SAOに来たんですが、キリトさんがいないようです   作:青い灰

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鼠のペイントが入ってないやん!?

 

 

 

「で、お前をこうやって懐柔させた訳だけど」

 

「今更だけど今ので怪しくなってきたわ」

 

「おっと口が滑った」

 

 

路地裏にアスナさんを引きずり込み、

なんとか泣き止んでもらった後。

そんなことを話しながら

今度は宿屋へと向かっていた。

 

 

「まぁなんだ、手伝ってくれない?」

 

「手伝うって……私は何をすればいいの?」

 

「あれ手伝ってくれんの?」

 

「これでも慰められた感謝はしてるわ。

 確かにあのままの私だったら

 いつか……ううん、きっとすぐにでも死んでた。

 だから、ありがとう」

 

 

その顔はどこか晴れやかな笑顔。

良かった良かった。

とりあえず信用はしてくれたようなので

これからの方針を話す。

 

 

「んじゃあ………ボス再攻略の手伝いをしてくれ。

 討伐の人員集め、それと攻略本の作り直し。

 先の宿に知り合いがいるからそいつと協力でな」

 

「あぁ、だから宿なのね。

 てっきり篭絡されるのかと思ってた」

 

「お前オレをなんだと思ってんの?」

 

 

なんか変な方向に信頼されているのでは?

原作よりもテンション高くなってるし。

 

宿屋の前まで来ると、

フードを被った女が出迎えてくれていた。

挨拶代わりに代金の入った小袋を投げ渡すと、

女はそのフードを取る。

 

 

「ん、バッチリだナ。待ってたヨ」

 

「悪いな、遅くなった」

 

「あなたは………?」

 

「おっと、そっちは初めましてだナ」

 

 

フードの下は金褐色の髪をした女。

身長はそこまで高くなく、年齢は若く見えるが、

さてリアルとしてはどうなのか。

確か高三だったっけか。

 

そして、彼女の頬に

あの3本線が入ってない珍しい光景が見れている。

 

まぁこっちのゲーム内でのリアルの話は

タブーなので話したりはしないが、

まぁとにかく。

 

 

「オレっちは情報屋のアルゴ。

 これからどうぞご贔屓に、ってナ」

 

「情報屋………もしかして、私のことを?」

 

「まぁナ。そいつ、財布ごと

 寄越すからびっくりだったゼ」

 

「ま、同じ生き残りとして励ましてやろうとだな」

 

「まるでストーカーね………」

 

「こころ壊れる」

 

 

グッサグサ刺して来るなぁ………

流石はレイピア使いと言った所だろうか。

身体どころか精神にも風穴が開くんですが。

 

少し落ち込んでいると

アルゴはケラケラと笑い出す。

 

 

「ニャハハ、ま、オレっちも得したし。

 これからが楽しみになったからヨシとしたんダ。

 本当は売るつもりはなかったヨ、

 勝手に売っちまって悪いけど、

 これが仕事だからナ、勘弁してクレ」

 

「仕方ないわ。あ、そうだ。

 もしかして私もその時の情報を買えたりする?」

 

「安くしとくヨ」

 

「やめてくれない?

 女2人で男苛めて楽しいの?」

 

「「意外と」」

 

「えぇ……」

 

「んじゃ、部屋は取ってあるから

 詳しい話はそこでするとしようナ」

 

 

そうして宿屋に入っていくアルゴについていく。

すると、アスナが不思議そうな顔をして

こちらの袖を引いてくる。

 

 

「これから何をするの?」

 

「新しい攻略本を作るんだ。

 1からやり直さねぇといけねぇしな」

 

 

こうして、再びボスに挑むための

攻略本作りが始まったのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◆◇◆◇◆◇

 

 

 

 

「じゃ、まずは元々の

 攻略本と照らし合わせてみるカ」

 

「あぁ、前半は攻略本の通りだったけど、

 後半がかなり違ってたからそこを見直そう」

 

 

部屋に3人で円を作り、

それぞれが攻略本を手にして会議を始める。

ちなみに記載するのはアルゴである。

この職人に任せれば問題ない。

 

 

「うん。まず武器だったけど………

 タルワールじゃなくて、野太刀って呼ばれてた」

 

「もうカテゴリから違ったのカ……

 こりゃ失態だナ、βテスターたちが

 恨まれないよう操作しておくカ」

 

 

確か彼女もβテスターだったハズだ。

そこまで有名でもなかったと思うが。

だからソードスキルについても知っている。

 

 

「ソードスキルは………

 上段の振り下ろし、確か〝幻月〟だったか。

 それと居合の〝絶空〟だったっけ?」

 

「ふむふむ………中々面倒な相手だナ……」

 

「あとは………遠距離の私たちに向けての

 もう1つ居合があったような気がするわ。

 刀が白く光ってたし」

 

「〝辻風〟か。範囲の広い居合技だナ。

 遠距離まで接近して切り抜くソードスキル」

 

「そういえば切り上げもあったか。

 〝浮舟〟って名前だっけ?

 でも追撃はしてこなかった、

 軽くスタンがかかるくらいだ」

 

 

原作では確かディアベルを切り上げてたハズだ。

その後に追撃はなかったと思う。

その他にも思い出せる分は、

ソードスキルはそれが全てだった。

 

 

「………これが一層ボスって中々に鬼畜だナ。

 前半だけとはいえセンチネル(取り巻き)

 いるとなると、攻略組がやられたのも納得ダ」

 

「しかも後半から強くなってた。

 目が赤色に光って……それから皆やられたの」

 

「怒り状態……ってヤツだな。

 動きが俊敏になってたし、

 多分敏捷に補正が乗ってたと思う」

 

「………成程ナ、こんなもんカ?」

 

「どう?」

 

「他にはないと思うけど」

 

「ん、オッケーだ。

 これで攻略本の編集は終わりだナ。

 じゃあ次は………」

 

 

 

 

「攻略組の再編成、だな。

 新しい仲間を募ってくか」

 

 

 

 

 

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