ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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最低最悪の黒の暴牛

「な、何だアイツ!なんて魔力だよ!」

 

「嘘だろ……!?ああも一方的になるのかよ!」

 

貴族が勝つだろうと予想されていたが、それを意図も簡単に覆し、一瞬でケリをつけてしまった。

 

(まぁ、いい感じの手応えだな)

 

団長達の様子を見ると、興味深そうに見ている団長もいた。

 

「すげーなリオン!こっちまで冷気が来てたぜ!」

 

「ハッ!サンキューな。まだまだ取っておきはあるんだぜ?入団できたら見せてやるぜ」

 

「約束だからな!」

 

そして、残りの受験生の試験も終わり、全試験が終わった。残るは結果発表のみであり、ここで全てが決まる。

 

「以上で試験は終わりだ。それでは、番号を呼ばれた受験生は前に出てきてくれ。その受験生の入団を望む騎士団長は挙手をお願いする。挙手した団に入団するか否かそして挙手した団が複数の場合にどこの団を選ぶかは受験生の自由だ。ただ先に言った通り挙手した団がない場合、魔法騎士団へは入れない。では番号001の受験生前へ……」

 

そして結果が団長達の挙手によりどんどん決まっていく。それぞれいろんな人が団長達に選ばれたり、どの団長からも挙手されずに入団出来なかった人など様々だ。そして、リオンの順番が来る。

 

「次……160番」

 

(俺の番号だな)

 

落ち着いた気持ちで前に足を進める。一人でも手を挙げてくれることを祈りながら足を進め立つ。俯きながら少し楽しみにして待つ。すると、周りがざわつく。

 

「お、おい!」

 

「まじかよ、アイツ!」

 

目を開けるとそこに広がっていたのは

 

「全団……挙手!!?」

 

(まじかよ、全員あげてくれんのかよ!)

 

先程の戦いで圧倒的な力を見せた一人であるリオン。それを見て見る目が変わっているのは明らかだ。だが、リオンはもう入る団を決めていた。『黒の暴牛』団の団長ヤミの方を見て目を合わして言う。元より決めていたと言わんばかりに

 

「オレは『黒の暴牛』団に入ります!!!」

 

リオンがそう言うとヤミはニヤリと笑う。

 

『あ、アイツ蹴りやがった!他にもいい団があるのに!!』

 

『黒の暴牛』の評価は最低なものだ。そんな団に自ら進んで入ったのだ。他にも『金色の夜明け』団や『銀翼の大鷲』『紅蓮の獅子王』と言った王族が率いる団も存在する中、リオンが選んだのは最低の『黒の暴牛』だ。

 

番号が少し進み

 

「次……164番」

 

ユノが前に進むと、また騒がしくなる。

 

「今日二人目だぞ!全団挙手!!」

 

「『金色の夜明け』団でお願いします!!」

 

ユノが選んだのは魔法帝に近い団、『金色の夜明け』団を選んだ。魔法帝を目指すなら当然の決断といえばそうなのだろう。

 

「165番」

 

アスタが前へと出て選ばれる前に目を瞑る。しかし暫く待っても何処の団も手を挙げない。

 

「そりゃそーだわな」

 

そんな中ヤミ団長が立ち上がった。

 

「たとえ高い戦闘能力持ってよーがそれが得体の知れねぇ力じゃ誰も手ぇ出さねーわ」

 

煙草を口から手に持ちながら、煙を吐き続ける

 

「なんやかんやで…結局魔法騎士に求められるのは―――魔力だ」

 

雰囲気が変わるのと同時に魔力を放出する。周りにいた受験生達はヤミの膨大な量の魔力を感じとり震え上がる。ヤミ団長は試験場に降り立ちアスタの前に立つ。

 

「魔力の無いオマエなんざ誰も欲しがらねー...これが現実だ…!オマエさっき……魔法帝目指してるとか言ってたな……?つまり…九騎士団長を越えるってことだよな?今オレの目の前でもまだ、魔力の無い分際で魔法帝になるとほざけるか?」

 

アスタは目の前のヤミ団長に怯えたが、引くことはせずに言う。

 

「ここで魔法騎士団に入れなくても…何度コケても誰に何を言われようとオレはいつか魔法帝になってみせます……!」

 

ユノは少し微笑んでいた。リオンはアスタを見据えていた。笑うことはせず、真剣に見ていた。ヤミ団長は……

 

「ワハハハハ!オマエ面白い!!『黒の暴牛』に来い」

 

気に入ったみたいでアスタを指名する。当のアスタは豆鉄砲くらったみたいに状況整理が出来ていない。

 

「因みに拒否権は無い。『黒の暴牛』でクソボロになるほど散々な目に遭わせてやるからな覚悟しろ……!!」

 

目が笑ってないが、笑いながら物騒なことを言うヤミ。アスタはビビった表情を浮かべ

 

(ぇぇえええええ)

 

「そしていつか―――魔法帝になって見せろ」

 

アスタは初めて自分の事を認めて貰えたのだ。それは、嬉しくないはずがない。

 

「───はいッッ!!!」

 

 ――――――

 

「すいません遅れました」

 

「全然遅れてないから大丈夫だよ」

 

そう答えてくれるのは『黒の暴牛』のフィンラルである。

 

「アスタはまだ来てないみたいです……ね……?」

 

ヤミ団長の方を見たリオンは固まる。目に見えて不機嫌だ。

 

(うわーすっごい不機嫌だぞ!?)

 

そしてアスタが来ると……

 

「オレを待たせるとはいい度胸だな……!!どんだけ長ぇトイレしてんだテメェ」

 

明らかに不機嫌オーラを放出しアスタを威圧するヤミ団長。

 

「いやほんっっトすんごいの出たんスよ!もうこ~~~~~~~んな極大な……」

 

「誰がテメェのトイレ事情を話せって言ったバカタレ」

 

「なぎゃあああああああ!!!」

 

アイアンクローの刑に処されるアスタ。

 

「行くぞフィンラル」

 

「ちーす」

 

フィンラルは魔導書を開きゲートを作り出す。

 

空間魔法 堕天使の抜け穴

 

「おお!空間魔法初めて見た!」

 

「ほら、早く通って維持するの大変だから」

 

「了解です!」

 

言われるまま通るリオン。

 

「よっと、これが『黒の暴牛』のアジt……グホ!?」

 

背中に何かがぶつかる。受け身をとることが出来ず前に飛ぶ。

 

「いっ……つぅ誰だよ突っ込んできたの!」

 

後ろを見るとアスタが居た。

 

「おづづ……お、リオンじゃねぇか!先に行ってたのか!」

 

「痛いじゃないかアスタ!何してんだよ!」

 

リオンがそう言った直後、扉が爆発した。

 

「はい?」

 

「ぇぇえええええ!?いきなり壊れたァァァ!!?」

 

その扉の奥では、

 

「ハイ怒ったァーーーー覚悟はいいかこらぁ!!?」

 

「いくないけどやろうよ♪」

 

二人の男が言い合いしながら魔法を使い喧嘩し、一人はそんなのお構い無しにご飯を食べている。

 

「うるせーバカヤロー共ォォ!!今日も天使のようにカワイイなマイリトルシスター」

 

鏡で誰かと話しながら鼻血を出している男がいたり、

 

「わおう……混沌」

 

「……」

 

驚きの光景でアスタは声が出ない。想像していた魔法騎士団の光景ではない

 

「ようこそ、最低最悪の魔法騎士団『黒の暴牛』へ」

 

ヤミは笑いながらに言う。




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オリジナル精霊(氷精霊)について

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