Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE   作:武者ジバニャン

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この作品は台本形式で進行します。台本形式が嫌いな人はブラウザバックを推奨します。

それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。



イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」

イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」


第三十六章 出会う二人

咲代子「貴方が、先ほど撃震に乗っていた衛士ですね?」

 

宗陰「ん?」

 

声をかけられた宗陰は振り向いた。その声の主の顔を見て彼は…………

 

 

宗陰「っ!?」

 

咲代子「はじめまして。先ほど貴方の演習相手を務めました、帝国本土防衛軍帝都防衛第1師団・第1戦術機甲連隊所属、駒木咲代子中尉です」

 

宗陰「…………っ」

 

咲代子「あのう…」

 

咲代子の顔を見て驚嘆したような顔を見せる。

宗陰、いつもクールな彼とは思えない位の反応である。

咲代子は彼の反応に戸惑い、一体どうしたのかと困惑するばかりである。

一方の宗陰は、頭の中でフラッシュバックを起こし、彼の“ある記憶”が一瞬蘇った。

 

 

貴方はまだ子供よっ!なのにどうして貴方が戦場で人を殺さなくちゃいけないのっ!?

 

 

宗陰「!!」

 

 

今日から貴方は、私と一緒に住むのよ。もうあんな所には居なくていいの。ずっと私が傍に居るわ。だからお願い此処に居て....ねっ?

 

 

宗陰「...」

 

 

宗陰凄いわ!貴方は賢い子ね。良く出来ました♪

 

 

宗陰「......」

 

 

シュウ..イン...大丈夫...大丈夫よ....私は...あな..たに..会えて....しあわせ.....だった...

 

 

宗陰にとって思い出すのに悲しい記憶、悲劇の残滓、それを出すと彼に異変が…

 

宗陰「ぐっ!!」

 

咲代子「ど、どうしましたか?!」

 

宗陰は手にしたミネラルウォーターを落として、両手で頭を抱え苦しみだした。

咲代子は突然のことに驚きながらも、彼の傍まで一気に近寄る。

しかし宗陰は頭痛により咲代子に返事が出来ない。そしてすぐに彼は倒れてしまう。

 

咲代子「っ!?しっかり!!!」

 

宗陰「ぅっ…」

 

咲代子「待ってください!今人を………っ!」

 

咲代子が人を呼ぼうと行こうした時、彼女の手が掴まれた。

振り向くと彼女の手を弱々しくも息をきらしながら、掴んで離さない宗陰の手があった。

 

宗陰「はぁ……はぁ…………ま、待ってくれ」

 

咲代子「でもそんな状態!医務室に!」

 

宗陰「し…しばらくすれば…治まる……だ、だから……い、行かないで…くれ」

 

咲代子「あ……」

 

その時、咲代子は宗陰の眼と合う。とても弱々しく今にも壊れそうな程に見えた。

 

咲代子「(なんて悲しい眼…)」

 

彼女は意を決したのか、彼をそのまま自販機前に設置されている長椅子まで肩を貸して連れていく。

そして彼を長椅子に横に休ませて、その彼の頭を自分の膝の上に乗せて休ませたのだった。

互いに強化装備のままという状況の中、しばらく時間が経過した。

その間、咲代子はいつの間にか寝てしまった宗陰の顔を覗き見る。

 

咲代子「さっきに比べて、安らいでいる。良かった」

 

先ほどの苦しみに満ちていた宗陰であったが、彼女の介抱のお陰か、その寝顔は安らいで落ち着きを取り戻していた。

だがふと咲代子はこの状況に何か不味いのではと気づく。

 

咲代子「この状況、不味いような…」

 

二人ともまだ強化装備のままで、端から見れば親密なのではと誤解されやすいものだった。

しかも咲代子自身、ここまで男性とこんなにも触れ合う位のことなど全く無かったし、自分からもそんなことをしようという性格でもなかった。

だが何故か、今自分の膝枕で落ち着き眠りについている彼に不快な気持ちや嫌な感情も抱くことはなかった。

それ以上に………

 

咲代子「何故か、ほっとけない……この人こと」

 

咲代子はこの男には何か重いモノを背負っているんだと、先ほどの彼の瞳を思い出してそう感じた。

きっと彼も大切な人を失ったんだと思った、自分もBETA によって大切な故郷や家族、仲間など奪われた。

だからか、彼の漂う雰囲気が自分と似ている。

それが余計に彼が気になってしまう。彼女がそこまで思いながら眠る宗陰を見つめていると、彼が目を覚ました。

 

宗陰「…うぅっ」

 

咲代子「気がつきました?」

 

宗陰「…………あぁ、すまない。今起きる」

 

彼は自分が今咲代子に膝枕されてもらっていると理解し、身体を起こそうとする。

だがそれを彼女がソッと手で宗陰の額を覆って、起きるのを止める。

 

咲代子「まだ休んでください」

 

宗陰「いやだが……」

 

流石にそれは不味いと口にする宗陰。此処に人が来たらあらぬ誤解されかねない、だからこれ以上はダメだと言う彼ではあるが、それを咲代子は「別に気にしない」っと口にしながら…

 

咲代子「それに、私は不思議と嫌ではないので…」

 

宗陰「その……すまない」

 

咲代子「ふふ、またすまないって……こういう時は、ありがとう、ですよ?」

 

宗陰「あ、すま……いや、ありがとう」

 

咲代子「どういたしまして」

 

顔をそっぽ向いて眼を合わせないが、気恥ずかしそうに礼の言葉を伝える宗陰。

そんな彼が何処か可愛いっと思って咲代子は笑みを溢すのだった。 

そこから彼女は……

 

咲代子「先ほど、私の顔を見て何か驚いたような感じでしたけど………」

 

宗陰「…………昔、俺を救ってくれた女性に似てた」

 

咲代子「どんな人だったんですか?」

 

宗陰「………優しくて、いつも微笑んで見守ってくれて、俺が苦しい時は………」

 

咲代子「?、どうしました?」

 

宗陰「………こうやって、膝枕してくれた」

 

そう語る彼の顔は過去を思い出して、懐かしそうにそして悲しそうに儚げだった。

やはり大切な人を失ったのだなと彼女は内心彼に同情してしまう。

 

咲代子「そう、ですか…」

 

敢えてその人がどうなったかは聞かない、聞いてはいけないと思ったからだ。

聞かない代わりに彼の頭を優しく撫でる。

 

宗陰「………何故撫でる」

 

咲代子「どうしてか、したくなっちゃいました…ダメ、ですか?」

 

尋ねながら不安そうに眉をひそめる咲代子。自分が知る女性と似ている顔でそんな表情をされては、ダメなど強く言えずそっぽ向きながら答える。

 

宗陰「ダメとは、言ってない」

 

咲代子「良かった…」

 

何とも不思議な状況が続くが、しばらくしてからいい加減彼女の膝枕から離れる。

それを若干寂しいと感じる咲代子に、宗陰は…

 

宗陰「名乗ってなくてすまない。俺の名は桐生宗陰だ、その…色々すまない」

 

咲代子「もう、またすまないって言ってますよ」

 

宗陰「あ、ああ。すま……」

 

咲代子「ふふふ」

 

宗陰「俺はもう行く。世話になった、ありがとう…駒木中尉」

 

宗陰は彼女に手を差し出して握手を求める。

そしてその手を彼女はすぐに握りしめた。

 

咲代子「こちらこそ……あの」

 

宗陰「ん?」

 

咲代子「また、いつか会ってくれますか?」

 

宗陰「………機会があれば、その時に」

 

咲代子「はい、それじゃ」

 

宗陰「ああ」

 

そうして彼女は後ろ髪を引かれるような、そんな何とも言えない気持ちを抱きながらもその場を後にする。

宗陰はただ黙って彼女の去り行く姿を見届けるだけであった。

その後自分も託未の元へと戻ることに。

 

宗陰「託未、今戻った」

 

託未「ん?やけに遅かったな?」

 

宗陰「いや、その…なんでもない」

 

託未「そうか。ああ、そうだ…宗陰、お前先に戻ってくれていいぞ」

 

宗陰「何かあったのか?」

 

何事かと問いかけるとすぐにその理由を教えてくれた。

 

託未「これから篁中佐のお宅に招かれることになった」

 

どうやら以前の彼の娘…唯依を助けたお礼をしたいのだろう。

このタイミングを狙っていたようで、巌谷中佐と共に篁家の屋敷に行くこととなった。

宗陰が駒木咲代子と戯れている最中、そんなやり取りがあったのだ。

 

宗陰「そうか。俺は行かないから丁度いいな」

 

託未「ああ。じゃあそういうことだ、撃震をディーヴァまでトレーラーで持って帰ってくれ」

 

宗陰「ああ。分かった」

 

 

________________________________________________________

 

 

駒木中尉はバスに乗り、先ほどのことを思い出していた。

 

咲代子「桐生…宗陰、か」

 

彼…宗陰のことである。徐に彼の頭を撫でた手を見つめて彼女は微笑みながら……

 

咲代子「どうしちゃったのかしら、私…」

 

彼女の心に不思議ではあるが、それでも不快なんてないとても心地よい気持ちが一杯であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまで。いい加減そろそろ横浜ハイブ攻略に行くべきですよね、少々引っ張りすぎ感があって申し訳ないです。
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