Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。
イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」
イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」
前回、横浜ハイブ攻略にて託未たちは新兵器フォトンリング・レイを使用、これによりBETAに痛恨の一撃を与える。
この一撃に帝国軍と国連軍は大いに歓喜した、が、その喜びは直ぐに消えることとなった。
アメリカが独断しかも事前通告も無しに新型爆弾...G弾を投下するという緊急事態に発展してしまう。
忌々しそうに顔を歪ませ、託未は戦域離脱の決断を下す。
託未「全機離脱!!急げ!!」
宗陰「このタイミングで!!」
森羅「くそが!!」
蒼真「さっさと行こう!!」
陸城「行きましょ」
森羅「くそがぁッ!!」
託未「黒ハロ!ディーヴァに帰還しろ!」
黒ハロ『ハロ 了解 了解』
託未の命令により彼らは直ぐに離脱を図る。
ディーヴァもすぐに最大全速で戦域離脱を図る、その途中託未は戦域に居る全ての戦術機部隊に呼び掛けた。
託未「全ての戦術機部隊、戦域から離脱しろ!!」
唯衣「え!?」
託未「衛星軌道上からアメリカの新型爆弾が降ってくるぞ!!無駄死になりたくなければ言うとおりしろっ!!」
真耶「!?」
上総「急がないと!!」
恭子「安保理を一方的に破棄しておいて...今度はこれなの!!」
鞠子「そんな!!」
咲代子「アメリカが!?」
この託未の戦域全体へ送った通信に、帝国軍国連軍、大東亜連合関係なく多くの兵士が騒ぎたて次第に尋常ではないと判断したのか各部隊が必死に戦術機母艦に退避し始める。
だが一方、アメリカ軍はモニュメントがディーヴァによって破壊された時にはもう殆ど自軍の戦術機母艦に撤退していた。
つまり横浜にいるアメリカ軍は、既にG弾が落ちることを知っていたことになる。
沙霧「……アメリカはここまでやるのか……安保条約を破棄して逃げたしたにも関わらず、今度はこれかっ」
レバーを握りしめる力が込み上げる。京都でも核を撃とうとし、それを拒絶した日本を見限るように安保条約を破棄して日本から逃げたした。
にも関わらず今回の横浜ハイブ攻略には突然参加すると思いきや、今度は事前通告なしのG弾投下という始末。
その憤りは彼だけではなかった、帝国軍や国連、大東亜連合の将兵ら全てがアメリカ軍に対し憤怒と疑心を抱いていた。
しかし今は皆生き延びることを考え、各部隊が必死に戦術機母艦に退避する。
『急げ!!』
『早くしろ!!』
『機体が壊れても構うな!!母艦に辿り着けばいいんだ!!』
『今は逃げるんだよ!!』
海に居る艦隊も事の詳細を聞いて急ぎ作戦行動を中止し、最前線に居る戦術機部隊の回収に全力を挙げていた。
小沢艦長「今現在の収容状況はどうなっておるか!!」
オペレーター「未だ各艦に辿り着いていない戦術機が多数おります!!」
小沢艦長「くっ!!」
副官「何故今になって...アメリカが」
小沢艦長「分からん。だが既にアメリカ軍は戦術機部隊の収容を済ましているようだ」
必死に多くの将兵らを救おうと艦隊も躍起になっている。これから降って来るであろう凶弾によって最早戦いと言うモノは全くなくなっていたのだ.....。
当然、その中に唯衣や上総、鞠子やそれに恭子や真耶もその中に居た。
恭子「急いで!!」
上総「は、はい!!」
真耶「くそ!!なにもかも米国の所為で!!」
鞠子「私たちの国を…!」
唯衣「あの人たちのお陰でもう少しだったのに!」
嘆く彼女らに追いうちをかけるように、上空から二つの流星が落ちてきた。これに気付いた託未が声を荒げる。
託未「来たぞッ!!」
宗陰「チィッ!!」
睦城「来ましたか!!」
森羅「蒼真急げ!!」
蒼真「分かって...ん!!」
っと、蒼真のコクピットモニターに二機の国連軍仕様の不知火が逆走していたのを目撃する。
蒼真「何で逆走してるんだ!?」
森羅「おい!?蒼真!!」
蒼真のΞGが反転して二機の不知火を追いかけようとするが、森羅のフルクロスがΞGの腕を掴んで止めた。
森羅「何してやがる!!離脱なんだぞ!?」
蒼真「だけど引き返してる奴らが居るんだ!!」
そう言って、Ξはフルクロスの腕を振り払って二機の不知火の下へと走る。
森羅「おい!!蒼真!!ええい糞ッ!!!」
森羅はそう苛立ちながらΞの後を追う、引き返す二人に気付いたのは睦城だった。
睦城「っ!?託未!!森羅と蒼真が!!」
託未「なに!?戻れぇ!!森羅ぁ!!蒼真ぁ!!」
宗陰「何をしてる?!引き返せぇーッ!!」
しかし託未たちの叫びは届かず、2人が操るガンダムは二機の不知火を追いかける。
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『鳴海ぃ!!平ぁ!!何をしているッ!!?引き返せッッッ!!!』
孝之が被るヘルメットの通信機能に部隊長の怒号が飛ぶ。しかし、それは彼らにとって出来ない相談であった。
託未たちのお陰で減ったとはいえ未だBETAの脅威は消えず、それどころか味方関係なくアメリカが新型爆弾を投下するという事態に発展してしまった。
しかしそんな中、未だ残存BETAが残っている。
中には光線級も残っており、撤退中の戦術機部隊を狙っているかの如く逃げる人類側を攻撃している。
『ぎゃあ!!』
『ぐあっ!!』
殺られる仲間を見過ごすことはできないと、1人でも逃げ遅れている者たちを救おうと抗っている。
孝之「ウオオオオオオオオオオオッッッ!!!」
慎二「であああああああああああぁぁぁぁ――ッ!!!」
彼らは36mm突撃機関砲を連射しながら、迫りくるBETAを殲滅していく。
孝之「味方部隊は!?」
データリンクに眼を落とし、自身らの部隊や他の部隊は既に彼らから1000m離れている。恐らくこれ以上部隊の被害を広げない為、断腸の思いで孝之と慎二を置いて下がったのだろう。
慎二『孝之、部隊のみんなは安全圏まで辿り着いたようだぞ?』
投影モニターに映る苦笑した慎二に孝之もまた苦笑して答える。
孝之「ああ。俺の機体はもう長時間の移動は出来ない」
慎二「...」
そう語る孝之の機体は主脚と噴射跳躍装置がイカレてしまったらしく、派手な機動と長い時間での噴射飛行は出来ない。故に彼は自分よりも他の者たちを逃がすことを選んだのだ。それに対し慎二はそんな孝之を1人にするなど出来ず、未だ無傷の機体で随伴している。
慎二『全く、お前は本当に罪作りな最低なヘタレだよ....はぁ」
孝之「何だよ!いきなり!」
いきなり戦いの最中、慎二が呆れながら呟く。突然の場違いな言葉に孝之は怒る。
慎二『だってお前、速瀬と涼宮の二人にまだ返事返してないだろ。だから呆れてるのさ』
孝之「そ、それは!!」
慎二『だから、残るのは俺だけで良かったんだよ。お前は直ぐに母艦に戻れば良かったんだ...』
孝之「慎二...お前」
慎二『お前まで死んだら、あの二人はどうなるんだ』
孝之「....」
顔を俯かせて、孝之は懐かしい少女たちの名を呟く。
対照的な二人の少女。
一人は活発で豪胆、愉快なことが大好きで...自分の事を好きでいてくれた彼女。
もう一人はお淑やかで清純、何事にも一生懸命に頑張って、自分を好きでいてくれた彼女。
その二人の顔を思い出す。
孝之「....ああ、確かに俺は、ヘタレな馬鹿だな...」
フッ、と苦笑する。そしてすぐに顔を上げて気持ちを切り替えた。
鋭い表情になった孝之の眼前には巨体を露に突撃級、要擊級、そして数えるのもばからしいほどの戦車級の群れ、群れ、群れ。
孝之「だけど、今はBETAを引き止める事に集中する!!」
右のマニュピレータ―に握る36mmの弾を装填し、火を噴く突撃砲。反動で火花散らす主脚は派手な高機動は出来ないものの、突撃級を躱すくらいならば出来る。迫りくる突撃級を避け、振り翳す要撃級の腕の攻撃を避ける。回避した際に120mm滑空砲
を撃って撃って撃ちまくる。
敵はグチャビチャと血液と汚物を撒き散らし、醜悪な姿を骸へと変えていく。群がる戦車級にも容赦なく弾丸の雨を喰らわせるが....その攻勢は呆気なく終わる。
孝之「ごぁっ!!?」
慎二「孝之!!」
戦車級を撃ち殺している孝之の死角から突撃級が突っ込んできた。回避する暇などなく、機体が宙に舞う。ベキベキと嫌な音を鳴らしながら地面に仰向けた形で叩きつけられた。そんな孝之の機体をカバーしながら慎二が駆寄る。
慎二「孝之!」
孝之「っっぶ、がはッ...ごはッ」
どうやら衝撃によって内蔵が破裂したようだ。血がのどを駆けて口から吐きでて、その吐いた血液が彼の顔を濡らす。しかもカメラの半分がダメになり使えない。残った視界に、赤く染まりぼんやりと映る真っ赤な空。
彼が今にも命を落しそうになっている中、慎二は親友である彼を守りながら攻撃を強める。
慎二「ウオオオオオオオオオオオォォォォォ――ッ!!くるな糞どもぉッ!!」
が、そんな彼に要塞級が触角を飛ばしてきた。素早い速度で迫ってくる触角に思うように反応できず彼の管制ユニット目掛け迫りつつある。
慎二「ッ!?しま...グヴぉ!!」
抵抗を見せた慎二ではあったが、無惨に要撃級の装甲殻が彼の不知火の胸部にユニットに直撃してしまう。思わぬ一発で彼の身体は全身の骨が砕け、出血の量が酷い。
慎二「ハァ...ハァ...お、俺も....ここまで、か.....」
虫の息となった慎二の不知火に戦車級が群がり、胸部ハッチをこじ開けようとしていた。
慎二「た、たか...ゆき.....」
彼が親友の名前を口にしたその時である、上空から桃色閃光が戦車級の群れを駆逐する。何が起きたのかわからず、慎二はノイズ混じりの網膜投影で森羅のフルクロスと蒼真のΞである。
森羅「間に合わなかったな?」
蒼真「.....」
2人は慎二と孝之の不知火の惨状を見つめる。蒼真は孝之の機体の状況を確かめる。機体各所に甚大なダメージが見られ、特に胸部...管制ユニットが一番酷く損傷を受けている。
一方の慎二の機体は胸部が陥没しており、管制ユニット内の慎二はもう息を引き取っているのは確実だろう。
蒼真「....」
慎二の機体は無視して、すかさず孝之の機体に駆け寄り守りながら森羅と共にBETAを駆逐していく。
そしてその場一帯のBETAの駆逐を完了した二人。
森羅「おい蒼真。ソイツは....」
蒼真「....俺のΞが担いで行くよ」
森羅「.....分かった。ん?おい!!」
森羅は指示した先の上空に光の筋が現れる。それは大気圏の突入を抜けた二つの再突入殻であった。これに気付いた森羅は蒼真に逃げるよう促す。
森羅「蒼真!!逃げるぞ!!」
蒼真「クソ!!」
2人から離れた所から落下してくる物体に託未たちも目撃していた。
宗陰「来たぞ!」
睦城「あれが....」
託未「....愚者共が」
一方、急ぎ蒼真のΞは地面に倒れている孝之の機体を担ぎスラスターを全開に吹かして跳躍、森羅も蒼真に随伴して飛ぶ。
一方戦場に残存している光線級たちが一斉に上空から降ってくる存在にレーザーを照射。そのレーザー照射に破壊された二つの再突入殻から、二つの黒紫の球....G弾が姿を現す。
二発のG弾は光線級たちの一斉照射をモノともせず、そのままハイブに落下。着弾した瞬間二つの黒紫の球は膨張し、質量を持ったあらゆる物質を分子・原子レベルで引き裂きながら引きずり込む。そこに居るBETA、散って逝った多くの衛士らの亡骸、逃げ遅れる戦術機を巻き込みながら破壊していく。
森羅「急げ急げ!!蒼真!!」
蒼真「分かってる!!」
その膨張していく暗黒に追われながらも全力で逃げる。そして難を逃れた二機のガンダムが海に到達した次の瞬間、膨張していた巨大な黒紫の球から途轍もない爆風を発生。
東京湾に展開していた艦隊は海水の揺れ戻しに遭い、戦艦同士で衝突を起こしてしまう。戦術機母艦も例外ではなく、激突した衝撃で幾つもの戦術機が海に落ちてしまう。あらゆる場所で衛士たちや艦隊に居る者たちの悲鳴が木霊する。
ディーヴァも爆風によって衝撃を受けてしまい、船体各所で損傷が発生する。
ハロ「ハロ!船体各所 破損!破損!」
託未たち三人やハロ部隊は爆風によって吹き飛ばされながらも、何とか機体の態勢を取戻す。
宗陰「ぐう!!!」
睦城「これが!G弾の威力ですか!!」
宗陰「アメリカが、使いたがるわけだッ!!!」
託未「睦城!!森羅と蒼真はっ!!?」
睦城「分かりません!!この爆発の所為で、レーダーがまともに機能しない!!」
託未「くそ!!」
苛立ちを強める託未。しかしそこへノイズ交じりの通信が入る。
『....くみ...』
託未「ん!!」
森羅『託未!!....聞え....てるか!!....俺らは.....』
託未「森羅!!お前無事だったのか!?蒼真は!?」
森羅『蒼真も無事.....今は......』
託未「おい!!クソ!!まともに遠距離での通信が出来ん!!」
宗陰「無事だと言うのが分かったんだ。今はディーヴァに戻ろう」
睦城「それよりも見てください。爆発が治まっていきますよ」
睦城の言葉に2人は横浜の方を見ると、G弾が引き起こした強力な爆発は収まりその結果は...地上3800mは灰塵となった。そしてその地下の主縦坑も最大深度860mに渡って破壊されてしまっている。
更に地表に居た残存していたBETAも消滅している。これがアメリカが誇る最大級兵器G弾の威力の結果である。
この光景に託未たちは苛立ちを隠さなかった。
託未「.....」
宗陰「これは....」
睦城「事前通告など一切せず....反吐が出る」
そしてそれは戦場に居た者たちもそうであった。
小沢艦長「.....」
副官「これは....なんと....」
オペレーター「ハイブ....消滅....ですが」
すると小沢艦長の両手が自然に握り拳になっていき、血が滴っている。彼の心に込み上がったのは怒りであった。事前通告無し、味方巻き添えでの無断発射、これに怒らずにはいられない。
小沢艦長「このような...愚かな...」
副官「彼らのお陰で、ハイブ攻略は目前だったのに...それを!!」
その怒りは艦長だけなく、他の者たちも言い知れない憤怒に包まれていた。
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戦術機母艦に逃げ延びた唯衣たちも、この惨状に憤りを感じていた。
唯衣「こんな...酷い」
上総「まだ、逃げ遅れていた味方だって居たのに....」
真耶「....あれほどの蛮行...あの国はっ!!」
恭子「....これが人のやることなのッ」
鞠子「こんなの、許されないっ!」
崇継「………」
彼女たちそう口にする中、崇継は冷たくG弾の生々しい爪痕を見つめていた。
崇継がそんな淡々とする中、激しく隠せない怒りを露にする彼女ら。今の二発のG弾のせいで逃げ遅れた者は少なからず居た。それが全てBETAと共に呆気なく消えてしまったのだ。
これに怒りを覚えない訳がないのだから...。
そんな中、唯衣は託未の安否が気になる。
唯衣「託未さん....生きていますよね...?」
恭子「ええ、きっと生きているわ。あれほどの機体を乗っているのだから...」
真耶「ああ、奴なら……(簡単に死んでくれるな、新月……)」
上総「宗陰さん…」
鞠子「彼らならきっと大丈夫ですよ…」
上総もまた宗陰の身を按じている。鞠子は何とか励まそうとしている。
その上総と同じく別の戦術機母艦から……
咲代子「桐生さん……」
宗陰は無事なのか気がかりなのは咲代子も同じであった。
その時であった。彼らの機体頭上を飛び越える戦術機部隊が過る。
真耶「なんだ!?あの部隊は!!」
恭子「今の部隊、全くレーダーには...!」
彼女らが見つけたのは、米国第三世代機FA-22AEMDラプター先行量産型であり、その機体を運用する特殊部隊「ゴースト」である。その数、36機。
ゴースト隊隊長「ゴーストリーダーから各機、どうやらゲストたちは健在のようだ。よって作戦は第二段階に移る」
ゴースト隊衛士たち「「「「「「了解!!」」」」」」
ゴースト隊衛士「隊長、戦域データで確認した所、ターゲットたちは三機が2時方向に...二機が9時方向に居ます」
ゴースト隊隊長「分かった。では二手に別れよう。三機の方は私の分隊、ゴースト2貴様の分隊が二機の方をやれ」
ゴースト2「了解」
ゴースト隊隊長「では行くぞゴースト!!狩りの時間だ!!」
ゴースト隊衛士たち「「「「「「了解!!」」」」」」
今ガンダムを求め、愚かな亡霊どもがその牙を剥かんとしている。
今回はここまで。おやすみなさい