ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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早くも10話突入


遭遇

向き合うのは"黒の暴牛"と"金色の夜明け"。クローバー王国の二つの団の団員が魔宮で向い合っていた。

 

「ユノ。なぜこんなヤツらをわざわざ助けたのだ?」

 

眼鏡をかけている金色の団員が質問し、話を続ける。

 

「我々の任務はあくまでこの『魔宮(ダンジョン)』の攻略…つまり最深部の『宝物殿』に速やかに辿り着く事だ。こんなヤツらに係っている時間などない…!」

 

「初対面の相手に"こんなヤツら"かよ」

 

「ユノ!何だこの失礼なメガネは!」

 

「先輩」

 

リオンは溜息をつきながら、アスタ騒ぎながら、ユノはさらっと答える。アスタの発言に反応してメガネをかけた団員、クラウス・リュネットは

 

「メガ……失礼なのは貴様だ!貴族の私と対等な口を訊くな!」

 

「あらぁ…!ノエルさんじゃありませんか」

 

「……」

 

一方ノエルと女性団員の方でも話が進められていた。彼女たちは互いに面識があるようだ。

 

「ご機嫌よう昨年の王族一同のお食事以来かしら」

 

「ん?……ノエルの知り合いか?」

 

「えぇ……ちょっとね」

 

内心では焦っているような難しい心境になっていた。ノエルと対面している人物は、ミモザ・ヴァーミリオン。ノエルの従姉妹に当たる人物だ。

 

「『黒の暴牛』は野蛮な団だとお聞きしますわ大丈夫ですか?」

 

不意に失礼な発言が飛び出す。リオンは苦笑いを浮かべる。まぁ、お世辞にも上品とは言い難い団ではあるだろう。

 

「フン…そっちこそ大丈夫なのミモザ…!貴女みたいなトロイのが『金色の夜明け』団でやっていけるのかしら?」

 

対抗するかのように皮肉で返すノエルだったのだが、

 

「はい。皆様お優しい方ばかりで…お陰で臆する事なく魔法を振るえておりますわ。あっ…ノエルさんは魔力のコントロール全く出来ておりませんでしたけどその後どうですか?」

 

(相変わらずの天然失礼…!!やっぱりムカツク~~~)

 

あっさり返り討ちに合っていた。その様子を見ていたリオンもミモザが悪気があって言っている訳では無いのはノエルの雰囲気やミモザの様子から察する。

 

(あー、天然なのね)

 

「私達、先日このメンバーでの任務で魔法帝に『星』を受理されましたの……!」

 

それを聞いてアスタはニヤリと笑い

 

「俺達だってこの前『星』貰ったもんね!!」

 

アスタは胸を張り、ノエルはその後ろでどや顔をする。リオンはその隣で特に何もせずに立っている。

 

「嘘をつけ…『黒の暴牛』の新人ごときがそう簡単に『星』を授与される訳ないだろうが、今回の任務を任されているのもおこがましい」

 

「魔法帝直々に任されたっつーの!」

 

「また見え透いた嘘を…」

 

「嘘じゃねぇぇぇ!」

 

クラウスはアスタの言葉を嘘として、認めようとしなかった。ある意味噂通りの評判からの反応だろう。

 

「貴様らは四人で来ていると聞いたが、もう一人はどうした?まさか貴様らを置いて逃げ帰ったなどと言うまいな。それとももう罠魔法の餌食にでもなったのか?」

 

最後の一名のラックは魔宮(ダンジョン)を走り回っていた。察知した強敵のところに向かう為に。つまり、

 

((言えない。オレ達ほっぽってどっか行ったなんて……))

 

いやな汗を流しながらクラウスから目をそらす。

 

「どちらにせよ新人を置いて行くようなクズの集まりだ―――『黒の暴牛』…汚らわしい魔法騎士団の恥さらし共めが………!!」

 

クラウスの発言にカチンと来たアスタ。

 

「上等だコノヤロー…オレ達『黒の暴牛』が先にこの『魔宮(ダンジョン)』を攻略してやらァァァ!!見てろよ!!えーと……変な仮面のボスの団」

 

その言葉を聞きクラウスはキレる

 

「変な仮面…だと…?貴様ぁぁぁぁぁ!!我らが崇拝するヴァンジャンス団長を愚弄するかぁぁぁぁ!!?大体変なのはそっちの団長の方だろうが!何なのだ筋肉ムキムキにタンクトップって」

 

「何だとコラァァァァ!?男らしくてスーパーイカすだろーがぁぁぁ!!」

 

(すごい係ってる)

 

「まぁまぁ、二人ともこんなところで言い合いしても"宝物殿"にはたどり着かないぞ」

 

リオンは二人の肩を叩き言う。

 

「いいだろう愚かな者共、魔法騎士団トップと最下位との実力差を思い知らせてくれる!!――ミモザ!」

 

「はぁい『植物創成魔法 "魔花の道標"』」

 

ミモザが魔法を唱えると植物が形を成し、ダンジョンの構造の模型を作り出した。

 

「え~~~と……この『魔宮(ダンジョン)』の大体な構造は分かりましたわ」

 

「ユノ!」

 

「はい。『風創成魔法"天つ風の方舟"』」

 

ユノは魔法で生み出した風で舟を作り出し、自分を含めた三人を悠々と乗せ先に進む。

 

「人三人を余裕で」

 

「流石は風の四つ葉……!」

 

密かに対抗意識を燃やすのはリオンだった。

 

「―――ってどうするのよ!?私達探索系の魔法なんて使えないのよ!?」

 

「しらみ潰しに全ての道を行く―――!!」

 

「そんなことしなくてもいいだろ」

 

リオンのその言葉に二人はハテナを浮かべる。リオンのグリモワールが既に開かれていた。

 

「もう手は打ってあるさ。魔力の塊をさっきメガネの人につけてある。居場所はそれで把握している」

 

「あんたいつの間に……あの時ね!」

 

ノエルは思い出した。クラウスとアスタが言い合いしている時にリオンは肩を叩いて言い合いを止めた。触れたとしたらその時だろう。

 

「リオンすげええええ!!!そんなことできるのか!!」

 

「まぁな、感知範囲外に出られたら終わりだから、オレは先に行かせてもらうぞ」

 

リオンはそう言い走り出す。上の入口も氷の道を作り出し直接行く。その氷の道はリオンは簡単に登ったが、少し滑りやすくなっていて二人は滑る。

 

「待ちやがれリオン~~~!!!」

 

「道作るならマシなのは作りなさいよ~~~!!!」

 

後ろから叫び声が聞こてくるが、リオンは気にせず走る。

 

(まぁ、これを使っても向こうが辿り着くこと前提の魔法だからな……。所々目印でもつけていくか)

 

壁に手を触れて氷のあとをつけながら走る。そんな中別の魔力を感知する。"金色の夜明け"の三人やラックとノエルと異なる強い魔力だ。行き先は"金色の夜明け"と同じ方向である。

 

「……クローバー王国と隣接している侵略国家は……ダイヤモンドか……。クソ、急がねえと!」

 

身体能力を強化しさらにスピードを上げて魔宮を駆け抜ける。

 

――――――――――

 

「すっごいですわね~~~」

 

「魔宮とはこんなものか……大した事なかったな」

 

"金色の夜明け団"の団員は宝物殿の前まで辿り着いた。あっさりとここまで来れたことにクラウスは拍子抜けだと言わんばかりに肩をすくませる。

 

「どうやって入るんでしょう…?」

 

「黒の暴牛の方達はまだのようですね」

 

「当たり前だ奴らが我々より早い訳がないだろう」

 

その時、ミモザの背後から鉱石が近づきミモザを攻撃しようとする。

 

「危ねぇ!!」

 

間一髪で何者かがミモザを抱き抱える形でその鉱石の攻撃を回避することになる。

 

「あ、貴方は……」

 

「押し倒す形になって悪ぃな。確か…ミモザだっけ?」

 

「リオン…!」

 

ユノはその人物の名前を言う。同じ四つ葉の魔導書を持つ氷属性の魔法騎士。

 

「貴様どうしてここに!?」

 

「自分の肩を見てみろよ……っと、それどころじゃないな」

 

クラウスはどうたどり着いたかを聞いて帰ってきた言葉は肩を見ろ。肩には氷の結晶がついていた。

 

(これで居場所を把握されていたということか!)

 

リオンは奥に目をやる。結晶が生えてきたその元の場所を見ると、一人の男が歩いて来た。

 

「誰だ…オレの道にいるのは…どけ」

 

額に宝石のような石が埋め込まれている魔導士の男が四人を睨みつけていた。

 

「ここから先は通行止めだ。ダイヤモンド王国が立ち入る場所じゃねぇよ。悪いけど、出ていってもらうからな……!」

 

左腰の刀を抜刀し刃を向けるリオン。ダイヤモンド王国の魔導士と睨み合い戦いの火蓋は切って落とされる……




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