終わってしまう世界の果てで   作:チャイナドレス先輩

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当社比でシリアス75%OFFの健全な作品です


砂漠都市オービア
1話:恩は返すものだが、実際に恩を返すのは意外と難しい


Hey!

ニッポンの良い子のみんな!

異世界転生、もしくは異世界転送っていう物語のジャンルは知ってるかな?

我々が住む地球以外の別な世界があると仮定して、不幸な事故か寿命で死んだ主人公が別な世界に人間か非人間として転生、あるいは死なないで魔法的な(?)事故か別世界の王族とかが召喚(拉致)されたりするのが転送と言ったように細かい切り分けができるが、大体同じジャンルだ!!

最近は本当にそのジャンルのお話が増えてきた。

転生先がスライムだったり、ドラゴンだったり、魔王だったり、勇者だったり、剣だったり、宇宙戦艦だったり、自販機だったり……

その転生した人は転生特典とかで特殊な能力をもらえてたり、転送した人は元から特殊な才能を持っていたりする。

あと他には転生や転送に共通して言えることだが、その別世界で使われている特殊な技能を学んだりする事で使用することが可能になったりする。

 

……え?

何で今そんな話しているのかって?

 

HAHAHA!!

 

それはね……ボクが創作の中の話だと思っていた異世界転送と思われる現象を体験しているからだよ。

 

 

 

***

日曜日の朝、妙に暑いし眩しいなぁと思いながら目を覚ましたら、砂漠にいた。

寝巻きのジャージ姿で、周りを見渡しても砂、砂、砂、そして太陽。

夢だと思って、2度寝しようと思ったが、太陽と空気の暑さと砂の熱さでそんなことしてる場合ではないと判断してとりあえず歩いた。

時計は無いが、1時間ぐらい歩いたと思う。暑さと軽い脱水症状でフラフラとしていたら運良く何かの運送を行っていたキャラバンに発見され保護された。

砂漠に適応した人種なのか、肌が黒くて顔の彫りが深い人達で、剣や弓で武装している。

体格も良くて身体中傷だらげで、指や腕などの身体の一部を欠損している人もいて、怖そうな人達だったが、日差し避けの大きなマントと水を恵んでくれた。

当然ながら言葉は通じなかった。

だが、助けてもらった気持ちを身振り手振りで伝えた。

一番傷が多く、左目を閉じている大きな男の人が、笑いながら何か言っている。

多分、このキャラバンの中で一番偉い人……隊長だろうか?

気にするなとか、そんな事を言っていると思う。

過酷なこの砂漠の環境でマント、水や食料を分けてくれた俺の命の恩人だ。

この助けてもらった恩をいつか必ず返そうと心に誓った。

ボク、将来貴方みたいな他人が困っている時に助けれる人間になる事を目指します!!

 

 

 

***

7日後

 

 

 

ボクは今、砂漠の街の中で今は生活している。

風を凌げる壁があるし、日差しを遮る屋根もある。

布や木で出来たボロボロの建物ではなく、タージ・マハル的な建物だが、あそこまで大きくないがとても立派な建物だ。

1日3食は流石に出ないが、2食は必ず出てくるので、飢えて死ぬ心配もない。

 

え?

ボクは今その建物で何してるって?

 

手枷首枷を装備して、鉄の檻の中で一生懸命この世界の言語を勉強中ですが何か?

 

え?

何でそんなことになっているのかって?

 

ボクを保護したキャラバンの連中にこの街で奴隷として売られたからだよ。

 

 

 

あのキャラバンはもともと奴隷を運んでいたらしい。

夕飯を食べてしばらくしたらとても眠くなったので(多分、一服盛られた)、寝て、起きたらこの手枷と首枷、そして足枷をつけられて他の奴隷達と一緒の檻の中に入れられていた。(奴隷商に売られてから足枷は外してもらった)

 

クソッ、いつか会った時にこの礼は必ず返してやる!!

 

……話を戻そう。

どうやら、この世界……というか、この砂漠の街では黒くない肌と平たい顔の日本人……いや、元の世界でいう東洋人的な特徴を持つ人種が存在しなくて、希少価値がとても高いらしい。

言葉は通じないが、出会うやつ出会うやつが俺のこと珍しそうに見ていたし、売られた時の支払いを見てたし。

大体140㎝の大きな袋二つ分が俺の値段だった。

貨幣価値は分からないが、絶対に大金だろうと思う

 

……随分と儲けてますね店長さん。

今、奥の金庫らしい部屋からポンと出してきたよね?

 

ちなみに、この奴隷商の店長?は元の世界でいう白人的な特徴を持っていた。

白い肌に彫りの深い顔。

外人の見た目から年齢を判断するのは難しいが、多分30〜40歳。

元の世界でいうインドやアラブと言った、砂漠での服装ぽい物を着ている。

そしてハゲ。

あと左手の薬指がないのが特徴。

 

不思議に思ったのが、出会う全ての大人達もしくは中学生ぐらいの歳の子の身体的な欠損が目立つ様に思う。

指や目……もしくは腕や足などの身体の何処かの部位が必ず無いのだ。

 

……何か有るのか?

宗教的な話なのか、この街特有の儀式的な何かが?

 

……分からないことを考えるのはやめよう。

出会っている全ての大人達の一部分が無いというのはこの街にとって当たり前のことをの可能性が高い。

当たり前の事だから質問すれば答えてくれるかもしれない。

つまり、ボクが言葉を早く理解できるようになれば、その事を聞けるようになるのも早くなる。

 

 

まぁ、取り敢えず……何だ?

勉強は勿論頑張るけど……言葉が分からないと死活問題だし

 

ぷりーず、へるぷ、みー

 




見直してみると登場人物が野郎ばかりでモブの外見しか伝えたいないことに気付いた……

次は女の子のターン

次のお話の進捗は現在0%のため投稿するまでに時間がかかります

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