飛び級小学生の同級生   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 シスコンな陽真の日常



 それではどうぞ!


第5話 不思議なやつ

side陽真

 

「お兄ちゃん、起きて」

「うーん……」

 

 俺はまだ眠たいが、その重たいまぶたを開けると、視界に制服姿の我が妹、栞里が飛び込んできた。

 とても似合っているその制服。今日が妹の入学式だ。

 在校生は入学式に出席しないで、普通の授業である。

 

「やっぱり似合ってるな」

「あ、ありがとう……じゃなくて、朝ごはん出来てるからね。早く準備して来てね」

 

 それだけ言うと、顔を真っ赤にして駆け足で俺の部屋を出ていった。

 そういえば、昨日寝る前に親からメールで今日、入学式に来るって言われたな。なんで俺にメールしたのかは分からないけど。だって、俺は入学式に参加しないんだから。

 

 俺は欠伸をしながら登校の準備を済ませてリビングに向かうと、軽めの朝食がテーブルの上に置いてあった。

 

「あ、お兄ちゃん。早く食べちゃって」

「え、まだまだ時間があるからゆっくりでいいだろ」

「お兄ちゃんの部屋の時計、ズレてるんだよ。電池変えていないでしょ」

「え?」

 

 栞里に言われてリビングの時計に目を向ける。

 すると、驚くことに俺の部屋の時計よりも30分も時間が進んでいるじゃないか。いや、俺の部屋の時計が遅れているだけなのだが。

 直ぐに朝飯を食って出ないとギリギリの時間だ。

 

「急ぐわ」

「あ、慌てて食べて喉に詰まらせても困るから、落ち着いて食べてね」

 

 忙しいと言うのに俺の心配をしてくれる栞里は優しい、自慢の妹だ。

 そして急いで朝食を食べ終わった俺は家を飛び出していく。

 学校までの距離は少しあるので、俺は走っていくことにする。

 

 このペースで走っていけばどうにか間に合うだろう。

 

 10分ほど走ると校門が見えてきた。

 多くの生徒が歩いているのを見て安心する。だが、その中に異質なのはやっぱり、一際小さい小崎だ。

 如何にもランドセルを背負っていそうな小ささの女の子が高校の制服を着て登校してきているとかなり目立つものだ。

 ほとんどの人は校門前では触らぬ神に祟りなしというように近づかないのだが、中には小崎を見てニヤニヤしている奴もいる。

 危ないロリコンの匂いがする。

 

 教室へ行くと、俺は昨日と同じようにゆきに絡みに行く。

 

「よ、ゆき」

「ゆきじゃないって……」

 

 読んでいた本を閉じて俺の方へ視線を向けるゆき。

 

「で、昨日はかなりやつれた様子だったね」

「まぁ、あの席は俺には向いていない」

「陰キャだもんね。多くの人の視界に写るのは耐えられないか」

「否定はしないが、かなり悲しくなるから止めてくれ」

 

 そんな会話をしていると小崎が教室内に入ってきた。

 するとすぐに大勢の女子たちに囲まれる小崎。昨日と同じように萎縮してしまっている。

 そんな光景を後目に自分の席に座って一時間目の授業の準備を進める。

 それから携帯を取り出してゲームを開始する。といっても、そんなにやりたいと思うようなゲームがないので、暇つぶし程度の気持ちでプレイしていく。

 

 ただ、小崎が逃げるように席に来ても女子たちが一緒にこっちに来るので、穏やかにゲームをやっている場合じゃなくなる。

 というか、今日も質問攻めにされているが、昨日も質問攻めをしていたのによくネタが無くならないものだ。

 

 授業が始まった。

 一時間目は国語の授業、小崎は確かに天才少女で、当てられた問題を直ぐに正解してみせる。

 小崎が問題で長考しているのを見たことがない。

 どうやら、かなり知識の引き出しが多いようだ。どの教科もパーフェクト。

 

「それでは、前後の人でペアを組んでこの問題に取り組んでください」

「……え」

「春日部くん、なんですか?」

「いえ、なんでもありません」

 

 授業の中で一番の地獄の時間、ペアで問題に取り組むという時間だ。

 俺は他人と上手く話すことが出来ないため、この時間だけは本当に苦手だ。

 しかも、俺のペアと言うと、小崎である。余計に喋られない気がする。

 

 仕方が無いので小崎へと向き直ると、小崎は俺の事をじっと見つめてきていた。

 

「なんだ?」

「いえ」

 

 この瞬間、俺の小崎への評価が厄介な奴から不思議なやつへと変わった。

 そしてペアワークが始まった。

 

「この問題はこうですね」

 

 と言っても、ほとんど小崎一人で課題を終わらせていくので、俺は必要ない気がする。

 俺が問題を解く前に小崎が全て解答欄を埋めていくので、俺はただただ見ているだけとなっている。

 すると、突然小崎の手が止まった。

 

「どうしたんだ?」

「いえ、ただ、なんかあなたは違うなって」

「どんな風にだ?」

「……私に話しかけに来ないじゃないですか」

「俺はじゃれ合うのが苦手なんだ」

「そうなんですか」

 

 それだけ話すと小崎は問題を解くのを再開した。

 どういう意図でその質問をしてきたのかが全く分からない。

 天才少女の考えは凡人には理解できないって言うことなのかね。




 はい!第5話終了

 ちょっと今回は2000文字に満たないですが、少し期間が開いてしまったので投稿しました。

 それでは!

 さようなら
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