「よォ――――し!じゃあ特別にこのオレが『黒の暴牛』の激シブアジトを案内してやるゼェ―――!!」
マグナがアスタとリオンにアジトの案内を始める。テンションが高いまま勢いで走っていく。
「ついて来いチビスタぁ〜〜〜リオン〜〜!!!」
「はイいいグラサン先輩―――」
「マグナ先輩じゃぼけぇぇ!!」
「待ってくれよ!」
リオンは二人に置いていかれないようにその後ろを走る。はじめに来た場所は食堂だ。それもかなり広い食堂だ。
「すげえ広い食堂だな」
その次は大浴場である。お湯は湧いておりいつでも入れるような感じとなっている。大浴場に違わぬ広さだ。
次は……
「こっから向こうは女共の部屋だ。男が入ったら罠魔法で死ぬぞ!」
「えええ死ぬの!?」
「徹底されてやがる……」
そして次は……猛獣の部屋である。複数体の魔獣が檻の中で暴れている。
「うおおおおぉ何で猛獣飼ってんの!!?」
「ヤミさんの趣味だ!!」
まさかの団長の趣味と来た。迂闊に近づけば食べられる可能性があるだろうとリオンは内心ため息をついた。
そして次の場所に向かっていた三人の前に、『黒の暴牛』のローブを身にまとった銀色の髪の少女が歩いてきた。マグナはその人物を知っているらしく、
「テメーこんなトコにいたのか。オイ、アスタ、リオン。オマエらの同期だ。今年のもう一人の入団者だ」
「えッ!」
「そうなのか」
アスタは目を輝かせ、リオンは少女の様子を見ている。
「(同期!素敵な響き!)オレハージ村のアスタ!一緒に切磋琢磨して頑張ろうぜ〜〜〜〜」
アスタが少女に握手を求めるが、その手は払いのけられ、
「気安く話しかけないで」
「え?」
アスタは何が起こったか理解できなかったが、少女が続ける
「魔力の乏しい下民の小虫が。私はノエル・シルヴァ、この国の王族よ」
(シルヴァで王族……。あ〜あ、『銀翼の大鷲』の団長の妹か。王族に違わず上から目線か)
リオンは出来るだけ顔に出さないように、心ではため息が出た。
「これはこれはワタクシのような小虫が失礼をば〜〜」
「わかればいいのよ」
アスタはノエルに土下座をして……
「―――って、誰が小虫だァァ〜〜〜!!オレ達とオマエは騎士団の同期!王族だとか関係あるかァァ!!」
見事なノリツッコミをしながら抗議する。マグナもそれにノッてくる
「そうだアスタ!言ってやれェェェ!!!」
「関係あるわよ。愚かな下民は言葉では理解できないのかしら?魔力の差でわからせるしかないようね……!」
手に水の魔力が収束していく。目の前のアスタに水の魔力弾を放つ……が
「ほぎゃああああ!!?」
「え?」
「はい?」
当たったのはアスタの右側に居たマグナである。アスタとリオンは唖然とし、ぶつけられたマグナは
「このアマぁぁ〜〜〜イイ度胸してんなァァ〜〜」
「アナタの立ち位置が悪いのよ。誰の許可を得てそこに立っているのよ」
(ええええええええええええ!?)
(すっごい理不尽だな)
不備を認めず、あくまでもそこにいたマグナ悪いという。
「テメーコラァァァァ俺先輩だぞォォ!?」
「私は王族よ!」
「王族だが『銀翼の大鷲』団長の妹だか知らねーが、テメーみてぇなじゃじゃ馬引き受けてくれんのはヤミさんだけだからなァァー!!」
「……こんな団こっちから願い下げよ」
ノエルは身にまとっていたローブを脱ぎ捨てその場を去っていく。
「テメっ…オイぃぃぃぃ何てことしてんだコラァァァァ!」
「オレが必死で手に入れたローブ……」
アスタはついていけず呆けて居た。リオンは肩をすくめてローブを見下ろしていた。
――――――――
「ここが、お前の部屋だリオン」
アスタの部屋を案内したあと、マグナに連れられて部屋に案内される。アスタとあまり変わらないひとり部屋だ。
「掃除したら過ごしやすそうですね」
「任務があるまでは自由だ!掃除するなりなんなりしとけよ!何かあったらオレんトコ来いや!」
「アザッス!」
礼を言いマグナが去るのを見届ける。
「さて、掃除と洗濯しますっか!」
扉を開け、掃き掃除を軽くする。よるということもありそんな出来るものもない。
「あとは布団だな」
一度、窓に出して刀で叩き埃をたたき出す。凄まじい埃に咳き込みながらも、布団叩きをする。
「ケホッゲホッ!ま、まぁいい感じにできたな。特にやることも無いし寝るか……」
布団に入り目を閉じた。
―――――――――
これといった夢を見るということもなく、朝を迎える。刀を振り、型を忘れないように
「はっ!せい!」
持ち替えながら修練を行い、氷の魔力を軽く纏わせ周りのモノを凍らせないように意識をしながら修練をしていると、
「ん?」
爆発するように膨れ上がった魔力を感知し、その方に目を向けると魔力に飲み込まれたノエルが居た。
(制御できてない感じか?とりあえずどうにかしないといけないだろ)
「あらあら〜」
「魔力が暴走しちまってやがるな」
「なんつー魔力量だ……!アレほっといたらやべーぞ」
『黒の暴牛』のメンバーがノエルの異変を感知したのかアジトから出てきた。
「魔法で攻撃しちまうと中のアイツもただじゃ済まんな……」
「けど、このまま放置しておくわけには」
リオンが何かを言いかけた時、上から声が聞こえる。
「あ〜〜〜れ〜〜〜」
「アスタ!?」
「あ、ちょーどいいトコに飛んできたな」
飛んできたアスタを片手で掴むヤミ。
「ちょっとアレどーにかして来い」
「いやいやいやあんなんどーすりゃいいんスか!?あんなトコまで飛べないです――――」
ヤミはアスタを掴んだまま振りかぶり始める。
「今ここで限界を超えろ」
そのままアスタを魔力の塊のところめがけて投げつけた。むちゃくちゃなことをするなと、リオンは苦笑いをしながらその光景を見る。
「ふんがぁああああ!!!」
アスタは反魔法の剣で魔力の塊を切り裂きノエルを救出した。が、そのまま自由落下していく。
(あ、死んだ)
そのまま自由落下する二人だが
「『空間魔法 堕天使の抜け穴』」
フィンラルの空間魔法により空中から地面に救出される
「生きてたァ―――!!空間魔法あざああす!!」
アスタはフィンラルに空間魔法の件で礼を言う。
「よくやった小僧!」
ヤミはアスタに称賛の言葉を贈る。
「あッ、オイ オマエ!」
アスタがノエルに声をかける。ノエルは何を言われるか分からないからかビクっとなる。
何かを思い出して身構えているようにも見える。
「なんちゅー魔力持ってんだよ!!すっげぇーな!!」
「え?」
「オレ魔力無いから羨ましいぞチクショオオ」
ノエルは思っていた言葉とは別の言葉が来て驚いている様子だ。しかし、次の言葉でノエルの表情が変わる
「特訓して自在に扱えるよーになれば、オマエ無敵だな!!オレも負けねーように頑張んねーと!」
「何だ魔力がコントロール出来なかっただけかよ。早く言えよ出来損ない王族」
マグナ達が歩いてくる。
「俺達は出来損ない集団『黒の暴牛』だぞ。テメーの欠点ごときどーってこたねぇんだよバカタレ。」
すると次々にノエルに話しかける団員達。
「とにかく無事でよかったねぇ~ところで美味しいパスタの店があるんだけど今度一緒にどう?」
「その前にとりあえずコレ食べてみ?な?」
「私も魔力のコントロールだけは超得意だから教えてあげるわよぉ~あと大人の女のテクニックとか♡」
リオンも歩み寄り、
「困った時は助け合いと言うやつだ。今回は何もしてないけどなオレ」
笑いながらに言う。アスタはノエルに手を差し伸べる。ノエルはその手を握り
「……よろしくお願いします」
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氷属性って強いですが、ポケモンで考えると弱点多いですよねw
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