SAOに来たんですが、キリトさんがいないようです   作:青い灰

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ジョジョ6部アニメ化決定しましたね。賛否が分かれる部ですが……個人的には楽しみです。ちなみに私は7部が一番好きです。皆様方はどの部が好きなんですかね?




この世界で生きてるんだから

 

 

 

「ってわけで、連れて来た」

 

「やっほー。みんなよろしくねー!」

 

 

あれから数日が経過して、ボス攻略戦の当日。

 

俺はアスナ、風林火山の連中と共に予定時間よりも先に迷宮区に集まってもらい、ストレアを紹介することにした。彼女もボスの攻略には役立つ、と言っているので連れて来たが…………

 

 

「………………………ジン」

 

「なんでしょうか」

 

「また浮気したのね」

 

「何の話か分からないな。またってなんだ。

 誰とも結婚したつもりはないんですが」

 

「リズから聞いたわよ、口説かれたって」

 

「いやマジで知らないんだけど!?

 それ俺じゃなくね!?」

 

「…あのさ……ジン………」

 

「やめろサチお前までそんな目で見るな違うぞ」

 

 

最近女性陣が怖い。一時アスナに拉致………同棲してたのもあるが、20層辺りから世話になってるリズやら、風林火山の影響で物怖じしなくなったサチやら…………

 

 

「ねぇジン、浮気は駄目だよ?」

 

「違うっつってんだろ!?

 クライン助けて!」

 

「やだよ怖ぇし」

 

「友達だろ!?」

 

「ごめん」

 

「おぉーーーいっ!!?風林火山の皆さん!?」

 

「あー………すいませんっす、

 サチさん兄貴のことになると本気なんで………」

 

「そういうわけで………

 俺らちょっと狩りに行ってきやすわ」

 

「へぁ!?逃げやがった!?」

 

「そういうワケだ。ま、頑張れよ少年。

 お前の性格考えるとそれは試練だ。

 もっと大変になると思うが」

 

「嘘だろ!?おい!?嘘だよね!?」

 

「じゃあな!」

 

「ああぁぁぁぁぁぁぁーーー────………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「その辺にしてくれたまえ。

 火力要員が先に疲弊してしまっては困るのでね」

 

 

ストレアを除く女性陣に囲まれた時だった。その声が足音と共に響いてくる。その声にアスナはげっ、と声を上げて敬礼。サチもムッとした顔で少し下がる。

 

 

「た、助かった…………団長か……」

 

「ふむ………………それも君の人徳というものだ。

 潔く受け入れたまえ」

 

「状況から全部先読みして言うのやめてください」

 

 

現れたのは、ヒースクリフ団長率いる血盟騎士団たちだった。助けてくれたつもり、ではないだろう。本当に火力要員の俺が疲れるのを止めた、それだけじゃなかろうか。いや絶対に、間違いなくそうだろう。あいつは趣味悪い、間違いない。うん。

 

 

「速いっすね、

 まだボス攻略には時間がありますけど?」

 

「なに、皆にもボス前の休息が必要だろうとね。

 どうやら副団長は先に行ってしまったようだが」

 

「自由行動にさせて貰いましたから。

 あと今後、護衛も付人も必要ありません」

 

「悪いが副団長という立場上、必要なことだ」

 

「うぐ…………」

 

 

珍しくアスナが唸っている。そういや護衛がウザいって愚痴ってたのを思い出すが………クラディール、か。血盟騎士団の面子を見回すが、どうやらあの男はいないようだった。挑発しない限りは大丈夫だろうが。

 

すると、団長も珍しく……一瞬だが、眉を寄せる。そして視線を、ストレアに向けた。

 

 

「見ない顔だが、ソロ攻略組の1人だろうか」

 

「俺が仕切ってるつもりじゃないが、そうですね」

 

「………………………」

 

「どうやら警戒させたようだ。すまない。

 私はヒースクリフ。血盟騎士団の団長だ。

 共に戦う仲間として、よろしく頼む」

 

「…………レア。こちらこそよろしく」

 

 

またこちらも珍しく………いや、妥当な警戒だろう。ストレアは偽名を使い、ヒースクリフを普段とは違う眼で見つめている。おそらく彼女も気づいたのだろうか。

 

最悪、ヒースクリフがストレアを知っている可能性もある。それだけは避けたいがための偽名だろう。

 

 

「ふむ、ジンくん」

 

「なんすか」

 

「彼女の力量は保証できるのか………

 それを君の口から聞かせてもらいたい。

 縁起もないことを言うようだが、

 これから戦うボスは犠牲が出る可能性もある」

 

 

その犠牲、という言葉に苛立ちながらも、答える。少なくともストレアの強さはここに来るまでに確認している。彼女は攻略組でも十分にやっていけるほどの強さがあるのは事実。

 

いや、それよりも。

 

 

「犠牲だと?あぁそうだな。出すつもりはない。

 俺が出させない。お前も言っただろ、

『仲間の命が助かる確率が1%でもあるなら

 全力でその可能性を追え、それができない者に

 パーティーを組む資格はない』だったか?

 仲間の安全は全てにおいて優先される。

 本当なら誰もボス部屋に入れなくねぇんだよ」

 

「………………」

 

「レアの強さは俺が保証する。

 けどな、お前も自分だけじゃなく仲間は守れ」

 

「…………肝に命じておこう」

 

 

彼に背を向ける。少し憂さ晴らしをしたい気分だ。背中の槍を取り、その場から離れようと歩き出す。血盟騎士団とすれ違い、ヒースクリフの横を抜ける。

 

 

「あと言っておく。

 仲間の命が助かる()()って言ってたな。

 命を確率で測るんじゃねぇ、数学者かお前は。

 ………あっいや数学者かも知れねぇけど」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「俺たちは、確かにこの世界で生きてるんだから」

 

 

 

 

 

 

 

 

敬語じゃなくて悪かったですよー、と苛立つ団長の後ろにいる血盟騎士に吐き捨て、後ろ手をヒラヒラと振りながらその場を後にする。

 

まだ時間はある。少しヒースクリフとは離れたい。確かにあいつは自由にこの世界に出入りできるようだが、俺たちは違うのだ。アスナもクラインもサチもストレアもアルゴも、それは、あのクソ野郎だって同じだった。

 

ゲームとしての感覚が抜けないのは製作者として仕方ないとは思うが…………人の生死を確率なんかに任せるつもりはない。

 

 

助けられる命なら、絶対に助けなければならない。

 

 

 

 

 

「そっか、そういうことだったんだね」

 

 

追いかけてきたストレアの言葉に振り向かないまま、聞き返す。そういうこと、とはなんだろうか。

 

 

「なにが?」

 

「んーん、なんでもないよ。

 ただ………優しいんだよね、ジンは。

 優し過ぎるくらいに」

 

「恥ずかしいっつーの。

 助けられるなら助ける、それだけだよ。

 何もおかしくはないだろーよ」

 

「………そうかもね。君にとっては」

 

「は?」

 

「今はいいよ。ただ、ね」

 

 

ストレアが足を止めるのが分かる。それにこちらも足を止めて、振り向く。少し物悲しげな紅の双眸が、槍を持つ黒髪の何者かを映している。

 

 

 

──────あぁ、そういえば。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「もっと、■■■■■■■■■」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

─────俺は、どんな顔をしてたっけ。

 

 

 

 

そんな些細なことを思い浮かべたせいで

ストレアの言葉は、ただ耳をすり抜けていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

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