「好きです、付き合って下さい」
「……はい!喜んで……!」
僕がたまたま空き教室を通りかかった時、その教室での告白の現場を見てしまった。
男の子の方は、ぎゅっと心配そうに握りしめた拳を返事を聞くと同時にゆっくりと緩めて、女の子の方は涙を零しながら返事をしていた。
僕は心の中で「おめでとう」と心の中で思いながら通り過ぎた。
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僕が生徒会室へ戻ると、栞子ちゃんは待っていましたと言わんばかりに僕に笑顔を向けた。
僕は自販機で買ってきた飲み物をテーブルに置くと、生徒会室に置かれたテーブルに座った。
すると、今まで生徒会長という名札の掛かっていた席に座っていた栞子ちゃんが僕の隣に座った。
「毎回僕は思うんだけれど、絶対これはおかしいと思うんだよ」
「何故ですか?」
「僕も色んな東雲学院とか色んな所見たけれど、生徒会長と副生徒会長が隣通しで仕事してる学園はなかったよ。ひとつもね」
「よそはよそ、うちはうちって奴ですよ」
僕はじっと栞子ちゃんを睨むけど、当の本人は涼しい顔をしていた。舌戦では栞子ちゃんには勝てないと思って僕は話題を変えた
「そういえば僕、さっき告白を見ちゃったんだよね」
「そうでしたか、結果はどうでした? 」
「無事カップル成立してたよ。嬉しそうだった。2人とも」
「それは良かったです」
「……?なんか栞子ちゃんなら、風紀が乱れる!とか位のこと言うと思ってた」
「貴方は私をなんだと思っているのですか。高校生という立場で学問が本業ではありますが、それを疎かにしなければ私は口出しはしませんよ。」
栞子ちゃんは僕をじっと睨むように見つめて言った。
「何かそういうの見ちゃうと彼女とかって欲しくなっちゃうな」
僕がそう言うと栞子ちゃんは少しニヤリと笑ったような気がした。
「もしかして、好きな方とかいらっしゃるんですか?」
何かを期待する様な目で僕を見る栞子ちゃん。いくら真面目な栞子ちゃんと言えど女の子。恋バナは好きなのだろう。
「特に思いつかないな、多分いないと思う」
「そうですか……」
がっくしと項垂れる栞子ちゃん。確かに好きな人がいないから話が盛り上がらないからつまらないのだろう。
「ごめんね、恋バナとしてつまらなくて」と言うと「あ、いえそういう事ではなくて、えっと、いえ、そういう事にしておきましょう」と焦った様子で返された。
「作るのは無理だとしても何か恋人気分だけでも味わいたいな」
「では私とデートでもしましょうか」
「デ、デート……?」
「えぇ、はい。デートです。男女が2人だけで出掛けることです」
確かに、それは恋人気分を味わうという事にはピッタリだ。僕の願望に付き合ってくれる栞子ちゃんにはちょっと申し訳ないけれど
「でも結構僕と栞子ちゃんって一緒に出かけてるよね」
「おや、貴方はあれをデートとして認識してくれていたのですか?」
「いや、あの、えっと……」
「冗談ですよ」
「……栞子ちゃんって結構意地悪だよね」
「好きな人にはちょっかいを掛けたくなるタイプなんです、私」
「そうは見えないけどね、全く」
僕には僕達男が友達にするバカっぽいイタズラを栞子ちゃんがするとは思えなかった。
栞子ちゃんの新しい一面が見れたかもしれない
こうして、僕と生徒会長が付き合っているという噂が深まって行くことに僕は気づかないのであった。
栞子のひっさつ八重歯で私の事噛んでくれないかなー。なんかキスマークを付けるのは恥ずかしいから腕とかを噛んで主人公を自分のモノだと周りに誇示する小説ありませんか?(マニアック)
他の人から見たら犬に噛まれたとかって思われそうだけど。オフィーリアにも噛まれてえなぁ……
あ、古戦場お疲れ様でした