お客様!困ります!あーっ!トリガーはいけません!   作:クロアブースト

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途中経過のアンケート見る限りだと小南が1位。メイン回まだ出してないのに、やっぱりSS級肉食系女子は別格だった。
2位の香取もかなり投票数多くてビックリ。というかこの世界線の香取は完全に強さの代わりに絶対服従な女の子になったせいで別人だから……


瑠花と白亜①

忍田瑠花、彼女はアリステラから亡命して来た王女である。そして甘やかされて育っていたのか、旧ボーダー本部である玉狛支部に連れて来た際には傲慢だったのである。

 

「貴方、相当強いらしいわね。良いわ、私と結婚出来る権利をあげるわ」

「は?」

 

アリステラ亡命の際に敵軍の大将頸を刈り、黒トリガーの戦利品を持って帰還した数年後。現ボーダーが無事に軌道に乗った段階での白亜への第一声がそれである。そして初恋の人に告白する為にボーダーに入った白亜にとっては論外だった。

 

「結婚とか断る」

「は?何ですって!」

 

そして案の定、瑠花は怒った。そして傲慢だった彼女はマウントを取ろうと言い出す。それが間違いなのだと思い知ることになる。

 

「今のボーダーがあるのは私達のお陰なのよ!」

「いや、別にマザートリガーとか別のところから仕入れてもいいから」

「え?」

 

事実である。白亜の場合、やろうと思えば遠征先で侵略してマザートリガーを奪う位はやってのけるのである。更に白亜はパラレルワールドの情報を駆使してマザートリガーの代替え機関をいくつも作り上げてるので今更マザートリガーの一つ抜けようが支障はないのだ。

 

「いやいや、冠トリガーだってあるのよ!戦力としても重要でしょう!」

「いや別にそんなの無くても俺一人で事足りるし…」

 

事実である。幾ら雷神丸が冠トリガーで強力だろうが覚醒して黒トリガー数十個分の強さを持つ白亜には敵わない。しかも白亜がいるお陰でボーダーは本来の3倍の戦力を保有しているのだ。白亜が抜ければ戦力縮小を余儀なくされる程に彼は重要視されている。もし城戸司令がどちらかを選べと言われれば迷わず白亜を選ぶ程には白亜は重要視されている。

 

「うぅ……」

「ん?」

「うわあああぁぁぁん!」

 

まさかのガチ泣きである。マウント取れると思ったら白亜の存在で全部崩されたからである。

 

「結婚しなさいよぉ!仮にも王女からの求婚なんだから引き受けなさいよぉ!」

 

泣きながら駄々を捏ねる姿は見苦しい。ていうか意中の相手がいる白亜が聞き入れるわけはないのである。

 

「今のお前じゃ絶対に嫌だ。もし本当に振り向かせたいなら……俺を振り向かせるだけの素敵なレディになって見せろ」

 

それはかつて白亜が初恋の相手に誓った言葉。白亜的には傲慢な瑠花には無理だから諦めろという気持ちだった。

 

しかし瑠花は違った。白亜と同じく変なところで頑固なのである。

押して駄目なら引いてみろではなく、押せる為の努力をしろというタイプだ。

そうして瑠花は白亜に振り向いてもらうべく花嫁修行を行い始めたのである。

 

初めは何て不敬な奴だと憤慨していた瑠花だったが、日々一般常識を学ぶ為に瑠花は自分が傲慢だったのだと痛感させられたのだ。

そして護衛として同行を指名された白亜は嫌な顔一つせずに彼女の買い物に付き合ったのだ。そこでの気配りや配慮が強いだけじゃなくて優しいのねとますます彼女が白亜への結婚したいという気持ちを強めていった。

 

 

 

 

そして花嫁修行をした数ヶ月後……

 

「ふふっ、そうね」

「ええそうなのよ」

 

そうして出来上がったのが小南と談笑をするお淑やかな淑女に成長した瑠花であった。迅と白亜はその姿にヒソヒソ話をしていた。

 

「おいおい、瑠花ちゃん。本当に花嫁修行しちゃってるよ。どうするの白亜?」

「どうしよう。流石に諦めろというつもりでしたでは済まないよなぁ」

「どうしたのかしら、二人とも?」

「「いえいえ、何でも」」

 

瑠花の言葉に迅と白亜は否定した。

 

「ていうか俺アリステラの時は殿だったから王女と面識無かったし、護衛としてピンチに駆けつけた迅に惚れてるとばかり思ってたよ」

「まあそういう未来もあの時点ではあったけど、確実に面倒だったから避けたんだよね」

 

男二人は勝手なことを言っている。まあ確かに本来なら目の届かない相手よりも目の届く場所で守ってくれた異性に惚れる方が普通なのである。

しかし瑠花にとっては違った。そもそも亡命するのに護衛は義務だと思っていたから迅への感謝が薄かったのである。

 

そして傲慢な性格から白亜の強さを見せられた事で私に相応しいと勘違いしてしまったのである。まあ案の定玉砕したからこそ、今の花嫁修行している瑠花がいるのだが……

 

「瑠花は今も好きな相手の為に花嫁修行を頑張っているのね!」

「ええそうなのよ。初めて告白した時は自分勝手な発言をしたせいでこっ酷く振られたから今は自分磨きをしているのよ」

「そういうの良いと思うわ!」

 

小南相手にお淑やかに接する瑠花にかつての傲慢さは完全に無くなっていた。因みに白亜への精神的ダメージも半端なかった。何せ小南は気付いていないが瑠花の求婚相手は小南が好いている白亜なのである。普通同じ相手を好きになってこんな微笑ましそうに語り合うとか異常である。多分気付いてないのだと考えられる。

流石は小南、ポンコツ具合が半端なかった……

 

「修羅場かな……俺帰って良いよね……」

「帰るなら瑠花ちゃんを持って帰りなよ……あの子白亜が黙っていなくなったと知ったら泣き喚くから」

「俺にお持ち帰りしろというのか!?」

「まあお持ち帰りを他の女の子達に強要されてるから今更でしょ」

「否定できねぇ」

 

頭を抱える白亜。木虎を始めとしたお持ち帰りを強要するボーダー肉食系女子を白亜の意思とは関係なくお持ち帰りをさせられてきた白亜にとっては今更なのであった。

 

「さて……じゃあ帰りの護衛をお願いするわね白亜」

「おかしいな……護衛のスケジュールとか事前に聞かされてないんだけど……」

「さっき林藤に護衛を変えてもらうようにお願いしたから決定事項よ」

「まさかの変更!?」

 

しかも同じ身勝手であっても支部長に掛け合うという筋を通しているので断れない。あらゆる意味で強かになっていた。

 

「じゃあ護衛として送迎しようか」

「ええお願いするわ」

 

そう言って白亜と瑠花は玉狛支部を去ったのである。護衛と言っても送迎は車で行われているので、実際はほぼ同行相手に等しい。

 

「実は帰る前に寄りたい場所があるのよ」

「ん、まあそれくらいは良いんじゃないか。何処に行きたいんだ」

「ラブホテル」

「は?」

「ラブホテルよ」

 

まさかのお持ち帰り宣言である。迅め、これ絶対知ってて黙っていたなと玉狛支部にいる迅への仕返しを考える白亜であった。

 

「駄目に決まってるだろう!仮にもボーダーの金を使ってまで送迎してるんだからラブホテルはNGだ」

「仕方ないわね……じゃあ貴方の自宅でも良いわ」

「妥協案でお持ち帰りを強要するのやめてくれませんかね」

 

ラブホテルも白亜の家も瑠花をお持ち帰りする事実は変わらないのだ。

 

「お父様には既に伝えてあるわ。今日瑠花は大人の階段登りますって」

「まさかの親公認!?ていうか忍田本部長は止めるべきだろ!」

 

まさかの忍田本部長の承諾済みだと聞いて更に困る白亜。忍田本部長的には本人が望んでいるのなら義理の娘の恋愛に口を挟むつもりは無かったのだった。因みに白亜の気持ちは考慮していないのは余談である。

 

そうして行き先を変更させられ白亜の住む戸建てに着く。幸いな事に白亜の両親は不在である。第一次大規模侵攻などで家族を失った者が多いボーダーの中では珍しく白亜は家族には何一つ悪影響を受けていないのである。

身内への配慮も忘れない白亜は最大限の支援を両親に施しているので家族が危険に晒されない為の対策をしているので両親を失う心配はしていなかった。

しかし両親は白亜の恋愛事情を知ったら絶対面白がるので瑠花をお持ち帰りしたとなっては親公認されかねないのである。

因みに白亜は知らないがボーダー肉食系女子は既に白亜の両親へ自己紹介を済ませているのだ。白亜が十数人の女の子と関係を持っていると両親に把握されてる事実を知るのは先の話であった。

 

 

「ねえ白亜、私立派な淑女になれたかしら」

「ああ、立派な淑女になれてるよ」

 

リビングに招き入れた白亜は瑠花の質問に答える。確かに瑠花は努力して色んなことが出来るようになったのである。料理、掃除、洗濯といった一般家庭で妻が行うとされることを一通りマスターしていた。かつての傲慢な王女だった瑠花からしたら目覚ましい進歩である。その努力は認めなければならなかった。

 

そして白亜をソファへ瑠花は押し倒した。

 

「おい、一体何を……」

「言ったでしょう?今日私は大人の階段を登るって」

「冗談じゃなかったのか……」

「本気よ…あの時の告白から……」

 

瑠花は一途に努力し続けたのだ。だからこそその頑張りを知った白亜は安易に拒むことは出来なかった。

 

「瑠花が本気なのは分かった。けれど俺は……」

「恋人を作るつもりは無いんでしたっけ……」

「聞いていたのか……」

「ええ、射止めるには情報収集は基本でしょう?」

 

強かになったなぁと思う白亜。そういう健気なところも白亜としては好ましいと思った。

 

「貴方が傷を抱えてるからこそ恋人を作らないのは分かった」

「だったら……」

「でもそれがどうしたのかしら…」

「え?」

「だってそれは貴方の都合でしょう?私が貴方を夢中にさせれば解決じゃない」

「普通は遠慮するはずなのに強か過ぎないか……」

「当然よ。だって貴方のことが好きだもの」

 

胸を張って言う瑠花。母親である忍田補佐官経由で【乙女新書】を受け取った彼女は胸の成長だって余念が無いのだ。そして彼女から教わった普段はお淑やかに、そして二人っきりでムードになったら押し倒すのが大和撫子よ!という間違った価値観を教わってしまった瑠花であった。

 

今ヤらねば何時ヤるの!

 

その覚悟で瑠花は臨んでいるのだ。

 

「それに貴方、本部で色んな女性に押し倒されているんでしょう?」

「遺憾だけどな」

「何故私が押し倒す行動に出ずに花嫁修業をしていたと思う?」

 

そう瑠花は押し倒されたと知った時に続くことも可能だった。しかし彼女はそうしなかったのだ。

 

「二番煎じが嫌だったのと、夫婦性活する為には大和撫子のスキルが必要だったからよ」

「まさか……」

「そうよ。もう夫婦になる準備は出来てるのよ」

 

つまり瑠花は本気で夫婦になるべくスキルを身に着けたから既成事実をする為に行動したということである。つまりここで白亜は瑠花を食い止めなければ既成事実が出来上がってしまうのだった。

 

「ふふっ……お父さんになりたくなかったら私を満足させなきゃ駄目よ」

「成長したな……瑠花……恐ろしい意味で……」

 

 

そうして白亜の自宅で国家間を越えたソファで夫婦条約を有利に運ぶべく身体をぶつけ合う交渉が行われたのだった……




忍田瑠花
…駄々捏ねガールから花嫁修行した大和撫子肉食系女子。
原作見た時に傲慢発言から昔は傲慢キャラでした設定が固まり、そこから振られて努力し大和撫子になりましたというプロットが生まれた。
本編では自分の発言に責任を取る為に押し倒されたの拒否しなかったけど、仮に拒否してたら必殺の駄々捏ねが炸裂していた。
便宜上の母である忍田補佐官から花嫁修行を教わり大和撫子に成長したのである。
彼女にはコネも権力もそこまで無いので肉食系女子の中ではC級という大人しさ。
因みに本編では一回目の駄々捏ねが玉狛支部だったから問題なかったが、もし大衆のいる本部とかで駄々捏ねをやったら本人の威厳を失う代わりに風評被害が生じたのでB級肉食系女子に昇格していた。

R18版に出すヒロインは?

  • 木虎
  • 香取
  • 綾辻
  • 宇佐美
  • 瑠花
  • 小南
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