転生したら『大賢者』持ってたからヒーローを目指すことにした件 作:茶々丸さん
マスコミ侵入騒ぎが起きてから数日が経った。
こんな事件があったからといって狼狽える雄英ではない。
その日の午後から今日まで何も変わらないカリキュラムで進んできた。
そして今日、俺達の……いや、このヒーロー社会のオールマイトによって止められた歯車が動き始める。
PM0:50
待ちに待ったヒーロー基礎学!!
今日は何すんのかな〜楽しみだなぁ!!
「今日のヒーロー基礎学だが……俺とオールマイトそしてもう1人の3人体制で見ることになった。」
なった?はて、予定でも変わったのかな?
それだけ大変な授業内容だ……的な?
「ハーイ!何するんですか!?」
「災害水難なんでもござれ、人命救助訓練だ!!」
わーお!レスキュークンレン!!
いいじゃんいいじゃん!!ヒーローらしい授業じゃん!!
あたしゃ今から待ちきれなくなってきたよ!!
「レスキュー…今回も大変そうだな」
「ねー!」
「バカおめーこれこそヒーローの本分だぜ!鳴るぜ!!腕が!!」
「水難なら私の独壇場ケロケロ」
みんなテンション上がってんな。
それにしても切島熱すぎんだろ。
「おい、まだ途中」
やべっ、先生怒った。
あの人目付き悪いから睨むと怖ぇんだよなぁ。
「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。訓練場は少し離れた場所にあるからバスに乗っていく。以上、準備開始。」
高校敷地内の移動にバスか。
いや、ずっと思ってたけどこの経済力はどこから来てんの?
「それじゃあみんな、バスに乗ろうか」
準備を済ませて外に出た俺達を委員長である出久がまとめ指示を出していた。
出久に合ってると思ってたけどやっぱ似合ってるな。勝己は凄い顔してるけど。
「私、思ったことをなんでも言っちゃうの。緑谷ちゃん」
「あ、はい。蛙吹さん!」
「梅雨ちゃんと呼んで。貴方の個性って凄く綺麗だけどどこかオールマイトと似てる。」
「そ、そうかな……?」
「まてよ梅雨ちゃん。オールマイトはあんな光らねぇぜ?でも確かに綺麗だったしすげぇ威力だったよな!」
「そう?僕あの力使ったの初めてだったからよく分からなかったよ。」
出久はあははと苦笑いをしながら話を進める。
この力、スキルや魔法は個性と違い自然と使い方が分かるのだ。
少なくとも俺はだが。
本来この世界にはない力だ、何か俺に理解出来ない事が起きても可笑しくはない。
「初めて!?」
「え、うん。それに状況もそうだけどまだ僕の身体じゃあの威力は限界だった。」
「じゃ、今まで素の身体能力でやってたのか……それもすげぇけど……あの力あれが限界じゃないんだな……。」
「いや、あれが限界だったよ。パワーの反動も凄いけど精神力が削れて意識を失っちゃうんだ。」
「へぇ……大変なんだな。しかし増強型のシンプルな個性はいいな!派手で出来ることも多い!!」
「俺の硬化は対人では強ぇけどいかんせん地味なんだよなー」
「そんな事ないよ!僕はすごくかっこいいと思うよ!プロにも充分通用する個性だ!」
「プロなー!しかしやっぱヒーローも人気商売みたいなところあるぜ!?」
「やっぱ派手でつえぇっつったら龍崎に轟、爆豪だよな!」
「ケッ」
「クアハハ!!当然だな!!」
「爆豪ちゃんはキレてばっかだから人気出なさそ」
「んだとコラ出すわ!!」
「ホラ」
やっべ梅雨ちゃんめっちゃおもしれぇじゃん。
「この付き合いの浅さで既にクソを下水で煮込んだような性格と認識されるってすげぇよ」
「てめぇのボキャブラリーは何だコラ殺すぞ!!」
「クアハハハハハハハハ!!!!」
「龍崎めっちゃ笑うじゃん……」
いや、煽り能力高すぎて腹痛てぇ……やべぇ、このクラス面白すぎんだろ
「低俗な会話ですこと!」
「でもこういうの私好きだ!」
「爆豪くん!君は本当に口が悪いな」
「もう着くぞいい加減にしとけよ…」
「「「「「「「「「ハイ!!!!」」」」」」」」」
「「「「すっげーーー!!USJかよ!?!?」」」」
この時クラスの心が1つになった。勝己は知らんが。
まじでUSJみたいなんよ。
どれも事故ってんだけどね?
「水難事故、土砂災害、火事……etc.あらゆる事故や災害を想定し僕がつくった演習場です。その名も……ウソの災害や事故ルーム」
いや、USJやないかい。
めちゃめちゃ意識してんじゃないの。
怒られるぞ。
「スペースヒーロー「13号」だ!災害救助でめざましい活躍をしている紳士的なヒーロー!!」
「わー!私好きなの13号!!」
出久達盛り上がってんなぁ。
俺13号の事よく知らねぇんだよな。
「出久、相変わらずのヒーロー百科事典ぶりだな」
「そんな大袈裟な……けんちゃんだって13号知ってるでしょ?」
「ふむ、あまり詳しくは知らないがな。」
「はは、相変わらずだね。13号は…………?」
「「制限……?」」
お、出久も聴こえたのか。
出久による13号のプレゼンテーションが始まろうとしていた時だった。
2人でコソコソと話していた相澤先生と13号の言葉が耳に入ってきた。
「けんちゃんも聴こえたの?」
「あぁ、オールマイトが制限ギリギリで休んでるだったか?」
「体調悪いのかな……?」
「なんにしろあまり知られない方が良さそうな話だな」
「そうだね……」
出久の成長ぶりに少し驚きもしたが話の内容が内容なだけに俺達は胸にそっとしまう事にした。
「えー始める前にお小言を一つ二つ…三つ…四つ」
増やすなよ……。
校長の話より長くなりやがったらキレるぞ。
校長の話ってなんであんなにどうでもいい事ばっかなの?ほんと学生時代あの時間が一番嫌いだったわ。あ、一番じゃねぇかも……。
なんでもいいか。
「皆さんご存知だと思いますが僕の個性はブラックホール。どんなものでも吸い込んでチリにしてしまいます。」
「その個性でどんな災害からでも人を救い上げてるんですよね」
麗日すげぇな。
頭振りすぎて残像出来てる。
「ええ……しかし簡単に人を殺せる力です。皆の中にもそういう個性がいるでしょう。
超人社会は個性の使用を資格制にし、厳しく規制することで一見成り立っているようには見えます。
しかし、一歩間違えれば容易に人を殺せるいきすぎた個性を個々が持っていることを忘れないでください。
相澤さんのテストで自身の力が秘めている可能性を知り、オールマイトの対人戦闘でそれを人に向ける危うさを知ったと思います。
この授業では心機一転!人命の為、自身の個性をどう使うか学んでいきましょう!君たちの力は傷つける為にあるのではない、助ける為にあるんだと心得て帰って下さいな。
以上!ご清聴ありがとうございました。」
「ステキー!」
「ブラボー!ブラーボー!!」
めっちゃいいスピーチすんじゃん。
いや、ほんとさっきは心の中で悪態ついてすいませんでした。
あんた最っ高にCOOLだよ……俺ァ、心の中が痺れたね……。
「そんじゃあ、まずは……」
お、いよいよ授業k
【告、複数の生命反応がこの敷地内に現れたました。うち一名は⠀】
「相澤先生!!ヴィランだ!!!!!!」
「ッッッッ!?!?!?一かたまりになって動くな!!」
「え?」
「13号!!生徒を守れ!!!!」
「13号に…イレイザーヘッドですか。先日頂いた教師側のカリキュラムではオールマイトがここに居るはずなのですが……。」
「やはり先日のはクソ共の仕業だったか」
「どこだよ……せっかくこんなに大衆を引きつれてきたのにさ……オールマイト……平和の象徴……いないなんてさ……子供を殺せば来るのかな?」
あの時感じた嫌な予感が的中した……。
やっぱお前から感じた不吉な予感は間違ってなかったよ……志村転狐。