どうもハリボーです。
お待たせいたしました。今回少し短めかな?では行ってみよー!
キーン コーン カーン コーン
休み時間になり、2Sの教室前は多くの生徒がひしめいている。一目義経達を見ようと集まっていた。
「仕方がありません。私が追い払いましょう。」
そう言ってマルギッテが教室を出ていき、生徒達を散らしたはずだったのだが、なぜか何人か教室に入ってくる。その中に知った顔があり、甚爾はなるほどと納得した。入って来たのは風間ファミリー。そのメンバーの中にクリスがいる。だからマルギッテも通したのだろうと、考えていると本人が近づいて来た。
「久しぶりだな!とうじ!」
まさか甚爾と面識があるとは思わなかった風間ファミリー面々は、驚きの表情。
「おう。」
「あの時の事は本当に感謝している。ジークもお前に会いたがっていたぞ?そう言えば連絡先も交換していないそうじゃないか。ほらコレがジークのメアドと電話番号だ。時間ができたら連絡してあげてほしい。」
「勝手に他人の連絡先渡して良いのかよ。上司であるお前はいいのか?マル。」
「むしろジークは喜ぶでしょう。近々ドイツに赴いては?」
「…そうだな。」
縁がある2人と話していると、風間ファミリーが寄ってくる。
「貴方凄いわね。お姉様に膝をつかせるなんて。今度私と勝負しましょう!」
「だれ?」
「私は川神一子!よろしくね!」
「武神の妹か?」
「そうよ!」
「俺は島津岳斗!なかなかやるじゃねぇーか。まぁ俺様の筋肉には敵わないがな。」
「僕は師岡卓也。よろしくね。」
「椎名京。」
「アンタすごいな。姉さんといい勝負が出来るなんて。俺は直江大和。よければ連絡先を交換したいんだけど、どうかな?何か手伝えることがあれば手伝うし、逆に手伝ってくれると嬉しい。」
「…」
「とうじ。」
「あ?」
「面倒って顔に出てる。」
瑞鶴に指摘され、思わず本音が顔に出ていた事にさらにめんどくさいと思ってしまう。
「貴女もすごかったわね!マルとの勝負見てたわ!私とも勝負しましょう!」
「ぜひ自分とも頼む!」
一子の誘いに便乗するクリス。
「申し訳ないけれど、それは無理。」
返答はNO
「えっ!どうして!マルとは戦ったじゃない?」
「この学園の通過儀礼みたいなものなのでしょう?歓迎の意味を込めての決闘は。そもそもあの決闘は、マルギッテさんがとうじに挑んだのだけど、理由があって私が代わりにやったのよ。本当なら勝負はしないわ。」
「えーいいじゃない!楽しいわよきっと!ね?勝負しましょう!」
それでも諦めない一子。それに呆れた瑞鶴。どうやって諦めさせようかと瑞鶴が悩んでいると、助け船が出された。
「ワンコダメだろ、鶴海さんが困ってる。人には色々事情がある。」
「…そうね。ごめんね瑞鶴。」
「いいえ気にしないで。ありがとうね。えっと…」
「直江大和。」
「直江。」
「どういたしまして。お礼に連絡先交換してくれない?いつでも力になるよ。」
「は?」
瑞鶴が発した声に教室内の気温が下がったように思えた。
「悪いけれど、初対面で連絡先交換はしないわ。助け舟を出してくれたことには感謝するけれど、それとこれとは別。」
「ご、ごめん。」
不味いと察しすぐに謝る大和。後ろで声を殺して甚爾が笑う。
「何笑ってるのよ。」
「ククク。少しは加減してやれ。武神で慣れてはいるだろうが、至近距離で殺気を浴びる事はそうそうないだろからな。見てみろ、膝震えてんぞ。」
甚爾に指摘され、大和は自分の膝が震えている事を初めて自覚する。
甚爾程ではなくとも、裏社会の家業をこなして来た瑞鶴の殺気を手加減されながらも浴びた当然の条件反射。無意識の警告。
「ごめんなさい。少しやり過ぎたわね。けれど、君も少し強引過ぎると思うから気をつけた方がいいよ。それに、夫持ちの女にそんなに強引に迫ったら、犯罪だよ?」
えっ?夫?瑞鶴の発言にまさかと思う一同。そんな考えをよそに、瑞鶴はするりと甚爾の横に行くと、そのまま甚爾の腕を抱きしめる。
「私は禪院家の分家の者。ここまで言えば流石に分かってくれると思うけど、一応言っておくわね。私は甚爾の許嫁、鶴海瑞鶴。あらためて皆様、どうぞよしなに。」
そう言って優雅に微笑む。その顔に男子生徒達が少し前屈みになる。理由は察せ。
「ん?」
「どうしたの?」
「嫌な予感。」
甚爾の直感が自身に迫る何かを感じた。この直感がハズレた事がない為に、めんどくさい事が起こると既に諦めモードの甚爾。そしてそれは来た。教室のドアを蹴破って。
ドガシャァァン!
「私と勝負しろ!禪院甚爾!」
「盛ってんじゃねぇよ。てめぇも知性ある人間だろうが、発情したら抑えの効かない獣じゃあるまいし。」
入って来たのは百代。もう我慢の限界と目が、発する闘気が言っている。今からお前を襲うと。
「「まてぇい!・少しお待ち下さい。」」
だがそこに、待ったをかける声が2つ。鉄心とクラウディオであった。
「どけ!じじい!なんと言われようとも、私はそいつと戦う!」
「モモ、今回ばかりそれは認められん。」
「知ったことか!」
鉄心を無視して、甚爾に迫る百代。だが、そうやすやすと見逃す川神流の総代ではなかった。
【顕現の弐・持国天】
鉄心の技で吹き飛ばされる百代。百代が吹き飛ばされる光景を見て驚愕する生徒達。対して甚爾は冷静に状況を楽しみながら見ていた。
(へぇ。威力はお粗末。だがそれと引き換えに絶対必中効果を得てるわけだ。だが、威力がお粗末に感じるのは一定のレベルを超えた奴らぐらいだろうな。雑魚が喰らったんじゃひとたまりもねぇ。あのじいさん、全盛期を過ぎて弱くはなってんだろうが、技の熟練度は比べ物にならないほど段違いってわけだ。おもしれぇな。)
「ご無事でございますか?甚爾様、瑞鶴様。」
甚爾が考えを巡らせていると、クラウディオが声をかけてくる。
「ああ。それより英雄の方を心配するのが普通だろうが。」
「それにつきましては、あずみが付いていますので心配には及びません。貴方様は、我等の主人の弟。そのような方に、傷の一つでも負わせては顔向けが出来ません。」
淡々と事実を返すクラウディオに、もはや宗教の域だなと感じる甚爾。
「いきなり何するんだ!じじい!」
傷など見当たらない百代が戻って来た。
「モモ今度ばかりはいかん。あきらめい。」
「私が理由をご説明いたします。」
クラウディオがすかさず前に出て、百代に甚爾と戦えない理由を説明し始める。
「甚爾様は我等、九鬼財閥のトップたる九鬼帝様の妻局様の実の弟君で有らせられます。そして、平安の時代より続く禪院家の今代の御当主様でも有らせられます。故に傷を負わせる事を良しとは出来ません。」
「そう言うことじゃモモ。格式ある家の当主に傷を付けたとなれば大問題じゃ。故に決闘を受理するわけにはいかん。それにこやつとお前の決闘をもしやるとしても、この学園が被害を被る。」
2人の言葉を黙って聞いていた百代。
「そんな事知ったことか!私には関係ない!どけ!」
説得は無意味だった。気を練り上げ放出しまくる百代。致し方ないと鉄心は心を鬼にして、孫娘をこの場で気絶させようと動く。
「別に構わんぜ?てかお前らが勝手に決めるな老害ども。お前らから消そうか?」
「しかし、甚爾様。貴方様にもしもの事がありましたら、我々は局様に顔向けが出来ません。」
「無駄ですよ、クラウディオさん。」
「瑞鶴様。」
ゆっくりと百代に歩み寄る甚爾を見ながら話す瑞鶴。
「今朝呼び出された件。アレがなければもう少し甚爾も抑えられたのでしょうが、もう無理です。」
「今朝の件については誠に申し訳ございません。」
「いいんですよ。私が被害を被ったわけではありませんし。それよりも
その言葉に英雄とあずみそして、鉄心と百代も食いついた。
「姉上がどうかしたのか!」
英雄が姉である揚羽に何かあったのか?クラウディオに問う。主に隠し事はできないと、今朝何が起こったかを話し始める。
登校前、甚爾達は局に呼ばれ九鬼ビルまで来ていた。今度は襲撃される事もなく、頭に鉢巻を巻いた青年執事、武田小十郎と名乗る者に部屋まで案内された。案内されるまではよかった。通された部屋に呼び出した局以外の人物がいなければ。背後の扉が閉められ外から施錠される。
「で?なんだお前?大方見当はついてる。用があるならさっさとしろよ、姪っ子。」
「フハハハハ!まずは初めましてと言っておこう叔父上。我は九鬼揚羽!九鬼家軍需鉄鋼部門の統括をしておる。先程案内させたのは私の側付きの小十郎。奴とも仲良くしてやってほしい。」
「ご丁寧にどうも。禪院家当主、禪院甚爾。お前の叔父だ。姉貴は何処だ?呼び出しを受けてんだが?来るまでお前が話し相手か?」
ニヤリと笑いながらゆっくりと距離を詰めてくる揚羽。体から発する気が今後の展開を容易く教えてくれる。
「ええ、母上は現在ブラジル支部との連絡を行っております。故に我が叔父上を退屈させぬようにと。」
「お気遣いどうも。それと気持ち悪りぃから敬語はやめろ。年はそっちが上だ。けど俺は敬語なんざつかわねぇからそのつもりで。」
「構わぬ。では楽しい楽しい
「最初からその為に、姉貴の名を語って呼びつけたんだろうがアゲハ!」
「ゆくぞトウジ!」
最新の技術の大結晶とも言えるビルを、大きく揺らしながら叔父と姪の遊びが始まった。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ
「全く
「未来に進む若者は元気が一番でございます。」
局の空いたティーカップにお茶を注ぐクラウディオ。
「揚羽は放課後まで待てなかったのか?これでは確実に遅刻ではないか。」
「午後からは各部門の一斉会議の予定が入っており、この時間しか空きがなかったようです。」
「全く。頼めるか?」
「はい。これから私も学園に向かいます。遅れることはお伝えいたしましょう。」
「頼んだ。」
ふぅーと息を吐き、一口お茶を飲むのだった。
「「フハハハハハハ!」」
場所は戻り、現在2人は元気に戯れあっていた。
【九鬼雷神金剛拳】
百代の拳に引けを取らない技が惜しみなく浴びせられる。
「こりゃなかなかに効くなぁ」
「効くのならば、多少は痛がるふりをしてから言え!はあああ!」
拳をわざと打たせまくる甚爾。顔は余裕綽々、涼しげだ。対して揚羽は内心焦っていた。
(想定はしていたが、想定以上!何というタフネス!体の何処を攻撃してもまるで鉄より硬い何かを打っているかのよう。加えて彼方からはいまだに攻撃らしい攻撃が来ない。)
己の技の数々が、躱すそぶりも見せず全て受けて立っている目の前の男。先ほどから自分ばかり攻めに出て、向こうは立ち一辺倒。
「貴様、やる気はあるのか?」
「あるわけねぇだろ。軽く二百発は超えたか?そんだけ打たせてやってもこの程度。遊んでやる価値もない。」
再度突撃を仕掛ける揚羽。顔面に向けてのラッシュ。そのまま右手の貫手で喉を一突き二突きと段々増えていく!
一度バックスタッフで離れて十分な距離を確保。そして着地と同時に特攻。ヒールで右足を踏み抜き、地面に縫い付けそのまま顔の側面へ左回し蹴り。
「これで多少は…!」
「流れるような技の繋ぎにそのパワー、お見事。だがまだ届かない。」
甚爾は変わらず立っていた。
「貫手が意味を成さないと理解して、蹴りに変えただろ?馬鹿が、その時点で諦めろ。気を込めた貫手で貫通出来なかった俺の体に、打撃はきかねぇよ。」
「ではこれで最後!」
揚羽が急接近。
「!」
「くらうがいい!九鬼家決戦奥義!」
【古流掌底破】
顔面にクリティカルヒット。されど後ろには倒れない。
「タフだな」
「最後のはなかなか良かったぜ。」
スゥーーーーーーー
大きく息を吸い込み!
「!ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ビリビリビリビリビリ!
ビルすら揺らす大声量による鼓膜の破壊と脳震盪を起こさせ気絶させた。
「あ、アゲハ様ーーーーー!」
勢いよくドアを開けて入ってくる小十郎に向けて、アゲハへの伝言を伝えた。
「久々に血がたかぶった。そう伝えろ。」
そしてそのまま学校へと向かうのだった。
「あのバカ!後でしばく!」
瑞鶴を忘れて。
「と言うことがございまして、現在は治療は既に終え仕事に励んでおられます。」
「そうか、大事ないのだな。流石は姉上!」
「まったくでございます!英雄様!」
英雄は流石は姉だと尊敬し、その姉を声量だけで倒した甚爾をも尊敬する叔父と捉えた。しかしあずみは真逆の恐怖を覚える。
(おいおい、嘘だろ?揚羽様を声量で倒すだぁ?そんな事、武神でも無理だったろうが!やべーよマジやべーよ。元とはいえ揚羽様は武術四天王の1人だったんだぞ!それを声量だけでなんて。アイツの機嫌ひとつで命なんかあっさり決まっちまうじゃねぇか。もし戦うなんてことになったら守りきれない。)
そう思いながら甚爾と武神を見る。2人は今にもキスが出来そうなほど顔を近づけて、睨み合っていた。
「で?どうする?今やるか?」
「もちろん。」
スッと甚爾が離れる。
「いいぜ。ただ条件付きだ。」
「なに?」
「さっきコイツらが言ったように、俺とお前が戦えば被害は絶対。俺はかまわねぇが、コイツらは戦いを認めない。だから条件をつける。」
甚爾が出した条件は五つ
・攻撃はターン制で互いに一回ずつ行う。
・防御又は回避を行なってはならない。
・建物または他の生徒に被害が及ぼしてしまうと負け。
・相手を殺める攻撃は負け。
「最後の一つだがコイツを使う。」
そう言って甚爾がポケットから取り出したのは、アストロダイス。
「ここに2つダイスがある。同時に投げて青い方がかけられる数、赤い方がかける数。もう分かるな?両方同時に投げて出た数かけた数が攻撃回数だ。最初のルールの1ターンに出た回数相手に攻撃を仕掛けていい。ただし、最初に決めた攻撃回数の変更はなしだ。質問は?」
「ない!さっさと始めるぞ!」
およそ美少女とはかけ離れた獣がそこにいた。
最初にダイスを振るのは百代
青=2 赤=10 2×10=20
百代は計20回の攻撃権を得た。それを見た周りの反応は、うわアイツ終わったなぁ。と言ったものばかり。百夜の強さを知っているからこその反応である。
続いて甚爾
青=3 赤=1 3×1=3
甚爾の攻撃権はたったの3回。それを見て周りは完全に百代の勝利ムード。百代もニヤニヤしながら問うてくる。
「どうする?もう一度やり直すか?私は一向に構わないぞ?」
きゃーモモお姉様ステキーなど姐さん流石っす!とモブどもの声が聞こえるがそれを打ち破るかの如く発せられる殺気!
「!」
「気の弱い者は下がるのじゃ!破!」
甚爾が発した殺気を鉄心がギリギリ打ち消す。
「変更はない始めるぞ。」
こうして始まった変則の決闘。
「先行はもらうぞ!川神流、無双百烈拳!20回バージョン!」
本来百発の正拳を20回に絞りさらに打たない80回分の威力も込められた。風圧で土煙が舞う。そこまで!と鉄心の声に動きを止めた。他の教職員が担架を用意し始めすでに終わりムードだった。数秒前までは。
「朝も言ったか覚えちゃいないが、半年前とかわらねぇ。弱すぎる。」
「ばかな!」
土煙が晴れるとそこには、両手をポケットに突っ込み仁王立ちする甚爾。
百代の動揺は周囲のものよりも凄まじかった。
(バカな!顔に5発、首に3発、両肩に1発ずつ、脇腹に2発ずつ、腹に6発叩き込んだんだぞ!それを無傷!ありえない!)
「次は俺の番か。」
「くっ!」
「たったの3発だ。耐えろよ?そんじゃ始めるか。」
3発で神を狩る。
1発目顔面を捉える。受けた百代は仰向けに倒れた。そんなこと知ったことではないと、そのまま2発目をまたも同じ顔面に喰らわせる。そして倒れる百代を中心にクレーターが出来上がる。3発目最後は己の黒閃でと思っていたのだが。
「それまで!勝者、禪院甚爾!百代はすぐに病院に運ぶのじゃ!」
「救急車の手配は済んでおります。こちらに。」
流石はクラウディオ。そう思いながらグラウンドから立ち去る。その後ろ姿を誰もが恐怖の眼差しを向けていた。たったの2発で武神を倒した男の背中を。
武神の敗北。その情報は瞬く間に世界に広まった。
「武神が負けただと!倒したのは一体誰だ!四天王の誰かが!?」
「いえ、転校生との事で。」
「すぐにそいつを調べ上げろ!」
ーまた別の場所ー
「武神の敗北か。倒した者の名は?」
「はっ!禪院甚爾師父にございます。」
「アハハハ!そうかトージがククク。」
ーまたまた別の場所ー
「社長、ご報告したいことが。」
「君。今はレディと商談中だ。後にしたまえ。」
「いえ、私は構いませんよ。どうやら此方も何かある様です。」
「失礼。で?なんだ、大事な商談の話し合いを遮ってまで。」
「そ、それが武神が敗北したとの情報が。」
「なんだと!…レディ申し訳ない。私はすぐに本社に戻らなければいけない案件が発生したようだ。この話し合いは、また後日でもよろしいかな?」
「ええ、此方も緊急の案件がもしかしたら、そちらと同じかもしれないわね。」
男は一礼して去って行く。
「久しぶりに会いたいわね甚爾。」
「招待状を出されてはいかがでしょうか?」
「理由はなんて?」
「そうですね。こたびの当主になられたお祝いならば、招待を受けてくださるかと。」
「そうね。けれど、まだ時期ではないわ。ありがとう。ユン。」
「もったいなきお言葉です。宝様。」
ーまたまたまた別の場所ー
「武神が敗北した。」
「「「「え?」」」」
「伝える事は以上だ。さぁ、持ち場に戻れ。」
「いやいやいや!え?マジで!?」
「さっきからそう言っているだろう。」
「隊長が勝負を挑み勝ったのですか!?まさか、クリスお嬢様!」
「どちらでもない。」
「………とうじちゃんだよ。」
「ジーク?」
「フフフフフフフフフフ。武神を倒したのはとうじちゃんしかいない。私の、私のとうじちゃん!ハァハァハァ…会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたい会いたいよ。………………と・う・じ。」
「ジ、ジークが怖い!」
「コジマ!私の後ろに隠れるな!」
「リザ!何とかしてよ!」
(マルー!!戻ってきてジークを止めてくれー!もう無理!と言うか、とうじ!早く会いに来てやってくれよ!ジークの暴走を止めてくれーーーー!!!)
「ヘックシュ!」
「どうしたの?体冷えちゃった?」
ベットの上で横になる3人。瑞鶴はすでに夢の中で、翔鶴と甚爾はベットに入るも寝付けず雑談をしていた。
「いや、誰かが噂でもしたんだろ。」
「武神を倒したからね。」
「あんなのは勝負じゃねぇ。」
あまりの武神の弱さに正直期待外れで、既に学園を辞めたいと思っている。しかし、局を困らせたくはないのでどうしようかと悩んでいた。
「回復頼りの戦法。自分は瞬間回復があるから大丈夫だと、たかを括ったやり方。いくら実力も有り、気の容量も多いと言えどアレじゃあ宝の持ち腐れ。川神院は何を教えて来たんだ?」
「さぁ?少し調べさせたけど、それなりにハードな修練を積ませているわね。まぁ精神修行は、武神が嫌がってここ何年かサボっているようだけれど。それを容認して来たツケかしらね。」
「単なる孫バカか。甘いな。」
話の区切りもつき、時計を見ると深夜をちょうど回ったあたり。いい感じに瞼も重くなって来た。
「…寝るか。」
「そうね。ねぇとうじ。」
「ん?」
「ギュッて…して?」
上目遣いにそう言ってくる。拒否する事なく要望に応える。
ギュッ
「んっ…あなたの匂いがするわ。」
「そりゃそうだろ。」
「今日一日、仕事ばかりだったから、少し瑞鶴が羨ましかったわ。私も一緒に学園生活したかったなぁ。」
「年齢ばっかりはしょうがないだろ。まぁヒュームやマルギッテ、あずみなんかは理由ありきで通ってはいるが。」
「分かってる。これは単なる愚痴よ。…ねぇ、朝まで離さないでね。」
「ああ。」
こうして学園生活初日の夜は更けていく。
感想お待ちしております!
どしどし書いてください!
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