Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
原作準拠の方にはこの作品はオススメ出来きません。
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
オリジナル設定要素も含みます。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。
イメージOP2「ash like snow/機動戦士ガンダム00」
イメージED2「life goes on/機動戦士ガンダムSEEDDestiny」
第五十章 ティターンズの風景
唯依「はぁああああー!!!」
シミュレータルームに設置されたモビルスーツ用のシミュレータポッド内に響き渡るのは、ティターンズ仕様の甲00式強化装備と01式気密装甲兜を身に纏う篁唯依の声であった。
彼女が仮想空間で搭乗している帝国配備時に和名、叢雲と改めた105ダガーでBETAと戦闘している。
その彼女の機体はビームサーベルを以て、要撃級を二匹纏めて一刀両断にしてみせた。
その彼女の隣を上総がフォローに入る。
上総「援護しますわ、唯依」
唯依「頼む!」
上総の叢雲が低反動300mmキャノンを炸裂散弾に切り替え、接近しつつある戦車級の群れに食らわす。
上総「ミンチ肉にしてあげますわ!」
放たれた炸裂散弾は戦車級100匹程粉々にして見せる。その死骸とは言い難い戦車級だったものは、原型すら残っていない。
実戦での戦闘ではないが威力の凄まじさに改めてティターンズの技術力に驚嘆する。
上総「素晴らしいですわね」
その時、光線級が居るという証であるレーザー照射警報が鳴り響く。
上総「しまった!!」
彼女の叢雲にむけて複数の光線級がレーザーを照射、する寸前だったところをジェットストライカーを装備した叢雲が4連装式のロケット弾射出ポッド...Mk1323 無誘導ロケット弾ポッドを発射し、光線級を爆散させる。
上総「っ!!?」
「油断し過ぎだ、山城中尉」
上総「...助かりましたわ、駒木中尉」
彼女を助けたのは咲代子の叢雲だった。助けられた上総は心底感謝している風ではなく、助けてくれた咲代子に対して気に入らないものを見ているかのようだった。
咲代子はそんな上総に気にする節は無く、彼女はビームサブマシンガンを構えながら腰部左のビームサーベルを引き抜き彼女らの接近にしつつあった突撃級三匹に吶喊する。
咲代子「ハァア!!」
彼女の操る叢雲は寸分違わぬ斬撃はバターを斬るように突撃級の装甲殻ごと真っ二つにする。
目の前で咲代子の腕前を見せられた二人は呆気になるが、直ぐに気を取り直して彼女に追随する。
唯依「上総!わたしたちも続くぞ!」
上総「分かってますわ!(負けてられませんもの!!)」
三人がそうなっている中、もう一つの分隊が同じくらいに戦果を為していた。
恭子「ハァ!!」
恭子の叢雲がビームサーベルで突撃級を上段から切り裂き...。
真耶「てやぁ!!」
その背後を真耶が守るように二刀流で近寄ってきた要撃級二匹を前腕装甲殻ごと細切れにし...。
鞠子「援護いたします!!」
ドッペルホルン連装無反動砲を装備した鞠子の叢雲が、低反動キャノンと併せて発射し要塞級二匹を撃破し二人の支援を務める。
恭子たちも唯依たちに負けず劣らず、次々に敵を撃破する。
彼女たち五人も唯依と同様、ティターンズ仕様の甲00式強化装備と01式気密装甲兜を身に纏っている。
そんな今もシミュレーターで懸命に戦果を熟す彼女たちをブリーフィングルームから託未たちが見ていた。
託未「....」
蒼真「ほうほう、やるねぇ~」
睦城「まぁ斯衛なのですから、そりゃそうでしょ」
森羅「まぁ確かにな」
宗陰「...」
ガンダムのパイロットで最早世界一レベルの実力の持ち主である五人の内、だんまりな託未と宗陰を除いて蒼真と睦城、森羅がそれぞれ口々にする。
森羅「そういやぁ...一人だけ帝国軍からきた奴いるよな?」
蒼真「あー、駒木中尉?」
睦城「彼女は斯衛が開いた帝国軍衛士のみの選抜試験によって唯一合格したという...」
森羅「よくやったよなぁ」
睦城「仕方ないのでは?そもそも五摂家の方々との決め事ですので...」
睦城が言った五摂家との決め事...それは。
1.自分たち五人を煌武院 悠陽直轄の部下....つまり彼女の指示にだけ従い、尚且つ帝国斯衛の全て指揮系統から完全に独立した部隊を設ける。
だがその代わり、悠陽だけでなく紅蓮もまた彼らティターンズの直属の上司とし、悠陽のみならず紅蓮からの命令も従うこと。
2.帝国正規軍並びに帝国斯衛軍からの要請などでMSを開発に尽力すること。
これはまぁ別段問題なく何てことはないが、しかし優先的に斯衛から先に回さねばならないことも起きる可能性はある。
3.暫くの間、MSの開発は託未たちと帝国技術廠と帝国斯衛技術局のみで行うこと。
何故、帝国が抱える戦術機開発を担っている企業を混ぜないのか?企業は軍事組織とは違い、外部からの侵入、主にそれに長けた工作員による技術データの盗み、または試作品の強奪などに対して迅速な動きが出来ないのが理由である。
だが何れは各企業にも開発に携わって貰うが、今はまだであるとのこと。
4.託未たちの斯衛での待遇は佐官クラスであること。
上位階級であれば、自分たちの身の回りの状況を守れると考えた為である。
5.部隊設立は承認するが、しかし託未たち五人のみというわけにはいかず、新たに衛士を6人迎え入れること。
彼ら五人だけでやりたい放題は困るので、五摂家の崇宰恭子や煌武院家御庭番をも務める月詠真耶をティターンズに入れることとなった。
謂わば恭子と真耶はお目付けということである、そして残りの4人分はどうするか?ということで、恭子が唯依と上総、そして鞠子を選び彼女らもティターンズへと引き抜く。
そして残りの一人である駒木中尉は何故なのか?それは斯衛だけでなく帝国軍側からも有能な衛士を一人選び、仲が悪い帝国軍との溝を薄める目的でもあった。
そして悠陽主導による帝国軍衛士のみの選抜試験にて、見事残ったのが駒木咲代子なのである。
宗陰「....」
森羅「おい頭でっかち、なんで黙ったまんまなんだ?」
森羅の問いかけに未だにだんまり宗陰、しかしそんな時シミュレーター戦闘が終わりを見せていた。
蒼真「終わったみたいだねぇ」
睦城「そのようです」
託未「いくぞ」
宗陰「....ああ」
彼ら五人、シミュレータールームに向かうのだった。
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恭子「傾注!!」
恭子の号令と共に6人は強化装備のままヘルメットを外して敬礼の姿勢をとる。
託未「ご苦労。楽にしろ」
6人「「「「「「はっ!」」」」」」
託未「シミュレーターの内容、悪くなかった。今後も質を悪くすることなく頼んだぞ」
6人「「「「「「了解!!」」」」」」
託未「では休憩だ。各自自由にしてろ」
っとその言葉を待っていたかの如く、恭子が笑みを浮かべて託未の傍まですり寄ってきた。
恭子「じゃあお昼ご飯を一緒にしましょ、た・く・み」
唯依と真耶「「っ!!?」」
恭子の行動に唯依と真耶の動悸が跳ね上がり、動揺すらも禁じ得ない。しかしそんなの知ったことではないと託未が無表情で恭子に対して諭そうとする。
託未「俺は貴様の上官だぞ」
恭子「あら?以前に、公私の区別が出来てれば俺はそれ以上何も言うつもりはないって言っていたのは、何処の大佐でしたかしら?うふふ」
託未「....」
彼女らがこのティターンズに配属が決まった際に、「命令や任務、公私に支障がない限り、仕事外では好きな喋り方や呼び方で接しても構わない」と託未が言ったことを言質として恭子は覚えており、それを実行しているのだ。
当然真耶も公私の分別は弁え、ちゃんと仕事の時は守っている。
唯依も同様であるが、上総はというと....
上総「あの!宗陰さん!よ、よろしければ!わたくしとお昼をご一緒に...」
上総は宗陰を前にするとクールなお嬢様というキャラを維持できない節がある。しかしそんな彼女に宗陰は....
宗陰「すまないが...駒木と話したいことがあるから今度にしてくれ」
上総「え?...あ、はい」
宗陰からの思わぬ言葉に上総は意気消沈してしまうが、宗陰は咲代子に声をかける。
宗陰「駒木中尉、すまないが一緒に来てくれ。二人で話しがしたい」
咲代子「わかりました」
二人はそのままシミュレータールームから出ていく。そんな様子を見ていた蒼真と森羅、睦城は面白いものを見たかのようにニヤニヤしている。
蒼真「面白いものが見れたねぇ~(・∀・)ニヤニヤ」
森羅「あの頭でっかちがねぇwww」
睦城「英雄色を好むという奴ですよ」
っとそんな睦城に...
鞠子「他人の恋路を邪魔する者、馬に蹴られますよ司奥中佐...フフ」
睦城「おうそれは怖い怖い」
揶揄うのが好きな者同士、睦城と鞠子が意地悪な笑みを浮かべて、託未を巡って唯依と恭子そして地味にさり気なく真耶が女同士の争いが始まりそうな雰囲気の中、上総は悔しさを滲み出して歯を食いしばっていた。
上総「悔しいですわぁ!!!」
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ディーヴァの艦内通路まで歩いた二人はそこで止まると、宗陰は咲代子に振り向き....
宗陰「どうして志願したんだ?」
咲代子「え...?」
いきなりの第一声に咲代子は戸惑いを見せてしまうが、宗陰は気にすることなく問いかける。
宗陰「何故ティターンズに来たのかと聞いているんだ」
咲代子「何故ってそれは...」
咲代子としてはそれを素直に言えない。ただ宗陰のもとに行きたかったと...しかし彼女は軍人である以上、そんな私的なことをおいそれとは言えなかった。
彼女は眼を伏せ、悲しげな表情を浮かべてしまう。
宗陰「....」
咲代子のそんな様子を見て、宗陰はまたも過去の一部を思い出す。
フラッシュバックした記憶を思い出すと彼女にこれ以上質問攻めは出来なかった。
宗陰「悪かった」
咲代子「...え?」
彼からの謝罪に啞然とする咲代子に宗陰は言葉を続ける。
宗陰「俺は別に、君にいなくてもいいと言いたいわけじゃない。何というか、その...とりあえず、すまない」
咲代子「また...」
宗陰「ん?」
咲代子「また、すまないって言ってます。もう口癖ですね...フフ」
彼女は悲しげな表情から優しい笑みを浮かべていた、それに対し宗陰も笑みを浮かべてしまう。
宗陰「そう、だな...とりあえず着替えてこい。一緒に、その、なんだ...飯にしよ」
咲代子「は、はい!...あ!じゃあ山城中尉とも三人で取りましょう」
宗陰「そうだな。じゃあ後で..」
咲代子「はい」
宗陰が居なくなったのを確認すると、彼女の顔が暗くなった。
咲代子「.....言えるわけがない。言えるわけが...」
何故彼女はそんな一人暗くなるのか...。
その後、昼食で蒼真と森羅などがあとからPXにやってきた宗陰と咲代子の二人をからかうが、余計それに火に油を注ぐ形で上総の嫉妬の炎を燃え上がらせた。
宗陰は頭を呆れはてながら抱え、咲代子は苦笑いを浮かべる始末。
託未を除き何だかんだ笑いがでる皆そんな騒がしいお昼を終え、そうして夕方になった時刻…唯依は一人ディーヴァの艦橋から外の景色を見つめていた。
唯依「……」
日本の夕焼けの景色は本当に美しいなと改めて思う彼女、その背後から託未がやってきた。
託未「…今日はお疲れ様だな」
唯依「っ!は、はい!お疲れ様です!」
彼女は敬礼をするが、託未は片手を翳してそれを止めさせた。
託未「今はもうしなくていい、もうオフだ」
唯依「は、はい……」
託未「どうした」
途中考えこみ始める唯依、その顔は暗く複雑なモノであった。
彼女は今日までまともに託未と話してはいない、あの横浜での戦いが終わってからずっとだ。
話せる勇気が彼女にはなかった、託未の過去を自分は何一つ知らない。
知っているのは彼が少年兵として人間同士で殺し合ってきたというぐらいである。
知りたいが、だが好奇心や興味だけで彼の過去の傷に触れるなど許されるモノではない。
唯依「…いえ!何でも!」
託未「…お前が、俺たちが過去に何をやらかして来たのかを知ったとしても、それはお前の人生に関わることじゃない」
唯依「え?」
どうして自分が考えてることが分かるのか、キョトンとしてしまう唯依。
だが託未はそんな彼女の頭に手を乗せて、優しく撫でた。
唯依「っ!?///」
唐突なことに驚きと顔が赤面してしまう唯依、しかしそんなのお構い無しに託未は……
託未「…お前が過去の俺を知っても、それは今の俺とお前との繋がりに何の意味はない」
唯依「…託未さん………」
託未の言葉に彼女は神妙な気持ちになる。
託未「…お前はお前で、俺を信じてるのだろ?唯依」
唯依「は、はい!そうです!」
そして唯依の頭を撫でる託未の手が離れようとした際、唯依は寂しそうな顔で彼の手に触れる。
託未「…ん?どうした」
唯依「……もう、少し」
託未「ん?」
唯依「もう少しだけ、このまま……ダメですか?」
託未「………分かった」
そうしてゆっくりと時間は過ぎていくのだった………。
今回はここまで。