お客様!困ります!あーっ!トリガーはいけません!   作:クロアブースト

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肉食系ボーダー女子より先に浮かんだ空想。トリオン量の低い修には殺人拳しか強くなる手段は残されていなかった。

この世界線で修の容姿は激変しています。イメージ浮かべたい方は"史上最強の弟子ケンイチ"、"本郷晶"と調べれば出てきます。

どうしてこうなった……


"人越拳 三雲修"弱かったメガネはもういない…

ボーダーの入隊試験で落とされた三雲 修は実力派エリートである迅 悠一の助力によって特例でボーダーに入隊した。だが元々のトリオン量の低さとまともな情報の不足する杜撰な訓練生時代では戦闘技術など学べるはずが無いからこそ三雲は成長に難儀していた。

 

そんな時に出会ったのだ。迅から鍛えてくれと頼まれたと言ってやって来たボーダー最強の男である白亜 詩音が……

 

「初めに言っておくとお前を強くするプランは既に幾つかある。だがトリオン量の低いお前では力押しは成立しない」

 

「お前がやらなきゃいけないのは技術、その一点を突き詰める事だ」

「技術……」

「スポーツとかもそうだ。その競技に必要な技術は存在し、それを身に付けているかで優劣が付く。つまりトリオンの少ないお前が短期間で強くなるには力押しになりやすい個人ランク戦をやってる場合じゃない。トリオン量以外の要素で勝てれば良いんだ」

 

そうして三雲 修は白亜の訓練によって何度も三途の川に叩き落されながらも這い上がって急激に強くなる。だがそれは弱さとの決別だった……

 

 

 

 

 

白亜 詩音、元々は一般市民で初恋の人に告白するも振られて振り向かせる為に旧ボーダーに入った愛の戦士(笑)である。

 

彼のボーダーへの貢献度は未来視のサイドエフェクトを持つ迅 悠一をも上回る。

 

彼のサイドエフェクトである『平行世界』はパラレルワールドに関わる能力だ。その内の一つにパラレルワールドにいる自身を通して、この世界に存在しない技術や知識を会得して共有することが出来るのである。

 

それによって彼の功績は膨大である。この世界では未知なる技術提供による技術発展、数々の特許による資金提供、運に恵まれず大成出来なかった有能な人材の発掘など……

 

原作のワールドトリガーにおけるボーダーの資金源、人員、規模を3倍近くまで膨れ上がらせたのは白亜の尽力によるものである。

 

迅の未来視が危機回避なら、白亜は組織運営の安定化には外せない存在なのだ。

 

そして彼の戦闘力も凄まじく、ノーマルトリガーなのに余りの強さに強制的にS級へ昇格させられてチームランク戦出禁にさせられた程だ。

 

 

そして今日もレイド戦の相手として訓練として一人でB級の殆どを相手取っているのである。

 

 

 

 

「旋空弧月」

 

その一言を呟くと同時に一瞬で周囲を囲んでいた十人のB級隊員の頸が飛ぶ。そして刀を納刀した怪物である白亜 詩音は悠然と立っていた。

 

 

「白亜旋空だ……」

「は?」

「生駒旋空が発動時間短縮して射程を重視したのに対して、白亜さんは一秒間に何回斬撃振るえるかを極めた結果、一秒間で10回斬撃を振るえるようになったらしい」

「スターバーストストリーム!?」

 

 

 

そう思うのも無理はない。何せ1秒に10箇所で頸が飛ぶ光景の種が超人技だったのである。

 

そして斬撃を振るい終わった直後に狙撃が飛んでくるも、ピンポイントシールドで防いだ白亜は左手にイーグレットを出したらスコープも見ずに狙撃してきた方向へ発射して遠方からベイルアウトの軌跡が一つ飛ぶ。

 

 

 

「え…!?」

 

「あれはイーグレットカウンターだな。狙撃してきた方向から位置を逆算してすぐさまイーグレットで撃ち抜くらしい。原理は知らん」

 

「化け物じゃねぇか!」

 

 

 

狙撃した弾丸から敵の方向ならともかく位置まで逆算するとかスパコン並みの演算能力が必要である。

 

更に狙撃手にとって必須スキルであるスコープで標準合わせることなく速射で命中させるとかもはや人間の域を超えている。

 

何時ものように彼に挑戦するB級隊員に悲鳴を上げさせていた。

 

 

 

「うおっ、やってるやってる」

 

 

訓練室にやって来た男、迅 悠一は口にする。見ると『今日のレイド戦現在参加者50名』と出ている。つまり一対五十で戦ってるにも関わらず無双しているのだ。

 

このレイド戦を考案したのは今も迫りくるB級隊員達相手に無双している白亜である。

 

個人戦、チーム戦、以外での戦力向上を図る方法に圧倒的格上をどうやって倒すかの経験が必要であると提案したのだ。

 

S級である白亜はボーダーのノーマルトリガーを使ってるにも関わらず個人で強すぎるが故にS級に昇格させられてチームランク戦を出禁にさせられた猛者である。ソロA級一位とかいう偉業は前人未到の域である。

 

仮想敵は黒トリガーを持つS級だったり、A級のトップチームが定期的に行うのだが、S級は個性派揃いで殆ど参加せず、必然的に白亜が担当する事が多い。

 

更にこのレイド戦は参加するだけでもメリットは大きい。何せ仮想敵を討伐成功した際は参加者全員に500pt進呈という大量に稼ぐことが可能。一気にスコアを上げたいのなら敗北や特攻覚悟でも挑戦すれば良いのである。デメリットといえば挑戦は一度につき一回までなのでベイルアウトすると再戦出来ない位である。ポイントも減らないので挑戦した者勝ちともいえる。

 

まあ問題は仮想敵がそんな楽観視で勝てる程に甘くはないのである。

 

今も白亜は参戦したA級攻撃手の一人を三太刀目で切り飛ばしてベイルアウトさせた。仮にもマスタークラスの腕前でも単独だとまともな時間稼ぎすら出来ないのだ。

 

続けて全方位から飛んでくる複数人のハウンドやバイパーによる弾丸の雨を弧月一本で全弾弾き飛ばし続ける光景に周囲はドン引きする。軽く100以上はある弾丸を全て弾くとか人間業じゃないとボヤく者もいた……

 

他にも幻踊弧月で斬撃をしならせて鞭のように扱い、複数人の攻撃手を斬り伏せたり、瞬時に弧月を左右持ち替えて斬撃の軌道を変えたりと超人技を披露していった結果、タイムアップの音が鳴る。

 

 

 

『最終参加者数86人:レイド失敗』の表示がされて件のS級が出てくる。

 

 

 

周囲から

 

『S級ヤベー、80人近くが戦っても倒せないとかヤバいとしかいえねぇ……』

 

『信じられるか?あれ全部俺達と同じノーマルトリガーを使ってるんだぜ……』

 

『寧ろ黒トリガーの性能が凄い方がマシだった。技術レベルが違いすぎる……』

 

『S級は他にも二人いるんだぜ……』

 

『S級は皆イカれてるよ……』

 

 

 

いやいや、ここまで圧倒的なのは白亜だけだからと否定する。天羽なら可能だろうが、少なくとも風刃だと奇襲向けの能力なのでシールドも使えない。物量作戦やられると制圧されかねないのである。

白亜なんか風刃と未来予知を全部対処して正面から迅を何度も撃破している位である。

 

 

 

「あ、迅。どうしたんだ」

 

 

 

そして訓練室から出てきたのは、S級は化け物という定義を作り出した男、白亜 詩音である。

 

 

 

『S級エリートの迅だ!』

 

『エリート?S級の中でもエリートって白亜さんよりヤバいの!?』

 

『なんか未来を見れるだけじゃなくて自分の都合の良いように改変出来るらしいとか……』

 

『何処の滅却師の王だよ……』

 

 

 

「流石に未来を改変とかできないから……おひれ付きすぎでしょうに……」

 

 

 

笑って否定する迅。迅の未来視は高精度かつ数々の貢献からボーダーに益として証明されているのである。そしてサイドエフェクトに関していえば自分以上の使い手は目の前にいるのである。

 

 

 

「きっとサイドエフェクトを超能力だと勘違いしてるんだろう。俺もサイコロの目を操作したり、加古の炒飯の当たり外れを常に当てたりしてるし……」

 

「確実に白亜が原因だよね……」

 

 

 

ジト目で見る迅にハッハッハと笑う白亜。彼のサイドエフェクトは平行世界。平行世界に関することはほぼ何でも可能というチートでその中の一つに確率を見る能力がある。それによってサイコロの振り方でどの目が出るかとか2割の外れで激マズ炒飯が出る加古の炒飯から当たりだけを引いたりしているのだ。

 

因みに加古の炒飯の当たり外れの話が発覚したら被害者である堤や太刀川から俺にサイドエフェクトを与えてくれぇ!と全力で拝み倒されたのだが、白亜は無理と一蹴したのは余談である。

そして加古炒飯以上に肉食系ボーダー女子に目をつけられている悲劇に遭っている白亜に安息の時は来ないのも余談だ。

 

 

先日は本部長室を退出後に待ち構えていた木虎に連行される際に何故か綾辻が合流して来て二対一で喰われた。

白亜は模範生なので生身で逃げようとしたら彼女達は躊躇いなくトリガーを起動して捕獲に動いたのである。まあ綾辻が持つトリガーは緊急避難用のトリガーなのでトリオン体なだけで戦闘能力は皆無なのだが、生身で勝てる程甘くはない。

禁欲が溜まってたせいか個室に移動することなく、綾辻が通路でスカートに手を伸ばそうとした時点で白亜は降参した。貞操帯付けて禁欲してる反動なのか白亜の前だと発情暴走娘と化す綾辻に自重という文字は存在しない。通路で合体とかしたら絶対に社会的に殺されると判断した白亜は大人しく個室へ連行された。

因みに私用でのトリガー使用は厳罰ものなのだが、根付さんの余計なフォローのせいで白亜に迫る肉食系ボーダー女子隊員は例外扱いされている。マジで根付さんには余計なことをしやがってと恨みが強かったりする白亜である。

 

 

 

「ところで何のようだ迅、暗躍好きなお前だから用があったんだろう?」

 

「そうそう、以前頼んでた件について……」

 

「ああ済まない……これから用事があってな。失礼する」

 

 

 

突如立ち去ろうとする白亜の肩を迅は掴んで離さない。

 

 

 

「ちょっと待とうか……頼んだ手前、口出しすべきじゃないと思ってたけどメガネ君の件はやり過ぎだと思うんだ……」

 

「いやいや俺もあそこまで成長したのは想定外だから……」

 

 

 

白亜の抗議に迅は呆れる。頼んでた件とは迅が特例で入隊させた新人であるC級隊員、三雲 修を育てて欲しいということだ。

 

 

 

「彼はこれからの良い未来に関わるから、一番育成能力に優れた白亜に指導してもらおうと思って託したんだよ?……それなのにどうして3ヶ月で筋骨隆々の武人になってるのかなぁ……」

 

「それが彼の才能だからだよ」

 

 

 

劇的ビフォーアフターを見た迅は抗議したかった。あのひ弱そうだったメガネ君が、3ヶ月ぶりに出会ったら引き締まった筋肉とメガネではないサングラス。しかも雰囲気が明らかに武人的な威圧感まで兼ね揃えているのだから。

 

 

 

「取り敢えず人越拳って二つ名は何なの?」

「真地念源流空手っていう殺人拳。強くなる為なら何でもするっていうから、フィジカル鍛える為に殺人拳教えたらああなりました」

「何してんの!?」

 

 

 

白亜の言葉に迅は彼を揺さぶって抗議する。迅が久し振りに顔見ておこうと思ったらやって来たのは人越拳と恐れられる程の武人に変貌していたのである。どう考えても人一人殺してるかのような威圧感があるのに、自分に対しては敬語なのがバリバリの違和感に悲鳴を上げたかった。

 

そして個人ランク戦の訓練室上で件の白亜の弟子になった修が猛威を奮っていた。

 

「人越拳・ねじり貫手!」

 

個人ランク戦で相手のシールドごとスラスターを発動した貫手で相手のトリオン体を貫いてベイルアウトをさせる。

 

勝者:三雲 修

 

喜べ!原作で弱かったメガネ君はもういない!ボーダーで一番近付いたらヤバイ射手一位の称号を遠からず持つことになるだろう。

そして風貌は引き締まった筋肉とサングラスから威圧感バリバリである。コートのポケットに手を入れてこちらに歩いて来る姿すらハードボイルドで格好良い位だ。

 

何せレイガストを持っての貫手だけでマスターランクに到達した無手の達人である。というかマスターランクの攻撃手と徒手空拳で渡り合える射手とかおかしい。

 

嘘みたいだろ……アイツのポジション攻撃手じゃなくて射手なんだぜ……

 

 

きっと山籠りで大熊や大猪と生身によるタイマンで戦わせて仕留めた経験が大きいのだろう。既に面構えが違う。

ゲーム感覚でボーダーのランク戦やってた奴と殺人拳を文字通り身体で覚えこまされて何度も血反吐を吐きながら鍛え上げた三雲とでは実戦経験が違い過ぎる。

 

「師匠、ランク戦終了しました」

「どうやら問題ないようだな修」

 

ランク戦を終えた修が声をかけて来る。かつての冷や汗を流していた彼はもういない。どんな時もクールな人越拳である。

 

 

 




カメレオンを足音と気配だけで捕捉し、裏拳でスコーピオンをへし折り貫手で風間を串刺しにする修の図。

迅「あれ?おかしいな……風間さんがメガネ君に勝てる未来が見えない」



本編ワートリとの違い
・三雲は人越拳並みの実践経験を積む為に何度も死の淵を乗り越えてるので反応速度がとんでもなく上がっている。しかも技量はタイマンで風間さんを捩じ伏せられる位に強い。つまり空閑並みのエースアタッカーである。
・射手としてはトリオン量の少なさと経験の浅さはあるので中距離は苦手。しかし中距離の撃ち合いだとまず回避とレイガストで全弾弾けるのでタイマンだと射手は分が悪い。
・雨取が修を押し倒す未来が確定している←ココ重要

散弾銃を全て拳に纏わせたレイガストで弾き飛ばしながら突っ込んでくる三雲
三雲「貴様は仕留める」
諏訪さん「ふざけんな!」
多分こうなる。
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