対魔法抵抗力エンドレスナイン   作:やってられないんだぜい

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 皆さん元気にしてますか?自分は阪神が開幕三連勝したのでとても元気です。てか魔法科高校の優等生がアニメ化するらしいですね。優等生は持ってないのでかなり楽しみです。 

 てか皆さん聞いてください!総評が1000を超えました!それもこれも読んでくれた皆さんのおかげです!

 これからももっと評価してもらえる様頑張るのでよろしくお願いします!


 昔話

 

 総司は嬉々として職員室の前まで来ると1つ咳払いをしてから『何かしちゃいましたか?』と申し訳無さそうな表情を作り、ノックしてドアを開ける。

 

 「すいません。放送で呼び出しされた悠木総司ですが」

 

 名前を言うと椅子に向かって作業していた先生達が勢い良く振り向く。あまりの勢いに総司は後ずさる。しかも一目見るだけでは無い。総司の姿をゆっくり見つめる。まるで総司がどのような人物かを見定めているようだった。その場にいる全員に凝視されて今にもこの場を立ち去りたい気持ちを必死に押し殺す。すると1人の教師が席を立ってこちらに近づく。

 

 「君が悠木総司君か。放送で呼んだのは他でも無い、君の依頼主からの頼みだからだよ」

 「え?あのじーさんの頼みですか?」

 「⁈……流石だな。今の魔法師にあの方をじーさん呼び出来る人物なんて存在しないだろう。君は相当な実力者なんだろうな。そうでなければ老師に推薦されるはずがない。まぁ立ち話もなんだからこっちの個室で話そう」

 

 総司は凝視される中、案内されて職員室の奥にある個室に入る。

 

 「てかゆっくりしても良いんですか?一応授業中のはずですけど」

 

 サボろうと考えていたが一応授業中である事を指摘する。すると教師はくすりと笑う。

 

 「実技だと君は困るだろ?なんせ君は魔法を使えないんだから」

 「…まっそうですね。でも驚きましたよ。良くOKしましたね。魔術を使えない自分を入学させるなんて」

 

 どうせ自分が魔法を使えない事も、魔法を魔術と読んでいる事も筒抜けなのだ。真由美の発言や、さっきの反応からきっと全教師にバレている。そう思ったら大して隠す気も起きなかった。教師は総司が魔術と言うと奇妙そうにこちらを伺う。

 

 「……魔術か。君の作文にも書いてあったが君はどこでその言葉を知ったのかな?あの作文を読んだ先生方はみんな調べたよ。ネット、書物。可能な限り考えられるありとあらゆる手を使って調べたが1つも該当するものがなかった」

 「…………別にいいですよ。言っても信じてもらえません」

 「大丈夫、私は教師だ。生徒の言った事を信じる。そう決めているんだ。例え信じられないような内容だろうと、それが教師の務めだと信じて」

 

 先生はそう言うが総司は特に期待しない。もうそんな言葉は聞き飽きた。今まで色んなクラスメイト、先生、カウンセラーに話したが誰1人として信じる者はいなかった。それどころか馬鹿馬鹿しいと、時間の無駄と、キチガイと言われ、貶された。そんな言葉をどうして信じられるだろうか。

 

 「……夢ですよ」

 

 しかし総司は馬鹿だった。共感してくれるとは思っていない。でも、もしかしたら、少しでも信じてくれるかもしれない。その考えが捨てられなかった。

 

 「…夢かい?」

 「そうです、夢です。あれはまだ幼稚生だった頃です。妙にリアル感があったんで今でも鮮明に覚えてます」

 

 

 

 「ん〜〜眩しい……どこだろここ?」

 

 総司は真っ白な空間で目を覚ました。夢だから目を覚ますは表現的に合ってないと思われるが兎に角、目を覚ましたのだ。どこまでも広がる地平線。そこまでの道のりに障害物は一切ない。雲も無く、全てが真っ白な空間で目がチカチカしたのを覚えている。

 

 「おーい!少年よ〜」

 

 上から声がした。だが空を見ても何も見えない。代わりに一際輝く光があった。

 

 「気付いたか?」

 

 やっぱり声はそこから聞こえた。

 

 「誰?ここはどこ?」

 「ここは夢だ」

 「夢?」

 「そうだ。夢だ。君が寝たため、ここに呼ぶ事が出来た。いわゆる白昼夢というやつだ」

 「それでお兄さん誰なの?」

 「お兄さんはね、神と呼ばれる者だよ。真名はゼウス。全知全能の神だよ」

 「神様⁈凄い!本当に実在したの⁈」

 「それはするさ。だが君達が知っている物語は全て真実では無い。私達は元々、信仰によって生まれ、成り立っている。力も知名度、信仰心に正比例する。だから人間が生まれるずっと前から生きているというのはデタラメだ。言うならば人間は私達の生みの親と言っても過言ではない」

 

 信仰とかゼウスの言っている事は当時はちんぷんかんぷんだったが兎に角、神が実在している事実に過呼吸を起こしてしまうかもしれない程興奮した。

 

 「じゃあさ!じゃあさ!僕に凄い魔法見せてよ!」

 「魔法か?」

 「うん!とっても凄い魔法!」

 「良し!見せてやる!これが神の魔法だ!」

 

 そう言ってゼウスは手を前に出すと最初に見えたのは火の魔法だった。これを見た時、総司はガッカリした。『なんだ、火か』と。火力がどうであろうとありとあらゆる場面で目にした事がある火。神の魔法と言うのだから一体どんなものかと思ったが所詮この程度かと思ったのだ。この感想は初めて魔法を見た時と一緒だった。魔法は凄いものと言うのは聞いていたので未知の力を想像していたのだ。きっとこの時点で周りとは少しズレていたのだろう。

 

 正直見る気も失せてしまっていた。それを感じ取ったゼウスは総司を見てニヤリと笑いこう言った。

 

 「ふ、神の魔法はまだまだこんなもんじゃないぞ!」

 「え?」

 

 ゼウスの言う通りそれで終わる事はなかった。逆の手で無色の塊を作り出しす。

 

 「何か分からない顔をしているなら。これは空気の塊だ」

 「空気?」

 「そうだ。自分の周りに存在する空気を極限まで圧縮して作り出す。更にこの2つを組み合わせると」

 

 右手にあった火と左手の空気を合わせると火が膨れ上がり巨大な炎の塊が出来た。しかもまだ終わらない。

 

 「そしてそこに雷を加える。するとどうだ?炎の周りを雷がバリバリと鳴り散らしているだろう。そしてこれを思うがままに操作出来る。剣、槍、斧。だが私が一番好きなのは、これだ!」

 

 雷炎を自由自在に操作する。そしてゼウスが最後に作ったのは槍の弓だった。とても巨大な弓に見合うようとても巨大な槍が作られた。

 

 「そして最後に雷炎の槍の周りに極限まで圧縮した水を漂わせる。その威力は」

 

 そう言って力一杯引っ張った弓を解き放ち物凄いスピードで飛んでいった。放たれて数秒後、巨大な爆発が起き、数分のタイムラグを経て巨大な爆発音が耳を壊そうとする勢いで聞こえてきた。総司はあまりの爆風に吹っ飛びそうになるがゼウスが支えてくれた。

 

 「4万キロは届いたかな?」

 「?それってどれくらいの距離なの?」

 「大体地球を一周するくらいの距離だ」

 

 そう言われて総司は次元の違うレベルの話に胸が高まった。そんなに遠くで起きた爆発がここまで見えて聞こえる程の巨大な爆発。だけど何より胸が高まったのは威力ではなく、次にゼウスが言った言葉だった。

 

 「だが魔術を魔法と呼ぶとはこの世界の住人もおこがましい事をしたもんだ」

 「え?魔術?」

 

 そう、その時初めて魔術という単語を聞いた。魔術なんて言葉を聞いた事が無かったため、ゼウスが何を言っているかよく分からなかったが、自分の期待したものが聞けるかもしれないと耳を大きくした。

 

 「魔術って?」

 「魔術って言うのは魔法と違って正しい手順、理論が成り立たないと出来ないんだよ。つまり君達の世界で魔法と呼ばれるものだな。だがそれは真の魔法に非。真の魔法って言うのはそんなものは一切必要としない。願いの強さがそのまま力になる。それこそが真の魔法なんだよ。無から1を作り出す。物体、人物も思いがままだ。そんな奇跡の力を魔法と呼ぶんだよ」

 

 そう言ってゼウスは先程まで何もなかった所から黄金のインゴットや鳥達を生み出した。総司は心の底から震え上がった。何故なら自分が心から願った奇跡の力が存在したのだと知れたからだ。それと同時に今まで魔法だと教わって来たものが今まで以上にショボく感じた。

 

 「でもなんで神様は僕の夢に出て来たの?」

 「それは君が魔術を世界でただ1人だけ脅威に思っていなかったからさ。この世界の人物は魔術を好きか嫌いかはともかく全ての人物が脅威に思っている。その思いは方向性こそ違えど信仰心を持つ。魔術を信仰している者は魔法とは相容れない。だからこそ信仰心を一切持たなかった君には干渉出来たのだ」

 「うーん、良く分からないけど僕達が言ってる魔法は魔術っていう偽物って事?」

 「簡単に言えばそう言う事だ。そして君に知っていてもらいたかったんだよ。魔法という奇跡の力を、この世界の常識に囚われない君だけが真の魔法を目覚める可能性があると言う事を」

 「本当⁉︎僕も魔法を使える様になるの‼︎」

 「可能性だけだがな。だが君が魔術に染まらない限り可能性はゼロではない」

 

 

 

 「そう言ってゼウスはその場から消え、気が付いたから目が覚めていた」

 

 総司の話を教師は静かに聞いた。確かにこんな話を簡単に信じられる筈が無い。現に自分だって信じきれてない。だがそれが真実だと言う根拠は存在する。老師の存在だ。彼が推薦した人物がただの中二病な訳がない。それを探るのはルール違反だが何かしらの能力を持っている事は間違いない。だからこそこの話は真実だと思い知らされた。

 

 「そうか。確かにそれだと信じてもらうのは難しかったろうね」

 「でしょうね。元から期待してません」

 「私も魔法師だからね。はいそうですかと言って魔術と言う事は出来ない。でもその夢の話は信じよう」

 「………まじすか?」

 「ああ」

 「はは。あはは。あはははは!」

 

 総司の笑いが個室に響く。

 

 「スッゲー嬉しいです。親でさえこの夢信じてもらえなかったんですけどね。先生が初めてです」

 「そうか!良かったよ」

 

 キーンコーンカーンコーン

 

 「あ、もう終了ですか?なんかとっても短く感じました」

 「それ程この時間が充実していたのかもね。あ、言い忘れていたが私の名前は木島聖(きじまひじり)。実習の時間になったらここに来て時間を潰すといい。君は実習免除だから」

 

 実習免除。なんて響きの良い言葉だろうと総司は思った。そして総司は木島先生に頭を下げて職員室を後にする。

 

 「木島先生。どうでしたか彼は」

 「別に老師の推薦だからって特別おかしな点はありませんでしたね。でもきっと彼が推薦された理由は嫌でも目の当たりにすると思います。どんな力を持っているか分かりませんが、老師が言うこれから起こる悲劇からのボディーガードとして送られたんですから」

 

 

 

 

 

 「あ、総司君、大丈夫?」

 

 教室に帰ると既に授業から戻ってきたみんなが帰り支度をしていた。たまたま最初に目があったエリカがこちらに駆け寄ってくる。

 

 「まぁな。大した話はしなかったよ。ちょっと書類出し忘れている事があっただけ」

 「もぉーしっかりしなさいよね!」

 「総司、俺と深雪は支度が済んだから教室の前で待ってるぞ」

 「ああ、分かった。すぐ済ませるよ」

 

 帰り支度を済ませようとする総司を達也は観察する。そしてすぐに済ませて3人で生徒会室に向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 





 ご愛読ありがとうございます。

 総司の過去話。夢に出てきたゼウス。神と名乗っていますが本当は一体何者なんでしょうか笑笑

 そしてはんぞー君はまだでした!すいません。夢の話が思ったより長く描いちゃって文字的にこの話はここまでにさせてもらいました。でも次回は必ず出るので安心して下さい!

 では次回もお楽しみに!またね
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