転生したら『大賢者』持ってたからヒーローを目指すことにした件   作:茶々丸さん

11 / 14
Ⅵ 転生したらヴィランに襲撃された件

 

 

 

 

力尽きたように出久は意識を失った。

今なお出久に吹き飛ばされた右半身を修復する脳無と忌々しそうに俺を見る死柄木の姿を見据える。

 

出久の姿にヴィラン達のやり方に怒りが込み上げてくるがそれ以上に出久のもたらした結果に驚きを隠せずにいた。

1年前まで無個性だったのに明らかにオールマイト級のヴィランの右半身を吹き飛ばしたんだしな……。

 

 

さて今にも襲ってきそうな脳無だが……相当強いのは見て取れるが……

 

【告、対象である脳無の個性はショック吸収、超再生です。】

 

ショック吸収か……厄介だな。

オールマイト級のパワーで殴り続ければ限界が来るだろうが……どうしたもんか。

 

「次から次へと……あの野郎も寝てるチート野郎も纏めて殺せ、脳無!!!!」

 

 

オールマイト並のパワーの無い俺だが個性(・・)を使えばその限りではない。

暴風竜ヴェルドラ、天災と呼ばれたその力をその身に宿している俺も同じく天災だ。

 

ぶっちゃけこの世界で全力出す日なんて来るのかすら怪しい。

あんな生き死にの境の極薄世界の力を全力で使えば日本が終わる。

 

「ならば簡単だ。シンプルに殴る!」

 

脳無との距離を詰めて繰り出すのはシンプルなパンチ。

ひたすらに泥臭い拳と拳の打ち合いが始まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▷▶︎▷

 

個性とは3つの系統が存在する。

発動型、変形型、異形型の3つが存在する、例外として複合型というのもあるが俺の個性はその中でも特に特異と言えるだろう。

 

俺の姿形は人間のそれだが実の所俺の個性は発動型、変形型、異形型の3つを兼ね揃えた複合型の個性と言えるだろう。

それ故に俺は個性を発動せずとも人外じみた強度とパワーを発揮する事が出来る。

 

そういうのもあり今俺と脳無の戦闘を見ている死柄木は……

 

「どういう事だよ……なんで脳無が押されてるんだ!?」

 

「簡単な事だ……パワーだけの思考出来ない人形風情が我に敵うわけがないだろう。ショック吸収、確かに強い個性だ……だが吸収率を上回ってしまえばそれまでだ。」

 

「なっ!?……チートがっ!!」

 

まぁ、簡単に言ってるけど大賢者なけりゃあ無理だけどね!!

大賢者が相手の動きを予測して逐一俺に知らせてくれるおかげで脳無の攻撃を避けることが出来てるわけで…目で負えないこともないが全部を捌き切るのは土台無理な話だ。

 

【告.魔法を使用する方が効率が良いでしょう。】

 

え、殺しちゃわない?大丈夫?

 

【解.脳無の中に生きた魂は存在しません。既に素体の魂は砕けています。】

 

要はゾンビみたいなもんか…なんでこうも簡単に非人道的な事が出来る……

 

「終わらせようか……怪人脳無」

 

「早く仕留めろ脳無!!」

 

俺が拳を握り構えると俺を中心に黒い暴風が吹き荒れる。

竜巻の様に立ち上る黒い暴風に脳無が突っ込んで来るがあまりの風の強さにすんでのところで足をすくわれ空高く舞い上がる。

 

「稲妻よ……」

 

手を上げ振り下ろすと黒い稲妻が発生し脳無に降り注いだ。

黒い稲妻は脳無に降り注ぎ続け高速で再生する身体を再生した先から消し去っていく。

 

「その体力は敬意に評するが……安らかに眠れ」

 

「うそ……だろ……」

 

誰の囁きだったか…それは優しく吹く風に飛ばされる灰と化した脳無と共に掻き消えた。

 

「さて、ヴィランよどう」

 

俺の言葉は爆音と吹き飛んだ扉によって掻き消された。

あー、うん、そうだよね、あとは任せよう。

 

「もう大丈夫…私が……来た!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▷▶︎▷

 

まず今回の事件の顛末を教えよう。

オールマイト殺しを掲げたヴィラン集団は黒霧の個性によって逃亡した。

正確には黒霧と死柄木だけ逃げ果せた。

 

そして生徒側は出久の大怪我以外は特に負傷者は出なかった。

俺はというと脳無を殺してしまった訳だから警察とヒーローにこってりとお叱りを受けた。

イレイザーや13号の状況を鑑みてあまり重い罪には問われなかった。

けど人を殺した事に変わりはない…だから俺はこれを死ぬまで背負わなければならない。

 

 

こんな事件があった翌日は当然だが休校となった。

当然だな……だけど問題はその次の日だ。

 

 

「皆ー!!朝のHRが始まる席につけー!!」

 

「ついてるよ、ついてねーのおめーだけだ。」

 

こんな調子で明るい飯田が席に着いた時、スッと教室の扉が開き

 

「お早う」

 

「「「「「相澤先生復帰早えええええ!!!!」」」」」

 

 

いや、まじで。

プロ根性逞しすぎだろ……腕も顔も凄いことなってたじゃん。

 

「先生無事だったのですね!」

 

「いや、無事ではないだろう」

 

「無事言うんかなぁアレ……」

 

 

相澤先生は教壇に立つとぬるりと顔を上げ告げた。

 

「俺の安否はどうでも良い……何より戦いは終わってねぇ」

 

 

その言葉にクラスメイトの表情が強ばる。

峰田に関して言えば頭を抑えてガクガクしている。すごい目だな。

 

「戦い?」

 

「まさか…」

 

「またヴィランかー!?」

 

全員が警戒したまま視線と意識を相澤先生に集中してる中、相澤先生は言い放った。

 

「雄英体育祭が迫ってる!」

 

「「「「「「クソ学校っぽいの来たあああああ!!!!」」」」」」

 

 

やっぱこういうのかぁ……でも楽しみだなァおい!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。