お客様!困ります!あーっ!トリガーはいけません!   作:クロアブースト

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最近仕事が忙し過ぎて平日執筆出来ないので何とか投稿。

怪獣にメテオラを持たせるとろくなことにならないお話です。
東さんのありがたい解説なんてありません。
戦略を台無しにするから怪獣なんです。




番外編 爆撃戦線市街地C〜千佳オラの脅威〜

市街地C

 

 

当初は何故狙撃手の多い荒船隊有利のMAPを選んだのか、疑問に思われた。何か戦略を考えてるのかと……

 

 

しかしその常識はひっくり返る。確かに戦略は存在する。

だが二点甘いと言わざるを得なかった。

 

一つ目はB級下位の蹂躙劇からB級中位連中が結託してでも袋叩きしなければならない程に戦力差が広がっている以上、まともな戦略など物量差で崩されるのがオチである。

 

そして二つ目、これは認識の甘さ……

 

後に隊員Aは語る。

 

高低差があるから狙撃手が有利!?

狙撃手の少ない諏訪隊が不利で、狙撃手の多い荒船隊が有利だって?

あの試合を見て言えるんなら節穴だな!

そんな低レベルの話をしてるんじゃない。俺達は甘く見ていたのさ……

怪獣が暴れたらどうなるかという簡単な見落としをな……

 

 

 

 

 

 

 

荒船隊は甘かった。試合前の対策を考える際にド派手な千佳砲なら居場所が丸わかりだから二発目を撃つ前に捕捉出来るなどと楽観視していた。

 

だから追い詰められているのだ。

 

空に浮かぶは超巨大なトリオンキューブ。膨大な数の弾丸に分裂されたそれは高台を全て更地にするべく降り注ぐ。

 

「メテオラ」

 

絨毯爆撃が始まったのだった。

 

 

 

 

 

あの野郎!高台全部更地にするつもりか……!?

 

荒船が忌々しく言うのも無理はない。アイビスと違って一発ではなく、とんでもない数のメテオラが広範囲にばら撒かれて絨毯爆撃をしているのだ。放置すれば確実に更地になるのは間違いなかった。

事実試合開始直後に運悪くメンバー全員が高台に転送されていたB級チームの一つは千佳のメテオラで試合開始直後に建物ごと爆撃されて全滅させられたのである。

 

今高台にいるのは荒船隊だけであり、諏訪隊は向かってこそいるだろうがまだ着いてはいない。

 

 

このままやられるつもりのない荒船隊の狙撃手達は千佳のいる方向へ向けて狙撃をするのだが……

 

ガン!ガン!ガン!

 

「狙撃を全て弾いたというのか……」

 

千佳を守るナイトは存在していた。その男は人越拳の二つ名を持つ修だ。籠手型レイガストのシールドを腕に纏わせて千佳への狙撃を全て弾いたのだ。

 

「俺が千佳を守る。千佳は遠慮せずに高台をやれ」

「ありがとう修くん。後でいっぱいご褒美もらうね」

 

千佳は修が自分を守ってくれる姿に興奮して今夜も夜戦を仕掛けることを決意する。

修は冷や汗を掻く。何せ夜戦で自分を押し倒す者との騎乗訓練は修としても覚悟する必要があるからだ。

 

荒船隊は千佳&修によって狙撃しながら絨毯爆撃に巻き込まれないように移動し続けるという高レベルの戦いを強いられたのだった。

 

 

 

 

半崎は千佳がいつ自分が隠れている建物へ爆撃してくるかを警戒していた。何せあの爆撃の前では障害物という概念がほぼ無いに等しいからである。

 

そして背後からの奇襲に気付かない。背後からの一閃で首を刎ねられる。

 

「え…?」

 

半崎は反応すら出来ずにベイルアウトする。

 

「さて、順番に狩るとしますか…」

 

半崎の視界に入ることなく仕留めた空閑は建物から出る。そして建物から離れた瞬間にメテオラが降り注ぎ建物を吹き飛ばした。

 

「半崎隊員、空閑隊員の背後からの奇襲でベイルアウトしました」

「空閑先輩、完全に暗殺者の動きだったね。やられた方は全く気が付けてないし……」

「視界に入らないように徹底したせいで荒船隊には誰に仕留められたか分からない状態でしょう。空閑隊員はバックワームで潜む前にダミービーコンを起動して位置情報を撹乱してますからね」

 

今回のランク戦で遊真はバックワームを起動前に修からの指示でダミービーコンを利用した。

修は師匠である白亜からボーダーのトリガーについての知識を叩き込まれている。今回遊撃を仕掛ける役割の遊真の位置を誤認させる有用性を理解していたのだ。

千佳と修は絨毯爆撃を仕掛ける為に位置割れ前提だった為に今回はダミービーコンを使わなかったが、作戦次第では使えるように普段から訓練すらしていたりするのだ。

そして遊真が去ったあとに建物を破壊したことで痕跡すら消し去った。これにより遊真の位置取りも追えなくなってしまった。

更に荒船隊にとっては自分達の襲撃者が分からない中でその場所に爆撃をしたのを考えると三雲隊が暗殺者だという憶測が消え去る。何故ならあの爆撃なら誤爆する可能性が高いからわざわざリスクを犯してまで爆撃する必要はないと普通は考えるからだ。

そして修はその判断を利用したのだ。

 

爆撃の浅いところに避難するとバッグワームで潜んでいた遊真に狩られる。わざと爆撃の浅い場所を作り出してそこに避難するように誘導したのである。

穂刈も半崎と同様に爆撃から逃れる為に建物の一つに隠れた瞬間に遊真に刈られた。

荒船隊が罠だと気付く頃には遊真が荒船と対峙した時である。荒船は弧月のマスターランクの使い手だ。だが遊真が荒船よりも強いのは誰もが分かっていた。

 

そうして遊真と荒船の一対一が始まったのであった。

 

 

 

「千佳、爆撃はもういい。諏訪隊を狩りに行くから援護を頼む」

「任せて修くん!」

 

千佳は張り切っていた。夫婦の共同作業とでも思っているのが丸わかりである。そして修は荒船隊への絨毯爆撃を仕掛けて位置の割れている千佳に向かってきていた諏訪の元へ立ち塞がる。

 

修は諏訪を見つけると立ち止まることなく距離を詰めるべく正面から向かう。それに対して先手必勝と放つ諏訪の散弾銃の連射を!

 

ガガガガガガガ

 

素手で全弾弾きながら突っ込んでいく修

 

「ざけんな!」

 

諏訪が言うのも無理はない。正面から散弾銃を素手で全弾弾くという人間離れした技で対処されるせいで追い詰められる。

 

「アステロイド」

 

修はアステロイドの弾丸を4分割してそのまま射出するがシールドを展開して防御する諏訪。アステロイド自体は修のトリオン量の低さからシールドに罅すら入らない。

だが修は瞬時にサイドステップを踏み横にズレた瞬間……修の後ろから迫っていた大きな砲撃が諏訪のシールドごと呑み込んで破壊したのである。

 

 

諏訪がベイルアウトし反対方向から堤が仕留めるべく、千佳のいる砲撃地点へ向かう。そして修は千佳を助けに向かうべく戻ろうとしたのだが、背後からの襲撃に気付いて、レイガストのシールドモードで斬撃を防ぐ。

斬撃を放ったのはカメレオンで奇襲を狙った笹森であった。

 

「千佳、そちらに一人向かってる。こちらを片付けたらすぐに向かう」

「了解。一人なら私でも仕留められるから修くんはそっちで点を取ってね」

「分かった」

 

そして修は瞬時に笹森を排除すべく近付く。笹森は弧月を振るうが、手甲レベルにシールドを縮小させたレイガストで弾くことで斬撃を対処する。そして弧月を振るった腕を掴んでの背負い投げで宙に放り投げる修。

 

「うわっ!?」

「人越拳・ねじり貫手」

 

スラスターで推進力を上げた貫手で無防備な状態の笹森へ迫る。笹森は咄嗟にシールドを張るが、修の貫手は容易くシールドを破ってトリオン体を貫通して破壊した。

 

修が笹森を仕留めた時と同時に二箇所でベイルアウトの軌跡が流れる。一つは遊真と荒船のところで遊真が荒船を撃破。

そしてもう一つは千佳と堤のところで、正面からのメテオラ弾幕による集中爆撃でシールド諸共堤は撃破されたのである。怪獣の前ではゴリ押しでも蹂躙されるのだと会場にいた連中に証明させたのであった。

 

 

 

 

 

 

周囲は呆然としていた。あまりの蹂躙劇に言葉が出なかったのである。そんな中で自分から語り出す桜子は解説者の鏡だった。

 

「しゅ、終了〜。圧倒的、圧倒的蹂躙で一気に三雲隊が中位の中で1位に上がりました」

「いや〜あれは酷かったね〜。高台がどうとかの次元じゃなかったよ……」

 

緑川の言う通り、高台でどうにかなるレベルでは無かった。怪獣にメテオラ使わせたらどうなるのかを教えられた試合だったのだ。

 

「あれは運が悪すぎましたね。まさかの高台絨毯爆撃は想像出来なかった……」

 

東が言うのも無理はない。

誰が想像出来た言うのだ……

敵を倒す為にまず高台全部を更地にしようなどと……

 

千佳じゃなければ絶対に出来ない該当である。そして中位連中は頭を抱えることになる。千佳という怪獣のせいでMAPによる優位性が三雲隊相手だと取れないことを証明されたからである。

 

「解説をお願いします……」

「まずあの絨毯爆撃に巻き込まれて全滅したチームの解説は省くね。あれは……うん、運がわるかったよ……」

 

緑川の言葉に否定的な意見の者は会場には一人もいなかった。初見であれは天災レベルで想像すら出来なかったからである。

 

「荒船隊はまず高台は放棄すべきだったね。爆撃から逃れながらの狙撃だと三雲先輩が全弾撃ち落とせる位に連携がバラバラだったし……」

 

事実本来なら三人での同時狙撃を行えば修の両手では一発分は防ぎきれない可能性は確かにあった。

しかしあの絨毯爆撃のせいで三人同時に狙撃位置に着くまで待つ余裕が無かったのだ。もし立ち止まれば絨毯爆撃に巻き込まれることは不可避である。そういう意味では仕方なかったかもしれない。

 

「トリオン量のゴリ押しと見せかけての安全地帯への誘導は見事でした。バッグワームで予め潜んでいた空閑隊員の場所だけ敢えて避けることで荒船隊のメンバーが移動せざるを得ないように誘導したのでしょう。他にも何ヵ所か倒壊していない場所がありますが、予め襲撃しやすいスポットをいくつか決めていたんでしょう」

 

東の言う通り、初めの絨毯爆撃をする作戦の前に遊真が潜伏しやすい場所を修は幾つかピックアップしておいたのである。そして数ヵ所だけ安全地帯を作ることで敢えて荒船隊のメンバーが避難しやすい場所を作った。そして遊真はその内の一ヵ所に予め潜んでおり、そこへ入った荒船隊のメンバーの一人を狩る暗殺者的な仕事をしていたのだ。そして一人を仕留めたら遊真が退避した後に潜伏した建物をメテオラで破壊して安全地帯を潰して候補地を減らしながら無差別破壊と誤認させた。

荒船隊が罠だと気付く頃には荒船以外の二人の狙撃手は遊真に狩られた後だったのだ。

そして幾らマスタークラスの弧月使いの荒船であっても正面からでは遊真には勝てなかったということである。

 

「諏訪隊は別行動だったのが悪手だったのかなぁ。確かに雨取先輩のメテオラ爆撃で集まってるとまとめてやられるリスクもあったけど、諏訪さん一人の弾幕を三雲先輩が全弾弾いちゃったから……」

「確かに諏訪隊の強みである諏訪隊員と堤隊員の二人がかりでの散弾銃によるクロスレンジなら三雲隊員が弾き切れない可能性はありました。これはミスというよりは三雲隊員が想定外だったというべきですね」

 

幾ら強いとはいえ、正面から散弾銃全弾弾きながら突っ込んでくるのは想定外だったと思われる。弾丸を弾く姿こそ過去の映像から見ていたが、弾幕の密度が違い過ぎたのである。

散弾銃は射程こそ劣るものの、間合いに入れば圧倒的な弾数による連射で撃ち抜くのだ。それを全て弾き飛ばす時点で規格外なのだ。

 

こうして今回のラウンドは三雲隊の圧勝で終わった。

 

次回も蹂躙されるのだろうな……誰もからと思われていた。

 

しかし今期のランク戦では上位・中位・下位スタートから猛威を振るう部隊が三つ存在する。

 

上位は香取隊、前回は二宮隊には手も足も出なかった香取の成長により二宮隊すら狩るレベルまで成長していたのだ。

 

下位は三雲隊、新人二人にマスタークラスギリギリのレイガスト使いの修という実質A級レベルの階級詐欺チームがジャイアントキリングをしながら一気に駆け上っている。

 

ならば中位は誰なのか?

 

それは那須隊。前期のランク戦では対応力を磨く為に敢えて情報収集を禁じられながらも中位入りを維持していた部隊である。そして白亜から師事された彼女達は技術も性癖も変態級というとんでも集団に変貌していたのである。

 

次のランク戦では三雲隊と那須隊が対峙する。誰もがその試合を見て口にするのだ……

 

お前らB級じゃねぇ!

 

実質A級レベル部隊同士の戦いは迫っているのであった……

 




『その頃の白亜』
レオフィリオでSS級肉食系女子であるバニーガール衣装の獅子王に押し倒されていた。

「迂闊に乙女の部屋に入ったのが運の尽き。男に飢えた発情バニーの恐ろしさを身を持って味わうが良い!」
「お前が来なきゃ三門市吹き飛ばすと脅したんだろうが!あ、ズボンを脱がすんじゃない!お前の性癖を俺で満たそうとするのはヤメロォ!」
「私としては白亜が相手ならば政略結婚しても構わない」
「政略結婚を性欲満たす為の手段じゃないからぁ!」
「良いではないか、良いではないかっ!」

ガバッ

「それ女が言う言葉じゃないから!ってアーーー!」

近界にはSS級肉食系女子は探せばいたりする模様……
少なくともこの世界線だと数人いますね。

R18版に出すヒロインは?

  • 木虎
  • 香取
  • 綾辻
  • 宇佐美
  • 瑠花
  • 小南
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