Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したりする部分があります。人によってはかなり好き嫌いが分かれると思いますが、ご了承ください。
以前の作品であるMUV-LUV G-ALTERNATIVE Sad five of manから話を使い回したりしますので、それも含めてよろしくお願いいたします。
イメージOP「閉ざされた世界/劇場版機動戦士ガンダム00」
イメージED「signs ~朔月一夜~/マブラヴ オルタネイティヴ トータル・イクリプス
」
元の世界から居られくなった新月託未、桐生宗陰、司奥睦城、慿神森羅、霧夜蒼真の五人は新たな新天地を求めてソレスタルビーイング号で外宇宙航行ワープを行う。
しかし彼らを運ぶ箱船がたどり着いた場所、そこは月であった。
戸惑う彼らに更なる衝撃が襲う、それは月に謎の存在・BETAとの遭遇である。BETAの存在に凄まじい敵意を抱いた託未たちは自分たちの愛機であり、半身とも言える白き悪魔たち...ガンダムを再び動かしその圧倒的なまでの戦闘力で物量で押すBETAを駆逐。
月に聳え立つBETAの牙城であるサクロボスコハイブ内にて託未がHi-νガンダムが単機でメインフロアに到達し、BETAの司令塔である重頭脳級と接敵しこれを駆逐した。
こうして月は彼らによって完全に制圧されたのだった。
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月での戦いから既に数時間が過ぎて託未たち五人は、ブリーフィングルームに集まっていた。自分たちに起きたこの出来事に一度情報を纏めようとのことだった。
託未「今回のことは流石にもう一度整理しよう」
森羅「整理?何を?」
託未の提言に森羅は首を傾げて問うが、托未の話に宗陰が補足した。
宗陰「俺たちが遭遇した謎の存在BETAに関してだ。何もわからないじゃこの先不味いだろ」
宗陰の話は最もであろう。突如ソレスタルビーイング号が月にワープし困惑している所へいきなりの地球外生命との接触。すぐさま戦闘に入り全く正確な情報も無しに勝ったには勝ったが、それでも今後自分たちが如何に行動するかそれを確定させる為にもこうして集まって決めなければならない。
蒼真「そうだね、奴らの名前は知ったけどそれだけだ」
託未「そうだ。俺たちは奴らが一体何なのか、そして何処から来たのかそれを知らないといけない。今後、俺たちがどう動く為にも...」
森羅「なぁるへそ」
宗陰「では睦城、アプロディアと調べた結果を教えてくれ」
睦城「はい了解です」
睦城は宗陰に促されて彼は端末に手を翳すと、大きなスクリーンモニターが起動すると共に睦城があることを口にする。
睦城「まず結論を言っておきます。この世界は我々の世界ではありません」
蒼真「だろうね、なんかそんな感じしてた」
森羅「だなぁ」
睦城の言葉に予想していたであろう結果に森羅と蒼真は互いの顔を見合わせながら納得していた。
託未「納得する前にまず最後まできけ」
森羅「分かってるって」
托未「睦城続けろ」
睦城「では説明しましょう」
睦城は説明を再開させた。彼が調べた内容はこうだ。人類がBETAの存在を捉えたのは1958年、米国、探査衛星ヴァイキング1号が火星で数種の生物を発見した。この事実は当時の科学者たちを驚喜させた同時にその雇用者たちも大いなる希望を与えたのだった。
宇宙は死の荒野などではなく、地球生命は決して孤独ではないと...。
彼らは火星生命に対して神の被創造物という宗教的な慈しみや同胞的な親近の念を自然に抱き、火星有人探査に熱狂していたそうだ。
しかし...その9年後、希望に浮かれた人類に戦慄する程の出来事が襲う。
1967年、ファースト・コンタクトは惨劇となった。国際恒久月面基地「プラトー1」の地質探査チームがサクロボスコクレーターの調査中に、火星の生命体と同種の存在を発見・接触した。
だが...プラトー1に所属する地質調査隊を一人残らず食い殺したのだ。火星起源種の猛攻に対し人類は軽武装で対抗せざるを得なかったが、負け続けて敗走する他なかった。
蒼真「ちょっと待った」
っとそこへ蒼真が待ったをかける。それに対して睦城は溜息交じりに応対する。
睦城「...ハァ、なんです?蒼真くん」
蒼真「おかしんでない?何で人類側は軽武装で対応するわけ?もっと強い重火器で対応すれば勝てたかもしれなかったじゃん」
睦城「月は平和利用の為に存在していたので、国際条約上ダメだったのですよ。その結果火星起源種の電撃的侵攻を助長させ、人類側の月での機動投入コストが効果的な増援を阻んだのですよ。
結果、月面で起きたサクロボスコ事件と呼ばれた一件から始まった火星起源種との第一次月面戦争は無念にも惨敗し生き残った人類側は月から撤退したのです」
蒼真「ほうほう~」
睦城「....“月は地獄だった”」
宗陰「ん?」
睦城「当時の国連宇宙総軍司令官が残した言葉です」
人類にとって月は非常に過酷な環境、真面な武装もない状態でのBETAとの戦闘、宇宙での兵站問題は人類に重くのしかかり月の砂を使用したセメントの砲弾が本気で検討されるほどだった言う。マスドライバーを使用した長距離爆撃まで強行されるが、一時的な遅滞の代わりに磁力を帯びた月の砂を大量に巻き上げて、それが原因で人類側のセンサーが広範囲にわたって使い物にならなくなりBETAの襲撃によって壊滅していったらしい。
最早月において戦闘を継続するほどの余力などあるわけもなく、睦城が述べたように人類側は月を放棄し地球に撤退、敗走したのだった。
その時の国連宇宙総軍司令官・J.キャンベル大将が絶望に打ち拉がれながら、そう述べたそうだ。
睦城「そして火星起源種・BETAは、月を掌握した後に今度は地球にも侵攻を開始したようです」
託未「睦城、奴らはどうやって火星から月へ、そして地球にまで惑星間を移動できたんだ?」
睦城「それに関してはあのハイブが関係しています」
託未「ハイブに?」
睦城「はい」
事後処理とハイブ内部の徹底調査をし、その調査の結果ハイブの地下内部はまるで
あのモニュメントはいくつかのフェイズを経ると、宇宙へ"ユニット"を打ち上げるというロケット発射台のような役割を持つという。
そして前回託未たちが破壊したハイブは、フェイズ7という最大レベルの物だったようだ。
蒼真「なるほどね。じゃあもう地球にもハイブが...」
睦城「はい、存在しています。その数20」
森羅「その20ものハイブの中に一体どれだけのBETAがいんだ?」
睦城「恐らく億は行っていて可笑しくはありません。奴らには圧倒的な増殖能力を有していますから」
森羅「...マジかよ」
森羅の疑問に淡々と返す睦城は更にBETAの生態を説明し始めた。
睦城「ではBETAの生態を説明しますね」
蒼真「あのキモイ奴らの生態って...」
睦城「ではまず大型種から....」
最初に大きくモニターに現れたのは、要撃級、別名グラップラー級とも呼ばれている。全長19m、全幅28m、全高12m。BETA群に於ける大型種の約6割を占める多足歩行種で、コイツには優れた防御力と対人探知能力を有しておりBETA戦力の中核をなすタイプ。
更に要撃級には頑強な前腕を最大の武器としている。前肢はモース硬度215以上、例えるならばダイヤモンド以上の硬さを持つ。それを駆使しての近接格闘戦能力と正面からの防御が高い。だが側面、または背後からの攻撃が脆い。
宗陰「何でも砕きそうな腕だな。岩盤でも砕きかねないな」
睦城「実際にこいつは岩盤をも砕きます。要撃級のハイヴ内での役割は突撃級の後ろに付き、掘り出した岩石などを粉砕するという役割です。感覚器官が後ろにあるのはこの破砕の際、俗にいう潜望鏡のような役割を果たします。つまり食いしばっている歯のように見える尾節は、所謂レーダーのような役割を果たす器官であるということが明かされてます」
託未「作業員みたいな役割をも担ってるのか」
睦城「続いては突撃級です」
二番目にモニターに現れたのは、突撃級、別名デストロイヤー級でBETA群の先鋒を担う多足歩行種である。全長18、全幅17、全高16。身体の前面にモース硬度15以上の前面装甲殻の持ち主で、最大の盾を持つ。
だがコイツの特徴は防御だけではない。それは最高速度約170km/hにも達する前進速度による衝角突撃戦術で要撃級の一撃などとは比較にならない破壊力を有している。こいつの弱点は要撃級と同じく側面と背面である。
睦城「こいつは地盤の「掘削」を担当するBETAであり、装甲殻を現実にあるシールドマシンの刃のように見立てて何十体と結合し、円状になってシールドマシンのように掘り進むようです。二体で足の部分をくっつけ合い、それが何組か円状になって第一層、その後も第二層、第三層と続くような形で掘削が行います。しかも装甲殻再生能力というか、所謂「刃の研ぎ」のような役割である事が判明してます」
森羅「研げば研ぐほど鋭利になるわけなぁ~」
睦城「続きましては、要塞級」
お次は要撃級や突撃級をも巨大なBETA、要塞級、別名はフォート級。全長52、全幅37、全高66という巨大さを誇る。動作的には鈍重で、対人探知能力は皆無。しかし攻撃力、防御力、耐久力いずれも高い。
また尾筋には全長約50mの触手が収められており、その先端に鉤爪状の衝角が存在する。この触手を器用に振り回して攻撃してくる為、側面、後方にも死角はない。更にこの衝角には強酸性の溶解液が分泌されており、戦術機や戦車でも瞬時に溶かされてしまうのだ。
蒼真「ビグ・ザム並みにデカいんでない?」
睦城「ビグ・ザムは頭頂高59.6mです」
託未「しかしそれでも生物で52mはデカいな」
宗陰「ああ。戦艦なんか軽く破壊できるんじゃないか」
托未「かもな」
睦城「この要塞級の役割は、小型種の運搬です。液状化したBETAを尾節に搭載、その後戦域もしくは展開地点で搭載してる小型種を排出します」
蒼真「....うえ」
森羅「吐くなよ?」
睦城「その場で他のBETAを溶かし、尾節に再搭載することも可能です。本来この機能は、突撃級などが掘り出した土などを元素別に分解して尾節部分に元素別に搭載し、運搬を行うための機能であるようです」
森羅「にしても睦城。お前よくそんなに分かったな?」
睦城「ここまでの間、BETAの死骸を回収し解剖してみて分かった結果なので」
蒼真「え?あのキモイのを?」
睦城「はい。というかまだ大型しか説明してません。ここからが人類側がBETAに恐怖を抱く所以といっても過言ではないのですが....」
蒼真「え?まだあんの?」
睦城「ありますが、何か?」
蒼真「え?何でもないですぅ」
睦城「では続けます。次はこの個体です」
睦城は無表情で端末を操作してスクリーンモニターに別のBETAを映しだした。小型の多足歩行種・戦車級。
全長4.4m、全幅1.9m、全高2.8m、この個体の特筆すべきは他の個体に比べて全BETA中最大の個体数を占める小型種であり、高い機動力を誇り、不整地でも時速は80kmでの行動が可能。
単体なら歩兵の重機関銃でも対処可能だが、常に数十から数百以上の群体で侵攻してくるため、近接戦闘は回避するように推奨されている。
極めて高い対人探知能力を持ち、数十から数百以上の群体で行動するという特徴から、近接戦闘は可能な限り回避することが推奨されている危険な個体でもある。
森羅「へぇ、喰うのか....。確かに月での戦闘中でこの戦車級、俺ら目掛けて近寄りながら口をクパァって開けてたな...」
宗陰「お前の表現は最悪だが....しかしモビルスーツの装甲諸共、食い潰せる程の強固な歯なのか」
睦城「ええ。更にですが、戦闘中小型種の総数は正直計測不能ほどの数に膨れ上がります」
託未「正に蟻、そして俺たち人間は蟻共に集られる餌ということか....」
睦城「そして次、レーザー属種です。これらは大型・小型両方存在が確認されています。光線被膜...つまりこの大きな眼球部分から強力なレーザーを照射を行いますが、これらの防御力はかなりの脆さです。
ですが圧倒的なレーザー射程が在るので、皆無な防御力などを気にする事がないとも言えます」
託未「こいつらに関してはまぁ、当たらなければどうという事はない」
睦城「では次です、どんどん説明します」
次に映し出されたのは闘士級。この個体は俊敏で対人探知能力も極めて高く、象の鼻の様な前肢は人間の頭をもぎ取るほどの力を持つ。防御力が低いため歩兵の小銃や拳銃による攻撃でもダメージを与えられるが俊敏なため命中させるのが容易ではない。
蒼真「なんかゾウみたいだねぇ」
睦城「俊敏なこの個体に歩兵で挑むのは危険があります。では次ですが、この個体は戦車級と共に人間にトラウマ的な存在です」
それがこの兵士級。地球で確認された新種で、地球上で確認されているBETAの中では最小の多足歩行種。
対人探知能力は全BETA中で一番高く、俊敏で腕力も人間の数倍もある。しかし、全BETA中で一番弱いため、強力な火器でなら十分撃破することが可能だ。
睦城「この兵士級も、戦車級と同じく捕食行動を主としてします」
託未「....こいつの外見、なんか....」
宗陰「...ああ。何か人間に似せようとして失敗したみたいな...」
睦城「正解です、宗陰」
宗陰「...なに?」
託未「どういう意味だ?」
睦城の正解という言葉に託未や宗陰、森羅や蒼真も内心まさかと思いながらも口にはしなかったが睦城はその答えを皆に伝える。
睦城「人間に類似する部分が多い外見と出現時期などから、人類を参考に生み出された可能性が示唆されています。しかも実際、戦闘中に捕獲・捕食した人類を原料として生成されています」
蒼真「え?BETAって人体実験してんの?」
睦城「そうですね、それだけの知能はあると言うか....」
睦城は端末を操作して別の個体の映像を見せた。その個体は託未がサクロボスコハイブの中で撃破した重頭脳級である。
睦城「この個体は託未が撃破した個体です。HI-νの戦闘データから得られた解析結果から、この個体こそBETAの司令塔と調べがついています。基本的に本能で動く他のBETAたちとは違い、高度な知識と自我、驚異的な分析能力を有しています。
地球に分散するハイヴを介して全てのBETAを指揮・統括する役目を担っているようです」
託未「....」
託未が重頭脳級の画像を睨んでいることに気づいた宗陰が問いかける。
宗陰「そう言えば託未。こいつに頭の中を覗かれたって言ってたな?」
託未「...ああ」
睦城「恐らく情報を得ようとしたのでしょう。それで見られましたか?」
託未「いや、ブロックしたからそこまでは見られてはいないはずだ」
森羅「...俺らが“化け物”ってことは?」
託未「それはないだろ。覗かれたという悪寒して直ぐに葬ったからな」
森羅「ひゅ~」
託未の話に口笛を鳴らして肩をすくめる。しかし蒼真はある疑問がふと溢れてそれが徐に口にでた。
蒼真「てかさぁ....俺たち今後どうすんの?」
この一言は全員が沈黙すろのに十分だった。いきなり地球外生命体と遭遇し戦闘になったとはいえ、自分たちが今後もこのBETAと長く戦う訳ではない。
彼ら五人の目的はソレスタルビーイング号を使って宇宙の旅を始めたのは、この気色悪い化け物どもと戦う為なのではない。
彼ら五人は安息の地を必要としていた為に旅を始めた筈なのだ、いつまでもこの安息とはかけ離れた世界とは即刻おさらばすべきなのは五人の誰もが抱いているものである。
また再びソレスタルビーイング号のワープシステムを使ってまた別の宇宙に移動すればいい、それまでまたコールドスリープに静かに眠りに戻って今回のことは全て忘れるべきなのだ。
その五人の思いを森羅が口にし始める。
森羅「そんなの決まってる。ワープシステムを使ってまた旅に戻るんだろうが。それともこんなデンジャラスでバイオレンスでグロテスクでスプラッターな世界をお望みかぁ?俺ぁごめんだねぇ」
宗陰「確かに。こいつらBETAは地球にも生息しているようだしな、俺もこんな面倒な奴らとは関わりたくない」
蒼真「だねぇ。さっさとワープシステムを使ってまたどっかに行こうよ」
託未「そうだな」
睦城「.....」
託未たち四人とは裏腹に睦城は険しい表情を浮かべて何かを言うのを躊躇っている様子である。それを見かねた託未が彼に問いかける。
託未「どうした?睦城」
彼の問いに睦城は意を決し口を開いた。
睦城「実は、ソレスタルビーイング号の航行ワープシステムが原因不明の稼動停止に陥っています。つまり我々はこの世界から出ていくことが事実上不可能になりました」
託未・宗陰・森羅・蒼真「「「「............は?」」」」
彼ら五人、この世界から逃げられない。
次回もまたよろしくお願いいたします。コメント・感想などあった場合、なるべくお返事します。