ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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脱出

「…ユノが…やったのか……!?一体何を――…!!」

 

何が起こったのかその場の誰もが理解出来ていなかった。ラックとクラウスを拘束していた鉱石が消えていく。魔法が解けたのだ。

 

「終わっ…た…!」

 

リオン気が抜け片膝を着く。固定していた氷は砕け刀が床に落ちる。リオンも限界が近かった。出血が酷くもう頭がクラクラしている状態だ。

 

壁にヒビが入り、魔宮が揺れ天井が崩れ始める。それは意味することは崩壊である。

 

「……!!これは…!!」

 

「魔宮が…崩壊する…!!」

 

ユノは瞬時に魔導書をめくり魔法を発動させる。

 

「『風創成魔法 天つ風の方舟』みんな乗れ…脱出する!!」

 

ラックは重症のアスタを抱え、クラウスはリオンに肩を貸しユノの"天つ風の方舟"に乗り込む。

 

「ミモザ…!俺のことは……いい!アスタを引き続き頼む…!」

 

「はい―…!」

 

リオンは自身の怪我の治療よりアスタのを優先させた。自身とて出血が激しく良い状態とは言い難い。

 

「……う……あい…つを……」

 

アスタが目を覚まし何かを言う。

 

「…喋らない方が…!」

 

ミモザの忠告を無視してアスタは続ける。

 

「…アイツも…助けて…やってくれ……!」

 

アスタは敵であるダイヤモンド王国の魔道士を助けるように言う。

 

「な……!!何を言っているのだ!?ヤツは我々を殺そうとした敵国の者だぞ―――…!?」

 

クラウスの言う通り、ついさっきまで殺し合いを演じていた相手だ。助けるよう必要は無いと言われたらそうかもしれないが、アスタは違った

 

「オレ達は…魔宮を攻略しに来たんだ……敵を…殺しに来たんじゃ……ない……」

 

そう言うとアスタは気を失う。

 

「ユノ!」

 

「ああ!!」

 

リオンの呼びかけにユノは応えるように、マルスの方に舵を取る。崩落している魔宮のなか潜りながらマルスを救出するために進むが、眼前で巨大な瓦礫が道を塞ぐ。

 

「…もうムリだ間に合わん…!行くぞ――!」

 

なおも崩落が続く魔宮。瓦礫に巻き込まれないように躱しながら進んでいくが、

 

(どこへ行けば――…!?ミモザは"魔花の道標"を使えない…!)

 

複雑に入り組んでいる魔宮。どこが出口に通じているかなんてひと目でわかるものではない。

 

「右だよ―…!!僕が案内する!!」

 

「はい――…!!」

 

ラックが先導する。魔力感知を活かしたルートの案内で出口に導く。だが、脱出を許さないのか瓦礫が行く手を阻む

 

「氷魔法……っ!」

 

リオンは瓦礫を破壊するべく魔法を使おうとするが、負傷した傷の痛みで不発に終わる。

 

「無理をするな!我々が道を切り拓く!『鋼創成魔法 "旋貫の激槍"』!!」

 

「『雷創成魔法 "迅雷の崩玉"』そうだよ、そんな大怪我してたら集中できないでしょ?」

 

「悪いな……頼んだ!」

 

崩壊はなおも続く。しかし、完全に崩壊しきる前に瓦礫の壁を突き破り、脱出する。

 

「助かった――…!!」

 

「…アスタを…あっちに運ぼう――…」

 

――――――

 

しばらくした後アスタは目を覚ました。

 

「あいだだだ…」

 

「アスタ!」

 

「よかった…!」

 

皆が顔を覗き込む。

 

「無事ならいいのよバカスタ」

 

「信じられませんわ―――…とんでもない回復力です…!!」

 

「丈夫なとこだけがコイツの取り柄だからな」

 

「何だとユノォ~…!他にもなんか色々あるわぁぁ…!」

 

そして、互いに笑いながら

 

「魔法帝になるまで死んでたまるか…!」

 

「魔法帝になるのは俺だ…!」

 

そんな二人を見てクラウスは

 

「オマエら……本当にすまなかった!!」

 

二人を抱きしめ謝罪をした。

 

「下民だのとオマエらを認めなかった自分が恥ずかしい…!!オマエ達はクローバー王国の素晴らしい魔法騎士だ…!!」

 

「メガネのダンナ…イタイ…」

 

「先輩…暑苦しいです…」

 

抱き締められたアスタは吐血し、ユノは冷めた様子でクラウスに言い放った。

 

「なんだと!?せっかく私が――……」

 

「なんだお前イイメガネだったのか…!」

 

「イイメガネとはなんだキサマあああ!!」

 

「クラウスさんは真面目すぎるだけですわ。」

 

「ねぇねぇユノくん!今度僕とやろうよ!」

 

「え、イヤです」

 

話が盛り上がっていく中、リオンは限界を迎えていた。ダメージ、大量の出血に疲労。限界を迎えていたリオンの意識はもう手放す一歩手間だった。その異変に気づいたのはミモザだった

リオンが重症というのは知っていた。だから気になった

 

「リオンさん…?」

 

「ダメだ……もう、限界」

 

ミモザがこちらに気づいたのに気づき、つぶやくような声で限界を告げ、倒れる。

 

「リオンさん!?」

 

「リオン!」

 

皆が駆け寄ってきて声をかけるが、リオンには遠い音にしか聞こえない。

 

「…ね…むい…な…」

 

そう言いリオンの意識は途切れた。

 

―――――――――――――

 

次に目が覚めた時には、自室に居た。

 

「…生きてるみたいだな」

 

体を起こし、状態を確認する。見事に包帯だからけだ。上半身包帯だらけでまるでミイラを彷彿とさせる。上着を来てローブをつけて顔を出す。

 

「おお!!目覚めたか!リオン!」

 

「マグナ先輩…おはようございます!」

 

「おら、こっち来て飯食えよ!」

 

マグナ、チャーミーが居た。ほかの面々の姿は居なかった。

 

「マグナ先輩…俺どのくらい寝てたんですか?」

 

「ああ?そうだな三日だな。アスタはまだ眠ったままだぜ」

 

「そうなのか……うっ…!」

 

腕が痛むのかてからスプーンが落ちてしまう。

 

「おいおい大丈夫かよ。お前の手というかの怪我見たけど重症のだもんな。よく生きてたぜ」

 

「ま、まぁ鍛えてますから」

 

そんな話をしていると、空間魔法のゲートが出てくる。そこからはフィンラルとヤミ団長が出てきた。

 

「あ!目が覚めたんだねリオン君!」

 

「おう、目ぇ覚めたかひんやり小僧。すげーボロクソになって帰ってきたけど」

 

「あざす」

 

ヤミはタバコを咥えたまま座り、リオンに

 

「飯食い終わったらオーヴェンのおっさんのところに行くぞ」

 

「オーヴェン?」

 

「この国一のヤブ医者の所だ。フィンラル、空間魔法で連れてけ」

 

「えー、ついさっき使ったばかり……」

 

フィンラルが文句を言おうとした瞬間

 

「いいからやれ」

 

ヤミの圧力により黙らせられてしまう。そして食べ終わり、オーヴェンと言う人物が居る場所に向かう。

 

「そんなにボロボロになるまでようやるよな、オマエ」

 

「まぁ、オレの実力不足でこうなりましたし」

 

「そうだなお前が弱いからそうなったんだろうな」

 

ヤミは笑いながら言う。リオンは苦笑いしながら歩く。が、ヤミの手がリオンの頭に手を置く

 

「森で迷子になっていた小僧が、一端に仲間を守って戦えたんだ。まぁまぁ強くなったな」

 

「……っ!はい!」

 

リオンにとってヤミからのその言葉はとても嬉しかった……。

オリジナル精霊(氷精霊)について

  • サポート重視の氷精霊フラウ
  • 単独戦闘能力も高い氷精霊フェンリル
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