かの農作業中なのだろうと結論付けて移動を開始したのだが、再び荷馬車が停車したのは五分もしないうちだった。

 

「…旦那。悪いな、ちょっと来てもらっていいか?村人達が道を封鎖しているんだが、どうも変な奴らなんだよ」

 

傭兵頭に呼ばれて馬車から降りて向かう

 

「そうだな…行こうか」

 

クリストフェルは傭兵頭と一緒に馬車を降り、隊列の先頭に向かう。

 

タワーシールドと言われる大きな盾を持った傭兵が一緒に着いて来て、その盾に体を半分は隠して交渉に参加してほしいということだ。

 

両脇を森に挟まれた街道の先に、話で聞いていた村人達の姿があった。

 

どう見ても野良仕事帰りの村人達だった。

 

「な?分からないだろ?もし襲うつもりだったら左右に分かれて森に伏せるなどして来るはずだ。何も堂々と街道に姿を見せる必要なんて皆無だ。そんなことするメリットが何もない」

 

「示威行為の可能性は?」

 

「示威?あの格好で?あの人数で?それは流石に俺たちを馬鹿にしているとしか思えないぞ?旦那はその程度の傭兵しか雇ったことがなかったのか?」

 

確かにその通りだ。

 

言い返せず、クリストフェルは村人達も対峙する。

 

「私は輸送の依頼を受けた、ただの商人だ。貴族への嘆願か何かで道を塞いでいるなら、我々は無関係だ。退いてほしい」

 

村人達に語りかけると森から男が姿を見せた。

 

見事な全身鎧に身を包んだ男だ。兜を外しているので誰だかハッキリと分かる。

 

「王国の将来のためにも残念だが道を通すわけにはいかない!」

 

「「「は?」」」

 

クリストフェルは思わず言葉をもらした。

 

声は彼だけでなく、両サイドにいる傭兵と、あろうことか向こうの村人達まで声を出している。

 

「なるほど、何か勘違いしているようですが、我々は聖王国に食料を支援するという魔導国の考えに従って食料を運んでいるだけです」

 

「分かっていりゅ!ん!分かっている!だからこそだ!」

 

(コイツは一体何を言ってるんだ?どういう思考回路をしているんだ?)

 

クリストフェルは心の底から困惑する。

 

「つ、つまり…この魔導国より依頼された食料がほしい、奪うということですか?」

 

「お、おい?旦那?」

 

隣の傭兵頭が困惑したように自分に問いかけて来る。

 

そう困惑するのも分かるが、クリストフェル自身もこの貴族の言っている意味が理解できずに困っているのだ。

 

「その通りだ!この食料は我々が有効活用する!」

 

自慢げにフィリップが答える。

 

(…頭悪いこと言ってるなぁ…どういう生活したらそういう考えになるんだろう)

 

「さぁ!王国のため、この国のために食料を渡すのだ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーナザリック地下大墳墓、ロイヤルスイートー

 

ナザリック地下大墳墓、第九階層の映画館ルームにて、信長とアインズは馬鹿貴族・フィリップの劇を見ていた。

 

モモンガはソファーに腰掛け、信長は肘をつき、足を組んでワインを飲みながら眺めていた。

 

信長の隣には沖田がいてジュースを飲んでいた。

 

モモンガの隣にはパンドラがおり、真剣に(?)劇を見ていた。

 

フィリップは最終的に馬車を奪い、誇らしげに胸を張っていた。

 

嬉しそうに戦利品だとでも言うように、変な話し方で

 

上映会が終わると、沖田とパンドラが「「子供のお遊戯会を見てるみたいでしたね」」と感想をこぼす。

 

「…なんか、警戒心っていうのが欠落してましたね、あの人…」

 

モモンガの言葉に信長は笑いを堪えていたのか笑いながら話し始める

 

「此奴は自分を英雄かなんかと勘違いしておるようだし、見ておく分には少しお笑いを見ているようで楽しい。リアルでもこんな抱腹絶倒したことなかったしのぅ」

 

その横で沖田が『確かにこんなお馬鹿さんあんまり居ませんよね』と口にしていた。

 

「ところで信長さん本当に大丈夫ですか?ここからの作戦は」

 

「うむ、ワールドアイテム持ちやプレイヤーの存在を吟味すれば、大丈夫じゃろ、それに!ワシのスキルもそろそろ使いたいしぃー?」

 

テンションの高い信長にため息をつくモモンガ

 

「何はともあれ、信長さんは絶対に100レベルのNPCを二人くらい付けてくださいね、絶対にですよ?」

 

「分かっておるわ!信用ないのぅ〜」

 

「よく、ユグドラシルでも猪突猛進に突っ込んでレベルダウンして帰って来ることしょっちゅうあったじゃないですか」

 

モモンガにとって最も重要視しているのはギルメンの命であり、ギルメンの命を最優先に考えた後にNPCの命が大事になる。

 

そのNPCの中でも細かく助ける順位など分かれてはいるが

 

「あれー?そうじゃったっけ?」

 

そんな二人の背を見ていたパンドラと沖田が続けて歩く

 

「………」

 

「どうしました?沖田さん」

 

パンドラが無言の沖田を見て声をかける。

 

「え?あ、すいません。何か仰いました?」

 

「別に何も言ってはいませんが、暗い顔をしておられたので」

 

「あぁ、なんでもありません。ノッブの性格を考えてちょっと不安になっただけです」

 

 

 

 

 

 

 

 

ー沖田ー

 

沖田は冒険者としての仕事をしながら王国で関わっていた人々が近いうちに無慈悲に蹂躙されていくのを知り、とても暗い気持ちになっていた。

 

確かに、ナザリック地下大墳墓は大切であり、至高の四十一人の命令は絶対だ。

 

沖田は冒険者としての仕事で王国に訪れた際に、ノッブが離れた隙を狙ってとある親子に話しかける。

 

とある商家の家族であり、沖田達【漆黒】が黄金の輝き亭に世話になった際に夫婦の娘であるレイチェルと沖田は仲良くなっていた。

 

レイチェルの母・ユキエに声をかける

 

「ユキエさん。お久しぶりです」

 

「オキタさん。お久しぶりです。お元気そうでよかった」

 

安心したように胸をなで下ろす

 

「………」

 

(…私は、ナザリック地下大墳墓の、至高の四十一人の命令に背こうとしている…でも…無辜の人々が犠牲になるのは…少しでも助かる命があるなら…)

 

沖田はノッブに創られた際に『無辜の命を悪戯に奪うことを嫌う』と設定付けされたため、沖田の中では親子連れや子供を殺すことは躊躇っていた。

 

「ユキエさん。今から…早く帝国に向かってください」

 

「どうしてですか?」

 

「王国の情勢は不安定です。このことを誰にも言わず、娘さんとご両親で逃げてください。資金は出します」

 

そう言ってユキエに金銭の入った袋を渡す。

 

沖田の真剣な表情と言葉にユキエは頷き、頭を下げる。

 

 

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