僕に甘い三船栞子   作:ぽぽろ

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今回は甘い要素は薄目で、嫉妬要素をお楽しみください。
どうしても新旧生徒会長で主人公挟んでバチバチやらせたいんだ……


私を誰だと思っているんですか?

僕は書類にサインをしたり目を通してカリカリとペンを進める。

いつもの生徒会室ではなく、スクールアイドル同好会の部室で、だが。

 

目の前に広がる景色はいつもみたいに栞子ちゃんと話をしながら。ではなく10人の部員が汗水を垂らしながら必死に練習に励む姿。

そして、それをアドバイスをしながら見ているもう一人の部員、確か高咲侑さんと言ったか。

 

何故僕はここで仕事をしなければならないのだろう。

今日はいつも通り生徒会室に向かったら、栞子ちゃんが『私に着いてきてください』と言われるがままに付いてきたらここにいた。

 

「ねぇ、栞子ちゃん」

「はい、なんでしょう」

 

休憩時間、スポーツドリンクを飲みタオルで汗を拭き、制服ではなく練習着に身を包んだ栞子ちゃんに僕は問いかけた。

 

「僕は何でここに連れてこられたのかな」

「夏さんがスクールアイドル同好会の部員だからでは?」

「え?僕入ってないんだけど」

 

僕は帰宅部、学校側も部活の入部を強制をしている訳では無いため僕は入っていない。はず。

そもそも生徒会に入らされているから部活に割ける時間が無いに等しいのだけど

 

「私を誰だと思っているのですか?」

「えっと……生徒会長?」

 

最近、生徒会室に来ないし仕事を僕に押し付けているような気もしますけど。と心の中で付け足しておく。

 

「生徒会長は生徒の部活の入部届けも受け付けたりしますよね、先生方と生徒の橋渡し役として」

「うん、そうだね」

「私は最近、スクールアイドル同好会に入ったのでついでに夏さんも入部届けを出しておいたんです」

「……え?」

「なので今は立派なスクールアイドル同好会の部員ですよ」

 

いつの間に……

最近何かコソコソと作業をしていると思ったら、いつの間にかスクールアイドル同好会に入っていつの間にか僕も無理やり加入させてたのか……

僕にやたらと同好会の人達が接触してきて、誘う様に言われていたけど結局栞子ちゃんは入ったんだ。

 

「貴方を私の傍に置いておきたいので」

「僕をお気に入りの枕かぬいぐるみか何かと勘違いしてません?」

 

僕は物ではなくてちゃんと人間なんです!と心から主張したい。

 

「また会いましたね、これからよろしくお願いしますね」

 

何処か上品な声で話し掛けらたのでそちらを向いてみれば、僕を出汁に栞子ちゃん勧誘をしていた同好会の僕と同じ一年生、確か……桜坂しずくさんと天王寺璃奈さんと中須かすみさんと言っただろうか。

 

「えっと……よろしく……なのかな」

 

僕が望んで入ったわけではないですけどねー

東雲学園に少しばかり用事で行かないといけなかった時に栞子ちゃんが勝手に出したのだろう。

恨みの籠った目でその景色を何処か複雑な表情で眺めていた栞子ちゃんに向けると、にっこりと僕を見て微笑んだ。

なにを言いたいんだ……?

 

「やっぱりあの噂は本当かもしれないよ!りな子!!」

 

その様子を見た中須かすみさんが大きな声でそう言った。

ほら、他の部員さんこっち見てるから

「あの噂……?璃奈ちゃんボード『はてな?』」

 

もうそのいきなり出てくるボードには驚かんぞ!

 

「知らないの?生徒会長と副生徒会長が付き合っているっていう噂だよ!」

「それか……えっと……」

「どうなんですか!答えて下さい、副生徒会長!!」

 

顔が触れてしまう程身を乗り出して僕の答えを待っている三人とそれを聞いている他の方々。

うーん、いつもそれは栞子ちゃんに聞かれていたし、否定をしないから……

 

「付き合ってないよ。仲はとってもいいけどね、僕に良くしてくれるんだ」

「なんだ~そうだったんですか~」

 

つまらなさそうにして去っていく三人。

別に本当の事を言っただけなんだけどなぁ

すると脇腹に痛みを感じた。

 

「栞子ちゃん……?」

「なんでしょう」

「何か拗ねてない?」

「何故私が拗ねないといけないのでしょうか」

「確かに……」

 

拗ねる理由がないね、だってこの状況に追い込んだのは栞子ちゃんだし。

 

「あの三人とお知り合いなのですね?」

「前、栞子ちゃんにスクールアイドル同好会に入らないかって言って来てって言われただけだよ」

「本当にそれだけですか?」

 

何故そこまで気になるんだろう。そう僕は疑問に思った。

しかし、僕も彼女も余り友達が多い方ではない為話せる人が少なくなるから寂しいのだろうと心の中で結論付けた。

 

「大丈夫、僕には栞子ちゃんしか居ないんだから」

 

恥ずかしい事に僕の友達と言える人が栞子ちゃんしか居ない。

この学校は男子が居ないし、僕自体コミュニケーション能力に優れている訳では無い。

栞子ちゃんが居なかったら、学校生活がもっと大変になってただろう。

 

「そうですか、私だけ……そう…貴方には私だけ……」

 

ぶつぶつと独り言を話しながら練習に戻っていく栞子ちゃん。

不気味さを感じながら僕は生徒会の資料に視線を戻した。

あれ……これって何すればいいんだっけ

 

「あ!これはただサインして先生に出せば大丈夫ですよ」

 

また隣から聞こえたさっきの一年生とも栞子ちゃんとも違う明るい元気な声。

黒髪のストレートロングに右側の髪を一房程括った髪型に太陽の様に眩しい笑顔。

 

「ありがとうございます。もしかして前に生徒会の役員とかしていらっしゃいました?」

 

そう僕は推察して感謝の言葉と共に問いかけた。

いや、でもこんな人、生徒名簿に居なかったような……

 

「えっと……栞子さんの前に一応生徒会長を……」

 

そして眼鏡を掛けた顔に見覚えがあった。

 

「中川菜々……さん……?」

「はい、中川菜々こと優木せつ菜です!」

「すいません、あの……これから分からない事があったら聞いてもいいですか?僕も栞子ちゃんも生徒会になってから結構経ちましたけど分からない事も多いので……」

 

偶に僕と栞子ちゃん二人で首を捻りながらやっていたのもあって、経験者がいると心強い。

 

「はい、全然大丈夫です!お気軽に何でも聞いてください!」

 

栞子ちゃんは、普段はクールで冷静だけど目の前の優木さんは反対に絶えず笑顔でどこか情熱的。

動物で例えるなら栞子ちゃんが猫、優木さんは犬だろうか。

 

「何してるんですか?」

「えっとね、前の生徒会長さんに色々教えて貰ってたんだよ」

「とっても楽しそうですね」

「なんか怒ってない?」

「怒ってません」

「足踏んでるんだけど?」

「気のせいじゃ無いですか」

「やっぱり怒ってない?」

「何故私が怒らなければならないのですか?」

「そっか……怒る理由がないもんね」

 

でもなんか今日、栞子ちゃんはちょっとおかしい様な気がする。

 




栞子ちゃんの恋愛小説増えて!!
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