Mobile Suit Gundam MUV-LUV G-ALTERNATIVE 作:武者ジバニャン
原作準拠の方にはこの作品はオススメ出来きません。
それとですが、この作品にはマブラヴのストーリー内の原作時系列、設定などを無視したり改変したり、ご都合主義な部分があります。
オリジナル設定要素も含みます。
並びにガンダムシリーズのキャラクターが今作にパラレルワールドの人間として登場したりしますし、並びにオリジナルキャラクターなども登場します。
イメージOP2「ash like snow/機動戦士ガンダム00」
イメージED2「life goes on/機動戦士ガンダムSEEDDestiny」
それはある日、託未が悠陽の命により帝都城へ参内した時のこと。
悠陽「面をお上げください、託未様
託未「ハッ!!」
託未はゆっくりと顔を上げる。目の前には上座に座る悠陽、横には紅蓮が控えている。
悠陽「ご多忙にも関わらず、こうしてお越しいただき誠ありがとうございます」
託未「殿下、我らは貴方の配下です。そのような....」
悠陽「ですがわたくしにとって大事なことです。どうかお分かりください」
託未「は…」
悠陽の自分に対する態度は正直彼女に仕える側としては困る。
周囲からしたら何故に政威大将軍である悠陽が、直属の部下である託未に敬称するのか?一体どういうことかと騒いでしまう。
だが悠陽の頑固とも言える姿勢にはもう頭が上がらず、託未はもう諦めることとし、本題へと移る。
託未「殿下、何か緊急を要することが起きたのでしょうか?」
悠陽「はい、実はティターンズにお願い在るのです」
託未「それは一体?」
悠陽「皆様ティターンズには、横浜基地に向かって欲しいのです」
託未はいぶかしむ。横浜…嘗て帝国や国連、大東亜連合、ついでにアメリカが攻略した土地。
H22横浜ハイブと呼称され、明星作戦にてアメリカのG弾によってそれが破壊•攻略され、人類が初めてのハイブ占領地になった。
現在は日本の榊首相が誘致した結果、国連直轄地となり国連太平洋方面第11軍横浜基地が建設された。
悠陽「はい。香月博士から協力の要請が在りまして、その為に向かって欲しいのです」
託未「...協力...」
悠陽「はい、人類の為に極東国連軍との連携は不可欠。故に貴方様をお呼びしたのです」
香月夕呼……対BETAにおける人類勝利の鍵、「オルタネイティヴ4」の最高責任者にして天才物理学者で、託未とはオルタネイティヴⅣの協力関係を結んでいる女性である。
以前白陵基地では開発した新型OSの開発を託未に依頼してきたことがある。
因みにだが、現在帝国に配備されているモビルスーツ•105式叢雲にはその新型OSが搭載されており、しかも更なるバージョンアップがされている。
それは衛士の生存をより良くするために、簡素ではあるがサポート用のAIが組み込まれている。
そのAIと合わせて新型OSを「8」と命名、その由来の元はロウ・ギュールが宇宙で漂流していた戦闘機から発見した人工知能搭載コンピュータ。発見した際にかすれた文字から「8」の一字だけが読み取れたため、ロウによって「ハチ」と命名された。
本来の8は、アタッシュケースサイズのボディに付いたディスプレイに文字や画像を表示したり様々なビープ音を鳴らすことで人間とコミュニケートするが、この「8」は機体とリンクしている衛士の01式気密装甲兜に表示され、機体の細かい状態など瞬時に調べてくれる。
しかも元となったモノと同じくシステムとリンクさせると軽々と扱えるほどにMSを操縦できる。
この最新の新型OS「8」は、帝国軍だけでなく帝国斯衛軍や日本にいる在日国連軍にも配備されている。
話を戻るが、その夕呼が託未に対して再びの協力を要請している。
彼はまた何かかしらの面倒が待っている予感がすると思った。
だが自分は煌武院悠陽の、政威大将軍の配下……いくら帝国斯衛の如何なる指揮系統から逸脱しているとはいえ、その上司たる彼女の命は絶対であり逆らうなどすれば、今までやってきたことが何だったのかって話になる。
託未「...了解しました」
悠陽「ありがとうございます、託未様」
託未「ではこれより駐屯地に戻り、横浜基地行きの準備を進めておきます」
悠陽「お願い致します……あと、もう一つ"お願い"があります」
託未「なんでしょうか」
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託未の背が見えなくなったのを確認してから紅蓮が口を開く。
紅蓮「……いやはや、殿下。新月たちに重き役ですな」
そう両腕を組みながらに複雑そうな顔をする紅蓮。
対して悠陽の表情も重苦し暗くなる、だが彼女としては託未にお願い……いや、縋るしかなかった。
悠陽「……既に真那にもお願いしてありますが、しかしそれでも託未様にもお願いし、"守ってあげて"ほしいのです」
紅蓮「ふぅむ」
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帝都城の通路を歩く中、託未の視界に映る者が1人。
託未「……ん?」
「閣下……新月大佐です」
崇継「ああ、分かっている。………やぁ、新月大佐」
託未の前に五摂家の一つ斑鳩家当主•斑鳩崇継が赤の斯衛の衛士と伴ってやってきた。
託未「これは斑鳩"大佐"。お疲れ様です」
会釈する託未に崇継は親しみを込めた笑みで接する。
階級としては託未が上ではあるが、政威大将軍選定に位置づけられている五摂家が一つである家系である彼に、波風立てる訳にはいかない。
崇継「大佐こそ、殿下よりの召集ご苦労だったであろう」
託未「いえ。殿下配下の者として当然です」
淡々と自分の務めだと伝える託未。それに「ふふっ、そうか」と苦笑する崇継ではあったが、そうだと彼は自分の配下を託未に紹介する。
崇継「大佐、この者を紹介しよう……真壁」
「初めまして新月大佐。自分は斯衛軍第15大隊所属、真壁 介六郎中佐です」
託未「よろしく、真壁中佐」
すると真壁は託未の周囲を見渡して問いかける。
真壁「本日は副官である桐生中佐は居られないのですか?」
託未「駐屯地で留守番だ。指揮官の俺が不在中は、奴に任せている」
なるほどと納得する真壁ではあるが、続けざまに託未に質問を投げ掛ける。
真壁「所でですが、新月大佐。現在モビルスーツ開発と研究は、帝国技術廠と斯衛技術局のみとでやっておりますが……何故にでしょうか?」
崇継「止さないか、真壁」
託未「構いません、斑鳩閣下。……近いうちに戦術機開発企業にも協力を仰ぐつもりだ、中佐は日本の技術向上を憂いて質問したのだろ?」
っと問う託未に真壁は頭を下げて、出過ぎた言動を許して欲しいと言うが託未は気にしないと返答する。
だが今度は……
真壁「……所でですが、大佐」
託未「なんだ」
真壁「私は斑鳩閣下から、大佐たちが異世界より来た方々と聞き及んでおります。
そこでお聞きしますが、人はどうやって生活を?」
託未「興味本位か?中佐」
真壁「はい」
っと眼を伏せて返事する真壁、ならいいかと託未は口にする。
託未「……地球から離れて宇宙空間に居住するための大規模な施設に、新たな植民地として生活している」
真壁「宇宙ではどういう場所で?」
託未「直径6km、全長30kmの円筒型シリンダー状の人口構造物が存在して、円筒を6つに区分して交互に人類が居住する陸地ある」
託未が話すのはシリンダー型のスペースコロニー。その説明を聞いて真壁は「なんと…」っと、驚嘆した声を漏らして託未たちの世界の技術力に感動している。
それほど技術の差がある世界、真壁は是非とも見たいなどと言う。
託未としてはもう帰ることは不可能な世界の為に、賛同はしなかった。
すると……
真壁「宇宙から来たとなると………月のハイブはご覧になったのですか?」
託未「………月?月にもハイブがあったのか、それは知らんかったな」
っと淡々と嘘をつく。月のサクロボスコハイブは既に制圧し、とっくに託未たちの最大級の拠点と化している。
月のサクロボスコハイブ跡地……今どんなことになっているか、その全貌はいずれ明かされるだろう。
一切感情を見せない託未、その彼にまるで探りを入れるかのような視線を送る。
そんな二人を見て笑みを浮かべる崇継は、そんなやり取りに終止符をうった。
崇継「そこまでた、真壁。新月に失礼だ」
真壁「は!」
託未「気にしてはおりません。真壁中佐も興味本位で知りたいのでしょう」
崇継「そう言ってくれると助かるよ、大佐」
託未「ではまた。真壁中佐もまた会おう」
真壁「えぇ。いずれ」
そう言って託未は去っていく。その後ろ姿を見ながら崇継は真壁に尋ねた。
崇継「どうだった?新月託未という男と話した感想は……」
真壁「……何事にも弱みは決して見せない。そんな男に見えました………しかし」
崇継「ん?」
真壁「……閣下、私はかの人物のあの様子を見て思ったのは、何もそれだけはありません。
かの人物は善意や理想など動く者ではありません、あれは利用できるなら何であろうと使う……そんな風にも見えました」
崇継「ふむ」
真壁「おそらくですが………月のハイブ、既にもう落とされているのでは………彼らによって」
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そうして託未が駐屯地に帰還して宗陰たちに横浜基地に向かう旨を伝えたその夜………。
ある兵舎の一室、そこに集まった青年達は興奮冷めぬ顔を赤らめながら激論を交わす。
堪えきれぬと言うように一人が起ち上がりながら叫んだ。
「これでは私物化ではないか!」
「だが連中のおかげで民の感情が少しずつ緩和されているのは事実だ」
丸机の対面に座った青年は難しい顔で腕を組みつつ反論する。
一体どういうか?それは託未が嘗て悠陽に対して提案した医療や食料についてのことである。
ティターンズは部隊設立後、国内に最大級の食料生産プラントを建造。
作られるものはバイオテクノロジーによる米、野菜、肉など何れも安定して味も良く、途切れることなく国内に供給されている。
現政権である榊内閣はこれに満足したように、以前榊首相を除いた託未たちを批判していた閣僚たちも手のひら返して喜んでいた。
「たかが一部隊に此処まで出来るのに何かあるんだ!しかも殿下を差し置き、僭越すぎる!」
「そうだ!第一、そのプラントには警備には人は使わず、機械に任している!裏で何をしているか怪しいではないか!!」
「甚だ許しがたい!奴らは政威大将軍殿下の配下ではないのか!!何様だっ!!」
「それなのに、斯衛も何一つ文句を言わず、処か!逆に奴らに感謝や羨望の声をあげるなど、ふざけてるのか!!!」
「かくなる上は!我ら義士が、正義の刃をもって奴らティターンズを誅殺すべきだ!!!」
「「「「「おーーー!!!!!」」」」」
「皆落ち着け」
っと、騒ぐ彼ら青年将校たちを諌めたのは帝国本土防衛軍の沙霧尚哉であった。
諫めると部屋が静まりかえったその場所は、沙霧が提供した本土防衛軍の詰所である。
彼ら………「戦略研究会」なるこの集団は、所謂インテリの青年将校であり、空いた時間などを使って国の先行きを議論する何とも暇な連中……ではなく、国を憂い集まった者たちである。
そんな暇な彼らの最近の話題は専ら唐突に現れ、世界を震撼させた存在ガンダムを有している部隊ーーティターンズについてだった。一呼吸をおいた後、沙霧大尉は口を開く。
沙霧「確かに彼らの行動は目に余る。しかし!今はまだ動く時ではない」
「しかし!」
沙霧「我ら義士の敵は何もティターンズだけではない。将軍殿下を蔑ろにする現内閣もだ!奴らは国を蝕む国賊、なればこれも誅滅せねばならん!!」
「「「「「おー!」」」」」
何とも現実というものを分かっていないおめでたい連中であろうか。
その中で1人恐る恐る手を上げる。
「し、しかし、沙霧大尉。仮にティターンズと戦う場合勝算は?向こうにはガンダムが居るんですよ?あの、白い悪魔たちが……」
などと呟いた瞬間、将校の1人が力強く机に拳を叩きつけた。
「貴様ぁ!!腑抜けたかぁ!!何がガンダムだぁ!!そんなもの!我ら義士の敵ではない!」
「し、しかし!じ、自分は横浜で見ました!物量で勝るBETAを圧倒し、更にはアメリカの最新鋭の戦術機すらも蹴散らしたあの力を……!」
胸ぐらを捕まれながらに必死に怯えながらに訴える。彼は横浜で見てそれが記憶から抜け出せないのだ。
ガンダムの力、その恐怖を……。だがそんなのがどうしたと尚も怒鳴る将校に沙霧は止めさせてこういった。
沙霧「軽々に事を構えられる相手ではない。それは分かっている……しかし、それでも我らが立ち上がり、真の日本を取り戻さねばこの国は滅びてしまう!」
「大尉……」
沙霧「すまんが、皆の命をくれ!」
なんと言う聞いてて不愉快この上ないことか、今のセリフ、ロンド•ベルの指揮官ブライト•ノアがシャアの反乱の際に部下たちに決死な思いで告げた名言である。
それをこんなデラーズ•フリート並み、いやそれ以下な連中に使われるのは、甚だ遺憾と言うべきであろう。
だが周りの連中はそんな沙霧に対して感涙し、次々に鬨の声を挙げるのだった。
沙霧「安心しろ、既にティターンズには我らの切っ先が常に向けられているが、それに連中は気づいていない!」
「「「「「はい!」」」」」
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その翌日、とうとうディーヴァの横浜基地に向けての出発の時がやってきた。
託未たち五人は何ともない顔をしているが、唯依や恭子、上総は良いとして真耶と鞠子、咲代子は今回ディーヴァ出航を体験する。
託未「緊張してるか?」
恭子「いいえ、大丈夫よ」
唯依「私も大丈夫です!」
託未「そうか………おい、真耶。大丈夫か、顔が青いぞ」
これからこのディーヴァが浮くということに想像すると具合が悪そうに青筋を立てる真耶。
真耶「だ、大丈夫だ……」
託未「…………まぁいい。ディーヴァ!出航!目的地、横浜基地!」
そうして託未たちを乗せた戦艦ディーヴァは、横浜基地へと向かう……。
今回はここまで。