ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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白夜の魔眼 邂逅編
白夜の魔眼の頭領


新たな力を得たあと、リオンはコキュートスから脱出を果たしていた。外に出てマナスキンを解除して一息着いていた。

 

(つ、疲れた……流石にヘトヘトだ)

 

夕焼けに照らされながら息を整えていた。そして、その近くには、氷の精霊フェンリルがその場に座り、リオンが動くのを待っていた。フェンリルの大きさは大型犬程度である。

 

(待ってんな……これ)

 

フェンリルは何も言わないが、リオンは急かされている気になり立ち上がる。

 

「とりあえず帰るか、マナスキンの感覚も掴めたし上々だ。あとは、地道に鍛えてレベルを上げていくしかねぇな……ん?」

 

フェンリルも立ち上がり、リオンに対して、首で背中に誘導する。後ろに乗れと言っているのだろう。

 

「乗ればいいんだな?よし乗るぞ」

 

ホウキを手に、フェンリルの背に乗る。それを見たフェンリルは

 

「ワオォォォオオオン!!!」

 

咆哮を上げて大地を踏みしめて駆け出す。ホウキで飛ぶよりも速く地を駆けていく。木々の間を縫うように走り抜け、川にさしかかれば、水はフェンリルの足に触れた瞬間に凍り付いて、フェンリルの疾走を妨害することなく駆けていく。

 

「す、すげぇ!凄く速え!」

 

『この程度で喜ばれるとは、まだ我の力の一部だと言うのに』

 

「喋れるのかよ!」

 

フェンリルの言葉に驚き突っ込む。出るまでや、出会った時は喋りもしなかったが、いきなり言葉を返してきた。これにはリオンも驚かざるを得ない。フェンリルは知った事かと言わんばかりに続ける。

 

『それに喋っている訳では無い。頭の中に語りかけているのだ。人間同士が口を動かして話すようなことはしない。その方が楽だ』

 

(あっ、そういう問題なんだ)

 

『リオン、お前の帰るべき道はこっちであっているな?』

 

「ああ、合っているよ……ってもうここまで来てんのかよ!?」

 

ものの数分でもう普段見慣れた場所まで帰ってきたのだ。リオンはその事実に驚かされている。

 

「ありがとうなフェンリル!もうこの辺でいいぜ。あとは自分の足で帰るから」

 

『そうか、分かった』

 

フェンリルは足を止めた。リオンはフェンリルの背から降り頭を撫でる。

 

『何をしている?』

 

「いや、狼って犬の仲間だから、撫でたらいいかと思って……」

 

『私は氷の精霊だぞ。そのような事で絆されるとでも……うむ、悪くない』

 

(すっかり気に入ってんじゃねぇかこの精霊)

 

どうやら頭を撫でるというのは、存外フェンリルには効果があったようだ。

 

「このまま入るのか?傍から見たらペット扱いされるが……」

 

『案ずるな、私は精霊だぞ。このように……』

 

そう言うと姿を消した。しかしフェンリルの事はリオンは感じ取れる。

 

『姿を消すことも叶う。これで問題は無いだろう』

 

「あ、ああ。確かに問題無いな。うっし、さっさとアジトに戻って休むか」

 

リオンは気を取り直してアジトに戻る。早朝に出ていって帰りは夕暮れ時で疲れている。風呂に入り、ご飯を食べてさっさと寝たいという所だろう。

 

「ただいま戻りました」

 

「おう!帰ってきたかリオン!」

 

いの一番に声をかけてくれたのは先輩のマグナだった。

 

「朝っぱらからどこに行ってたんだよ?秘密の特訓か?」

 

「まさにそれですね。もうすっごく寒いところに行って修業してきましたよ!」

 

「氷属性のお前が寒いなんてよっぽどだな!」

 

「ええこんなに冷えるくらいに」

 

スっと冷えた手をマグナの首元に入れる。

 

「ひゃっ!?あっあああ!!?何すんだリオン!?」

 

案の定すごい勢いで飛び上がるマグナ。余程冷たかったのか自身の炎魔法で暖を取ってまで怒る。

 

「いや……中々いい反応ですね!」

 

「ンなことどうでもいいんだよ!つうか手でそんなに冷えてんならさっさと風呂に行ってこい!!!」

 

「はい!」

 

と笑っているリオンのケツを蹴り飛ばして風呂に行くように指示をする。リオンは返事をしながら風呂に行く。頭を洗い、体を洗って湯船に入る。

 

「あ"あ"あ"あ"――――い"ぎがえ"る"……あったけぇ……」

 

湯船に浸かりながらジジイくさいセリフを漏らすリオン。それほどまでに寒い所に居たのだから当然と言えば当然だろう。

 

「にしても、アスタやノエルが居ないのは意外だなぁ……。まぁ、休みだしどっか行って居るんだろうな。オレはとりあえず疲れたから早く休むか」

 

そう呟くと湯船から出て、タオルで体を拭き着替える。そして夕飯を適当に食べ始める。

 

「チャーミー先輩おかわり!」

 

「いい食べっぷりだね〜〜まだまだあるからおたべ〜〜」

 

「はいっす!」

 

「今日はよく食うよなリオンの奴。何時もの倍は食べてるんじゃねの?」

 

「そう言えばそうね。何時もはもう少し少なめよね。よっぽどお腹が空いているのね」

 

適当と言うレベルを超えての食事を食べていた。朝軽くと、昼は食べずにコキュートスと言う極寒の地の魔宮攻略で体が食事を求めていた。少しのつもりだったが、料理が美味しくて手が中々に止められない状態だった。そして……

 

「ぷはぁ……もう食べられないや……」

 

「そりゃ、そんだけ食えばそうなるわなぁ」

 

「リオンのお腹膨らんでる!この上で飛んだら跳ねるかな?」

 

「そんなことしたらリオンが吐くだけよラック。でも、確かに珍しい光景よね」

 

三人に言われるほどに夕飯を沢山食べ、リオンは満腹で満足していた。しかし、食べた本人も食べ過ぎを自覚するほどに苦しい思いをする羽目になった。

 

何とか持ち直して自室に戻り、一足早く就寝に入る。満腹と疲れがあったのかものの数分で夢の中に入れる程に直ぐに眠りに着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

リオンは夢を見た。

 

 

また、誰かの視点。同じ人物の視点であり、また、口喧嘩をしている視点だ。

 

その人物の兄は長をしており、裕福な服装の人物と親友だ。そして自分視点は話こそすれども、関わろうとしなかった。ただ、何歩か下がって、観察するだけ。疑っているとか、警戒していると言うのも少なからずある。だが、本来の目的は知ること。その人物の本質や魔法を誰よりも関わらずに理解することを目的に

 

『▪️▪️▪️▪️は人間と仲良くするのは反対かい?』

 

『……いいや?ただ、オレはオレが信じれるかどうかを見定めているだけだよ。兄貴の親友、その妹、従者は信じるに値するとここまで見て思う。賛同もするし、もしも仮に結婚するってなっても疑いもしないな』

 

『なら何で疑い続けているんだよ。嘘を着いていないのは分かるんだけど、いくら何でも』

 

世話焼きで年中気だるそうにしている人物が、入ってくる。リオンも同意見だ。信じるに値すると思いながら、疑うこと警戒する事をやめない。それは本当に信じているのだろうかと疑問に思う。

 

『そこまでだ、オレはオレの意思がある。別に喧嘩をふっかけている訳でもないんだし、少しほっといてくれよ。兄貴もだ。確かにオレは弟だけど、何時までの、後ろを着いてくる小さい時と同じと考えないでくれ。兄貴と同じ四葉なんだから』

 

そう言うと二人から離れる。何を考えているのかリオンには分からない。そんな所に

 

『君が▪️▪️▪️の弟の▪️▪️▪️▪️だね』

 

『ああ、あんたは兄貴の親友だったよな』

 

『そうだね、僕も君と同じく……』

 

と夢を見ていたのだが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「起きろ!!銀髪小僧!!!」

 

ドアが破壊される音と同時に怒号が響き渡る。リオンは飛び起きた。

 

「はいっ!?え、なに!?何ですか!?……ヤミ団長!?」

 

「応援要請だ、早く準備してお前も来い」

 

「応援要請!?一体何処で何が……」

 

「いいから準備しろ!殺すぞ!」

 

「はいっ!」

 

有無を言わさず言われたリオンは急いで準備をする。魔力は回復しているから問題が無いが、快眠を怒号で起こされたので寿命が縮んだのではと思ってしまった。

 

「リオン君も起こされたのかい?」

 

「フィンラル先輩もですか?」

 

「うん、僕は空間魔道士だからね……寝てたらヤミ団長に叩き起されてね……うぷ……」

 

「……2日酔いしてるじゃないですか……」

 

「行くぞ、野郎共。フィンラル空間魔法で繋げろ。今すぐだ」

 

「でも、キテンの町は行った事がなくて……」

 

「大体で繋げろ!」

 

「んな無茶な!?」

 

と言いながらも、フィンラルは空間魔法でゲートを作り出す。いざその中に入ると同時に、ヤミは刀を抜き、転移先のアスタに迫る攻撃を刀で救って見せた。

 

「まじか……」

 

「ヤミ団長!なんでここに!」

 

煙草を吹かしながら、ヤミ団長は刀を肩にかけ

 

「何でってそりゃオマエ……。魔法騎士団なんだから来るに決まってんだろ。ノエルが騎士団本部に通報してきたんだよ。んでこの町に1番近い団が"黒の暴牛"」

 

空間魔法で繋がったのは洞窟の中だが、状況的に渦中に飛び込んだんだろう。

 

「アジトに居た団員達がどいつもこいつも使いもんにならなそーだったからオレが来ました。アイツら後で殺す。フィンラルとリオンはオレが叩き起した。幸せそうに寝てんのが腹たったから」

 

(オレそんな理由で起こされたの!?)

 

リオンは自分が起こされた理由に驚きが隠せない。だが、起こされたものは仕方ない。とも割り切るしか無い。

 

「フィンラル先輩!空間魔法でキテンの町に繋げて下さい。とりあえず、子供たちと負傷者を運びましょう!」

 

「ああ、任せろ」

 

「アスタも!」

 

「オレはまだやれる!それにヤミ団長の戦闘を見るチャンスなんだ!帰ってたまるかァァ!」

 

「……それもそうか!」

 

フィンラルはシスターを抱き抱え子供達とゴーシュを連れて町に避難しようとした瞬間に敵の攻撃が迫る。しかし、ヤミがそれを防ぐ。

 

「オレのアッシーくんに何すんだ…!!」

 

今ここで白夜の魔眼のリーダーと黒の暴牛の団長の戦いの幕が切って落とされようとしていた。

 

 

 

 




リオンにも氣を覚えさせたい……覚えさせたいんです!

オリジナル精霊(氷精霊)について

  • サポート重視の氷精霊フラウ
  • 単独戦闘能力も高い氷精霊フェンリル
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