Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE   作:武者ジバニャン

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この作品は台本形式で進行します。台本形式が嫌いな人はブラウザバックを推奨します。

それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。



イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」

イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」


第三十八章 彼女との言葉

唯依「....」

 

篁唯依は困惑している、自分が母が託未に対して思わぬ提案をしたからである。

 

 

 

 

 

 

栴納「新月さん、今日はお泊まりになってはいかがでしょうか?」

 

託未「は?」

 

唯依「え?!」

 

母・栴納が思わぬ一言に唯依は驚き、託未は鳩が豆鉄砲を食ったように言葉が見つからなかった。

しかし栴納はそのまま話を続ける。

 

栴納「もう夜になりますし、お客様をそのままお帰しというのは篁の者として恥ずべきこと。どうか」

 

託未「....いや、しかし」

 

託未としては別にこのまま帰っても何ら問題はなかった。男一人の帰り道など何も起きるわけでもない、仮に自分に対して何かしらの危害が来たとしても、それら一蹴できる実力を持ち合わせている。

なのでその宿泊の誘いを受けるに気が引ける、しかし裕唯が妻栴納に続くように託未に言う。

 

裕唯「新月くん、こちらとしても客人である君を最後まで持て成しをさせてくれ」

 

託未「...」

 

巌谷「裕唯と栴納さんがこうも言っているんだ、甘んじるのも悪くないぞ?新月くん」

 

裕唯と巌谷からも言われてはこれ以上自分が意固地になっては、彼らの心象を悪くしてしまうと考える。

ではこれを素直に受け入れようと託未は甘んじることにした。

 

託未「...わかりました。ではお言葉に甘えさせていただきます」

 

託未はこれを受け入れ、篁家に泊まることとなったのだ。

 

 

 

 

 

唯依「…」

 

そして困惑したままの彼女は今、客である託未を宿泊させる部屋へと案内中である。

何故彼女なのか?使用人たちに任せればいいのでは?と思われるが、これは栴納から唯依に対して…

 

栴納「少しでも、あのお方に意識して貰えるよう、貴女が行ったほうがいいのです」

 

っと、母からのお節介である。唯依としては嬉しくもあり、困ることでもある。

託未とこうして二人で居るなど、ディーヴァの中でもそんなになかった。

だが…

 

唯依「(でも、やっぱり…託未さんと居ると、嬉しい…)」

 

嬉しそうに眼を細め、頬を赤くして自分の指と指を絡めながら彼を先導して歩く唯依。

そして二人は託未が泊まる部屋の襖の前へと立ち止まる。

 

唯依「こちらがお部屋です」

 

託未「ああ」

 

唯依は話ながら襖を開ける。

 

唯依「何かご入り用がありましたら、遠慮なく言って………っ!?」

 

彼女は襖を開けた部屋の中を見た途端、突然襖を勢い強く閉めてしまう。

いきなりのことに託未は訝しむが、唯依からしたら「どういうことか!」と焦り、動揺してしまうモノを見てしまったのだ。

 

 

 

何故ならば…

 

 

 

唯依「(どういうことだ!!な、な、何で託未さんが使う部屋に布団が二人分用意されているんだ!!

しかもあれは私がいつも使っている布団じゃないか!!!

い、一体どういうこと…………ハッ!!)」

 

その時、唯依にニュータイプが先読みをする際に起きる「ピキーン」という閃きの音が響く。(※決して彼女がニュータイプに覚醒した訳ではない、ただのネタのようなモノである)

それは先ほど、託未を宿泊部屋に案内する前のこと、何やら母が使用人の女性たちを呼んで頼みごとをしていた。

その際、使用人たちは唯依と託未を交互に見てはニヤニヤしていた。

別れ際に唯依の幼き頃より面倒を見ていた婆やが「とうとうお嬢様にめでたき春が………婆やは、嬉しゅうございますっ!」っと、一人感涙していた。

巌谷も託未の肩にポンっと手を乗せ、にこりとサムズアップしてそのまま篁家の屋敷を後にし、自分の家族が待つ家に帰宅していった。

 

託未「おい、どうした」

 

後ろにいる託未は何事かと尋ねるが、彼女としてはおいそれと素直に言えるわけにはいかない。

 

唯依「え、えっと!!そ、その!!何でもないです!!」

 

託未「何でもないのなら、なぜ閉めた」

 

本人としてはそれは普通の問いである。だが彼女はこの襖の向こうの光景を見せるにはいかなかった。

何とかしなければと思案するが、だが痺れを切らした託未が彼女を退かして襖を開ける。

 

託未「…どけ」

 

唯依「あ!!」

 

託未「…………………………………………………………あ?」

 

彼はようやく理解した。目の前には布団が二人分連なっており、そして今居る人数も男女二人、これを一体何を指すのかなど凡庸なオールドタイプでも分かる。

そうつまりは共に寝ろということである。

何とも言えない空気が漂う、唯依はとりあえず頭を下げて詫びを入れる。

 

唯依「ご、ごめんなさい!母が要らぬことを!」

 

託未「………はぁ、別に怒ってはいない」

 

唯依「で、でも……」

 

託未「俺がお前に何もしなければいいだけのことだ。それに…….」

 

彼はそのまま布団の距離は離しておく、こうすれば間違いなど起きることはないということであろう。

彼の行動は女性である唯依に対しての配慮と言える、いきなりまさかの同室で寝ろなどと誰が予想できようか。

だがとうの彼女は…………

 

唯依「………あ」

 

託未「こうすれば、別に問題はないだろ」

 

唯依「は、はい………」

 

託未の配慮に喜ぶことなく残念がった顔を浮かべてしまう唯依。

その暗くなってしまうほどの彼女を見て、ため息を吐く託未。

 

託未「はぁ………ん?」

 

唯依「託未さん…?」

 

彼は屋敷の中庭に気になるモノを見つけ、縁側まで歩く。

託未が気になって彼女もすぐに後を追うように、彼の傍らまで近寄る。

 

唯依「どうしたんですか?託未さん」

 

託未「あの花は?」

 

唯依「花?……あ」

 

託未が指差す先にあったのは、頂点に5~7個の花が放射状に斜め上へ向かって咲き、炎を連想させる程に赤々と彩っていた。

咲いていたのは彼岸花であった。

 

唯依「彼岸花ですね」

 

託未「彼岸花?」

 

唯依「はい、この季節に咲く花です。花言葉があるんですよ?」

 

彼岸花を見て託未は一切眼を逸らすことなく、ジッと見つめながら彼女の言う花言葉がどんなのか聞いた。

 

託未「どんなのだ?」

 

唯依「彼岸花の花言葉は……「あきらめ」 と「悲しい思い出」です」

 

託未「あきらめと、悲しい思い出……」

 

そう口にしながら彼は何かを思い耽る、しかしそれはエターナとの記憶ではなかった。

 

 

 

 

 

タクミ…なんてどうかしら?あ、今夜は新月ね、ならシンゲツ•タクミっていいわね

 

 

託未「……」

 

 

 

タクミにはもっと人間らしく生きてほしい。私の勝手なワガママだけど、でも貴方にはそう生きてほしい

 

 

託未「……」

 

 

タクミ、許して………貴方にはこれ以上、人殺しになってほしくないのっ!!だから、お願い………死んで

 

 

彼の記憶の断片…それは蒸し返すには重く、辛いものであった。

しかし彼は無表情であった、まるで精巧に出来たような感情がない人形みたく見える託未に唯依が声をかける。

 

唯依「託未さん……?」

 

託未「………」

 

唯依「託未さん……(まるで人形みたく、感情が………あ、そう言えば前に恭子さまが…)」

 

ふと彼女は前に恭子が、託未に助けられた時のことを教えてくれた際に在ることを言っていたことを思い出す。

 

BETAを狩り尽くす時の彼、感情がなかった………まるで自分を…ガンダムを動かす為に存在するパーツの一部みたいに……

 

そう語ってくれた時の恭子の顔は、彼を思って悲しげだった。

 

唯依「託未さん…」

 

託未「……ん?」

 

彼女は思わず彼の手を握る。託未は自分の手に温もりを感じとり、自分の傍らにいる唯依に眼を向ける。

その彼女は頬を赤くして微笑みながらに…

 

唯依「昔、こうして母様や父様が私によく手を握ってくれたんです」

 

託未「そうか………髪」

 

唯依「え?」

 

託未「その髪、良いな」

 

唯依「っ!…………はい!///」

 

託未に自分が伸ばした髪型を褒めてくれたことに、彼女は嬉しくなり涙眼になってしまう。

彼女は恐る恐る託未の傍らに寄り添い、託未はそれに一切何も言わずに彼岸花を見つめている。

彼は無表情で、唯依は頬を赤く微笑み、彼の手を握ったまま。

その時、彼の手が彼女の手を握り返す。唯依は思わず彼の顔を凝視するが託未は何も言わない。

唯依は無感情で自分に視線を向かない託未に、笑みを浮かべながら彼の肩に頭を乗せてみると、それにも託未は拒絶しなかった。

その彼が………

 

託未「親父さんから、少なからず聞いてはいると思うが、来年に横浜攻略に向けて帝国が軍備を拡張しているのは知っているだろ」

 

唯依「はい。託未さんも参加されるのですか?」

 

託未「ああ。俺たちがハイブ攻略すれば、将軍殿下のお眼鏡に敵う。

そうなれば晴れて殿下直属の軍人だ」

 

唯依「託未さん……」

 

唯依は眼を伏せ、悲しげになった。この男の頭の中では戦いのことばかり考えている。

更に自分たちを使って新たな利に繋げて生きていく強かさの姿勢にも、そんな風に自分を目的の為ならば道具としてしまうんだとも思い、彼を見つめる。

 

託未「お前も出るのか?」

 

唯依「はい」

 

託未「そうか。命は大事に考えておけよ」

 

唯依「はい」

 

彼女は託未の言葉を聴きながらも、今は彼の身体の感触をただこうして実感していたいこのまま時間が過ぎればと、彼女はそう願う。

 

その翌日………

 

託未「今回、ありがとうございました」

 

裕唯「また来てくれ、歓迎するよ」

 

栴納「お待ちしております」

 

託未「はい」

 

唯依「……」

 

唯依は彼を見つめながら、昨夜のことを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

唯依「あの!」

 

託未「…なんだ」

 

唯依「あの、よろしければ布団を連なってもいいですか?」

 

託未「……どうした、急に」

 

唯依の思わぬ言葉に理解できなかった。二人は恋人ではないし、そんなところまで発展するぐらい親密になったわけでもない。

だが彼女の片思いであるの明白であるが、それでも唯依は女である、少しでもいいから彼に意識してもらいたいのだ。

 

唯依「だめ、ですか…?」

 

不安そうに上目遣いで問いかける唯依。ここで拒絶すれば面倒だと思い、後ろ髪を搔きながら答える。

 

託未「……いいぞ」

 

唯依「あ、ありがとうございます!」

 

離した二人の布団は元の位置に戻り、連なって共に寝ることとなった。

その寝静まった部屋の中、唯依が………

 

唯依「た、託未さん」

 

託未「どうした、まだ寝れないのか」

 

唯依「手を握ってもいいですか?」

 

託未「……好きにしろ」

 

唯依「はい!」

 

託未「……」

 

二人は手を繋いだまま途中起きることなく寝て、そして朝を迎えたのだった。

 

 

 

 

 

 

託未「では」

 

彼は裕唯の計らいで用意してもらった送りの車に乗ろうとする、その彼を見つめる唯依に母•栴納が…

 

栴納「なにか言わなくていいの?唯依」

 

唯依「母様………はい!」

 

彼女は託未の元へと駆けていく。

 

唯依「託未さん!」

 

託未「なんだ?唯依」

 

唯依「……あの!もし!また来てください!私、待ってますから!」

 

彼女なりに必死に考えて伝えているようだ、その彼女に託は淡々としている。

 

託未「ああ」

 

唯依「あ、あと!彼岸花にはもう一つの花言葉があるんです」

 

託未「どんな」

 

唯依の手にいつの間にか力が籠ってしまうが、それでも勇気を振り絞って口にする。

 

唯依「想うはあなた一人」

 

託未「………そうか、ありがとう。なら…」

 

託未は彼女の手を取り、自分の小指と彼女の小指を絡めた。

突然のことに唯依は顔を赤くして動揺し、心臓の鼓動が激しく羽上がる。

 

託未「指切りだ」

 

唯依「え?」

 

託未「必ず互いに生き残るっていう約束を込めてのだ」

 

唯依「託未さん…」

 

託未「じゃあな」

 

そして彼を乗せた車は走り去っていく。彼女はそのまま彼が乗った車が遠くなるまで見つめていた…彼と指切りを交わした小指を大切そうにしながら……。

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、いずれ彼女は横浜で知る、新月託未が悪魔足らしめる所業を………

 

 

 

 

 

 

※ここから横浜まで日数がまだまだありますので、このまま引っ張り続けるのは作者的にも大変なので、省略させていただきます。

 

 

 

それからというもの、ディーヴァに戻った託未は新型OSと新型強化装備、専用ヘルメットの量産体制に入った。

量産作業はディーヴァ内部に設けたラボにて、ハロたちによって量産が行われた。

新型OS等はまず帝国軍、ならびに斯衛軍に提供され、新たなOSに最初帝国軍と斯衛軍は戸惑い、新型強化装備と専用ヘルメットの機能にも最初慣れずだったがそこは同じ帝国衛士たち、見事使い慣れが見られてきた。

新人衛士たちも新OSによってシミュレータによって平均生存時間がかなり延びた。

 

更に託未は夕呼たち国連にも恩を売る為に、これら三点を提供する。

ラダビノッド司令はこれに感謝の意を託未たちに伝えた。

極東国連軍もこの新OS、新型強化装備等に中々に苦戦していた。

その中で、神宮寺まりもは一度新型OSを体験しているので見事に使いこなす。

 

一方、託未たちはイノベイドのレニューたちを乗せたガーティ•ルー級改造艦クーロンヌと日本海にて合流する。

 

レニュー「ようやく出来上がりました、こちらを………」

 

託未「これがか」

 

宗陰「ずいぶんコンパクトになったな」

 

彼らの目の前に置かれているのは、先端部が尖った円環状の物体。

これが横浜ハイブ攻略の為に用意された新型のフォトンリング•レイである。

 

蒼真「ようやく出来たんだ」

 

森羅「これちゃんと動くのかぁ?

 

睦城「彼らイノベイドが下手な仕事はしませんよ」

 

等話す中、イノベイドたちから報告があった。

 

 

レニュー「何やらアメリカが不穏な動きが見られます」

 

託未「不穏?」

 

ミリング「えぇ。第三世代機の戦術機を開発、更にそれを運用する特殊部隊を創設している模様ですわ~」

 

シルヴィ「しかもその新型戦術機、ステルスを搭載している模様です」

 

彼女らの話に託未たちは聞いててアホらしいと思った。

BETAとの大戦時の中、BETA相手に全く意味がないステルス搭載型を開発するなど愚の極みと呆れる。

 

アネット「でもでもぉー!どうやらステルスって言ってもぉ、光学迷彩とかの類いじゃなくてぇー、アクティブジャマーっぽいですよー」

 

ヴァイス「恐らく戦術機のセンサーを眩ますためのモノ」

 

レニュー「しかしモビルスーツであるガンダムには、無意味であるのは自明です。

所詮技術レベルが天と地の差があるので…」

 

託未「……別にいい。その時は、狩るだけだ」

 

 

そして月日は過ぎていき…1999年8月、とうとう日本にとって大切な一戦がきた。

BETAに対する反抗作戦……明星作戦(オペレーション•ルシファー)、22番目のハイブである甲22目標•横浜ハイブの攻略作戦である。

 

この大事な戦いに人々は知る……ガンダム、それは悪魔の力であるということを………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまで。
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