憑依先がありえない!   作:石ノ心

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8月来るのはえーなー、とか思ってたらもう9月に入って数日経ってたでござる。


夏休み

ダメ人間の

製造機

   石ノ心  心の俳句


第十五話 球技

グァキイイィィィィィン!!!!ぱーん。

 

澄み渡るという表現がぴったりな青空に、もはや騒音レベルの大きさの金属音とささやかな破裂音が木霊した。

「はぅ!?バットが粉々になってボールが爆発しました!?」

 

「ちょっと、イッセー!『筋肉質な赤龍帝(マッスル・ブースター)』なんて使わないでちょうだい!あなたのそれは神滅具(ロンギヌス)なのよ。死人が出るわ!!」

 

「……いや、神滅具(ロンギヌス)とか関係なくスポーツで神器(セイクリッド・ギア)なんて使わないでください。それはもうスポーツじゃなくてテロです」

 

「いや、俺だってピッチャーがミルたんじゃなかったらこんなの使わないって!

筋肉質な赤龍帝(マッスル・ブースター)』使わないと俺が死ぬ!!

あとキャッチャーも……なんで魔法少女の方のミルたんまでいるんだよ!?」

 

 

「魔法少女ミルたんがキャッチャーじゃなかったら、俺が一球投げるたびにオカ研のメンバーが一人減っていくことになる」

 

「感謝して欲しいにょ」

 

「冷静に反論してないで、そこは手加減してください!ってかピッチャーもキャッチャーも変わる気なしかよ!?」

 

 

「今の所打ててるからいいだろう?よし次は光速で逝ってみよう」

 

「死ぬって!流石に死ぬって!!………え、本気?ちょ、まっ―――――!」

 

 

次の瞬間、俺は光になった――――――――ボールの余波でぶっ飛んだ。

 

 

 

 

 

 

流れ的に察してもらえると思うが、俺たちオカルト研究部は旧校舎裏で野球の練習をしている。

 

例え超高速投球の余波でどれほど地面が抉れてようとコレはただの野球だ。

 

例え超高速投球で金属バットやボールが粉々に爆発しようがただの野球だ。

 

例えリアル光速投球で旧校舎の一部が蒸発しようと一応は野球だ。

 

でもピッチャーがミルたんでしかも積極的にデッドボール狙ってくるのは野球とは決して言わないと思う今日この頃……。

 

今さらだけど何で光速で野球ボール投げれて、しかもそれを受け止められるんだあの人達。

 

 

まあとにかく、何で俺たちはいきなり野球の練習(とは名ばかりの拷問)をしているのか。簡単に言えば駒王学園名物イベントが一つ、駒王学園球技大会の時期が近づいてきたからだ。

 

 

野球、サッカー、テニス、バスケ、卓球など、とにかく一日使ってその日決められた球技で遊びつくすイベント――――の名目で行われる校内大戦争だというのはミルたん談。割とうちの学校って女子男子関係なしに身体能力の高い奴が多いから結構盛り上がるんだよな。

今年は男子全員ミルたんに鍛え上げられて(主に精神面)、去年以上にレベルが高いし。

 

 

部長に聞いたところ記録上ではたまにセパタクローやインディアカ、ポロなんかの日本ではあんまり馴染みがなかったりマイナーな球技をやってたりするんだそうだ。

で、細かいルールが分からないから結局オリジナルになるらしい。

数年前にはクィディッチだった……てのは流石に眉唾な噂だけどな。どうやったんだ。

 

 

球技大会にはクラス対抗戦、男女別種目、学年対抗戦、その他色々な種目が存在する。そんな数々の種目の中に部活対抗戦ってのがある。

運動部、文化部の壁を取り払って全員で球技を楽しもう!っていう、まあどこの学校にもありそうな体育祭みたいなやつだ。

 

イベント大好きで負けず嫌い、なんていかにもな性格の部長がこれに全力を出さないハズが無い。

なんとミルたんにこのイベント期間中は特訓を一時中断し、代わりに球技大会用スペシャルメニューを用意してくれとまで言い出す始末。全力出しすぎでしょう!!と今更ツッコんでも後の祭り。

 

 

結果、超次元スポーツを絶賛体験中………ってなわけだ。

 

何でスポーツの練習で死にかけてるんだろうな、俺達。

 

 

 

 

「バッティングの練習はとりあえず終了だ。今からノックの練習に入る………よし、配置についたな?ミルたんズのおしおき光速千本ノック、獲りきれるか?」

 

「「「「「無理です」」」」」

 

「「……………いくぞッ(にょっ)!!」」

 

「「「「「聞いて下さいッ!?」」」」」

 

 

少し考えりゃ分かるけど、俺達程度の静止の声でミルたんズが止まるはずもなく。

二人は全身からいつもの謎オーラを出して戦闘態勢に入った。

 

ミルたん二人がバットを握ると同時、二人の握ったバットまで謎オーラを纏い威圧感を醸し出しはじめる。

二人の周りの空間が歪み、俺たちの嫌な予感を具現化したようなプラズマの光と音が辺りに響きだす。

 

マズイ、俺はまだ光速は目で追えない……!!

 

 

 

 

 

 

次の瞬間、何故か空高くからまるで滝の様に大量のボールが現れて降り注ぎ

 

 

 

ミルたん達はいつの間に振り終わったのか、バットを地面に転がして

 

 

 

転がったバットは音も立てず煙を上げながら融けて蒸発し

 

 

 

もはや数えるのも億劫になる程のボールは時間でも止まったかのように全て空中に留まり

 

 

 

だが、その完全に停止した様に見えた球は当然の如く残像で

 

 

 

俺達がその残像を視認した時には既に、光速千本ノックは全て木場に突き刺さっていた。

 

 

 

 

 

「って()()かよ!大丈夫か木場ァーーーー!!」

 

「全然大丈夫じゃないわ、重症よ!!アーシア、早く手当を!!」

 

「は、はい!」

 

 

うわ、酷いキ………ズ?あれ、制服こそズタボロだけど全身打撲&擦過傷程度?………いや、でも受けた衝撃は半端なかったみたいだ、生きてるか!?

 

 

「………うっ……く…」

 

良かった、まだ息がある!

アーシアが内出血なんかを治せば何とか………!!

 

「とりあえず保健室に運んだ方が良さそうですわね。担架を持ってきますわ」

 

頭を光速のボールで撃たれてるんだ。できるだけ動かさずに朱乃さんの言う通り担架で保健室に運ぶのがいいな。

制服の替えは……確か部室にあったはずだけど、今は俺のやつ貨してやるか。

 

 

 

「……なんで祐斗先輩を集中攻撃したんですか?」

 

「あいつだけ『光速千本ノック獲りきれるか?』って質問した時に返答しないでボーっとしてたからだ。案の定俺達がボール打ってんのに反応すらしない。弛んでる証拠だろ」

 

 

いやそれ反応しなかったんじゃなくてできなかったんじゃ…。

 

流石ミルたん、特訓で一切の妥協がねえ…。ちょっと気を抜いたらあの世ってのは冗談じゃなくマジだな…。いやまあ知ってたけどさ。

 

 

それに最近木場がなんかぼんやりしてた、と言うより難しい顔で何か考え込んでたのは事実だ。

オカ研会議でも遠い目をしててまるで参加してきやしなかったし、今までの球技大会専用スペシャルメニューでも何かとぼんやりしててミルたんに大技を叩き込まれてた。

 

 

「最近、少し動きが悪かったですものね。最初の頃はサッカーのキーパー練習の時、ミルたん先生の『超回転空気摩擦発火シュート』を顔で受けてましたし。あの時は顔面陥没の大怪我でしたわ…あとは軽い火傷でしたね。全身火達磨になってたのでもっと重症かと思ってたのに、驚きました」

 

「……その後は確か卓球で『全自動目潰しスマッシュ』が直撃して悶絶してました。両目とも失明寸前でしたよね、祐斗先輩。あの時のミルたん先生の言う通りなら一秒で340連撃貰ってたのに、アーシア先輩の神器なしで割とすぐ治ってましたけど」

 

「えと、バレーボールの練習でも魔法少女の方のミルたん先生の『物理魔法 テラ☆メテオ』ってアタックが顔に当たってました。

バレーボールがまるで本当の隕石みたいに……クレーターの真ん中に祐斗さんが突き刺さって、助けるのがすっごく大変でしたよね!でも怪我はボールの当たった顔ぐらいで、他に目立つ傷は無かったです」

 

「最初なんかテニスで『次元超越股間爆裂ドライブ』が炸裂して……。

威力が俺の『再起不能(エターナル・インポテンツ・ショット)』と同等かそれよりヤバかったですよ、アレ…。―――――ん?でも一日で立ち直ってた様な…」

 

「……祐斗も段々化け物染みてきたわね…」

 

 

衝撃の事実が発覚した!!木場はまだ全然本気では無いとは言えミルたんの攻撃をモロにくらっても立ち上がる事ができる耐久力を身につけていた!!!

 

『戦車』でもない、むしろ紙装甲なイメージの『騎士』の木場がなんでそんな耐久力特化になってんだよ……。剣術の腕は落ちてないっぽいし、いいのか?

 

 

最近ぼんやりしてる事に関しては前に俺の家で聖剣の映った写真を見てからずっとこんな感じだったっけな…。

何かある何かあるとは思ってたけど、まさか特訓の時まで考え込むほどの事だったとは思いもしなかった。

 

木場だって『ミルたんの特訓で別の事を考える=死』の等式くらい身に染みて分かってたはずなのに。まあ今の所死んでないどころか割と軽傷なんだけど…。

 

聖剣と木場の間に一体どんな因縁が……?

 

 

「木場の事を考えるのはいいが、次はお前らがああなるかもしれないって事……よく覚えとけよ?さあ、練習再開だ…!!」

 

「一本ずついくから安心していいにょ!ただしボールは尻から出るにょ」

 

「「「「「どうやって!?」」」」」

 

 

まあ、考えるのは後だ。まずはこの練習で生き残る……!!

 

 

 

 

ボールは尻から出なかった。ちゃんと打ってた。てっきり光速でひり出すのかと……。

ああ、安心した。

 

 

因みに木場も無事だった。

 

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 

野球練習の次の日の昼休み。

 

部室にはイッセーとアーシアを除くオカ研メンバーと立場としては顧問的な俺ことミルたん、そして生徒会長の『支取蒼那』とその付添いの『匙元士郎』が集まっていた。

 

まあその内二人も揃うだろう。

 

 

「え?オカ研て確か顧問っていなかったんじゃ…アレ?なんでミルたん……先生?」

 

「サジか…知らなかったのか?普通に噂になってると思うんだが。正確に言えば俺は顧問じゃない。アレだ、鬼教官だ」

 

「……ああ、何となく察しちまった……」

 

 

どうやらホントに知らなかったらしい。

 

いつもの特訓は専用空間を使ってるから人目にはついてないが、ここ最近の球技練習は普通に旧校舎裏でやっている。

そりゃあ生徒も教員もあんまり寄り付いたりしないだろうが、それでもゼロってことは無いだろう。

 

だってあんなにドンパチしてんだもの。

破壊音とか周りの被害とか体育の授業の六割増しだもの。

平行世界の魔法少女(漢女)まで連れてきてるんだもの。

イケメンで有名な木場がしょっちゅう保健室送りになってるんだもの。

 

気になって確認に来る生徒が一人くらいいて噂になっててもおかしくないだろう?

 

 

「危険すぎて近寄る生徒や教員がいなかっただけです。私たちでさえ極力近づかなかった程ですから。あなたは自分から核紛争地帯に飛び込んだりしますか?」

 

「もっと危ない所に普通に飛び込んでるな。核の炎の中とか超新星爆発の真っ只中とか、それこそブラックホールとか。俺みたいな存在の密集地帯もあった。お前らはそういう事はないのか?」

 

「「普通は無いです!!!」」

 

「諦めなさいソーナ。コレが『ミルたん』なのよ」

 

 

何かグレモリーにいろいろまとめられた気がするが、間違っちゃいない。

俺が、というよりはこの体が色々ヤバいのは自覚あるしな。

 

だから生徒会連中もそこら辺理解しとくように。ツッコまれても俺は態々反応返したりしないから。

 

 

「…分かりました。旧校舎に関しては最近危ないので放課後は関係者以外立ち入り禁止にしています。

サジはまだ悪魔に転生したばかりなのでミルたん先生がオカルト研究部関係者という事は伝えてませんでした」

 

 

まあ正直言って知ってようが知らなかろうがどっちでもいいわけだが。

結局のところ俺はグレモリー眷属を鍛えられればいいわけで………ああ、そうだ。

 

 

いいこと思いついた……クク。

でも今はまだいいか。イベント真っ最中だ、別に急ぐ必要もない。

 

 

それに全員揃ったらしいしな。少し遅れたヒーローのご到着だ。

 

 

「すいません!変な噂立てやがったバカどもの股間ぶっ飛ばしてて遅れました!そろそろ本気で去勢拳を次のステー…ジ……に?あれ、なんで生徒会長がここに…?

ハッ、俺たちがまた覗きをしたことをどこからか嗅ぎ付けてきたのか!?」

 

「わわ、知らない人がいます…!」

 

ああ、こっちもこっちで生徒会連中が悪魔だってのは知らないわけか。

てっきり俺がいないところで説明が済んでいるもんだと思ってたんだが、どうやら反応を見るにそんな事は一切なかったらしい。

それくらい一番最初に教えといてやれよグレモリー…。

 

まあ特訓でも日常的に気配を読め、の段階まではまだいってないから日常生活で気づいてないのは仕方ないか。

球技大会終わった後の特訓メニューに追加しとくことにしよう。一週間くらい樹海にでも放り込んでサバイバルさせとけばOKだろう。

 

 

「この学園の生徒会長、支取蒼那さまの真実の名前はソーナ・シトリー。上級悪魔シトリー家の次期当主さまですわ」

 

 

明らかに困惑している二人に姫島が説明する。

驚愕するアーシアと安心するイッセー。

 

おい、そこで安心するなイッセー。「よかったバレてない」とか言ってる場合じゃない。

さっきので覗きしてた事ここにいる全員にバレたって。

生徒会長の米神が引き攣ってるから。となりにいるアーシア涙目だから。

木場は……最初っから相変わらずボーっとしてるな。千年殺し叩き込んで目を覚ましてやる。

 

 

――――――木場が空に吹っ飛んで星になった。物理的に。

大気圏突入したな、アレ。燃え尽きてなければ後で助けてやろう。

 

 

「簡単に説明してしまえば、この学校の『表』の生活ではシトリー家が生徒会として実権を、『裏』ではグレモリー家が実権をそれぞれ握っていることになります。昼と夜での役割分担です」

 

「会長と俺達シトリー眷属が日中動き回ってるからこそ、平和な日常を送れてるんだ。それくらい覚えといてくれてもバチは当たらないぜ?ちなみに俺の名前は匙元士郎。二年生で会長の『兵士』だ」

 

「え、平和って……?ああ、あの頃か。懐かしいなあ」

 

「こっちを見て懐かしむなイッセー」

 

 

まあ確かに俺がいる時点で少なくとも平和じゃないだろうが露骨にこっち見る事はないだろ。

 

皆のため頑張れ縁の下の力持ち(せいとかい)

俺もできるだけ破壊活動はしない様にしてるからさ。いつものは余波で勝手に校舎が削れていくだけだから。アレ鉄筋コンクリートが空気を読んで自分から勝手に消滅していくだけだから。…つまり、俺は悪くない。

 

それに言ってくれればいくらでもミルタニウムやるから無敵コーティングでもしなさい。

 

何?加工できない?ならば教えてやろう、ミルタニウムを加工する手段はただ一つ……極限まで筋肉を鍛える事だ!!レベルを上げて物理で殴って捻じ曲げる、的な。

 

ゲームで喩えちまうと、最低条件としてMAXレベル99のところをレベル99999(下手すりゃ桁が3,4つ変わる)くらいまで上げたうえでステータスを隠しパラメーターのMUSCLEに極振りしなきゃならないぶっ壊れバグがあるけどな。つまりムリゲー。

 

 

―――まあ、頑張れ!!

 

 

「――――なんか大変そうだな、生徒会も」

 

「そうなんだよ、最近だと主にミルたんに破壊された場所を直すのが仕事なんだよ……。生徒会で男って俺だけだから力仕事の担当は大体俺でさ……流石に全学年で体育の無い日なんてないもんだから、ここんとこずっと寝不足なんだよ!!

ミルたん先生ももっと加減して欲しいぜ!毎回毎回一般人に気付かれない様に精神張りつめながら校舎直さなきゃならないこっちの身にもなってくれ!!」

 

「分かる、分かるぞ!俺も毎日拷問じみた特訓受けてるけど、加減なんかあったもんじゃないもんな!そりゃ強くなりたいし実際強くなってる実感はあるけどさ、普通もっとコツコツやってくもんだろ?碌に戦えない村人Lv.1に素手で宇宙戦艦とかsan値直葬な怪物ぶっ殺せ、みたいなこと余裕でやらせちゃう人なんだよミルたんは!!」

 

「マジか!?ライオンでもしねーだろそんなの!崖から突き落とすってのがかわいく見えるじゃねーか!!」

 

「ああ、それに山籠もりした時なんかお前…飯は現地調達だって言ってあれだ、さっき言った怪物のフルコースメニューが出てくるんだ……一口食うどころか見てるだけで発狂しそうになってよ!!しかも胃に流し込もうとして一気に水を煽ったら、水じゃなくて超神水とかいう猛毒だったんだぜ……信じられるか?一日中苦しんでマジで死にかけたんだぞ!?」

 

「兵藤も苦労してたんだな…!」

 

「お互い様だろ…!」

 

「「―――――同志よ!!」」

 

「お前ら本人が目の前に居る事すっかり忘れてやしないか」

 

 

ガシィッとかやってるなよ。

とりあえず罰として今日はお前らの夢を悪夢にしちゃる。

 

気合で夢に侵入して平行世界からありったけの漢女ミルたん連れてきてミルたんハーレム形成しちゃる。

 

お前らの好きな女キャラのコスプレミルたんで埋め尽くして心を袋開ける前に踏んづけられて粉々に砕けたプリッツみたいにしちゃる。

 

筋肉の壁に潰されて泣いて喜びやがれ。

 

 

「ごめんなさい、ミルたん先生。うちのサジが失礼を…。

兵藤一誠くん、アーシア・アルジェントさん。遅くなりましたが、よろしければ同じ新人の悪魔同士サジと仲良くしてあげてください」

 

「会長!アーシアさんは当然大歓迎ですし、俺何か兵藤とは馬が合うような気がしてきました!!」

 

「当然だろ!俺たち同じ『兵士』だしな!!」

 

「「HAHAHAHAHA!!」」

 

「え、えと、私は『僧侶』ですけどよろしくお願いします……?」

 

 

よろしくするのは止めといた方がいいと思うぞ、アーシア。

将来的に世紀末レベルで酷い事になりそうなグレモリー眷属の唯一の良心まで染まったら困る。木場も最近になって片鱗を見せ始めてるんだからな。

 

まあグレモリー眷属を酷い状態にする、またはしてるのは俺なわけだがな!

魔改造計画未だ進行中である。順調順調、サーゼクスにもいい報告ができそうだ。

 

 

 

と、ここでシトリーが立ち上がった。生徒会室に戻る心算らしい。

 

 

「ルーキーの顔合わせはこれで終了、としておきましょうか。どうやら仲良くやっていける様ですし十分でしょう……フフ、球技大会が楽しみね?リアス」

 

「ええ、ホントに」

 

「俺はたとえ相手が同志でも手加減はしないぞ兵藤!」

 

「安心しろ!お前になら俺だって全力を出せるからな!!」

 

「兵藤一誠くんは生徒会室まで来てください。先程の覗きの件でお話しがあります」

 

「え゛」

 

 

青春だね。いかにも少年漫画に在りそうな展開だ。ライバルを認識して笑いながらもオチが付く。普通ならここでイッセーが連れて行かれて笑って終わりだろう。

 

 

だけどこういう場合俺がオチを取るべきだと思うのは間違っているだろうか?

否、オチは俺であるべきである。

なんか変に使命感が湧いてくるのだから仕方ない。

 

せっかくサーゼクスにまで連絡回して色々便宜を図ってもらったんだ。ここで伝えとかなきゃ意味もない。

 

 

「いい感じに纏まっているところ悪いが、一つ球技大会についての重大な連絡事項がある。今年からの追加事項だ。生徒会やお前らには俺から伝えてくれと上に頼まれた」

 

「上?というと、まさかお兄さまから?」

 

「ゲ、限りなく果てしなくイヤな予感……というか確信が…!具体的には俺たちの命の危機的な意味で!!」

 

「どうした兵藤!?」

 

 

俺から思いっきり距離を取るイッセーと、それを見て何があったのかと顔を強張らせるサジ。グレモリーは大当たりだ。

 

にしても鋭くなったなイッセー、流石俺に鍛えられてるだけある。

だがしかし……お前だって強くなれるならコレ位大歓迎だろうさ。甘んじて受け入れるがいい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「〈部活対抗戦の優勝チームは試合後、もう一試合『対教師勢戦』に出場しなければならない〉。

――――俺が初めて全力(マジ)で参加するボーナスステージだ。勝利目指して是非頑張ってくれ」

 

 

「俺達の命日どころか世界の命日(ラグナロク)が決まっちまった件について」

 

 




十五話読了ありがとうございます!


原作木場は言わずと知れたスピード&テクニックタイプです。
この小説ではスピード&壁(タンク)?になる………のか?(未定
超高速で戦場を飛び回り、敵からの攻撃全てから味方を守り無傷、的な……

つまり原作では早漏なのをテクニックで必死に誤魔化してたのが色々ぶっ飛んだ結果、早漏なのにドMと言うただの変態に!(違


因みに、作中でサクッと大気圏突入してた木場君は全身に軽い火傷とちょっとした酸欠になってたところをしっかりミルたんに救出されたそうです。
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