Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。
今回オリジナル要素が入ってます。ご注意くださいませ。
イメージOP1「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」
イメージED1「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス」
戦術機母艦の甲板上にて、唯依は今不安に駆られていた。どうしてそうなっているのか、何故ゆえにそのような気持ちを抱いてしまっているのか自分でも分からない。
だが先ほど彼女たちの頭上を飛んでいった、所属不明の戦術機部隊を見てから彼女の心に不安が募り始めた。
唯依「………」
彼女が暗い気持ちを抱いてしまっている最中、恭子と真耶も同じく不安を抱いていた。
恭子「………先ほどの戦術機部隊、一体どこの……?」
真耶「分かりません、一体何が何やら……」
鞠子「それにしても、折角あと少しだったのに……」
上総「そうですわね……(宗陰さん……)」
鞠子の言葉に頷く上総、しかし彼女はもう一つ別のことを考えていた。
宗陰のことである、先ほどのG弾の影響を受けていない心配なのである。
それぞれが憂慮する中、崇継が口を開いた。
崇継「……先ほどの所属不明部隊は、アメリカだ」
彼の一言に彼女らは皆、眼を見開き崇継に振り向く。
どうしてそう分かるのか、恭子は尋ねた。
恭子「……何故、そう分かるのですか?斑鳩少佐」
部下たちの手前、名前で呼ぶのは抵抗がある恭子は敬語にて問いかける。
彼女の姿勢に不敵に笑みを溢す崇継はその理由を話始めた。
崇継「情報省の鎧衣が調べてくれた。アメリカは密かにステルスなるものを搭載した戦術機を開発してたらしい」
真耶「ステルス…?」
崇継「なんでも、対戦術機戦闘を視野に入れた設計をされており正面からの接近ですらレーダーから発見されにくい性能を持つらしい」
彼の話を聞き彼女らは耳を疑う。つまりそれは既にアメリカが対BETAではなく、対人間のことを視野にいれて新型の戦術機を開発したのかと。
未だBETAとの戦争に終わりの兆しが全く見えてないこの情勢だというのに。
彼女らは憤る、先ほどのG弾の事前通告なしの投下や今のラプターのことといい何処までもアメリカという国は傲慢で欲深い、最低な国なのだと。
しかし彼女たちの脳内で新たな疑問が浮かぶ。
ならば先ほどのラプターたちは何故G弾が落ちた後に現れたのだと、BETAは殆ど居ないし状態でハイブも詳しい状態も分かってないが、恐らく無力化されてるかもしれない。
なら連中がこのタイミングで何をするのか………思考する彼女たちであったが、恭子が「まさか!?」と顔をハッとする。
恭子「彼らの狙いは、ガンダムっ!!?」
唯依たち「っ!?」
崇継「でなければ話が合わない。アメリカはどうあってもガンダムを鹵獲するつもりだろう」
唯依「そんな!?」
上総「っ!唯依!!」
鞠子「篁中尉!!」
彼女はいても立っても居られず、走りだして甲板上に鎮座してる自分の機体である山吹色の武御雷に乗り込む。
上総や鞠子も彼女を追うようにして、自身の乗機に向かう。
真耶もまた気になったので、自分の武御雷へと向かおうとしていたが、不意に恭子へ眼を向けると崇継に険しい顔で睨んでいた。
恭子「どうしてその戦術機のことを今まで黙っていたの?崇継」
先ほどの敬語が消えて問い詰めるように崇継に問いかける恭子、真耶もまたそれが気になったのでことの成り行きを見る。
すると彼は笑みを浮かべて答えた。
崇継「これは日本にとって良い機会なのだよ、恭子」
恭子「良い機会…?」
彼女は崇継の言葉に訝しむ。だが崇継はその理由を話しながら口角を上げる。
崇継「新月たちの力があれば、最早アメリカなど不要とも言えるのさっ!分かるかい?!恭子!!」
恭子「……何が言いたいの?」
彼女の眉間に険しい皺が浮かび、その顔は不快とばかりに崇継に向ける。
崇継「この世界のどの国家に属してないにも関わらず、どの国よりも圧倒的な軍事力、そして未知の技術力を有している彼ら!!
その彼らと袂を共にすることが出来れば、日本は、あわよくば世界の中心ともなれるのさっ!!」
恭子「…………」
真耶「なんて………」
真耶は思う言葉が見つからない、恭子や悠陽と同じく五摂家として連なる斑鳩家の若き当主たる崇継からそんな世迷い言とも取れる話聴かされればそうなる。
恭子もそんな崇継の話に軽蔑するように見ながら聞いていたが、踵を返して自分の青い武御雷に向かって歩く。
崇継「彼らの所へ行くのかい?恭子」
恭子「そうよ、貴方の妄言に付き合ってる場合ではないわ」
真耶「私も行きます!」
崇継「好きにするといい……だがこれだけは言わせて欲しい」
恭子「何かしら?」
一刻早く唯依たちを追いかけ託未のもとへ向かいたいのだ、これ以上に無駄な話は聞きたくないと恭子は肩越しに横顔だけ振り向く。
崇継は飄々とした顔でこう告げる。
崇継「新月託未……彼や彼の仲間たちは恐らく、君たちが思うような善き人間ではないよ、あれは歪で…そしてもう抜け出せなくなった人形だ」
恭子「人形……?」
真耶「抜け出せなく、なった………?」
崇継「私はああいう人間を知っている、あれは力という呪いに縛られ続けた結果、既にもう心というモノが壊れてしまっている。
だから戦いというものを求め、そして縛られている、そう力に………ガンダムという呪いに」
恭子「………」
真耶「………」
崇継の言葉に二人は険しく彼を睨む、だが崇継は尚も悠然とそして飄々としている。
こんなことしてる場合ではないと、二人はすぐに自分の武御雷に乗り込み跳躍ユニットを吹かして飛び立った。
真耶「急がなければ…何か嫌な予感がする」
恭子「待ってて、お願いだから………託未!!」
飛び去る彼女らの武御雷を見ながら崇継は呟いた。
崇継「止まらないさ。恐らくこの世界に悪魔が……ガンダムが現れた瞬間からもう狂い始めた、きっと……ふふふふっ、はははははっ」
崇継は1人歪な笑みを、嗤いを浮かべ悦に浸るのだった……。
彼もまたガンダムに魅入られてしまい、それに縛られてしまった者の1人…。
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一方、託未・宗陰・陸城の三人はハロ部隊と共にディーヴァに辿り着こうと向かう途中であった。
託未「二人から連絡は?」
宗陰「まだだ」
陸城「まったく何をやっているんだか....」
宗陰「ん?」
すると熱源センサーに複数の反応を探知した。コクピットの全点周囲モニターにラプターの部隊が写り混む。
向こうもガンダムたちを視認する。
「隊長!ガンダムを確認!」
ゴースト隊隊長「いよいよだぞ!獲物どもを狩るぞ!!」
『『『『『『了解!!』』』』』』
ラプター、計23機。それら全ての機体が突撃砲が今、託未たちのガンダムに向けられる。
敵意……強化人間である彼らは直ぐに気づいた、こいつらは自分たちに敵意を向けてきていると。
託未「………」
託未の表情が鋭く険しく変わる、それは宗陰や睦城もそうであった。
その時、ゴースト部隊隊長がオーブン回線で一応の勧告をし始める。
ゴースト部隊隊長「ガンダムの衛士たちにつげる!!武装を解除し、投降せよっ!!大人しく従えば悪いようにはしない!!」
とか言いながらもラプターは全て突撃砲を何時でも撃てるように態勢を整えている。
間違いなく彼らの目的はガンダムの鹵獲、そのために来てるのだ。
宗陰「あ?」
睦城「は?」
二人は「こいつ何を言ってやがる」と眉間に皺を寄せ、堪忍袋がキレそうであった。
託未に至っては無言ではあるが、もう今にも激昂しそうなぐらいに眉間に皺を寄せて操縦桿のアームレイカーを握り壊しかねないぐらいに握力が増す。
返答もしないガンダムたちにゴースト部隊隊長は苛立ちを募らせる、そして……
ゴースト部隊隊長「大人しく従え!!こちらにも限度がある!!さっさとガンダムを渡せ!!!」
その一言が、正に最後の一線を超えてしまった。
三人は完全にキレたのか、無言のまま氷のように冷えきったようになる。
だが………
託未「アメリカ軍に告げる」
ゴースト部隊隊長「?」
託未がオープン回線で話かける。
託未「………お前たちは何様でこんなことをしたのか、そんなどうでもいい……だがな」
俯きながら語る彼はゆっくり顔を上げる。フルフェイスのヘルメットで端から丸っきり見えないが、内部のその顔には血が流れていた。
とうとうキレてしまい、血管が切れたのだろう。
託未「俺たちの邪魔をした挙げ句、ガンダムを寄越せ、だと?…………なら返答は、こうだ」
瞬間、Hi-νガンダムはハイパー・メガ・ライフルを一機のラプター目掛け………撃った。
ゴースト部隊隊長「っ!?なに?!!」
思わぬ答え……それは攻撃、一筋のビームが部下の機体を貫き爆発を引き起こした。
他の衛士たちもこれに驚愕する。数はこちらが上、なのに向こうは撃ってきたことに眼を疑う。
ゴースト部隊隊長「き、貴様!!!気は確かか!!?」
その言葉に託未の顔が歪んだ笑みを浮かべる。
託未「何を言っている?これは……戦争だ。戦場で人間が死ぬのは当たり前のことだろう?
それにお前たちは俺たちの邪魔をした、何よりもそれが気に入らん。
お前たちさえ何もしなければ、事はトントン拍子進むはずだったんだよ。
だから死ね、お前たちは俺たちの糧だ、贄だ、だから死ね。
俺たちがこれからも生き残る為にも、お前たちは此処で…………死ね」
ゴースト部隊隊長「っ!?」
託未「...宗陰、陸城」
宗陰「何だ?」
陸城「はい」
託未「....皆殺しだ」
そう冷酷に口にした託未に、宗陰と陸城は迷うことなく頷く。
宗陰「了解」
陸城「了解」
託未「行くぞ、豚どもを屠る………P•B•Bを使うぞ」
宗陰「いま居ない森羅と蒼真にも影響いくぞ?いいのか?」
託未「構わん。直ぐに状況に理解するだろ……やるぞ」
宗陰と睦城「「了解」」
《イメージ挿入BGM•【Episode 12 OST - Aerial Rebuild】 機動戰士GUNDAM 水星の魔女 》
託未はコクピットのコンソールを操作すると、画面に………
Psycho
Brain
Berserk System
……という文字が表示される。
するとリニアシートの後頭部部分から鋭い尖った針状の端子が現れ、次の瞬間託未たちの後頭部に突き刺さる。
託未「っ……ぐぅ!!」
宗陰「づぅ……!!」
睦城「う……っ……」
間もなく託未たちと合流できる森羅と蒼真にも………
蒼真「託未たち見つけた!……え!?これ……ぐっ!!」
森羅「マジ………がぁっ!!!」
彼らがそんな状態になった所で、唯依たちの武御雷が駆けつけるが………
唯依「託未さんっ!!!……え?」
だが彼女が見たのは、彼らのガンダムの目が禍々しく、妖しく、そして赤々と光る何とも危険な雰囲気を醸し出すモノであった。
今回はここまで。