真依廻戦   作:ヴィヴィオ

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誓約を修正。呪術回路を呪力回路に修正し、失敗に修正。呪力を増やす手段は別の手段に変更。
肉体改造は細胞の方に変更。
変わりに赤ん坊の頃から呪力操作を頑張り、反転術式を覚えることにしました。


改定

 

 

 

 大人達が見詰めてくる。視線を隣にやれば俺と同じぐらいの幼い少女がいる。そう、少女……成人男性だった俺はある日、気付いたら身体が縮んで性転換していた! 何が起こったのか、何を言っているかわからないが、どうやら転生してしまったらしい。

 

「名前はどうします?」

「姉が禪院真希で、妹が禪院真依だ」

 

 そう、俺は禪院家に生まれた双子の妹ちゃん。禪院真依に転生した。姉は禪院真希で妹の俺が禪院真依ということで、もうここが呪術廻戦の世界だと確定してしまった。

 それ即ち……死亡フラグ満載の超ヤベー世界であるということだ。神様、チートをください! そう思って色々と試してみたけれど、なにもなかった。

 まあ、赤ちゃんの時から記憶があるというのがチートと言えばチートだろう。何せ、赤ちゃんの学習能力はチートって偉い人が言ってた。だから、頑張れ俺! 前世の知識も全てインストールだ! 

 呪術廻戦の世界なのでまずは呪力操作をマスターする。真希じゃなくて真依なら呪力がある事は確実。ならば赤ちゃんの頃から呪力操作に精を出し、コントロール能力を抜群にすればいい。

 えっと、臍の辺りから全身に呪力を回して……呪力、呪力……わからん! そんな物、持ってないからわかるわけないよなぁっ! 

 仕方ないので周りを観察しながら知識を入れること数日。父親であろう人が連れてきた人が俺と真希の手を握ってきた。

 最初は何をしているかわからなかったけれど、体内に気持ち悪い物が流れ込んでくる。それが身体中を回っていくの感じられる。

 

「私の術式で調べました。真依は呪力がありますが、術式は相伝の物とは違います。真希は呪力がありません。おそらく天与呪縛かと」

「そうか……」

 

 連れてきた人の報告で父親が落胆する。俺としてはそれどころじゃない。この人の言葉が正しいのなら、流し込まれたのは呪力だ。呪力を感じる絶好の機会といえる。だから、原作で書かれた通りに臍の辺りから動かすことに集中する。

 

「申し訳ございません……」

「お前が悪いわけではない」

 

 母親が父親に謝っている。俺達双子は相伝の術式を持っていないので禪院家としては落ちこぼれだから。まあ、そんなのは関係ない。これからを生き抜くためにも呪力という玩具をしっかりと練習しよう。

 

「それとご報告があります。真依の方は問題があります。彼女は……鬼子や神憑きの可能性があります」

「そうか……わかった。直毘人と相談する」

 

 

 

 

 


 

 

 

 六年ほど女の子として過ごしたけれど、やはりチートらしいチートはなかった。ただ、呪力のコントロールは生まれてすぐの時からどんな時も、寝ている時以外はやったし、今では寝ている最中でも呪力を身体中で動かすができるようになっている……と、思う。たぶん。

呪力の精密操作ができ、全身、何処からでも呪力を出して纏えるようになったので、体の外で呪力と呪力を掛け合わせる練習をしているが、まだそちらは出来ていない。

 

「アレが生まれた。双子か。大丈夫なのか? 殺した方が良いのでは?」

「双子とは凶兆だからな……」

「姉は呪力も術式も無いらしい。妹は呪力はあるが、術式は禪院家の物ではない」

「そうか……女で術式も引き継いでいないとなると、塵だな。血を残すための孕み袋くらいにしか使えんか」

 

「気にすんな。それよりもほら、続きだ」

 

 お姉ちゃんは俺がこちらを見て話している大人達の事を気にしているように思ったのだろう。特にこないだは従兄弟の直哉に無茶苦茶、塵やらなんやら言われ、叩かれたりもした。

 

「……うん……」

 

 原作通り、構築術式で呪力量も少なかった。一発の弾丸を作ったら鼻血が出る程度だ。使えない。このままでは渋谷辺りで確実に死んでしまう。

 姉である真希は原作通り、天与呪縛で生まれながらにして、人間離れした身体能力を得る代わりに呪力を犠牲にしてしまっている

 そんなお姉ちゃんが赤い着物を着た真希が蹴鞠を放ってくる。それを緑の着物を着た俺が追いかけて蹴り返す。と、いっても、お姉ちゃんは的確に蹴り返してきて、俺は追いつけなかったり、取りこぼしてしまうことが多い。圧倒的な身体能力の差に加えて呪力操作の練習をやっているからだ。

 飛んで来た蹴鞠に合わせて移動は足に呪力を集め、受け止める時は体で、蹴る時はまた足にやっている。何度も失敗しているけれど、そもそもが銃弾を刀で斬り裂いたり、素手でキャッチするお姉ちゃんには勝てない。本当にもう人外だよ。

 

「お姉ちゃんは……将来、なんになる?」

「呪術師」

「なんで?」

「見返したいし」

「そっか……」

 

 間髪入れずに言われた言葉に心を決める。飛んできた蹴鞠を受け止めて、思いっきり蹴り返す。

 

「どうした真依?」

「お姉ちゃん、俺もじゅじゅちゅしになるよ」

「俺じゃない。私な。また怒られるぞ。というか、言えてないし」

「そう、だね」

 

 呪術師になる。原作通りに向かうのなら、姉である真希は呪術師になり、妹である真依も無理矢理呪術高専に入れられて、呪霊と戦うことになる。死亡率高すぎる世界へ強制突入だ。

 死にたくないし、痛いのは嫌だし、怖いのも嫌だ。呪術を使って遊んでいたい。本当、原作の真依の気持ちは痛いほどわかる。

 そう、わかる。だって、そこら中にSANチェックが必要そうな不気味な化物、呪霊がうようよしているのが見える。こんな死と隣り合わせの世界に無理矢理入れられたら狂ってしまう。そうならないために毒舌とか、あんな性格になったのかもしれない。

 だけど、やるしかない。それに身体は女だが、原作の真依と違って心は男だ。そして禪院家では女性の地位はかなり低い。特に禪院家が継承している相伝の術式を持っていない俺達双子は落ちこぼれで、酷い扱いを受ける事が確定している。

 雑用として禪院家で過ごし、行き着く最後は呪霊や呪術を悪用する呪詛師に殺されるか、孕まされて子供を産まされることだろう。特に後者は心が男である俺にとっては最悪最低だ。

 真依は好きだとはいえ、真依の身体で男とするなんて吐き気がする。気持ち悪い。死んだ方がマシにすら思える。むしろ死ぬね、間違いない。舌を噛み切って自害するレベルだ。

 それに恵の生みの親である禪院甚爾は子供の頃に見えないし、倒すこともできないのに呪霊の群れに放り込まれたそうだ。おそらく俺達も同じ事をされるかもしれない。そうなると死んでしまう。

 かと言って、家から逃げることもできない。逃がしてはくれないだろう。既に逃亡した前例(恵の父親である禪院甚爾)がいるんだから尚更だ。

 と、いうわけで真依として呪術を鍛えて呪術師になるしか未来はない。原作の真依はいやいや呪術高専に入れられて戦っていた。つまり、幼少期にはあんまり鍛えてないと思う。鍛えだしたのは真希が出て行って高専に入れられる事が確定してからだと思う。そう思うことにしてしっかりと鍛えよう。

 構築術式だって頑張ればできるはずだ。というか、普通に考えて何も無い状態から呪力を元にして物質を作り出すんだから強いだろう。それに領域展開における結界内での生得領域の具現化とは異なり、構築術式で一度生成された物質は術式後も消えることはない利点も有る。それ故に呪力消費が激しくて、体への負荷が大きいが。原作初お披露目の時の真依には一日一発の弾丸を作るのが限界だ。

 だけど反転術式ともなれば構築の反対で物質を何もなかった状態にすることができるはず。それがなんであろうと、物質であればだ。つまり、相手の心臓であろうとね。

 

「うん。きめた」

「どうしたんだ?」

「はんてんじゅちゅしきを覚える」

「は?」

「じゅじゅちゅを鍛えるの。だから、もうあそばない」

「おい! どうしたんだよ!」

「呪いの勉強、するの」

「あ~わかった。私も行く。で、何処に行くんだ?」

「書庫」

 

 移動した先にある禪院家が所有する書物が保管されている。これだけでかなりの資産となることは間違いない。落ちこぼれとはいえ、禪院家の娘なので問題なく調べることができる。なので、とりあえず呪いについて詳しく知る。

 

 呪いとは人間から流れ出た負の感情や、それから生み出されるものの総称とのこと。書物では日本国内での変死死者、行方不明者は年平均1万人を超えており、そのほとんどが呪いによる被害とされているとのこと。

 それを引き起こしているのが呪霊。呪霊とは呪術師以外の人間から漏出した呪力が澱のように積み重なったことで形を成したモノらしい。

 人間を襲う危険な存在という点では共通しているが、その姿形や習性は個体によって多種多様とのこと。基本的に知性は低いけれど、人間と変わらぬ知性を持つものも存在する。また、怪談や妖怪など、共通認識のある畏怖のイメージから生まれた呪霊は仮想怨霊、死後呪いに転じた人間は怨霊と呼ばれている。学校や病院のような大勢の思い出に残る場所は負の感情の受け皿となり、呪霊が発生しやすいわけね。

 呪霊は呪力をほとんど持たない人間が祓うことはできず、個人差もあるけれど基本的に見ることも触ることもできない。また、力の強弱に関わらず、呪力を伴わない攻撃はどれほど受けてもダメージを負わないが、呪力を伴う致命的な攻撃をされると消滅する。

 呪術界では、呪霊の呪力量や戦闘力に応じて、以下のように4級から1級、特級に等級分けしており、人口の差により、地方と比較して都会の呪いは狡猾で等級が上がりやすい。ちなみに特級は呪力が籠っていない装備ではクラスター弾での絨毯爆撃と同等の威力がないと心許ないらしい。

 

 呪術師は呪術を使う人間で、呪霊を祓うために暗躍する。呪術師になれる人間は非常に限られており、社会的にはマイノリティな存在。天与呪縛の例を除き、その全員が呪霊を視認し祓えるほどの呪力を体に宿している。

 術式行使による呪力の消費量や容量の差はあるものの、非術師に比べて呪力の漏出が極端に少なく、その呪力から呪霊が生まれることは無い。例外として、術師自体が死後呪いに転じる場合があり、それを防ぐ為に、術師を殺す際は呪力を伴う攻撃をしなければならないとされる。通常の武器で殺したら駄目というわけだ。

 秘匿死刑の実行、任務先に関する情報は全て開示される等、様々な越権が許されている一方、原則として一般人を呪殺することは禁じられており、破った者は呪術規定9条に基づき呪詛師に指定され、処刑対象となる。

 

 呪術は呪霊を祓うための武器であり、使用すると残穢と呼ばれる呪力の痕跡が残る。呪術師だけでなく、一部の呪霊も使用する。

 効果は多種多様で、術師の数だけ祓い方があると言われる。また、呪術においては、縛りと呼ばれる制約を設ける事ができ、縛りにより制約を受け、他の能力の強化などができる反面破った場合は何らかの罰を受ける。縛りの中には、まれに自分の意思とは関係なく先天的に身体に課されるものもあり、このような縛りは天与呪縛と呼ばれる。天与呪縛の代償は大きい反面、強大な力を得られる。こちらは真希お姉ちゃんがそうなるわけだ。また、利害関係によって他者ととともに縛りを課すこともある。

 

 呪力は人間の負の感情から生まれる負のエネルギー。呪霊の体も呪力で構成されている。呪力をほとんど持たない人間は、呪霊を祓うことが出来ず、個人差もあるが基本的に見たり触れることが出来ない。また、呪力の有無はほぼ生まれつきで、後天的な作用はほとんどない。呪術師の身体の中では、臍を起点に流れ廻っている。

 

「で、どういうことだ?」

「真希お姉ちゃんは呪術が使えないってこと。代わりに運動能力は高いはず。もっとも、呪霊が見えないから、見る事は呪いが籠った道具でなんとかするしかない」

「そうか。それなら戦えるように鍛えないとな。武器は呪具とかいうのを使えばいいか」

「それでいいんじゃない? 俺が「私」……私が作れたら、それを使えばいいし」

「ああ、それでいこう」

 

 二人で資料を読みまくる。数ヶ月かけて雑用しながらある程度覚えたら、真希お姉ちゃんは外に出て身体を動かしていく。だから俺……私は次の段階に入る。

 

 

 私が持っている術式を使う。構築術式。何もないところから物質を作り出す術式だ。術式は呪術師の肉体に刻まれていて、術師は自身の術式に呪いの元である呪力を流し指向性を与え、様々な異能を発揮する。

 さて、ここで考えてみた。構築術式は呪力というエネルギーを使って無から物質を生み出すのは鋼の錬金術師に似ている。呪力と等価交換した物を生み出せるというわけだ。

 では、生み出せる物に制限はあるのだろうか? 物質であればいいのなら……例えば呪力を発生させている内燃機関を複製すればどうだろうか? 

 しかし、それではイメージがわかない。どうやって呪力を生成する? 生成……生成……あるじゃないか。Fateの世界に魔術回路という物が。魔力=呪力という扱いであれば可能ではないだろうか? 

 呪力を生み出す物を生命力から魔力を生み出す魔術回路と定義し、術式を延々と受け継がれている魔術刻印と定義すればいい。

 どちらも身体の中にあるのであれば、物質には変わりがない。ひょっとしたら魂の方に関係があるのかもしれないが……魂も物質化が可能だ。第三魔法である天の杯でできる。ならばやってやれないことはない。原作でも恵が術式の解釈を広げることで強くなっている。特に汎用性の高い術式ならば尚更だろう。

 

「まぁ、流石にこのままでは無理……かな?」

 

 ここで使うべきは術式を強化すること。術式を強化するには縛りを利用する。縛りは呪術における誓約だ。なんらかのリスクや制限と引き換えになんらかのメリットを得るが、破った場合は得たメリットを失ったり、最悪の場合何らかの罰が降りかかる。

 自身で自身に科す縛りの例としては相手に自身の術式の詳細をあらかじめ公開する術式開示などがあり、それによって術式の効果や呪力を底上げする事ができるが、縛りを破った場合は向上した分の能力を失う。

 他者との間で縛りを結ぶ場合もあり、こちらは主に裏切り等が無いように相手の行動を縛るために用いられる。

 Hunter×Hunterと同じと考えることができる。あれ、そう考えると構築術式は具現化系かな? 

 制約がどこまで有効かはわからないが、色々と考えてみようと思う。ちなみに効果が一番高いのは命を賭けることらしいので、命を賭ける。冥さんがカラスに自死を強制させることで本来微弱である動物の呪力制限を解除して相手にへ突撃させた。この一撃は特級クラスの呪霊にも有効だった。

 まあ、私の場合は自分が死ぬわけではないので、そこまでの効力はない。

 

 

 色々と考えた結果、以下のようにする。

 

 1.私は自らの血を持つ子供を生まない。

 2.男を恋愛、性的な意味で愛さない。

 1と2を破った場合、自害する。

 3.双子の真希が死んだら、やっぱり自害する。

 上記の事を破った場合、死亡する。

 

 縛りを行ったので行ってみよう。構築術式を自分の腕に使いながら試してみると……物凄い激痛が襲い掛かってきたのでのたうち回る。術式はすぐに崩壊し、使うことすらできない。だというのに鼻血や腕から血液がでてくる。

 どうやら、このままでも無理みたいなので更に実験をするしかない。とりあえず、治療を終えてから呪力の回復と掃除を行う。

 

 

 

 


 

 

 

 次の日。お姉ちゃんが訓練に行ってから原作通り、試しに弾丸を作ってみる。弾丸の場合は両方から鼻血だけでなく、頭も痛くなり、所々肌から血が滲みだしてきた。もしかしたら、体の内側に作るのと体の外側に作るのでは難易度が違うのかもしれない。こちらも検証しないと駄目かも。そもそも私が使っている術式が原作の真依と同じ構築術式と違う可能性だってあるし。

 

「……っと、なると……痛みを我慢すればいける……?」

 

 ただ、普通に我慢できるレベルではない痛みだったので、ここは科学の力を使おう。まず生成するのはフェンタニルを生成する。これは主に麻酔や鎮痛、疼痛緩和の目的で利用される合成オピオイドである。化学式がC22H28N2Oで、分子量336.48 g·mol^−1。

 本日はフェンタニルのイメージを確実にするためにしっかりと勉強しよう。またお掃除も行っておく。お姉ちゃんにバレたら怒られるし、止められるかもしれないからね。

 

 


 

 

 翌日。銃弾と同じでかなりしんどいけど、フェンタニルは血を吐きながら作る事ができた。イメージがしっかりとできていれば問題ないみたいだ。痛みに慣れてきた事と、呪力操作がしっかりとできているからだろう。

 まあ、自分で即座に試すのは怖いから、その辺の動物で試してからかな。真希お姉ちゃんが帰ってくる前に部屋を片付けておかないと。

 

「なんか変な臭いがしないか?」

「気のせいだよ」

「そうか」

 

 どうにかお姉ちゃんを誤魔化すことに成功した。明日からフェンタニルを作って保管し、動物実験を行おう。

 

 


 

 

 一ヶ月が経った。実験を続けてから、実験動物君が死なずに居る分量を発見したので自分に少しずつ投与して、意識があって感覚がなくなる値を見極める。

 呪力操作もしっかりと体に教え込みながら続けていく。それと呪力のコントロールについては禪院家が保管している呪具を使う。原作の虎杖が使っていたような物と同じ効果を持つボールがあったので、それを使ってやってみる。

 呪力を流すと大きくなり、無くすとビー玉サイズになる。それ乗ってバランス感覚を鍛える。ボールに呪力を流しつつ、全身からの放出と部分部分へ呪力を高速移動させる練習をした。

 幼女のゴールデンタイムのお陰か、一ヶ月ほどでだいたい扱えるようになった。

 術式もフェンタニルを使いながら問題なくできるようになったので、自らの体を使った改造実験を開始する。 

 

 術式を自分の体に使うと、身体中から血液が吹き出してしまった。けれど問題なく術式は維持できているのでこのままいく。

 肉体の構築が終われば外に出て他の人に助けてもらう。成功したような、失敗したような感じになった。少し筋肉量が増えただけだった。

 

 

 


 

 

 

 一ヶ月ほど入院した。退院できるようになったので、お姉ちゃんが退院の準備をしている。それを止める。だって、ここは都合がいいから。

 お姉ちゃんが驚いている間にさっそく魔術回路ならぬ呪力回路を作ろう! 強化された術式と呪力であれば問題なし! 行くぞー! フェンタニルを体内に注入! 構築術式発動! 

 

「真依ィィィィィィィッ!」

 

 身体中から血液を出して噴出し、腕や足が折れて痛みと呪力不足で気絶しちゃった♪ 

 

 

 見慣れた病室で起きたら確認してみる。どうやら、失敗したようだ。魔術回路ならぬ呪力回路を作成するのは無理みたい。

 なので別の手段を取ることにする。呪力が馴染みやすい細胞を構築し、体の細胞と入れ替える。呪力を増やす方法はまた考えるとして、その前段階としよう。呪力を満たした細胞と入れ替えるぐらいは可能だろう。

 その後、お見舞いにやってきたお姉ちゃんに聞けば一週間くらい昏睡状態だったようだ。だけど気にしない。

 どうせ目指すならイリヤちゃんや美遊ちゃんのような身体の七割以上は呪力回路で埋めているような存在だ。今回は失敗したけれど、また別の手段を取ればいいし。ついでにここは病院なのでちょっと危険な反転術式の練習をしようと思う。

 起きたらお姉ちゃんが居ないかどうかを確認し、構築術式で細胞を増やして、傷を負う。副作用でかなり気持ち悪くて何度も吐いたし、入れた部分が破裂したりした。腕にできた傷を反転で治療する。失敗して更に怪我が広がり、病院で治療してもらう。

 最初は一週間から数週間、拒絶反応で気絶して治療してもらうを繰り返した。起きたらまた細胞を増やして反転術式の練習をして治療してもらう。このループでどんどん呪力との親和性を高め、術式の理解を深めていく。デメリットとしては呪力が浸透しやすい分、呪術に対する防御力が落ちるかもしれないけれど、呪力でガードできなければ一緒なので問題なし。

 鎮静剤とか痛み止めとか使ってくれているから、自分でフェンタニルを作る必要もないので最速で強くなるには本当にいい環境だよねー! 

 

「何やってんだやめろ! やめてくれ!」

 

 真希お姉ちゃんが泣いて無理矢理止めようとしてきた。なのでお姉ちゃんが居ない時にやった。

 すると、お姉ちゃんは泊まり込むようになったので、無視してやることにする。

 お姉ちゃんに押さえつけられたけれどもやめず、禪院家の当主である禪院直毘人叔父さんが命じた呪力を封じる手段を持ってくるまで止めなかった。

 結果、私は病院八ヶ月、生まれてから六年の成果として反転術式を覚えることに成功した。原作の知識があるとはいえ、赤ん坊からのゴールデンタイムを頑張っただけはある。やはり、幼子は最高だぜ! 

 さてさて、反転術式を覚えたので、次に試したいことができた。呪力回路は失敗したが、別の方法で呪力を増やそうと思う。その為に構築術式をもっと練習しないといけない。うん、退院したら頑張ろう。

 

 

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