皆さんこんばんは。元気にしてますか?
阪神と巨人の伝統の一戦がとうとう始まりました。結果は阪神が勝ちました!イェーイ!まぁ中途半端な終わり方して正直物足りなかったですがそれでもオッケーです。
そしてアンケートですが今週末に終わりとします。それまでに投票よろしくお願いします!
では本編どうぞ!
「あーかったりぃな」
総司は首をコキッと鳴らしながら街を歩いていた。先日、沖縄海戦が終わったばっかりでとても疲れている。正直に言えば戦争なんて行きたくなかった。当然だ。つい先日まで小学生だった少年に戦争に参加する依頼が来たのだ。今までにこなした依頼は暗殺を数件だけだったのに一気にスケールアップし過ぎである。嫌気も差す。それでもそれなりの報酬を持ったため、働かない訳にも行かない。総司は必死に戦った。たった1人で戦場を駆け回ったのだ。生き残るために。結果、非公式ながらも誰よりも多くの戦果を挙げたのだ。
今日は学校もサボって海辺を歩いて気分転換していたのだ。潮風に当たるのは気持ちいい。どんな事も忘れられる。嫌な事、疲れた事などがある時は決まって海辺を歩くのだ。幸い周りは既に使われていない工場ばっかりで静か。誰もここに立ち寄ろうとさえしない。
「気持ちいい」
潮風に吹かれながら総司はその場に寝そべって昼寝をする。青い空、暖かい太陽、カモメの鳴き声、波の音。眠るには最適の場所だった。下手なホテルよりよっぽど気持ちいい。
数時間後、車が止まる音で目を覚ます。ここに人が来るなんて珍しいと思う。もしかしたら自分と同じ様に、最近の疲れを癒したいのかも知らないと親近感が湧く。しかしそんな事はあり得ないと直ぐに分かる。ここに来たっていうのに潮風に吹かれない。それどころか潮風には目も暮れず建物に入っていった。しかも人数は5人。一応ここの建物は取り壊しされていないものの、立ち入り禁止だ。たまに秘密基地にしてる小学生がいたりするが彼等は車を運転している事から大人だと思われる。一体なんの用事なのか。
『総司、気になったら行動しろ。後からああしとけば良かったとか嘆く事になるぞ』
祖父の言葉を思い出した総司は面倒とは思いながらも立ち上がり様子を見に行く。
因みに何故人数が分かるのかだが、それは総司が気をマスターしているからだ。どんな人にも生命エネルギーは存在する。総司はそれを感知したのだ。これを聞いた者の中でドラゴンボールを想像した者は多いだろう。正解だ。
総司の先祖、正確には5世代前の先祖がドラゴンボールの漫画に憧れて自分達にも存在するのではないかと思った事が始まりだ。中二病と思うかも知れないが当時既に30である。だがそれでも修行したのだ。最初にただがむしゃらに修行した。10年をかけて気を感じ取る事が出来た。次の10年で気を練り上げる修行を、次の10年で気を具象化する修行を、次の10年で気をコントロールする修行を、そして10年後、やっとの思いで技を身につけたのだ。だが技と言ってもまだまだ完成度の低い荒削り。それでも50年かけてやっとそこまで自分1人で作り上げたのだ。しかし既に齢80。これ以上、気を完成させるには歳が立ち過ぎていた。だから彼は託したのだ。自分の息子達に。しかしその息子達も父が確立した修行方法がありながらも、父と同じく時間が足りず、完成には至らなかった。そもそも人の寿命で完成させるには無理があったのだ。恐らく技を身につけた頃には既に肉体のピークはとうに過ぎて意味がない。
しかしそれを天才が成し遂げた。5歳から修行を始め、僅か6年で初代がたどり着いた場所まで到達したのだ。それが総司だったのだ。
気が感じる建物の近くまで行くと男3人が扉の前でタバコを吸っていた。周りをキョロキョロしている。見るからに怪しい。それで確信する。これは確実に事件だと。
(あ、これ事件じゃん。こんな人気のない場所で見張りの様にしてるって事は強盗?それとも誘拐?まぁどっちでもいいや)
兎に角見た以上は首を突っ込む。そう決めた総司は堂々と彼等の前に現れる。
「なんだお前は!」
「ただ前を通っただけなのにその慌てようって事は、やっぱり何か悪さしてるんだね、おじさん達」
「だったらどうだってんだ?」
リーダー格と思わしき男は笑みを浮かべると懐にしまっていた折り畳み式ナイフを取り出してチラつかせる。しかしそれを見ても総司は歩みを止めない。それどころか笑顔で返した。
(こういう時の笑顔って結構有効なんだよな。自分は確実にお前に勝算があるって思わせられる。そうする事で相手に不安が襲い、冷静な判断が出来なくなる。そうすればこちらの勝機はグッと増す。……まぁこんなのチンピラにしか効かないんだけどね)
実際、戦場では全くと言っていい程効果を成さない。そもそもこれは覚悟が薄い奴にしか通用しないからだ。そんな奴は戦場にはいない。どいつもこいつも勝つ事、生き残る事に必死。ある人は家族の為、ある人は恋人の為。理由は人それぞれだが強固な決意を持っている。そうでないと生き残れない。
「く、くそ!うわぁぁあ!」
大の男が恐怖している。自分より遥かに小さい少年にだ。男は総司の胸目掛けてナイフを突く。しかし総司は簡単に避ける。
「悪いけど少し痛いよ」
そしてナイフを持っていた手を強く殴る。するとクッキーを砕くように簡単に折れてしまった。男は手首を抑えて蹲る。
「ぐわぁあ!」
「今縛る物持ってないからさ、悪いんだけど足折らせてもらうよ。ちょっと痛いけど我慢してね」
そう言った総司の顔は涼しげだった。人の骨を折る事になんの躊躇もない。男の膝を思いっきり蹴ると足が逆方向に曲がった。当然、男は痛みで悲鳴をあげるが直ぐに手刀で気絶させる。
気絶させるだけでは駄目だったのか、そう思う人も多いだろう。簡単に言えば駄目である。拘束する道具がないなら相手の移動手段を絶たなければならない。それは鉄則だ。
総司が1人を片付け、もう2人に目を移すと既に2人は戦意喪失してその場で立ちすくんでいた。まぁ、それでも逃がしはしないが。
グワァァア
表の3人を片付けると総司は扉を破壊する。中を見るとやはり誘拐だった。男が少女に跨っている。しかもご丁寧にボタンを一つずつ外して。服を破かないなんて紳士なのかと思うが、そもそも抵抗出来ない制服少女に襲いかかっている時点で紳士ではないと心の中で自問自答をする。
「何者だ!」
第三者視点から見て自分は誘拐された少女を助けるヒーロー。なら言う事は1つだった。
「通りすがりのヒーローってか?」
総司が表の人間を倒した事を言うと男は魔法師か?と聞いてきた。総司は当然否定する。まぁ彼の言う魔法は魔術の事なのだが。総司が魔術を使えないと分かると男は急に強気になった。それに総司は呆れる。
(この人馬鹿なのかな?魔術が使えなかろうが俺が外の人を3人を倒した事忘れたのか?)
「オラ!聞かせてやれ!魂の叫びってやつをな!」
男は人質である少女のガムテープを剥がした。すると少女は何を思ったのか自分に逃げろと言ったのだ。誘拐されてさっきまで襲われそうになっていながら。男のガキという言葉と自分が魔法師ではないという言葉から総司が力を持たぬ少年だと思ったのだろう。彼女の目隠しの間から見える涙、そして無理矢理作った笑い。きっと本当は今すぐにでも助けてもらいたいだろうに。総司は彼女をとても勇気がある人と思った。『自分は強いから』という言葉はある意味真実だろう。こんな状況でも他人の身を心配する事が出来る人。それは強い人でなければ出来ない。総司には彼女がとても強く、美しく見えた。
「逃す訳ねぇだろ馬鹿が!」
それと同時にこの男への怒りが湧いてくる。彼女をここまで怖がらせた男に殺意さえ芽生えてくる。総司は撃たれた弾を瞬き1つしないでキャッチしたのだ。
「よくも無関係の人を!ただじゃおかないわ!」
少女は拳銃で撃たれて総司が死んだと勘違いしているのだろう。自分を助けてくれる人が亡くなった、そう思うのではなく自分のせいで関係無い人が死んでしまったと口にした。
(とても心優しい人なんだな。ここに来る前は誘拐された不幸な人をなんとなく助けるつもりで来た。でも考え直す。俺は貴方を助けに来た)
「テメェ、どうやって銃弾をキャッチしやがった⁈」
「捕ったら駄目だってのかよ。このクズが。……お姉さん。自分は大丈夫です。心配してくれてありがとうございます。今助けますから」
総司は掴んだ銃弾を握りつぶして地面に落とす。銃弾は小さな球と化していた。銃弾を捕る動体視力。そして握りつぶしてしまう握力。男は総司に恐怖した。人質の事も忘れて連射する。しかし総司はそれを全て掴み握りつぶした。男は恐怖で後ずさる。少女より後ろまで後ずさった事で視界に彼女が入り、人質を取っていた事を思い出す。
「ま、まだだ!弾は残ってる!こいつにぶち込まれたくなかったら──」
男は拳銃を女子に向けて脅すがそれよりも速く総司は男に近づく。そして表の男にしたように拳銃を持ってる手首をへし折る。同様に足を折ってから気絶させた。男が気絶したのを確認すると総司は少女に近づき、縄を解いて目隠しを取った。彼女は涙で顔がぐしゃぐしゃになっていたが紛う事なき美少女だった。こんな時、自分の顔を呪う。こんなに酷い目に遭ったのだ。今すぐにでも彼女を安心させられる顔が欲しい。しかしそれは無いもの強請り。だから彼なりの精一杯の笑顔で安心だと言う事を伝えた。
「遅くなってすみませんでした。でももう大丈夫です。誘拐犯はやっつけました。お怪我はありませんか?」
「う、う……うわぁぁぁぁぁん!」
彼女は自分が助かった事に安堵して思わず自身を助けてくれた総司に抱きついた。総司は泣きじゃくる彼女の背中を優しくさすってあげた。
ご愛読ありがとうございました。
誰も感想とかで触れられなかった『気』が初登場でした。まぁ言葉だけですけどね。一応誘拐編は次回で最終回になります。自分の窮地を救ってくれたヒーロー。こんなのって現実に起こり得る事なんでしょうかね?実際に体験した人がいたら教えて下さいね笑笑
では次回もお楽しみに!またね
14話の終わり方が中途半端で嫌いとの感想が数件来たのでアンケートをとりたいです。今回のようなもどかしい終わり方についてどのような意見を持ってるか聞かせて下さい
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