世界総人口の約8割がなんらかの異能を持つ超常社会
手から火を出したり 体から羽が生えたり
この世界では普通のことだ
そういう小生も異能を持っている
そしてその異能をこの超常社会では個性と呼ぶのだ
だが、その個性を悪用する者も当然出て来る
自らの力に驕り、犯罪を犯す者
優越感に浸り、人をいたぶる者
そんな中、悪党共を懲らしめるヒーローと呼ばれる職業が脚光を浴びていた
「お前ら〜そろそろ進路決定だけど…勿論みんなヒーロー科だろ?」
「Yeaaaaaaaaaaaaaah!!」
そう将来を決定する中学という時期に皆がヒーロー科を受験すると言うくらい人気なのだ
「響凱はその成績だし勿論雄英だよな?」
担任の竹内が問い掛けてくる
「ええ…まぁ」
「すげぇぇぇ…」
「流石だな」
「いいなぁ雄英」
皆が大望の眼差しを向けて来る
別に行きたいわけじゃない
両親、祖父祖母、親戚揃って雄英ヒーロー科に入学しているのだ
此処で小生が行かなければまるで落ちこぼれの様ではないか…………!
「でもさー俺響凱の個性見たことないんだよね!ヒーロー科行けんの?」
クラスメイトの男がデリカシーも無しに聞いてくる…面倒な……
「最低行けるラインは越えている筈だ…」
「へぇ〜すげぇー」
「……………」
「……………」
ゑ?それだけ?
「じゃあお前らこれ提出してから帰れよーはい解散‼︎」
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小生は生まれた時から右眼に下の陸と言う文字とその上からバツをされたような印があった
普通の親なら忌み嫌い、捨てるか、預けるかでもしただろう
だが個性社会自体が普通では無いため異形の個性の子だと喜ばれた
五つの頃初めて個性が発現し
鼓が生えてきたのだ
興味本意で叩いてみると斬撃が発生し、家に大きな傷跡が残った
両親は成長の証だと今でも直していない
それから日が経つにつれて鼓が二つ、三つと増えていった
最終的には鼓は六つにまでなり、それから身体能力の大幅上昇に加え鼓の出し入れが出来るようになった
それからはとても強い個性だと親戚中から重宝され将来は立派なヒーローになるだろうと期待を寄せられた
だが小生は小説家になりたかった
だから両親にそう言った 二人はお前の進みたい道に進めばいいと言ってくれたが
他の連中はそうでは無かった
「つまらないよ。つまらないんだよ君の書き物は。全てにおいて塵のようだ。」
「美しさも儚さも凄みもない」
「もう書くのはよしたらどうだい」
「せっかくそんなにいい個性を持っているんだ。毎日鼓を叩いてヒーローになればいい」
「その方が君のためだよ」
「………………………………………」
塵などではない
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