第243次降下作戦。二人の兵士がブラックボックス反応によって超大型兵器を殲滅した直後のお話。バンカーではなく地球で目覚めた2Bの前に、自らのことを「彼」と呼称する機械生命体モドキが現れる。▼「彼ハあなたヲ縛ったノではナイ。あなたヲ解き放ッタのだ。破壊に囚ワレテいたあなたの思考ト行動を、自由にシテやッタのサ」▼続きを投稿するかもしれませんが、第一話で完結はしております。▼原作の重大なネタバレあり。ご注意ください。

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お楽しみいただければ幸いです。


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 貴女と共に戦えて光栄でした――その言葉に「私もだ」と返すと、彼は静かに笑った。

 敵の唱える死のまじないが遠くに聞こえていた。

 

「コロス、コロス……」

 

 やっとの思いで破壊した超大型兵器が今度は三体、無情にも近づいてくる。もはや味方の救援は間に合わず、手には自らをも滅ぼす圧倒的殲滅力の塊。

 そんな状況下にありながら、二人に自分の命と向き合う兵士としての悲壮感はなかった。互いのブラックボックスを触れ合わせるほんの一瞬、恐らく爆発に呑まれゆく間も、そこに流れているのはただ穏やかな時間だった。

 

 

 

 瞼の裏の闇を見つめながら、2Bは記憶領域に焼き付いた光景について思いを巡らせていた。こうして記憶が残っているということは、9Sが基地のサーバーにデータをアップロードしてくれたのだろう。

 

 ……彼の記憶も残っているといいのだが。

 

 そう思いながら目を開けた2Bは、強い光に目を焼かれて思わず顔を背けた。それはバンカー内を虚ろに照らす人工光ではなく、本物の太陽の光だった。潮の臭いを含んだ風に、木々のざわめく音。遠くからは鳥の鳴き声が聞こえてくる。

 

 ――ここは地球だ。

 

 2Bと9Sの義体はブラックボックス反応によって敵もろとも消滅した。あの爆発では万に一つも助かる見込みはない。2Bは衛星軌道上に浮かぶ基地において最新の記憶を復元されたのち、新たな身体を得て意識を取り戻すはずだった。にもかかわらず、地上で目覚めるとはどういうことか。

 己を取り巻く異常事態は、2Bの意識を瞬時に覚醒させた。ヨルハ戦闘モデルの運動機能を存分に生かし、半ば反射的にその場から飛び退いて辺りを見回す。

 

 そこは工場廃墟の一画。9Sと合流する前、ノコギリ型の防衛装置と戦っていたところだった。海上で大型兵器と戦っていた自分がなぜこんな場所で眠っていたのだろう。

 

「あれは……!」

 

 2Bは少し離れたところにヨルハ機体と思しきアンドロイドが横たわっているのを発見した。駆け寄って確認すると、第243次降下作戦において2Bと同じ実働部隊に配属されていた11Bの義体であった。ポッドがいないためブラックボックス信号の有無は確認できないものの、義体の様子から活動を停止して随分と時間が経っていることが察せられた。

 

 2Bには11Bに対して任務で一緒になった仲間以上の思い入れはなかったが、バンカーには彼女のことを大切に思い、帰りを待ちわびる者もいるだろう。せめてほんの少しでも記憶データを持ち帰ることができたら良いのだが――戦闘タイプの2Bにはそれもかなわない。

 人工筋肉がむき出しになった義体を前に2Bは目を伏せた。

 

 ここにいるということは、11Bは敵のレーザー攻撃によって落とされた後も少しは生存していたはずだ。一人取り残された彼女は、バンカーに通信もできないまま敵地を彷徨い歩いたのだろう。その先で機械生命体に囲まれ、戦い、力尽きた。その孤独と絶望を思うと、2Bは冷えた鉄を飲まされたような心地がした。

 

「すまない……借りるよ」

 

 2Bは物言わぬ遺体に語りかける。傍には“ヨルハ制式鋼刀”という名称の武器が突き刺さっていた。

 仲間の死を嘆いてばかりもいられない。大規模なブラックボックス反応の中心にいながら、無傷の身体を得て地球で目覚めている今の状況は、2Bの理解力の範疇を超えていた。一刻も早くここから離脱し、バンカーからの支持を仰がねばならない。

 

 ――それハおススめできナイな。

 

 刀の柄に伸ばしていた手をぴたりと止め、2Bは声のする方を振り返った。

 

 破壊された壁から差し込んでくる光に照らされた“それ”は、アンドロイドとも機械生命体とも知れぬ姿をしていた。一見すると男性型アンドロイドのようだが、左半身のほとんどが機械生命体のパーツで構成されている。機械生命体の頭部にある丸いカメラが左目の位置に埋め込まれており、左腕と左脚も中型二足が有しているような角ばったものだ。左右の脚の長さが違うからか、歩みを運ぶたびに身体が右に大きく振れていた。

 

 そんな容姿の者が口元に笑みを浮かべて近づいてくるのだから、2Bが身構えるのも無理はなかった。

 

 “それ”は2Bが地面を一蹴りすることで飛び掛かれるギリギリの距離まで近づくと、長い左脚で片足立ちになり、長さの違う両腕を目一杯広げた。

 

「おはヨウ! よろシク! 彼ノ名前はフォイエルバッハ!」

「……彼?」

「あなたの目ノ前にいルだろウ? 彼のこトさ!」

 

 仲間がいるのかと素早く視線を巡らせたが、どうやらフォイエルバッハと名乗るこの半機械生命体は、自らのことを「彼」と呼称するらしい。

 右目と口元は穏やかな表情を湛えているが油断はできない。2Bはいつでも攻撃を仕掛けられるよう僅かに腰を落として尋ねた。

 

「あなたは、どっち」

「どっちとハ?」

「アンドロイドか機械生命体か、どちらかと聞いている」

「ナンだ。ソんなことカ」フォイエルバッハはがっかりしたように肩を落とした。「ソンなノ、どっちモ同じことサ。ドッチもタダのロボットにスぎなイのサ」

「……」

「マア、強いて言ウナラどっちも彼ダよ。見テの通りネ。別にオカシイことジャないだロ? あなたダッテ2Bであると同時ニ――」

 

 〇〇でもあるじゃないか――。

 

 言い終わらないうちに、2Bは地面から刀を引き抜いてフォイエルバッハに切りかかった。この問答において、目の前の存在がアンドロイドか機械生命体かはさしたる問題ではなくなった。ごく一部の者しかしらないはずの自分の秘密を口にした――それだけで破壊するのには十分な理由だった。

 

 バランスの悪い改造が施された身体と先ほどの拙い歩き方を見るに、近接攻撃はあまり得意ではないはずだ。加えてこの至近距離。近接戦闘に特化した2Bに圧倒的に分がある状況と言っていいだろう。言葉を流暢に話せる思考能力も首を刎ねたら同じことだ。

 

 だが、2Bの思惑は大きく外れることとなる。

 

 敵に向かって大きく一歩踏み出した時、2Bの視界が上下にぶれた。体中に雷に打たれたような痛みと衝撃が走った瞬間、全身から力という力が抜け、踏み込んだ勢いそのまま、地面に手をつくことすらできずしたたかに身体を打ち付ける。

 

「な……!」

 

 EMP攻撃を受けた時のような抗いがたい倦怠感に、2Bは立ち上がることすらできなかった。フォイエルバッハの大きな左足は2Bの鼻先から拳一つ分ほどの距離にあったが、それが今では絶望的に遠く感じられる。

 

 2Bは信じられないものを見るように顔を上げた。

 目の前の機械生命体モドキが攻撃をした様子はなかった。それどころかこちらの動きに反応すらできていなかった。優れた運動能力に合わせて拡張された知覚は、2Bが立っていたところをいつまでも眺め続けるフォイエルバッハの様子を確かに捉えていたのだ。

 それは今まで何度も見てきた光景だった。多対一ならともかく一対一の状況で、ヨルハ戦闘モデルである2Bが通常の機械生命体に後れを取ることはない。圧倒的な機動力に物を言わせて、反撃すら許さず、敵のコアに刀を突き立てる。戦闘にすらならない。

 

 だが今回、何が起きているのか分からないまま地面に転がされて呆然としているのは2Bの方だった。

 

 今になってゆっくりと2Bを見下ろしたフォイエルバッハは、大きさの違う目を瞬かせて言った。

 

「やハり、モのスゴい運動能力ダ。彼ニはマったク見エなカッた。あなたの身体を再現シた際ニ知識とシテハ知っていたがこレほどトハ」

「再現した……? 私の身体はブラックボックス反応の直撃を受けて、原形をとどめていなかったはず」

「だカラ、修理デハなく再現なのサ。彼ガ気持ちヨク日向ぼっこヲしてイタラ、バカでかい爆発音ガ聞こエた。何事カト思ッテ起き上がルと、いきナリ空からナニカが降ってキタのサ。べちゃりト落ちたそれヲ拾ってミルと驚クじゃナイカ! 顔ノ半分ガ吹キ飛んだアンドロイドの頭ダッタのだかラ」

 

 結構ホラーな光景ダッタんだぞ、とぼやきながらフォイエルバッハは続ける。「当然ソンナ状態から修理モ何モ無イ。だカらあなたノ個体データと記憶ファイルを参考ニ、一から新シイ身体を創ッタのサ。頭部に保存サレタ情報ヲ復元デキたのハ幸いダッタ」

 

 激しい損傷を受けたアンドロイドの頭部から個体データと記憶ファイルを完全に復元、それをもとに寸分(たが)わぬ性能を有する身体を再現――果たしてそんなことが可能なのだろうか。彼が機械生命体かアンドロイドかは未だ不明だが、もしも話が本当ならヨルハ開発部並みの――下手をすればそれ以上の――技術力を持っていることになる。

 普段ならば一笑に付していたところだろう。しかし彼の言葉は、ブラックボックス反応によって消滅したはずの2Bが新しい身体を得て地上で目覚めたこと、そして2Bの正体がヨルハ部隊ですらない者に知られていることの両方に説明を与えるものだった。

 

 2Bは杖にした刀に縋るように立ち上がった。力の入らない両手で刀の柄を握りしめ、荒い息を吐きながら何とか両足を地面に踏ん張る。

 

「はあ、はあ、ハア……ッ!」

 

 彼の言うことがすべて正しかったとしても、2Bのやるべきことは変わらない。記憶を見られたということは、2Bの秘密以外にもヨルハの機密事項に触れている可能性が高い。むしろ話を聞く前よりも、破壊しなければという思いは高まっていた。

 

 それは義務感というよりも強迫観念に近いものだ。

 

 フォイエルバッハの胸部は、2Bの息がかかるくらいの距離にあった。

 まずここを逆袈裟に切り上げる。フォイエルバッハは自分に起きていることが理解できないまま、ゆっくりとずれていく自分の下半身を眺めることしかできない。敵が何か言うより先に、返す刀でアンドロイド然とした首を飛ばす。頭は空中で弧を描き、回転する世界の中で自分の存在が消えていくのを実感する――すべてほんの一瞬のことだ。

 

「ああっ!」

 

 しかしまたしても、2Bはフォイエルバッハを攻撃することができなかった。

 刀を振るおうと力を込めた瞬間、両腕から青い火花が散って全身に激痛が走り、たまらずその場に膝をつく。

 

 その様子を見ていたフォイエルバッハは満足げに目を細めた。「仕掛けモ問題ナク作動シてイルようダ。ケッコウ、ケッコウ」

「貴様、私に何をした」フォイエルバッハを睨み上げる2B。その表情に余裕はない。

「たいしタことデハないサ」フォイエルバッハは事も無げに言い放つ。「NFCSとFFCSヲ起動しヨうトスルと、拒絶反応ガ起コルよウに設定シテおイたのサ」

 

 近接攻撃管理システム(Near Fire Control System)(NFCS)と遠距離攻撃管理システム(Far Fire Control System)(FFCS)はともに、ヨルハモデルの優れた戦闘能力を支えている必須の機構だ。反面、ここが損傷を受けると一切の戦闘行為ができなくなる。

 

「そんな……」

 

 戦えない。ただそれだけのことが、この地上でどのような意味を持つか分からぬ2Bではなかった。

 

「まあ聞キたマエ。彼にあなたヲどうコウしヨウという気はナイ。寧ロ彼ハあなたに、自由ニなッテもらいタイのサ」

「自由?」2Bは憎々しげに言い放つ。「ふざけたことを。貴様に会う前の方が自由はあった」

 

 2Bは今、戦闘能力の命綱を封じられている。とても自由とは言えない状況だ。フォイエルバッハの言は、勝者から敗者への皮肉にしか聞こえなかった。

 

「ソウかな。戦エテいたコロのあなたハ、自由ヲ感ジていタか?」

「なにを……」

「こノ壊レタ世界デハ、強さガそのママ自由ニ結び付くト言ッてモ過言デハない。ソンな世界にあッテ、あなたノ戦闘能力は群ヲ抜いテいて、並ノ機械生命体デハあなたヲ害スルことハでキない。確カニ、ソウだった」フォイエルバッハは低い声で囁くように言った。「デモ、それナラもう少シ他のコトをシてイテもよかッタのサ。モット他の選択肢ガ用意サレテいるベキだった。そうダロ?」

「……くだらない問答をする気はない。殺すならさっさと殺せばいい」

「記憶を見せてモラッタが、あなたハ戦ってバカリだ。敵ハおロカ、大切ナ存在まデ、あなたハ()レるモノをみんな壊シてキた。そんなコト望んでイないニモかかわらず」

 

 苛立ちに顔を歪ませながらも2Bが言葉を発することはなかった。

 フォイエルバッハは自分の過去を知っている。その情報をもとに揺さぶりをかけているにすぎないのだ。敵の言うことを真に受けてはならない。

 

 フォイエルバッハは俯いて目を閉じた2Bに言葉を浴びせ続ける。

 

「なゼ? なんのタメに戦ウ? 敬愛すル人類ノためカ? ソレとモ命令だカラか?」

 

 なぜ、なんのために戦うのか。そんなことは今更問われるまでもなく、何度も何度も考えてきた。機械生命体の断末魔に痛みと苦しみを見出す時、“彼”の処分を命令される時、嫌というほど突きつけられる問いだ。

 だけどそんなことを考えても意味などないのだ。自分がどう思ったって、やらなければならないことはなくならない。何かを壊す未来は変わらない。考えても判らないことに時間を割くのは無駄だ。

 

「――感情を持つことは禁止されている」

 

 だから2Bは武器をとる。何も見なくて済むように目隠しをして、言っていて口が寒くなるような規則を唱えながら。

 

「実に簡単なコトサ」フォイエルバッハの声が閉ざした心にじわじわと這入りこんでくる。「あなたハ強く、その強さユエに盲目にナッテいるノだ。あなたガ剣ヲ振るってイるのでハなく、剣ガあなたを振リ回シテいるノダ。現ニあなたは今モ、殺シ殺さレルことシカ考エテいなイ。他者トの関わり方は他にもアるはずナノニ」

「感情を持つことは……」

「手段ニ、道具に、被造物に、意思ガ縛ラレる。これは大きナ矛盾だヨ、2B」

「感情を……ッ!」

 

 刀の柄を握る右手が震えているのは、NFCSを起動しようとしていることによる拒絶反応だろうか。それとも。

 

「彼ハあなたヲ縛ったノではナイ。あなたヲ解き放ッタのだ。破壊に囚ワレテいたあなたの思考ト行動を、自由にシテやッタのサ」

 

 目を見開いた2Bは絶叫して立ち上がった。激烈な痛みと抗いがたい倦怠感が再び2Bを襲うが、今度は刀を取り落さなかった。体中から青い火花を散らしながら、こみ上げてくる拒絶反応を無理やり押さえつけ、ヨルハ制式鋼刀の切っ先をフォイエルバッハの喉元に突き立てる。確かな手ごたえ。ゴヒュッ、と苦しげに息を吐く音が聞こえたが、それに構わず刀身を捻じりながらさらに押し込んでいく。視界が赤く染まる。喉元から飛び散った血が頬にかかる。

 

「だまれ! 機械ごときに何が!!」

 

 敵を殺した。仲間を殺した。“彼”を殺した。何度も何度も。それが自分のやるべきことだから、そうするよりほかなかったからそうした。

 認めない、認められるわけがないと2Bは思った。今さら他の関わり方などあり得ない。もしそんなものがあるのなら、今まで自分がしてきたことは一体何だったのか。

 

 機械生命体の手で2Bの肩を抱いたフォイエルバッハ。潰れた声帯機関に代わり、穏やかな両の目は雄弁にものを語った。

 2Bはハッとして刀の柄から両手を離した。二、三歩と後ずさると、支えを失ったフォイエルバッハの身体が前のめりに崩れ落ちた。

 

「……死んだの?」思いがけず零れ出たのは少女のような声。

 

 死は命を持った者にしか訪れない。機械は言うまでもなく生きていないのだから、やはり死にはしない。それでも半分機械生命体、半分アンドロイドの動かなくなった身体を見ていると、そう表現するしかないような気がした。頭の良いS型なら、もっと良い言葉を知っているのかもしれないが。

 

 青い火花が散る足を引きずって、2Bは歪な形をした死体の横を通り過ぎる。その手に武器は握られていない。目隠し型のゴーグルがほどけて風にさらわれていく。頬に垂れた血を拭おうとするが、いくら手のひらでこすっても生温かいもので濡れ続けた。

 

 歩きながら、2Bはブラックボックスのあたりに燃え上がるような熱を感じた。

 フォイエルバッハの再現はこの機構においても完璧なのだろうか。よしんばそうであったとしても、自分が“ヨルハ二号B型”であろうとする限り、その価値は複製物の域を出ることはないだろう。基地のサーバーに保存されたパーソナルデータで巻き戻った「本物の2B」は、すでにこの世界で活動を開始しているはずだから。

 

 彼女の傍に彼はいるのだろうか。いてくれればいい。そうであることを心から(ねが)った。

 

 ふと出口へと向かう足を止めて振り返る。目線の先にあるのはついさっきまで自分がいた場所だった。地面に転がった刀は所在なさげに日の光に照らされており、その奥ではかつての仲間の骸が眠るように横たわっていた。もう一つ、そこに伏していたはずのモノ――なければならないものがどこにも見当たらない。

 しかし2Bはそれを不思議には思わなかった。不思議に思わぬ自分のこともまた、不思議ではなかった。

 顕になった瞼に指先で触れる。視界を覆っていたものが取れて、見えるものが増えるのは当然だ。なら、そのぶん見えなくなるものもあるに違いない。

 

 2Bは再び歩き出す。さしあたってやるべきことは何なのか――そこまで考えた時、そんなものは最初からなかったことに気づいた。

 行くべきところも、為すべきこともない。厳しくはないが、決して優しくもない、それはまさしく「自由」だった。

 

 とりあえず海にでも行ってみようか。複製サレタ人形はどこからか吹く潮風を肌で感じながらそんなことを思った。

 

 

NieR : Automata

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ブラックボックスは同じものを増産可能ですし、記憶データもバックアップをとることができます。なら、このようなこともあり得ない話ではないのかなと思います。もっとも、アンドロイドにもどうやら「人道的見地」という発想があるようですので、実際にはスワンプマンのようなものを意図的に発生させることはないのでしょう。むしろ粛清対象になるんじゃないかな……ヨルハならなおさら。

最後まで読んでくださり、本当に、本当にありがとうございました!


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