SAOに来たんですが、キリトさんがいないようです   作:青い灰

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ヒロインとの殺し合いとかいう凄い回。
戦闘だけなのに中々に凄い文字数だぁ………(満足)
戦闘描写は大好きですが
もしかして分かり難くないですかね………?




冷徹キャラは正直似合わない

 

 

 

 

 

 

瞬間、アスナの姿が掻き消える。

 

 

 

 

 

「───────ッ!!!」

 

 

なんとか槍を構えるのに間に合い、

凄まじい速度の突きを弾き上げる。

 

 

「チッ………」

 

「こんなこと望んでねぇんだけどな」

 

「そう」

 

 

背後に回りこまれる。

即座に回し蹴りを放って追い払う。

距離を取ったアスナは軽く跳躍しながら

こちらの様子を見ている。

 

恐ろしい速さだ。

反応がギリギリ追い付くくらいか。

最初の〝リニアー〟を食らっていれば

即死の可能性すらあっただろう。

否、即死させるつもりだった、というべきだ。

()()()()()()()

クリティカル狙いとは、

やはり殺し合いがお望みのようだ。

 

 

「次で殺すわ」

 

「覚悟決めたつもりだったが、

 冷静になりゃ大好きな奴は殺したかねぇな」

 

 

再びアスナの姿が消える。

目が追い付かないが、本能で反応する。

上だ。

 

 

「軽々しく愛を囁くのね」

 

「伝わるまで囁いてやるよ」

 

 

少しでも反応が遅れたら

頭を串刺しにされてしまうところだった。

身体を逸らして上空からの突きを回避。

 

だが、終わらない。

青い光を纏った神速連続の刺突が放たれる。

〝スター・スプラッシュ〟だったか。

 

 

「気持ちが悪い」

 

「それ単純に傷つくな」

 

 

スター・スプラッシュを見切る。

腕の動きを予測し計算、

エフェクトの噴出方向を確認。

 

─────最初の突きの狙いは、右眼。

 

その叩き出された計算予測結果に

思わず笑みが浮かぶ。

まさか利き目の視界を奪いに来るとは………

槍を構えて踏み込み、その初撃を迎え撃つ。

 

 

「………ッ…!」

 

「お前そんなにオレが嫌いかよ……」

 

 

呆れた笑いを浮かべるこちらに、

アスナは空中で硬直を強いられ落下してくる。

それを抱き止める。

 

冷たい。

サチの時と同じで、温もりを感じない。

データの身体は忠実だ。

感情は、データによって簡単に再現される。

ひた隠しにしているのが分かる。

 

 

「細いな、リアルではちゃんと食ってたのか?」

 

「ふざけないで!!!」

 

「っとォ!危ねぇな!」

 

 

超至近距離から放たれた〝リニアー〟を

首を逸らして回避する。

敏捷補正か、硬直のほぼ無いリニアーが

連続で襲いかかってくる。

右手で槍を回して細剣を絡め取り、

左手で再び抱き寄せる。

 

 

「離して!!」

 

「殺し合いだろ?待ったなしだってのに

 離して、なんて聞くわけないだろ。

 オレは殺し合いなんて気は一瞬で失せたけどな」

 

「っ………はぁッ!!」

 

「っごぇっ!!?」

 

 

拳を腹に撃ち込まれる。

補正の乗った光を放った拳が鳩尾に突き刺さり、

視界左上のHPバーが2割ほど減る。

めっちゃ痛い。

 

 

「げ、ほっ………おま、やり過ぎだろ………!」

 

「はぁっ、はぁっ………絶対殺す……ッ!」

 

 

顔を真っ赤に染めたアスナが突っ込んでくる。

良い顔になった。

水平に振り抜かれた細剣を槍で受け止め、

ギリギリと金属が擦れて火花を散らす。

鍔迫り合いの形になる。

 

 

「ふ、ぅ、ははは、人間らしい顔になったな!」

 

「黙りなさいッ!許さない………!!」

 

「冷たい顔してるより怒り顔は似合ってるぞ!!

 おらこっちがカウンターだけと思うなよッ!!

 カッコよく、は違うけどな!!」

 

「……………ッ!」

 

 

もう懐かしさすら感じる過去が、

フラッシュバックする。

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

『うん………似合ってるわ。カッコいい』

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

 

 

 

 

鍔迫り合いでアスナを押し退け、

ソードスキルを発動する。

 

 

〝スピン・スラッシュ〟

 

 

頭上で槍を回転させ、アスナに距離を取らせる。

それが終わった瞬間、

彼女は真っ赤にしたままの顔で

突っ込んでくる。

 

 

「やっぱお前、覚えてねぇだろ?

 いいぞ、もう一度、いや何度だろうと」

 

「ッ!?」

 

 

踏み込み、アスナの懐で嗤う。

スピン・スラッシュの最後に、

薙ぎ払いがあることを彼女は覚えていなかった。

別に構わない。

 

 

 

 

これから、があるのだから。

 

 

 

「お前の隣で見せてやるよ」

 

 

「……………!!」

 

 

 

 

 

大きく槍を薙ぎ払う。

それに反応したアスナは細剣で防御するが、

既に遅く、力を込めるまでが間に合わない。

 

大きくアスナを吹き飛ばす。

そのまま壁に叩きつけられ………ない。

なんとアスナは壁を蹴り、天井へと移る。

 

 

「蜘蛛みてぇだな」

 

「失礼ね!!」

 

 

天井から凄まじい速度で迫ってきたアスナの

斬り払いを槍で受け流す。

だがそれでも体勢を崩さないのは

彼女の戦闘経験だろうか。

 

アスナの刺突が床に突き刺さるが、

即座に手を持ち変え、斬りつけてくる。

再び鍔迫り合い。

 

 

「おっと、乙女に対して失言だったかな?」

 

「…………あぁもうッ!!

 本当に………本当に貴方は!!」

 

「………っははは!良い顔してるじゃねぇか!!

 一番似合うと思うぞ、その顔ッ!!」

 

 

槍を引き、突きを誘発させる。

身体を逸らしてそれを回避、

ソードスキルを発動、槍を青い光が纏う。

 

 

〝トリプル・スラスト〟

 

 

前進。

アスナへと急接近し、三連突きが放つ。

それを彼女は弾ききるが、

生憎と、これは最初期のソードスキル。

硬直は少ない。

 

槍と細剣が交錯する。

火花を散らす。

 

 

「ほら、もっと笑え!!

 お前にはそれが何よりも似合う!!」

 

「っっっ………やめなさい!!

 ……………っ、恥ずかしいのよ!!!」

 

「はははは!ならもっと言ってやろうか!?」

 

「やめてって言ってるでしょ!?」

 

 

振り下ろされる細剣を弾き、

突きを放つが身体を逸らして回避される。

 

槍を弾かれ、今度は突きが胸を狙ってくるが

槍を引き戻し、その柄で防ぐ。

そのまま細剣を押し返す。

 

槍を回転させ、彼女に距離を取らせる。

彼女の着地と同時に強く踏み込み跳躍、

槍を大きく振り上げ、叩きつける。

床を砕くほどの威力のハズだが、

それを〝リニアー〟で相殺される。

 

着地し、突きを放って回避されるが

引き戻しながら薙ぎ払う。

だが彼女の細剣もそれを防御、弾かれる。

 

 

 

振り下ろされた細剣を

両手で横持ちにした槍で防御する。

 

 

「もっと楽しくやろうぜ、ゲームなんだからな!」

 

「…………分かってるわよ、そんなこと!」

 

 

 

そろそろ決着だ。

 

 

 

 

構えた瞬間、ソードスキルを回避するため

反射で距離を取ろうとしたアスナは、

()()()()に、驚愕する。

 

 

 

 

「突き穿ち!!」

 

 

大きく引き絞られた右手の槍を、

血の色をした光が包む。

 

狙いは決まっている。

 

相手はバックジャンプによる空中、回避不可。

スローになった世界で、叫んだ。

 

 

「刺し穿て!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

     〝ブラスト・スピア

 

 

 

 

 

 

 

 

 

螺旋の渦を巻く深紅の光が、

防御しようとしたアスナの細剣を砕け散らせる。

 

 

 

そして、アスナの胸に突き刺さる、瞬間。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耐久値限界を迎えた槍が、光となって砕け散った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

















後ろの血盟騎士団の皆様
「Mob寄せつけないようにしてるのに
 何を命懸けでイチャついとるんですか」

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