Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したりする部分があります。
それも含めてよろしくお願いいたします。
イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」
イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス
」
上総の救出に向かった唯依であったが、そこには彼女の瑞鶴の周りを複数の戦車級が群がっていた。
この絶望的な状況に唯依は恐怖で足を竦んでしまう。そんな彼女に重傷の身で身動き一つ出来ない上総は、唯依に殺してくれと哀願する。
唯依はそれに叫びながら銃口を向け撃つ、しかし彼女を殺すことなどやはり出来ず、上総と共に戦車級に捕まり捕食されそうになる。
そこへHi-νガンダムとペーネロペーを操る新月託未と桐生宗陰の両名が駆けつけ、戦車級を蹴散らす。
更に京都駅に複数の要塞級が殺到するが、これすらも小型種の巣窟となった京都駅諸共要塞級を消滅させるのだった。
怪我をした上総の治療の為に彼女と唯依の二人をディーヴァに連れていくこととなる。上総は直ぐに医務室へ送り、唯依もまた戦術薬物の過剰摂取の為、容態を安んじた託未は彼女も医務室へ運ぶことになる。
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託未は唯依を抱きかかえて医務室へとたどり着き、メディカルハロたちに託した。
託未「こいつも頼む。戦術薬物の過剰摂取による疲労と体力消耗の可能性がある」
ハロたち「「「「「「了解!了解!」」」」」
託未は眠りにつく彼女を医療ベッドに寝かせて、その場から立ち去ろうとしたその時だった。
託未「...ん?」
彼の腕に捕まれてる感触が走る。彼は徐に振り向くと眠っているはずの唯依が、無意識で彼の腕を掴んでいた。
託未「....」
唯依「...いかない...で....」
彼女は譫言で呟いた、「行かないで」っと...。これは一体誰に言っているのか、彼は彼女の思考を感じそれが自分であると察した。
だが思考で理解できても、感情では理解はしないし不能である。何故二回程度逢っただけの男に彼女は譫言とは言え、それを口にするのか...。全く理解不可能だった。
託未「...理解できんな」
彼はそう切り捨てるように自分の腕にしがみ付く唯依の手を振り払い、彼はそのまま医務室から出ていった。彼が居なくなったことに寝ている彼女の瞼から一筋の雫が零れる...。
医務室から出た彼は暫く歩いていたが、ふと立ち止まって彼女の手を振り払った自分の腕を無表情で見つめる。
託未「....」
暫し見つめたがそれでも理解できず、やはり考えても無駄として――
託未「...くだらん」
っと切り捨て再び歩きだした。その時だ、艦内放送が鳴り響く。
宗陰『託未、直ぐにブリッジに来てくれ』
託未「...何かあったか」
彼は艦橋へと向かっていった。艦橋に入った彼はことの仔細を求める。
託未「何があった」
睦城「帝国が、京都を放棄しました」
睦城はそう口にしたのはヴェーダから報じられた情報であった。日本帝国はBETAの所為で京都が蹂躙されて為に、帝国政府は東京を新たな政府機能を移すというものらしい。
帝国軍と在日国連軍は京都放棄の決定に際して、東京への撤退を開始していた。それに合わせ皇帝や政威大将軍、五摂家に城内省を始めとする政府各部から「皇帝や政威大将軍、そして五摂家は日本になくてはならない。これを無くして帝国の再建は不可能である」と進言され、皇帝や政威大将軍、五摂家は直ぐに京都撤退に同意した。
更にその撤退の為に斯衛軍の第16大隊が撤退する全部隊の背後を守る為の殿部隊として最終防衛ラインとしてBETAを食い止めることとなったらしい。
それに対し侵攻するBETA群の数は、托未たちガンダムチームによって激減したとは言え、未だにその総数は約2万。
森羅「なんともうまぁ...こりゃあ確実に日本、詰んだな」
蒼真「世界地図から日本消えたりして...?」
託未「....ん?おい待て。米軍はどうした?」
睦城「米軍はもう日本に居ませんよ」
託未「なに?」
睦城の話の続きではこうだ。京都防衛の際、これ以上守りきることは不可能と察した米国――特にワシントンⅮ・Cの大統領府ではとんでもないことを日本に突きつけた。それは日本陥落という最悪のシナリオを回避すべく、アメリカは京都に向けて戦術核兵器を以てBETA群の駆逐を提案する。
しかしこれを日本帝國軍は核を使用したBETA殲滅を拒絶、腹を立てたアメリカ大統領は日本が命令不服従を行ったとして米軍の被害を抑える為、安保条約を破棄して在日米軍は早急に撤退してしまったのだった。
これに対して日本帝国軍は米国の自己中心的な行いに怒りを抱いた。実は米国は以前にカナダに墜ちたBETAの落着ユニットを迎撃する為、米国は核兵器の集中運用を行った。結果、確かにBETA殲滅は為された。だが代償としてカナダは人が住めるような場所ではなくなった。
そのような結果があるにもかかわらず、米国は日本帝国軍や避難民の犠牲を巻き添えにしてまでの焦土作戦を決行しようとしていたのだ。自国の人間を犠牲にして核を使用するなど容認できる国はいない、カナダの二の舞になるはずなのは必定である。
なのに米国はそれを行おうとした、それ故に日本帝国はこれを猛然と拒否したのだ。それがこの在日米軍の日本からの即日総員撤退を命じたのだ。
これを聞いた託未や宗陰、森羅と蒼真、そしてこれを説明している睦城ですら嫌悪感を抱く。
託未「...カスが」
宗陰「確かにな...だがこのままじゃ、どの道日本帝国は終わりだ」
森羅「んじゃどうするよ?」
蒼真「流石にぶっ続けでねぇ....」
託未「.....」
托未たちのガンダムには
テレストリアル・エンジンはモビルスーツの空中適正がSになり、空中適正がないモビルスーツでもそれがあれば飛行することが可能である。
ハイパーナノスキンは、ナノマシンによって高度な自己修復機能を持つ装甲素材である。生物の細胞が新陳代謝をすることで全体を維持するように、装甲も常にナノマシンによって加速度的に修復を受けている。
そしてアンリミテッド・メモリーは、全ての武装威力が通常の二倍となり、すべての武装で攻撃する時、エネルギーを消費しなくなるというとんでもないオプションパーツである。
だからこそ托未たちのガンダムは既存の機体スペックに加えて、このようなチートオプションパーツの恩恵によってBETAを殲滅していくことが可能なのだ。
だが彼らとて流石に連続でのBETA戦は骨が折れる。だがこのままじゃ日本帝国の壊滅は必至である、この状況に托未は口にする。
託未「....だが撤退中の帝国軍や国連軍もかなり疲弊している。ここでBETAの勢いを殺さないと...俺たちのせっかくの売り込みが、終わるぞ?」
託未の声のトーンが低いものではある、それでもその声には力と敵を必ず殺すという意思が籠っている。彼の纏う雰囲気に四人は真顔で沈黙する、暫しの間ブリッジ内部は静寂に包まれるが宗陰が託未に言う。
宗陰「了解だ。なら準備しよう」
託未「ああ、行くぞ。出撃だ」
三人「「「了解」」」
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その頃、帝都京都では殿を任せられた斯衛軍第16大隊が集結しBETAとの会敵の時を待っていた。その大隊の指揮官には五摂家の一つである斑鳩家、その若き当主である斑鳩崇継中佐が青い瑞鶴に搭乗している。
そんな彼の機体の隣には政威大将軍である煌武院悠陽の命令の下、斑鳩崇継に付いて従う赤い瑞鶴に搭乗する月詠真耶の姿もある。
真耶「閣下、部隊はいつでも戦闘を始める準備が出来ております」
崇継「そうか、御苦労」
真耶からの報告を聞いて崇継は網膜モニターに映る京都の街を眺め、憂う気持ちで愛すべき日本の首都を、古き良き都の最後の姿を見つめる。
崇継「これで....帝都とは今生となるか...」
真耶「ハ!...口惜しいですが...」
崇継の言葉を聞いて真耶は操縦桿を握る力が増してしまう。この戦いで日本の首都を失う形となってしまったことに、己が無念と悔しさが募るばかりである。
その時彼女の網膜モニターに撤退中の帝国軍戦車部隊が戦域からの離脱を確認する。
真耶「閣下、第96歩兵大隊の戦域離脱を確認....頃合いにございます、御下知をッ!!」
崇継「うむ、全隊に通達せよ。隊形・鶴翼複五陣!我らは下京北の光線級を駆逐後、大津へ撤退する」
真耶「ハ!ホーンド2より第16大隊各機に告ぐ。隊形・鶴翼複五陣にて突撃、しかる後に帝都より離脱する!」
衛士たち『『『了解』』』』
崇継と真耶の通信に彼らに従う全ての瑞鶴に乗る衛士たちが声を上げる。そして各機、兵装担架にマウントされている武器を取り出し構える。
そして崇継の号令が全隊に発せられる。
崇継「皆の者、これが最後の攻勢ぞ...殿を務める我が斯衛の戦い....この千年の都に刻みつけてゆけぃっ!!!」
衛士たち『『『了解ッ!!!うおおおおおおおおおおぉぉぉぉ――ッ!!!!!』』』』
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帝都撤退戦から数時間が経過した...既に第16斯衛大隊はこの一戦で既に36機の内、19機失いつつも現在琵琶湖に向けて撤退している。だがBETAは斯衛部隊を追跡するように進撃している。これでは追いつかれるのも時間の問題である。
真耶「(くっ!よもや追撃を仕掛けてくるとは....我らの命運、ここまで、か....)」
崇継が操る瑞鶴の後ろを付いている真耶は戦域データを見やり、内心苦虫を嚙み潰したように悔しく思う。彼らは先ほど光線級を見事殲滅したのだが、生き残った戦術機はもう残り少ない。
それに機体の活動限界も近い、推進剤の残りも後僅かになっている。
彼女は己の死を覚悟する――
真耶「(だがただでは死なんっ!)」
っがその時であった。突如空から眩い桃色の閃光が彼らを追跡するBETAの群れを次々に葬っていく。この状況に真耶や崇継、16大隊の衛士たちは驚愕してしまう。
真耶「これは!?」
崇継「....ッ」
すると上空から高速で飛来する物体が五つ、真耶たちの網膜モニターに映る。それを見た真耶は目を大きく開き動揺する。
真耶「あ...あれ、は.....」
【Hi-ν】【ΞG】【FAZZ】【クロスボーンX1フルクロス】【ペーネロペー】の姿が彼女のモニターに映っている、これは彼女だけでなく崇継や大隊衛士たちも確認している。
登場した彼らの姿を見て崇継は徐に口にした――
崇継「あの者たちが、白い...悪魔」
崇継らのことなど無視してガンダムたちはBETAに対して猛撃を敢行。フルクロスがピーコックスマッシャーとムラマサブラスターを同時発射してムラマサブラスターを格闘モードに変形させて要撃級を次々にぶった切って出鼻を挫き、FAZZがダブル・キャノン×2と頭部と腹部のハイ・メガ・キャノンで後続の群れまで消し炭にする。
ペーネロペーとΞGがメガ粒子砲×2とファンネルミサイルで追い込みながら、音速を超える高速機動でビームサーベルを振り回して切り刻む。
そしてHi-νガンダムがフィン・ファンネルを飛ばして四方八方から蜂の巣にして射殺し、ニュー・ハイパー・バズーカで突撃級と要塞級を片っ端から粉々にして、ハイパー・メガ・バズーカ・ランチャーで止めとばかりにぶっ放して大群のBETAを容赦なく滅ぼした。
圧倒的...圧倒的なまでの殲滅ショーを垣間見た真耶は操縦桿を強く握った。
真耶「....こんな....これをたった五機で...ッ!!」
以前に鎧衣から見た映像と同じ――いや、それ以上の戦いぶりを魅せられた真耶はガンダムの力に、無意識に羨望と畏怖...そして嫉妬を抱いてしまう。
他の大隊衛士たちはあまりの戦いぶりに動揺し、震えている。しかし崇継は―――
崇継「....」
彼の目は大きく開き、そして輝いていた....。
崇継「....す、素晴らしい...ッ!」
尋常じゃない戦闘力、戦術機では有り得ない機動、使用する武器が光学兵器、これ程のオーバースペックのとんでもない化け物...そしてそれらを容易く操ってるであろう謎の衛士たちに崇継は激しく驚嘆する。
崇継「これが!悪魔の力!!白い悪魔のッ!!」
崇継がそう叫ぶ中、Hi-νガンダムが残りのBETAをビームサーベルを二刀流で斬りまくっていく。要撃級、突撃級、戦車級、そして要塞級を種類関係なく諸共悉く斬殺していく。
崇継は尚もHi-νガンダムの姿に感激する中、真耶は彼とは真逆の反応でBETAを圧倒するHi-νガンダムを睨んでいた。
真耶「これだけの力がありながら....」
彼女のHi-νガンダムに対する眼つきは全てのBETAを駆逐されていくまで間、変わることはなかった。この後、侵攻していたBETAは託未たちのガンダムチームの圧倒的な戦闘能力で駆逐され、奴らの東進を止めることに成功した。
しかしこの熾烈な戦いによって1000年以上の歴史を積み上げてきた日本の古き良き都は滅んでしまい、その首都機能を京都から東京に移される事となった。
今回はここまで。感想などありましたら、どうぞ。お読みくださりありがとうございました。