Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE   作:武者ジバニャン

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この作品は台本形式で進行します。台本形式が嫌いな人はブラウザバックを推奨します。

それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。

それも含めてよろしくお願いいたします。


イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」

イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス



第二十七章 魔女からの使い

託未「っで?一体何の用でコソ泥みたく勝手に入り込んできた?帝国情報省外務二課長・鎧衣左近」

 

鎧衣「....」

 

表情は崩していないが汗を流している鎧衣に対して、託未は冷えた眼つきで向けている銃口を一切逸らさない。

処か鎧衣に向けているのは銃口だけ非ず、雰囲気だけで殺してしまうと錯覚させる殺気も放っており更に宗陰たち四人も銃口と殺気を鎧衣に向けている所為で更に彼の心身を圧迫させる。

 

託未「と言うか、今回の貴様の行動――殿下は知っているのか?いや知らんだろうな。殿下からしてみれば俺たちとの関係を悪くするような馬鹿げたことを自分からするなんて、まずしないだろう。

では何故貴様がここに居るのか?別の誰かからの使い――違うか?」

 

宗陰「別の誰か?」

 

睦城「それは...?」

 

鎧衣「....」

 

 

託未の推理に鎧衣の表情が険しくなり余裕が無くなってきたが、そのようなこと託未には知ったことではない。彼は話を続けながら鎧衣を見下す。

 

託未「お前がここに来たのは...国連の白陵基地にいる“第四計画の魔女”――香月夕呼の使いとして来たのだろう?違うか?」

 

鎧衣「....やれやれ、貴方のような感の鋭い方は苦手ですよ。新月殿」

 

鎧衣はお手上げ状態と肩を竦めて苦笑交じりで声を漏らしてしまう。彼はそこで自分が何故ここに来たのか白状するのだった。

 

 

鎧衣「ええ。貴方の言うとおり私が貴方方の下に来たのは、かのご婦人――香月博士の要望で貴方方とコンタクトを...」

 

託未「コンタクト...?弱みを握ろうと忍びこんだの間違いだろうが。現に...」

 

鎧衣「ん?」

 

ふと鎧衣の首にいつの間にか誰かの手が回りこまれ捕まれる。いきなりのことに鎧衣は驚きながら一体誰かかと隣りに視線を見やるとそこにはニコニコとしながら彼を見下す蒼真がそこにいたのだ。

 

蒼真「おじさ~ん、これ...なぁに~?」

 

鎧衣「っ!!?」

 

蒼真の掌には鎧衣がいつも諜報活動に必須にしている盗聴器が複数握られていた。驚きの余り言葉を無くす鎧衣、彼は情報省に身を置いてそれなりに場数を踏みベテランの域に立っているし、気配を消したり探るなんてことはお手の物だったりと自負していた。

なのでこんな緊張感高まる状況下でも感が研ぎ澄まされて近づかれれば直ぐに感づく筈なのに、今自分の首を捉えているこのニコニコと愛想ある笑顔を見せる蒼真に気付くことが出来なかったことは衝撃だった。

その蒼真は笑みを一切崩さず、掌に置かれた盗聴器を一気に握り潰してみせた。

 

蒼真「ダメだよぉ~。俺たちとお話に来たのならこんな物...いらないでしょ?

 

鎧衣「っ!!?」

 

蒼真の顔が一気に豹変した。先ほどの笑顔から氷のように冷たく覚めたみたく鎧衣を睨みつけて逃がさんと、彼の首に回している腕に力を込める。

その為鎧衣の顔が苦悶に変わり苦しみ歪めてしまう。だがそんな蒼真に気を取られて託未たち四人までもが既に傍まで近づいていたことに気づくのに遅かった。

 

託未「それで?その魔女の使い風情が、一体何用で来たんだ?」

 

鎧衣「....香月博士が、是非お会いしたいようなんですよ」

 

託未「そんなのは殿下から引き合わせの機会が設けられるだろうが」

 

鎧衣「それだけ、かのご婦人は貴方方に期待しているのですよ」

 

等と託未に対してそう口にして何とか平静を装うが、託未たちからしたら彼の感情が手に取るように分かる。

 

託未「知ったことか、そんなに俺たちと接触したいなら直接本人が来ればいいだろう」

 

鎧衣「博士はご多忙なんですよ」

 

託未「それこそ知るか」

 

そう上から目線で蔑むように冷酷に見下す託未。鎧衣からするとこの男とのやり取りは正直やりにくいと感じる、普段であれば鎧衣が会話のペースを握って相手を転がすように掌の上で弄ぶかの如く主導権を握るのだが託未たち五人に対してそのマウントを取ることが出来ない。

それどころか自分の首に腕を回して直ぐ真横から殺気を隠そうともせず、処かニコニコと鎧衣を見つめている蒼真の所為で何かをすることも出来ない。

 

蒼真「あのさぁ、せこいこと考えない方がいいよ?そういうの俺ら敏感だからさぁ~」

 

鎧衣「....」

 

睦城「それだけ、切迫詰まっているのでは?」

 

森羅「んあ?どういうこったよ?」

 

睦城は何かを知っているようでそれを口にし始めた。

 

睦城「現在進行中の第四計画ですが、机上空論だけが国連上層部や日本帝国で喧伝されているだけで正確な成果は未だに出てません」

 

宗陰「それでよく国連上層部は通したな?それに何故そこで帝国が関係している?」

 

睦城「榊首相、そして煌武院悠陽殿下がその第四計画を強く推しているんですよ」

 

森羅「はぁ?マジか」

 

睦城の話に森羅は面倒くさそうにして宗陰も厄介だなと毒づく。まさか自分たちの上司となる少女がまさか第四計画を援助していると知って面倒になりそうと思う4人。

 

睦城「まぁ榊首相は国連を誘致というのが本音でしょう。今の帝国は正直ガタガタだ、自力で立ち上がれる程の余力があるとは思えない」

 

睦城がそう口にした際、鎧衣の眉がピクっと動き聞き逃せないとばかりに口を挟む。

 

鎧衣「聞き捨てなりませんなぁ。日本は他国の力がないとこの先生き残れないと言う言い草」

 

睦城「は?事実でしょ?」

 

っと口を挟んできた鎧衣に睦城は真っ向からこれを一蹴、しかし鎧衣は負けじと睦城に食って掛かる。

 

鎧衣「この国はまだ這い上がれる力が残っていますよ。それを分からないとは少々節穴では?」

 

睦城「それは貴方の方では?この国が独力でどうにかなるのであれば、首都京都が落ちることもなければ佐渡島や横浜を取られることもないはずでしょうが」

 

鎧衣「....」

 

睦城「寝言を口にしようとするのはそちらの勝手ですが、もう少し現実という物を見るべきでは?それとも馬鹿なんですか?」

 

鎧衣「ハハハ、これは手厳しいですなぁ~」

 

笑ってはいるが託未たちからするとどうでもいい。これ以上は時間の無駄と断じ、託未は鎧衣に対してこう述べた。

 

託未「無駄話そこまでにしろ。いい加減ここから出ていけ」

 

鎧衣「新月さん、どうかこちらの要望を考慮してくれませんか?」

 

託未「貴様という使いを寄こしてる時点で信用できないのは確定だ」

 

確かに香月夕呼という人間は自分の目的の為ならば手段を選ばないぐらい腹黒い。その様から多方面から魔女と揶揄されるぐらい周りから警戒されている、今回のイレギュラーな存在であり世界が喉から手が出るぐらい欲しい存在「ガンダム」を所有している託未たちをどう取り込もうかと企んでいる。

その為に今回鎧衣がこうして足を運んできたのだ。

 

鎧衣「博士とて欲で貴方方と接触したいわけではないのですよ」

 

託未「お前みたいな不審者に言われても信じられるか」

 

鎧衣「ハハハ、いや~これは手厳しい」

 

笑って誤魔化す鎧衣に五人は尚も冷たく見下すが、それを何とか受け流す。しかしこのままでは翌日本当に日本海に自身の亡骸が浮いているかもしれないと内心焦る。

しかしこのまま仕事をせず逃げ出すことはどうしても避けたいが、どうすれば彼らが引き受けてくれるか苦悩する。

だが状況が突然一変する。

 

それは鎧衣に対して託未が....

 

 

託未「.....いいだろう」

 

鎧衣「ん?」

 

宗陰「託未?」

 

睦城・蒼真・森羅「「「え?」」」

 

託未「香月夕呼――会ってやろう」

 

託未のいきなり手のひら返す発言に宗陰たちは眼を疑い問い詰める、先ほどまで拒否していた姿勢からの発言にはどうしても納得出来なかった。

 

宗陰「託未どういうつもりだ」

 

睦城「そうですよ、いきなりどうしてですか」

 

託未「まぁ聞け。その香月の腹の内を知るいい機会だ」

 

宗陰「しかし危険じゃないか?」

 

託未「情報を奪ってくる危険性はあるだろうが、それを実際に成し遂げる確率ないだろう。何せあの女の強みは例の“第三計画の産物”を使ってのことだろうしな」

 

蒼真「俺らにリーディングなんて効かない」

 

森羅「だな」

 

睦城「確かにそうですね。それに第四計画の立案者には自分も少し興味がありますし」

 

託未「なら決まりだな...おい鎧衣」

 

託未は四人から向き直って鎧衣に威圧感を放ちながら声をかける。

 

鎧衣「なんですかな?」

 

託未「要望に答えよう、博士にそう伝えておけ」

 

鎧衣「ありがとうございます」

 

託未「だがその前に殿下にはこのことを報告させてもらう。勝手に国連の人間と接触するわけにはいかないからな、それと貴様の不法侵入についてもな」

 

っとギロリと射殺すように鎧衣を睨み付けながら吐き捨てる託未に、鎧衣は冷や汗を流しながも安堵する。

 

託未「じゃあ出口を開けるからさっさと消えろ」

 

託未がそう口にしながら睦城に眼を向ける、託未から視線に気づいた彼は直ぐに端末機を操作して出口を用意させた。

鎧衣は「やれやれ」と口にしながらも出口に向かいながら最後に口にする。

 

鎧衣「それでは博士には私からお伝えします」

 

託未「ああ。来る際は事前にしてくれ」

 

鎧衣「分かりました、では....」

 

彼はそのままディーヴァから去っていく。それを見送った彼らはそれぞれの思うことを口にする。

 

睦城「全く情報省の人間というのはああいうのばかりですかね」

 

森羅「少なくともあのおっさんが胡散臭いのは確かだな」

 

蒼真「まぁ次不法侵入したら、それがあのおじさんの最後でいいんでない?」

 

宗陰「ああいうのが他にも居たりしてな」

 

託未「そんなのは勘弁してほしいな」

 

 

その後、託未は悠陽に今回のことを報告する。すると彼女は端末機越しに申し訳ない気持ちで鎧衣の非礼を詫びてきたが、託未は「気にしていないどうかご安心を」と彼女を安心させる。

次いで鎧衣から香月夕呼が託未たちと接触したがっているという話を聞かせ、更に自分たちも当の本人と会ってみようと言う旨も伝える。

ならばそれを止める理由はないと悠陽は了承する。その頃、鎧衣はとある一室で受話器を手に取り電話をかける。

 

 

 

鎧衣「私です、香月博士」

 

『なぁに?一体何のようなの?忙しいのだけど』

 

電話の相手は国連軍に所属し、オルタネイティブ第四計画の責任者である香月夕呼であった。彼女は現在自分の研究室で電話をしている。

 

夕呼「くだらない話なら切るわよ」

 

鎧衣『ではまずイースター島の話...』

 

夕呼「...切るわ」

 

鎧衣『向こうが会ってくれるようですよ博士』

 

夕呼「っ!?本当なの!?それは!!!」

 

彼女は勢い良く椅子から立ち上がり声を荒げる中、鎧衣は冷静に答える。

 

鎧衣『ええ、ただ向こうもご多忙なようなので用があるなら博士ご自身がお越しになることが必要です』

 

夕呼「へぇ~、私に足を運べと....随分と上から言うじゃない。誰なの?そんな偉そうに言っていたのは」

 

彼女の問いに鎧衣は静かに口にした。

 

鎧衣『新月託未....それが白い悪魔たちのリーダーの名前です』

 

夕呼「新月、託未」

 

そう徐に口にする夕呼はどういうわけか、鎧衣に尋ねた。

 

夕呼「どういう人間なの?その新月託未って奴は」

 

鎧衣『そうですね。非常に攻撃的な人物と見受けられましたよ...それと』

 

夕呼「なに?」

 

鎧衣『相手を近づかせないような雰囲気が何処と無く、博士に似ていましたよ』

 

夕呼「へぇ...」

 

鎧衣の話を聞いて夕呼の口がニヤリとしながら興味深く聞いていた。白い悪魔たちを率いる男ーー新月託未、その名を聞き鎧衣からそんな聞かされれば会ってみたいと言う意欲が沸き上がる。

ならばこれは自身の足で赴く価値は在るかもと夕呼は....

 

夕呼「分かったわ。なら鎧衣、殿下に取り次いで欲しいのだけど...」

 

鎧衣『そう言うと思いまして、既に先ほど殿下にそのご連絡しましたよ』

 

夕呼「仕事が早いじゃない」

 

鎧衣『いやいや、お美しい香月博士のご期待にお答えしたまでですよ、ハハハ』

 

夕呼「あんたのくだらない冗談はもういいわ。じゃあ向こうとの顔合わせの日取りが決まり次第連絡しなさい」

 

受話器の向こうで飄々と笑う鎧衣に素っ気なく冷たい態度で切り捨て、彼女は受話器を閉じた。通話を終わらせた夕呼の顔には不敵な笑みが浮かべられていた。

 

夕呼「新月、託未...ねぇ。フフ、興味が湧いてきたわ」

 

 

 

 

そしてそれから一週間が経ち、悠陽の計らいで夕呼は彼らが居る斯衛軍の基地に赴くことになった。その場には夕呼の他には彼らと引き合わせる悠陽とその従者である真耶までもが居る。

夕呼は自身の目の前に聳える託未たちが居る強襲揚陸艦ディーヴァを眺めて言葉を無くしている所である。

そんな夕呼に悠陽は微笑みながらに声を掛ける。

 

悠陽「博士、これより戦艦の中に入ります。準備は良いですか?」

 

夕呼「え?えぇ、大丈夫です」

 

悠陽「分かりました」

 

すると彼女は懐から携帯端末機を取り出して見せる。手慣れた手付きで操作して通話を開始する。

 

託未『はい、新月です』

 

悠陽「わたくしです」

 

託未『お待ちしておりました。只今ハッチを開けます』

 

ディーヴァの出入口のハッチが開き、悠陽と真耶はそのまま躊躇いなく向かう。夕呼も二人に付いて行く形で歩き出す。

ディーヴァの艦内に入った彼女らを待っていたのはペットロボットであり、託未たちをサポートもしているハロたちだ。

 

夕呼「これは....」

 

悠陽「託未さまたちのサポートロボットであるハロです。可愛らしいでしょ?」

 

夕呼「...」

 

夕呼はハロたちを見てるとそこへ託未たちがやってきた。

 

悠陽「託未さま」

 

託未「ようこそ殿下。そして...」

 

悠陽を歓迎しながら託未は視線を夕呼に向ける。

 

 

夕呼「....」

 

託未はそのまま彼女の傍まで近寄り....

 

託未「初めまして、香月博士。新月託未です」

 

っと託未は彼女に握手を求め手を差しだした。それを彼女は自身の手を差し出して彼の手を握るり...

 

 

夕呼「初めまして、新月託未さん。香月夕呼です」

 

託未「よろしく」

 

 

とうとう出会った魔女と悪魔...これがこの先のBETA大戦においてどう動くかは分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまで。
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