皆さん元気にしてますか?
自分思ったんですよね。なんか話の進み具合遅くね?って。これだと総司が戦うまで何話かかるんだろうと。ならあらすじに前もって言っとこうかなって。そうした方が新規の人が見て合わないって人が少なくなるんじゃないかって。なので追加で書いときました。これからも原作の進み具合がゆっくりかもしれませんがご了承下さい。
では本編どうぞ!
「チッ、後は風紀委員に任せてさっさとここから離れようぜ」(嫌なもん思い出させやがって)
「う、うん//」
総司はエリカの手を取ってその場を走り去る。男がこの後、どの様な処罰をされたか2人は知る由も無い。エリカは自分が困っていた所に颯爽と駆けつけてくれて、自分の代わりに犯人を倒してくれた事に、静かに頬を染める。
人混みを手品の様にすり抜け、2人は校舎の影まで逃げ遂せた。繋いだままだったエリカの手を離し、背後へ振り返る。
「ここまで来れば大丈夫か。怪我ないか?」
「………」
だが総司が声をかけても返事がない。顔の前で手を振ったり、何度か呼び直してもエリカは呆けたままだ。
パンッ!
「え⁈」
なので顔の前で猫騙しの様に手を叩くとやっと反応した。
「本当に大丈夫か?さっきから返事が無かったけど」
「う、ううん、大丈夫!それよりありがとうね、助けてくれて……助かった」
「どういたしまして。災難だったな」
「まぁ、驚いたし けど……それ以上に総司君が助けてくれた事の衝撃が強すぎて」
「それならいいけど。……女性の身体に無理矢理触れるなんて最低だからな」
そう言って総司は少し怖い顔をする。エリカにとってはなんとなくだが、それがとても印象的だった。彼の怒った顔は1科生との騒動の時に見た事はあるが、その時とは印象がまるで違う。あの時は邪魔されて怒った感じだったのに対し、今回は過去に何かあったみたいに深くイラついている。
総司は思い出していた。恋というものを知ったあの事件を。犯罪のニュースを見ても『馬鹿な事するな』くらいにしか思っていなかったのが、あれ以降、誘拐、痴漢などの女性への性的行為の事件を見聞きすると感情が昂ってしまう。
(あー、気分悪りぃな。あれから3年経ってる筈なのに。あれ以来あれに関係するニュース見るだけでイラついてストレス溜まるから、見るの辞めたんだけどな。……治ったと思ったのに……)
入学2日目の食堂での総司の怒りと比べ物にならない程イラついていた。感情に任せて物に当たりたい気持ちを必死に抑える。それを見ていたエリカは、最初自分の為にここまで怒ってくれてるのだと思い、嬉しくなるが直ぐに勘違いだと気付く。いや、怒ってはいるが彼が見ているのは何処か違う場所だと分かった。その証拠に彼はそこまで自分を心配していない。彼の過去に一体何があったのか気になってしょうがなかった。
「俺は用事も済んだし、良かったら一緒に回らないか?」
「あ、うん」
「闘技場でいっか?何やってるか気になるし」
「いいよ。あたしも行こうと思ってたし」
「なら決まりだな」
結局、タイミングを見失い、彼に聞く事は出来なかった。でもそれでも良いと開き直る。関わっていくうちにきっと分かるだろうから。それに折角一緒になれたのだから今を楽しむ事にした。
第二小体育館、通称「闘技場」では現在剣道部の演武が行われていた。
「ふーん。魔法科高校なのに剣道部があるんだ」
「普通じゃないのか?」
エリカの何気ない呟きに総司が尋ねる。それにエリカは驚いた表情をしていた。
「……どうした?」
「いや、ビックリしちゃって」
「何が?」
「だって総司君、武道やってるでしょ」
「正確には武術だけどな」
「それも同じよ。武の心得があるなら大抵知ってる筈なのに」
「まぁうちの武術は外の情報に疎いからな」
武術と言っても大会について調べたり、どの学校がどの武道に秀でているなど調べた事がないので詳しくはない。嫌いなのではなく、その道に進む気は無かったので興味が無いだけだ。戦うのは好きだが部に入ろうとは思わない。実際この学校に闘技場がある事すら、入学して達也の言葉で初めて知った程だ。
「へぇ、そうなんだ……剣道ってね、魔法師やそれを目指す者が高校レベルでやる事はないんだ。魔法師が使うのは『剣道』じゃなくて術式を併用した『剣術』。小学生なら剣道やる子も多いけど、将来魔法師になろうって子は中学め剣術に流れちゃうの」
「そうなるのか。まぁ実践を目指すなら剣道より剣術だろうからな」
「そう言う事」
レギュラーによる模範試合は中々の迫力であった。特に目に止まったのは女子部2年生の演武である。力ではなく技で打撃を受け流している。筋肉にモノを言わせた派手な剣より、よっぽど綺麗である。だが、それを隣のエリカがそれをつまらなそうに見ていた。
「…不満か?」
「え?…ええ」
自分の考えている事がお見通しだった事に驚いて返事をするのに遅れてしまった。
「だって……つまらないじゃない。こんな
「まぁ、そう言うなよ。入部させる為に見栄え重視なのは当然だろ」
「まぁそうだけど」
不機嫌な顔でそっぽを向くエリカ。だが、ああは言ったが実際に彼女が言いたい事も分かる。試合をすると言っていたので、どんなのかと思えばでもただの魅せプ。自分だって拍子抜けだ。だが文句を言っても仕方がない。彼等は対戦相手に勝つ為に試合をしているのではなく、部員を獲得する為にしているのだ。部外者が口を出すのはお門違いというものだ。
(エリカの動きなら剣道部でも入れば良いのに。なんとなくそんなタイプでは無さそうだけど………ん?」
横目でエリカを見つつ、心の中でボヤいていると観衆がざわめき出した。中央を見ると男女の剣士が対峙していた。女の方は先程までエリカが文句を言っていた女子生徒。胴はつけてるが、面は取っており書かれていた顔が見えた。セミロングの黒髪が印象的な、中々の美少女。しかも髪を結んでポニーテールと中々のキャラの立ちようだ。
「さっきから目が釘付けだけど、ああいうのが好み?」
「安心しろ。人は顔じゃない」
「……その言い方だとあたしの方が可愛くないって聞こえるんですけど」
「別にそうとは言ってないさ。人によって好みが違うからな。身長、スタイル、髪型、髪色、肌色。見た目の項目だけでこんなにあるんだ。更に性格が加われば無限の組み合わせがある。だからエリカの事が好きな奴だって出てくる。だから安心しろ」
エリカの肩を優しく叩く。しかしエリカは騙されない。
「いや、長々と語ってるけど話逸れてるよ。……まぁいいや。それじゃ総司君の好みってどんなタイプなの?」
「言ったろ、顔じゃないって。顔で惚れても長続きなんかしないよ。人は相手の心を好きになる事が本当の愛なんだよ」
「……妙に説得力あるけど、それって総司君の体験談?」
「そうだけど」
「……意外。総司君って恋愛とかしないタイプかと思った」
「…俺もそう思うぜ。実際恋愛なんて呼べるものはその1度だけだからな」
「へぇ、そうなんだ……それでどうなったの?」
「………さぁ。今頃何してるんだろうなぁ…」
総司の横顔はどこか懐かしみ、そして寂しげであった。エリカは何故この質問をしてしまったのだと後悔した。エリカは気付いてしまったのだ。彼とその彼女がどのような関係だったかは知らない。それでも結末は察しが付く。そして総司は彼女への気持ちを忘れられていない事も。
「剣術部の順番まで、まだ1時間あるわよ桐原君!どうしてそれまで待てないのっ?」
「心外だな壬生。お前の実力を新入生に披露してやろうとしてるんだぜ。言わば協力だよ、協力」
どうやら
「面白くなってきたね」
実際にここに同じ感想を抱いている人がいる。争いを見て楽しくなるなんて自分達は戦闘狂なのかも知れないと思う。
「魔法に頼り切りの剣術部の桐原君が、剣技のみに磨きをかける剣道部のあたしに」
「なら見せてやるよ。身体能力の限界を超えた次元で競い合う、剣術の剣技をな!」
それが開始の合図となった。桐原が開始早々、頭部目掛けて竹刀を振り下ろす。しかし壬生はそれを難なくいなす。2人の戦いはかなりのレベルであった。先程までの殺陣の様な魅せる為の試合ではなく、本気の試合。だからこそ鋭さが違う。素人では打ち合いの音から剣撃の激しさを想像するので精一杯だろう。──少数の例外を除いて。
「中々レベル高いな。一撃一撃の威力は男に軍配が上がるが上手さは女子の方が上だ。まともに防御したら押し切られる所を上手く躱している」
「凄い…あたし、あの壬生紗耶香って方中学で見た事あるけどまるで別人」
「有名なのか?」
「一昨年の中等部剣道大会女子部の全国2位よ。当時は美少女剣士とか剣道小町って随分騒がれてた」
「2位が?ならチャンピオンは?」
「えっと、その……ルックスが、ね」
「…安心しろ。人は顔じゃない」
「あたしじゃないから!」
そんなふざけたやり取りをしているうちに試合はクライマックスに差し掛かっていた。桐原が雄叫びを上げて突進する。両者、真っ向からの打ち下ろし。
「相打ち…じゃない」
桐原の竹刀は壬生の左腕を捉え、壬生の竹刀は桐原の右肩に食い込んでいる。
「途中で狙いを変えたな」
「結局、非情になれなかったか」
いつの間にギャラリーの最前列に来ていた剣術部の部員達は、桐原が剣道部に遅れを取った方に苦虫を噛み潰している。
「真剣なら致命傷よ。私の方は骨に届いていない。素直に負けを認めなさい」
その言葉に桐原は顔を歪める。彼女の言葉を否定しようとしても、剣士としての意識が認めてしまっているのだ。
「は、ははは……」
突如、桐原は虚ろな笑い声を漏らした。総司は知っていた、この特徴的な笑い方を。これは逆上した人が見せる笑い。桐原の決定的な何かがキレたのだ。
「真剣なら?俺の身体は、斬れてないぜ?壬生、真剣勝負が望みか?だったら………お望み通り、真剣で相手をしてやるよ!」
桐原が竹刀から離れた右手首を押さえると、ガラスを引っ掻いたような不快な騒音が聞こえる。一足跳びで間合いを詰め、左手一本で竹刀を振り下ろす桐原。片手の打ち込み、そこに先程までの力強さは無かった。だが壬生は、後方へ大きく跳んで回避した。攻撃は胴を掠めるだけで済む。しかし細い線が走っている。先程の攻撃で切れた痕だ。
振動系・近接戦闘用魔法『高周波ブレード』。それが彼の竹刀に切れ味を与えているのだ。
「どうだ壬生、これが真剣だ」
観衆達は慌てていた。顔を背ける者まで出てくる。このままでは闘技場に血が飛んでしまうと。それはエリカも同様だった。
「やばいよ!桐原先輩逆上して見境なしだよ!」
エリカは今にも飛び出しそうになるが総司は全く動じない。それどころか何処か興味が冷めた様な目をしていた。
再び壬生に振り下ろされる。最早、竹刀ではなく剣。だが彼女に届く前にその間に割り込む人物がいた。
「達也君⁈」
そう、たまたま見回りがてら、見学に来ていたのだ。しかもただ割り込むだけでなく、サイオン波動を放った。その為、見学人の中に口を押さえる者が続発した。乗り物酔いに似た症状が急激に連鎖する。
目の前でそれを受けた桐原はそれをモロに食らい、半強制的に魔法を解除。その隙に達也が桐原を投げ落として俯せにひっくり返し、左手首を掴んで肩口を膝で抑え込んだ。その状態で達也は携帯端末の音声ユニットを取り出す。
「こちら第二小体育館。逮捕者1名、負傷していますので念の為担架をお願いします」
ご愛読ありがとうございました。
皆さんは経験した事ないですか。自分の好きな人に「好きな人いるの」って聞いて後悔した事。かなりショックですよね。
まじでヒロイン誰にしようか。あ、今後に他作品から1人いれる子いるので言っときますねww
次回もお楽しみに!またね