魔王織田信長とアインズ様の異世界転移 作:アルトリア・ブラック(Main)
このシリーズの最終回のオチは考えてますが、そこまでたどり着くの結構時間かかるかも…
ーツアーー
魔導王とえぬぴーしーであろう者と戦闘を繰り広げたツアーは、とりあえずこの場から離れるために転移を行い、既に来ていた協力者の一人であるアズスの元に現れる。
「遅れて悪かったね」
「いや、気にしないでくれ。俺も今来たところだ」
見馴れたパワードスーツを着用しているため、話すときはどうしても見上げる形になる。
「すまない、ツアー。アイツをフリーにしてしまった。そっちに向かったようだが…魔導王を滅ぼすことは出来たか?」
「残念ながら無理だった。君の協力を仰いだのにも関わらず、申し訳ない」
「謝らないでくれ。倒しきれなかったのは、俺があの女を抑えられなかった…時間が足りなかったからだろ?」
ツアーはどう答えれば自らの利益になるか計算し『そんなことはない』と言う。
「アズス。あのえぬぴーしーは残念ながら君の手に余る相手だ。それをあれだけの時間離れた場所にくじ付けにしてくれただけで十分に君は役目を果たしたと言って良い。魔導王を滅ぼすことができなかったこは、単純に奴が私の想定を上回る強さを有していたからさ」
ツアーは王都の方を見る。
「アイツは宰相と遭遇してねぇのか?」
アズスはそう言って王都の方を見て呟く。
「私達の役目は彼の元に他のえぬぴーしーが集合しないように戦うことだ。このまま王都の近くに…」
最後まで言い終わる前に王都の方向からけたたましい音が響き渡る。
空に昇るように紅蓮の炎が立ち込める。
かなり離れているツアーとアズスの所にまで熱風が届く
「行こう」
「おう」
あちこちから爆発が響き渡る。
逃げ惑う人々の声や、叶う訳もないのに槍を向ける震えた兵士
(…コレがまさに虐殺よな)
アウラが少し離れたところに行き、近くにはマーレのみがいた。
無辜の命を刈り取るのは趣味ではない、だが、コレは戦争だ。
槍を向けないから助けるというのも美少女だから見逃すとか、女子供だから許すとかそう言ったものは一切ない。
アウラが別方向に行ったのと入れ替わるようにして森長可がやって来る。
屋根の上で座って眺めている信長とマーレ
「のぅマーレ」
「は、はい!」
背筋をしゃんと伸ばして元気な声を出すマーレ
「逃げ惑う女子供を手っ取り早く殺す方法ってなんじゃと思う?」
そう問いかけるとマーレが考え込んでいる姿を見せる
「えーと…大きな魔法で殺していく…ですかね?」
「それも正解じゃな、後、ワシの質問も悪かったな」
笑うとマーレが「そ、そんなことありません!」と答える。
「人間というのは危機に瀕した際に馬鹿にならないぐらいの力を見せる時がある。それに、死ぬ間際にこちらが予想外のこともする」
ユグドラシル最終日間際のリアルのことを思い出す。
「だからこそ、殺処分される狗のようにした方が良いのじゃ」
そう言って長可を見ると《伝言》で言えば良いのに馬鹿みたいな大声で「了解だぜ!!」と叫び、英霊兵達に命じて一箇所、人間が集まっている家を一気に燃やして行く
人々の絶叫が児玉する
「人間誰かと寄り添っておれば、自分は平気だと思うのが何処かにはあるからのぅ」
「す、凄いです!!信長様!!」
目をキラキラさせほめて来る。
純粋無垢な瞳に笑う
しばらく眺めていると《伝言》でデミウルゴスから報告が来る。
それはアインズに扮したパンドラとアルベドがユグドラシルのパワードスーツを着た男とレベル90そこらの者と相対したということだった。
(…という事は…)
これから起こりうる事に信長は殺気立ちそうになる。
ー数時間前…ー
王都へ攻め入る数時間前、デミウルゴスからの報告と作戦にモモンガは一抹の不安を抱えていた。
報告を聞いてからノッブの機嫌が最高潮に悪く、相対している守護者達全員が身震いしていた。
かくいうモモンガも友をむやみに外に出したくない気持ちもあったが、これほどの苛立ちを真横から感じてしまえば、仕方のない気持ちになる。
「恨みで目的を見誤ったら、大名とは言わないと思いますよ」
玉座の下、端の方にいた沖田の言葉に場が騒然となる。
しかし、沖田は一番ノッブの心境を理解している
いかに不敬と言われようと、今この場でノッブにストッパーをかけられるのはモモンガか沖田くらいしかいないだろうが、モモンガは友の怒りを理解している上、変に止められないのだ。
「そうじゃな、恨みで周りが見えなくなってしまっては元の子もないの」
いつも通りのノッブに戻りモモンガはホッとする。
「よし、デミウルゴスの意見を採用して王国侵攻を行うぞ、モモンガも構わんか?」
「問題ない」
そう言って会議は終了し、ノッブとモモンガは円卓の間に転移する。
「のぅ、モモンガ、この世界に来て魔導国が建国され、そこそこ大きな国になり、帝国も属国化したりしてたいへんじゃったのぅ」
「…まぁ、大変なのはデミウルゴスとアルベドと信長さんですけどね」
俺なんてよく分からない書類に印してたぐらいですし、というモモンガに『分かってない書類に印押しちゃ駄目じゃろ』と返す
「う…だって、俺元はサラリーマンですよ?そんなサラリーマンに支配者なんて務まると思います??どちらかと言うと命令される側の人間で、デミウルゴスなんて深読みして無いはずの胃が痛くなるし…」
「…まぁ、デミウルゴスは深読みしすぎてワシも胃が痛くなったな」
「信長さんはまだ話について行けてるから良いじゃないですか」
「国の運営って会社の運営に似ておるかと思ったけど、外交関係になったらホント無理じゃったな、お主が勝手に属国化した事の方が驚いたけど」
「…あれ、ホント意味が分かんなかったんですけど…ジルクニフを見に行ったらすっごい綺麗な流れで即刻属国化の草案進めて来て…分かんないから後回しにしましたけど…」
モモンガが無いはずの胃の部分を押さえながら言う。
「レイナースの話じゃ、魔導王の強さを見て、相対的に敵に回るよりかは部下になって安寧を手にした方が良いと判断したみたいじゃしな」
「レイナース…?」
誰?となるモモンガに「帝国四騎士の一人じゃ、顔に呪いを受けておって、その呪いを解いたお礼にいろいろ帝国の案内してくれてるんじゃ」と言うとモモンガがため息をつき
「…貴方も大概、人垂らしですよね」
「何でじゃ、主だってフールーダたらし込んでおるではないか」
「やめてくれません?あのおじいさんはたらしこんでません」
話が脱線していることに気づいたノッブが咳払いし
「…世界征服なんて良いな発言したモモンガさんの言葉を実行していまに至る訳じゃが…」
ノッブは腕組みし、椅子に深く腰をかける
「最終目的が世界征服なのは良いとして、それに至るまでの人間や異形種の扱いに関してはどうするつもりなんじゃ」
「え?」
友の質問に唖然とする。
「なんじゃ、ワシ一人で内政するとかめんどいし、何より主の意見も聞きたいから聞いておるんじゃ」
「あぁ…なるほど」
一瞬、嫌な予感がしたものの、その言葉にホッと胸を撫で下ろす
「人間はジルクニフ達帝国で良いと思ってるんです。信長さんの種族を考えれば帝国がないと駄目でしょうし…」
「聖王国は?」
「あ…忘れてました。一応聖王国も帝国以下ですが、一応人間国家にしようと思ってるんです。俺の意見はこんな感じですが…異形種の国は…うーん、ドワーフの国とかしか考えてないんですよね」
「そうじゃな、一番の難敵の評議国に関してはまだ未定じゃし…スレイン法国に関しては滅ぼすのが確定にしても、攻め手を間違えれば大きな痛手になるからのぅ」
「そうですね…とりあえず王国侵略の件ですけど…」
話し合いが終わり、魔王信長は一人、廊下を歩きながら考え事をしていた。
「………」
リアルの弟がいる可能性が高くなり、ノッブは自身の手で殺す事が出来るようデミウルゴス達が動いているのを知り、少しだけ複雑な気分だった。
地位も名誉もあの世界ではなければいけないものだった。
力より権力、力より出生
全てにおいて目に見えない形だけの物が必要だった。
アウラ・マーレ・森長可と共に王都中央に転移する。
『姉上!!これで姉上は誰よりも幸せになれますよ!!』
人から何もかも奪っておいて、あんなに嬉しそうにする弟が気持ち悪くて仕方なかった。
『ーーさん。何かあれば相談に乗りますよ』
リアルで会ったたっち・みーからの言葉にノッブは「平気」と返していた。
《信長様。沖田様が出撃されました》
その言葉に返事をし、燃え盛る街を見下ろす
【怨霊の寿命設定】
霊の方は基本的に特定の相手に怨みを持ち、その怨みを晴らすために災いをもたらす霊であり、種族は異形種でユグドラシルでは強い種族だが、同時にデメリットが存在し『恨みを晴らせば死ぬ』という設定があった。
年齢による死亡はないが、人間種がいなければ死ぬのが確定する。
要はノッブが満足したり、生きることを諦めれば普通に死ぬ