この日は僕の誕生日。
美晴さんに誘われて、とある場所へ向かうことに。
その場所で言われた、本当の真実は……

2021年春旅の前に、一度読んでほしいストーリーです。
(この設定がベースとなりますので……)
ハーメルン初投稿!よろしくお願いします!

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あの日の思い出

今日は8月27日、僕の誕生日。

僕は美晴さんに引っ張られ、長野に来ていた。

時刻は昼ごろということで、昼ご飯はご当地の信州そば。

その間では美晴さんが僕のメガネを外したりしてきてきた。

いや何にも見えなくなるからやめて………

けど、そんなことも思いつつもちょっぴり嬉しかったりもした。

それは美晴さんだからかもしれない。

昔の自分がピアノを弾いてるような感じがどことなく感じたからなのかもしれない。

 

昼ごはんを食べ終えたら、善光寺に行ったり、長野市内を散策した。

 

そして時刻は日が傾き始めた17時ちょうど。

「この時間だったら……あそこに行ったらちょうどいいくらいね!」

(最後に長野で思い出を作るなら……あの場所ね!)

美晴さんがどうやら夏の思い出を作りたいらしい。

マネージャーである僕と2人でも一緒に。

 

というわけで、17時14分発の普通大月行きに乗車。

 

降りたのは……

姨捨駅だった。

実はこの電車に乗った瞬間、僕はどこにいくかはなんとなく察してはいた。

けど、実際に行ったことはない。

だから今回行けることはすごく嬉しかったんだ。

 

「ここって!」

 

「そう。日本三大車窓の一つですよ」

 

そう。姨捨駅は日本三大車窓の一つ。

ここから見える景色は本当に格別だった。

(そんな姨捨駅からの景色は自分の目で確かめてみてください!)

 

「マネージャーさんはここにきたのは初めてですか?」

 

「気になってはいたけど、実際に足を運んだことはなかったんだよ。だからこうして今ここにいることはすごく嬉しい。美晴さん、本当にありがとう」

 

「マネージャーさんが喜んでくれたならよかったです」

 

姨捨駅には今、僕と美晴さんしかいない。

2人だけの時間が流れていく。

 

「綺麗……」

 

実は美晴さんも足を運んだことはなかったらしい。

お兄ちゃんから写真を見せてもらったらしく、それで知ったとのこと。

 

2人でいろいろな話をした。

なんだろう。いつもより100倍も楽しかった。

するとついさっきまで隣にいたはずの美晴さんが後ろから抱きしめた。

 

「マネージャーさん」

 

後ろから美晴さんの声がした。

それはまるで美晴さんのピアノのように、うっとりするほど優しくて、甘い声だった。

 

「私、マネージャーさんに喜んでもらいたくて、この場所を選んだんです」

 

「……」

 

「マネージャーさんにいつもお世話になってるので、少しばかり恩返ししてやりたいなって思って……」

 

……初めてだった。

自分は何か人のためになることをしても、何も返せてもらえなかった。だから今、すごく嬉しい。

 

「マネージャーさん、こっち向いてください」

 

そう言われて、美晴さんと向かい合う。

 

「私、マネージャーさんのことが……好きです」

 

一瞬、時が止まったように感じた。

外の音が何も聞こえなくなったように感じた。

そして夕日に照らされた美晴さんのピアスが光り輝いた。

 

僕は迷いなくこう言った。

 

「うん。僕も美晴さんのこと、好きだよ」

 

そう返した。

すると、美晴さんの目には涙があった。

 

「…あれ?私、泣いてる……?」

 

「私、嬉しかったみたいで……ごめんなさい。マネージャーさん。こんな姿を見せてしまって……」

 

「いや、いいんだよ。泣きたい時は泣いても。それもそれで美晴さんなのだから」

 

すると、美晴さんが僕に抱きついてきた。

 

「美晴さん……」

 

僕が優しく背中を叩く。

……よっぽど嬉しかったのだろうな。

僕にはわからないところでたくさん苦労もしてきたんだろうな……。

この時だけはなぜか嬉しさよりも悲しさの方が勝っていた。

でも、それを振り払ったのは美晴さんだった。

 

「マネージャーさん」

 

そういって僕は美晴さんとキスをした。

再び時が止まる。

夕日に照らされた誰もいないホームで。

たとえ他に誰かがいたとしても、この時間だけは美晴さんしかいないように感じた。

 

そしてお互い目を合わせた。

「美晴さん」

 

「なぁにマネージャーさん?」

 

「これからもよろしくね」

 

「はい!こちらこそよろしくお願いします!」

 

お互い手を繋いで、日本三大車窓の絶景を見た。

 

時刻は18時。

遠くから鐘が鳴り響く。(ここだけはリアルかどうかはわかりません。実は中の人も現地に行ったことがないので……)

僕と美晴さんしかいないホームに鳴り響く。

時が動き出した。


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