ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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あけましておめでとうございます(激遅)

今年もよろしくお願いします……久々なのでお手柔らかにお願いします


黒の暴牛団長

目の前で繰り広げられる戦いはレベルが違った。相手は光魔法ヤミは闇魔法での戦い。そして、魔法騎士団長と同等に渡り合う戦い。

 

相手が後ろを取っても、それを読んでいたように迎撃するヤミ。しかし、相手は光魔法の使い手、圧倒的な速度で距離を取り再び攻撃をする。

 

「これが……白夜の魔眼の頭領とヤミ団長の戦い……レベルが高い……」

 

「ああ、すげぇな!!!」

 

その戦闘に手出しが出来ないでいる二人は見ているしかできない。

 

「テメーどちら様だ?何処かであった気がするが、オレの知り合いに光魔法なんての使うヤツいねーんだけど……。それに、何が楽しくてこんな事してんの?」

 

ヤミは煙草を吹かしながら、白夜の魔眼頭領のリヒトに問いを投げる。リヒトは答えるという訳では無いが、話をする。

 

「……ひとつ…寓話を語ろう……」

 

そして語られたのは、昔、魔力の強い人達が存在して居た。その人物たちは魔に愛されていた。その人物たちは大きな力を持ち、天候を変えたり、地脈を操ったりと凡そ人の域を超えたことができたらしい。人々は崇めていたが、次第に恐れ妬みの対象となり、騙し討ちの果てに皆殺しにして力を奪ったと……

 

ヤミとアスタは理解している様子はない。しかし、リオンは思い当たる節があった。と言うより似ていたのだ。

 

"自身が見ていた夢"と。しかし分からない点もある、リオンが見ている夢は誰かの視点の夢であること、それがあの日見た惨劇の光景なのかという疑問だ。皆殺しという言葉に違和感を持たない惨劇を夢で見たが、まだ続きがありそうだった。

 

(……ダメだ!オレもこれ以上は分からない!だが、他人事の気はしないのはどうしてだ……)

 

頭を振り考えるのを一度やめて目の前に集中する。話はヤミの話になり。

 

語られたのはヤミの半生だった。対抗して何を語るのかと思えば、ある意味貴重なヤミ自身の半生だった。

 

ヤミはクローバー王国の人間では無く、遠い国の人間であり、漂流してクローバー王国に来たらしい。人種や文化の違いから恐らく差別等を受けたのは分かる。だが、それで終わるヤミでは無く、全員を叩きのめして一団のボスまでに上り詰めたという。

 

ヤミらしい話と言えばそうだろう。

 

「貴様―――リヒト様を愚弄するな!!」

 

「うるせええぇぇ!!!コエぇんだよオマエの顔―――!!!何で顔に線入ってんの!?」

 

((今言うこと―――!?))

 

アスタとリオンは内心突っ込む。確かに相手の空間魔道士の顔は怖いが今、このタイミングで指摘することでは無い。だが言うのがヤミであった。

 

その直後再びリヒトの攻撃がヤミに襲いかかる。ヤミは迎撃するが、迎撃し切れず被弾する。

 

(速度が上がった……!)

 

「異人の君には関係の無い話だったね…舞台を降りてくれ」

 

無数の光の剣がヤミに襲いかかる。ヤミはその無数の攻撃を刀で迎撃する。致命傷を避けてはいるが、被弾が多くなる。

 

「ヤミ団長――!!」

 

「ヤミ団長!」

 

しかし等の本人は苦悶の声を上げることも、顔を歪めることも無く、淡々と攻撃を捌く。

 

「………フエゴレオンのヤローをやったのは…テメーか…?」

 

ヤミは質問を投げた。紅蓮の獅子王 フエゴレオン・ヴァーミリオンは王都襲撃の際腕を切断され、重症を負った。それをやったのはリヒトでは無いかとヤミは思った。答えは

 

「…そうだよ。周到に準備した上に罠に掛けさせてもらったがね……」

 

「……だろーな」

 

相手の答えに納得したように一度呟き、刀に魔力を纏わせ

 

「こんなもんで、あの真面目大王は倒せねー……!『闇魔法 "闇纏・無明斬り"』!!!」

 

飛翔するヤミの斬撃は光の剣を砕き、リヒトの頬に傷をつける。その事実にヴァルトス、アスタ、リオンの三人は驚きの表情になる。光速で動く相手に、攻撃を当てたのだから。

 

ヤミは刀の切っ先をリヒトに向けて

 

「卑怯な手でも使わねーと勝てなかったんだろ…?今度は真っ向からかかって来いや、魔法騎士団団長の力を見せてやらぁ…!!」

 

威圧感を放ちながら言い放つ。普段はいい加減に見えるが、こう言った所を見ると団長だということが再認識できる。リオンはこの人物に憧れ、超えたいと思ったのだ。

 

「やっぱり……すげぇや……!」

 

リオンの呟きにアスタが反応しリオンの顔を見てまた驚く。そのリオンの表情は笑っていた。ただ笑顔と言うより、集中力が高められ、"次は何をするんだ?"と言わんばかりに見入って無意識に楽しみにし笑っているとアスタは感じた。

 

「オイ小僧共、ちゃんと見てたか?」

 

「は……ハイっす!!」

 

「はい!」

 

ヤミの問に二人は元気よく返事する。ヤミは背を向けたまま、あっさりと

 

「よし、じゃあ今のをやってみ?」

 

「いや、出来るわけないっしょオオオ!!」

 

アスタは最後の『闇魔法 "闇纏・無明斬り"』の事だと思い、即答で無理と言う。その返答を聞いたヤミはアスタの頭を鷲掴みにして

 

「あ?誰に向かって言ってんだ?オレがやれと言ったらやるんです。それで一つ大きな男になるんです」

 

ミシミシとアスタの頭は嫌な音を立て、

 

「ぎゃあああああ!!!」

 

アスタは悲鳴をあげて抵抗する。そんな光景を見ているリヒトは

 

「『光回復魔法 "癒しの光粒"』」

 

回復魔法を用いて頬の傷を修復していた。

 

「アイツ……回復魔法も使えるのか。厄介だな」

 

「あんま見た事ねーが…魔に好かれているヤツは色んな系統の魔法が使えるのらしーな。まぁ、そんなことより、ハイ、小僧共さっさと構えて〜〜〜〜」

 

(この人マジだった!)

 

(魔感知じゃ間に合わないよなどうすんだ?)

 

アスタは首を高速で振りながら

 

「いやだからムリですって!こんなの戦っている途中で!しかもオレ魔力無いですし!」

 

「いや、アスタ一番最後のじゃないと思うけど」

 

「銀髪小僧の言うとうりだ。それ以前のをやれってんだよバカタレ」

 

「そんな目に見えない攻撃防ぐのっすか!?ムリっす!!」

 

「他の魔法ならまだしも、光魔法の速度じゃ魔感知じゃ間に合わないじゃないですか!?」

 

「魔力がない奴にやれって言ってんのに魔感知じゃないのは分かれよ」

 

リヒトの攻撃を捌きながらリオンの頭に拳骨を落とすヤミ。リオンは頭を抱えて屈む。大きなタンコブができてもおかしくないと内心リオンは思った。

 

「しょーがねーな。一度だけ説明してやる。お前ら後で500ユールな」

 

((金とんの!?))

 

一方的にやれと言われ、その説明に金を取られることに引きながらも説明を聞く。

 

「オレが今まで反応出来てたのはオレの故郷で言うところの【氣】ってヤツを感じてたからだ」

 

「氣…?」

 

「魔じゃなくて……」

 

「人の目線、呼吸音、匂い、筋肉の動き、なんとなくの気配。そういった人から発せられる生体エネルギーを総合して『氣』と呼んでいる。その氣を読んで次の動きを予測して動いていたワケだな。オマエはそーゆー経験あるんじゃねーか」

 

ヤミはアスタに目線を向ける。そして迫り来るリヒトの光剣を砕きながら言う。アスタにはいくつか思い当たる節があった。王都襲撃してきた白夜の魔眼のヴァルトスが死体に紛れて隠れていたのを看破した時の事だ。

 

「オレの場合はそこに更に魔法と筋力を加えて闘ってんだ。まー言わば魔法剣士って感じか?銀髪小僧も似たスタイルだが魔力でのブーストの割合が多いな」

 

「筋力!だからヤミ団長そんなに首が太いんスね〜〜〜!」

 

「テメーも大概だろうが!」

 

再び頭を鷲掴みにされるアスタ。リオンはヤミが説明した氣について考えていた。

 

(感覚を研ぎ澄ませて何とかなるって感じか?人から発せられる生体エネルギーと言うのを知れば掴めそうな気がするが……)

 

そう考えている内に背後から攻撃的な魔力を感知した。が、迎撃には間に合わない。しかしその攻撃はヤミが防ぐ。

 

「っ!」

 

「あぶねええええ!!」

 

どうやらヴァルトスがアスタとリオンに対して攻撃を仕掛けていたらしい。その氣をヤミが感じ取り防いだのだ。

 

「ちょうどいいや。小僧共、あのガリガリ細目で練習してみ?」

 

「ええぇぇぇぇ!?いきなりすぎっスよ!!」

 

「オレの故郷には『武士に二言は無い』っつー言葉があってな…。言ったよな?魔法帝になるってよ…今ここで限界を超えろ。それしか道は無え。銀髪小僧、お前もやるよな?」

 

「はいっっ!!!!」

 

「勿論です!」

 

二人の新人はヴァルトスと対峙し、「氣」に挑戦する。新たな手札とするために。

 

オリジナル精霊(氷精霊)について

  • サポート重視の氷精霊フラウ
  • 単独戦闘能力も高い氷精霊フェンリル
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