ブラッククローバー 氷の四つ葉の魔法騎士   作:皐月の王

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決着

アスタのトドメの一撃をまともにもらいヒースは倒れ伏す。

 

「今度こそ…倒した――!」

 

地面で燃えていたマグナの魔法は形状が変化し、拘束する。

 

「『炎魔法 "獄殺散弾魔球"』…からの『炎拘束魔法 "炎縄緊縛陣"』」

 

マグナはそのまま拘束魔法に繋げ、敵を完全に拘束した。

 

(なるほど、こういうのもあるのか)

 

リオンは拘束魔法への繋ぎを見てなるほどと頷く。

 

「あなた見かけによらず器用なのね」

 

「やかましいわ!俺先輩よ!?」

 

ノエルとマグナは漫才のようなやり取りをしていた。全員が拘束できていると過信していた。

 

「……!?」

 

「『水魔法 "挟川の運流"』」

 

敵の一人が水魔法でマグナの炎魔法を打ち消し、自身の魔法を使い逃げる

 

「…しまった――一人逃がした…!」

 

「何をしてるの!詰めが甘いわね先輩!」

 

自身の魔導書を閉じながらマグナを叱責するノエルだが、魔法を解除したことで村人達を覆っていた水がノエル達の頭上に落ちる。

 

「……」

 

「まだまだだなノエ公!」

 

一方のアスタとリオンは

 

「――どうだ……下民でも…勝ったぞ……!!」

 

雄叫びを上げるとその場に倒れこんだ。

 

「アスタ!」

 

「アスタ――…」

 

マグナが駆け寄ろうとするが、

 

「んごぉぉぉぉ。」

 

「疲れて寝てるみたいですね」

 

「寝てんのかいぃぃぃぃ!!」

 

リオンがアスタの状態を確認すると寝ているだけだった。いや、確認するまでもなくいびきで気づいただろう。

 

ローブのフードがもぞもぞと動き出し鳥が出てきた。アスタのフードから出てきたと思うと、どこかに飛んでいき、少ししたら何かをくわえて戻ってきた。

 

「何だ…?ツバメ…?」

 

鳥は寝ているアスタの後頭を何かをくわえながら容赦なく啄く。

 

「あ?あーーーっオマエは試験会場にいた…えーと…?」

 

「アンチドリ?」

 

「そう!アンチドリ!!コノヤローこんなところまで俺を馬鹿にしに来たのか!?」

 

鳥は魔力の低い者にたかる鳥として有名なアンチドリであった。

 

「ん?何だその石…オマエこれ、村のモンじゃねーのか!?はなしなさいこのォ~~~」

 

アスタは必死に取り返そうとするが全然離す気がないアンチドリ。そんな光景を見た村人達は

 

「あげるよそんな石でいいのなら、君達は私達の救世主だ…!本当にありがとう……!!」

 

村人に感謝され、笑うアスタ。

 

ノエルは……

 

(な…何あの小憎たらしい目付き――か…可愛い……!!)

 

アンチドリが気に入ったようだ。

 

一方リオンは

 

(とりあえず、他のやつが逃げれないように魔導書(グリモワール)を取り上げて……。にしてもコイツらは何を求めてここに来たんだ?)

 

倒したヒース達を見ながら考えた。目的は言葉から察したが、物が最後までわからなかったのだ。

 

――――

 

「お?目ぇ覚ましやがったなコノヤロー、もーちょい休んで俺の魔力が戻り次第連行する……一生掛けて罪償うんだなバカヤロー共」

 

(魔力が封じられているか…)

 

「テメーらが何者なのか何が目的だったのか、魔法騎士団で何もかも全部吐いてもらうからなァァ」

 

「断る」

 

「あ?」

 

するとヒースとその部下達の体内で何かが輝き始めた。

 

(…コイツ、魔導具を体内に仕込んで…)

 

「『氷魔法 "氷葬"』」

 

ヒース達の身体は巨大な氷で覆われ砕け散った。

 

「な…ッ…!?」

 

残された彼らの魔導書も後を追うようにして、消えていった。

 

「……………自害しやがった…………!!」

 

「そこまでして……命を捨ててまで……!」

 

 

「……バカヤロー……――命を……命を何だと思ってんだ……こんなやつら……俺は絶対認めねぇ……」

 

アスタはヒース達の自害に憤りを感じていた。それはリオンも同じだった。そしてそれは相容れないとも感じた。

 

――――――――

 

リオンは他にも敵が居ないか見回りをしていた。襲撃がされた後と言うのもあり、警戒するのに越したことはないだろうと考えての行動だった。

 

(アイツらの目的の物は何だったんだ?その物がある限りまた村が襲われるんじゃないのか?)

 

ヒース達が求めていたものが気になるリオン。だが、リオンはそれを知らないし、村人も知らない。つまりどうしようもないのだ。

 

(とりあえず、出来事をヤミ団長に報告してからだな……。……あの氷魔法凄かったな)

 

ヒースの戦いを思い返す。していた事は最悪だし、許すことが出来ないが、同じ属性の使い手として参考にはなるとは思った。

 

(あれほどの実力者が従うほどの奴が裏に居るのか。気を引き締め無いとな、オレはもう魔法騎士団何だから)

 

拳を固く握りしめ、他のやつ三人と合流するのであった。

 

―――――――――――――

 

「オマエら散々だったな!!何はともあれご苦労馬鹿野郎共」

 

「「うすっ!!」

 

団長の激励にアスタとマグナが同じ反応をする。

 

「犯人の遺留品を魔法鑑識課が調査中だけど有力な情報は得られてないみたい、残された懐中時計の高価さや彼らの言動から考えると…王貴界の過激派・思想犯じゃないかしら?」

 

(いや……明らかに何かを探していた。過激派とは違うと思うが、末端だと言えばそれまでだよな)

 

リオンは少し考えながらも、とりあえず調査の情報を待とうと考えた。

 

「まあ、何だってよし。魔法帝に活躍が認められ星一つ授与されたんだからな!!」

 

「うおおおおぉマジっすか!!」

 

「星!?星って何っスか――――!?」

 

「9つの魔法騎士団はこの星の取得数を名誉として競い合ってるのよ....因みに今トップは『金色の夜明け』団の70個」

 

「多っ!」

 

「『黒の暴牛』は何個何ですか!?」

 

リオンは目を輝かせながらヤミに聞く。ヤミが持っていた星が壁に行き、

 

「よし!!これでキリよくマイナス30――!!」

 

「え!?ま、マイナス!?」

 

「ああああああああ!!?リオンがショックで白くなったぞ!!」

 

マグナがリオンの肩を持ち激しく揺する。トップとの差は100……。しかし、こちらはマイナスであり、0にも到達していないのだ。リオンは確かに『黒の暴牛』の評判を知っていたが、ここまでだったかとショックを受けていた。白くなり魂が抜けかける程に。ヤミは小袋を手に出し

 

「あとこれ、今月の給料」

 

「うおおおおぉ金だァァァ!!!」

 

「はした金ね」

 

下民出身のアスタと王族のノエルの反応はわかりやすいものであった。リオンも何とか復活し給料を受け取る。

 

(よし、お母さんにご馳走でもしようかな)

 

初給料の使い道はもう決まっていたようだ。

オリジナル精霊(氷精霊)について

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