久しぶりの投稿になりました。
いやぁ〜ウマ娘の方が最近描く事多くて笑
そちらもよければ読んでみて下さい!
「お久しぶりです、若様。ご挨拶が遅くなり、申し訳ありません。瑞鶴さんも、お久しぶりです。」
「別にいい。それより、何でお前が教師なんだ?」
昼休み、屋上にて甚爾、七海、瑞鶴の3人の姿があった。
「夜蛾さんの指示です。」
「他は?」
「他とは?」
「知らぬ存ぜぬを貫くつもりならやめとけ。後々分かる事だ。」
七海は、フゥっと息を一つ吐き、やれやれと言ったように首を振った。
「流石ですね。局様と言うより、九鬼からの依頼です。もし、若が暴走、もしくは類似する事態に陥った際の、ストッパーとして雇われました。まぁ、この学園に入る上で、教員免許を持っていた私が適任だったので、家臣の代表として依頼を受けました。」
「七海さん、教員免許持ってたんですか!」
変なところで食いついた瑞鶴を無視して、なぜ七海が選ばれたのかを、考える。
(まぁ、俺がちゃんと授業を受けてるのか、それを報告するところまで依頼なんだろうな。それに、コイツの能力と性格なら、俺を抑える為に選ばれる人選としては妥当か。)
「そう言えば、受け持ちのクラスはどこなんですか?」
「3ーFです。勝手かとは思いましたが、夜蛾さんと私で少々、裏で手を回しました。」
言外に、武神の監視と紋白が雇ったと思われる、燕の監視を引き受けてくれるのだろう。七海の事だから、燕が甚爾の代わりとして、雇われた事は承知のはずであると、すぐに考えついた。この場で、多くを語ろうとしないのは、やはり九鬼の監視のせいだろう。もはや、鬱陶しいぐらいに、見張られている。
「へぇ、まぁいいや。じゃあ互いに、表世界を楽しむとしますか。」
「私は一応、仕事なのですが?」
「まぁまぁ、七海さん。それより、今朝の小島先生とのエキシビションマッチ、すごかったですね!」
「ありがとうございます。」
「よっ、ナイス手抜き〜」
「「…」」
「何だよ。事実だろ。」
「ええ、ですが分かったとしても言わないのが、大人のマナーと言うものですよ。少しは、瑞鶴さんを見習って下さい。」
「チッ」
「私は授業の準備がありますので、これで失礼します。それと・・・若。」
「んだよ。」
「これから学園内で会う際、もしくはそれ関連で行動などする為、郊外に出た時は『先生』と呼ぶように。いいですね?」
「は?ふざけ「いいですね?」・・・分かったよ七海センセ」
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(しかし、あいつが教師ね。労働はクソって公言してるわりには、しっかりこなす奴だから問題はないだろう)
授業を聞き流しながら、ぼんやりと七海とのやり取りを思い出す。
「……」
何も無い普通の日常。だが何故か、甚爾の心はざわつき落ち着かない。
(今よりも、戦いの中に身を投じていた方が心が落ち着くとか思わなかったなぁ)
「とうじ、大丈夫?」
「あ?」
横を見れば瑞鶴。どうやら、いつの間にか授業は終わっていた。
「・・・帰るか」
「うん」
その時、教室のドアが勢いよく開け放たれる。
「失礼します!!ぜ、禪院先輩はいますか!!」
どうやら甚爾を御所望の模様。
「ほーら、お呼びだぜ!」
「黙れオタマジャクシ。」
「ひでー!」
ロリコンハゲのイジリに対して辛辣に返しながら、ドアまで向かう。
「で?俺に何か用か?」
「あ、えっと〜その〜」
「あぁ?なんだハッキリしやがれ。」
「す、すみません!」
「おいおい!まゆっち!ビビるこったねぇ、ガツンと言ってやんな!」
「あ、いけません松風!初対面でそんな失礼な事!」
甚爾を呼び出したのは、黛であった。
一体何の用事だろうと、皆が思っていると呼び出した要件を話し出した。
「あ、あの私に一手、御指南お願いできませんでしょうか!」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?」
「ああ、あのあのあの!」
「まゆっちはねぇ、アンタの強さを見て自分とも戦えやゴリラ。って言ってんだよ!わかるかコラ!」
「ぎゃーーーーーーーーー!まままままままま、松風!ななななな、なんななななななん、何という事をーーーーーーーーーーーー!」
「いいかぁ、まゆっち!コイツはチャンスだ、モモ先輩がやられた今!この学園にいる四天王は、まゆっちのみ。まゆっちが勝てば、先輩を超えたと言っても過言じゃねぇ。だから一発かましたれぇーーーーーーー!」
突然、2年の教室に来て勝負をふっかけて来た後輩に対し、ただ黙って見つめ返す。
「・・・」
沈黙を保つ甚爾。Sクラスの者達は、黛は死んだなと誰もが思った。
「・・・なぁ」
「は、はい!」
「俺と勝負がしたい理由は何だ?武神を倒したからか?この学校の通例である歓迎のためか?名を上げたいからか?」
「・・・いいえ。どれでもありません。」
「・・・」
「最初にも言いましたが、一手御指南願いたいのです。貴方の動きの中には刀の動きにも通ずるものがありました。それに、その手のタコ。他の武器を扱う際にできたものに混じってはいますが、刀を握るものにしかできない箇所にもございます。と言う事は、貴方は刀をも扱える。」
「・・・」
終始黙って入るが、甚爾は少々警戒を強める。
「ですからどうか立ち会っては頂けませんか?」
「やなこった。第一俺にはメリットがない。勝負して欲しけりゃ金を持って来るか、面白いと思えるくらいには鍛えて出直せ雑魚が。」
そのまま傍を通り教室を去っていった。
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「良かったの?」
「何が?」
「あの子、剣聖黛十一段の娘さんでしょう?」
「だったら?」
「いつものあんたなら、あんなご馳走ほっとくはずないのに」
「さっきも言ったろ、弱すぎる…………チッ」
「つけられてるわね」
「次の角、右に曲がるぞ」
何物かの尾行に気が付いた二人は、気が付いていないふりをしながら曲がり角を曲がる。
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ー???ー
あれが、武神を倒した男か。
ああ、強いな。強すぎる。この距離でもあいつは俺を殺せる。
俺自身、壁越えとまではいかないが、そこそこ実力はある方だと自負していたが、これはダメだ。
今すぐにでも逃げ出したい。裏の世界で生き抜くには、一瞬の判断が生死を分ける。相手の実力を見抜き、例え僅かでも無理だと悟ったら逃げに徹するそれが常識だ。俺のような中途半端な実力だったらな。
しかし、時と場合によってはそれも許されない。今回のはそれだ。
クソが!武神を倒した者の顔を見てみたい好奇心なんかで、依頼を受けたあの時の自分を殴りたい。
それに隣を歩くあの女、あいつもヤバい。美しいバラには棘がある、なんて言葉があるがじょうだんじゃあない!棘なんて生易しいものじゃあない。毒だ!それも猛毒!
一見すれば、ただの普通の学生カップル。周囲の人間にはそう映っているだろう。危険な香りもオーラも見せていない。だが、裏社会で10年生きてきた俺には分かる!
誘いだ。あいつらは、自分達に今後訪れることを予想している!俺のように調べたり接触してくる者たちの事を!そして少しでも、自分達の意に背くような輩であれば。
「…」ゴクッ
落ち着け、無理に接触する必要はない、今回は、あくまで私生活の様子を探る事のみ。
「!」
クソ!考え事にふっけている間に距離を開けすぎた!角を右に曲がった!
「チッ!」
俺は走って追いかける。そして二人が曲がったほうに行くと…
「な、なに!」
そこには誰もいなかった。
「い、一体どこに消えた!角を右に曲がったこの道は!」
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「ふーん、その
「うん。なーんか考え事しながら尾行してたから、簡単にかかったけどね。」
「感情がせめぎ合ってたんだろうよ。実力差がハッキリとわかっているのに、多分国のお偉いさんからの依頼だから、失敗しましたなんて報告したらどのみち消されるからな。」
尾行者が考え事にふけっている間に、瑞鶴がかけた幻覚で起きてもいない火災を見てしまっていたのだ。
「まさか、
「正解」
道の譲り合い。
皆さんも経験はあるだろう。道を譲り合い何度か相手と自分が同じ方によけてしまうことだ。瑞鶴はそれを利用して、周囲の人間の足音を調節し幻覚を見せた。
「刀がないとできないと思ってたんだがな」
「いざ武器が手元になかった時でも、戦えないと意味ないでしょう」
こえー女っと本気で思った甚爾だった。
「それより、さっきのはどこのスパイかしら?」
「知らん。まぁ二、三日程度の監視なら見逃してやるさ。」
この話はここまで、という風に締め括り、2人は再び帰路についた。
ーとある居酒屋ー
「で?失敗したと?」
「すいません」
「まぁ仕方がねぇさ。俺でも無理だろうからな」
「え?」
「俺は一度、戦場で見たんだよ。あの化け物を・・・な。3年前さ、俺が以前までどこにいたか知ってるだろ?」
「は、はい。3年前はキューバにて、現地諜報を行っていらっしゃいましたよね?」
「そうだ。テロ組織に潜り込んで、夜中に機密データをコピーしていた時に、奴は現れた。いきなり空気が変わった。だが、侵入者を知らせる音も、慌ただしく動く音も聞こえない。言うなれば静寂さ。」
「・・・」
「データをコピーした後、即座に脱出を図った。外に出た時、俺は目を疑った。女がいたんだ。それも、まだ子供と言っていい年齢のな。そんな子供と対峙していたのは、テロ組織の中で1番腕の立つ奴だった。組織の中でも信頼の厚いな。一瞬、侵入者であるその女を捕らえようとしているのかとも思った。そこで俺はようやく気が付いたよ。」
「・・・何をですか?」
「男は虚な瞳で、手には奴が最も得意としていたナイフ。奴だったんだ組織を壊滅させたのは。」
「え?」
「そして女が、指を奴の耳元で鳴らすと、まるで電池が切れたかのように倒れた。」
「それってつまり?」
「洗脳されて、何もかも感じなくされてたんだろうよ。自分が既に死んでいるなんて思わず、操られ仲間を皆殺しだ。」
「なっ!」
「お前、運が良かったな。武闘家殺しと音斬り相手にこうして、生きてんだからよ。」
「・・・」
「お前はすぐに本国へ戻れ。1度目は見逃されたが、2度目は多分ない。例の話は俺から伝える。」
「ありがとうございます」
そう言って部下は居酒屋を出て行った。
残った男は、1人酒を飲む。
「最後の酒になるかもなぁ」
「お隣よろしいですか?」
突如隣から相席を誘う人物が現れる。
見るとそこには、スーツを着た女。
丸の内OLです、とでも言われれば即信じそうなその外見。
しかし、男は分かっていた。この女は裏の人間だ。
(おいおいおい、酒が入っているとはいえこの俺が?この至近距離まで接近を許した!?)
「そう警戒なさらないでください。申し遅れました、私は
そう言って、隣に座った女の胸元には天秤が描かれた、プラチナバッチ。
「ま、まさか!『
Libra・・・ラテン語において天秤を示す。
国際的に活動する組織で、各国に強いパイプを持つ組織。
裏ではならず者達の仕事の斡旋や、各国が表沙汰に出来ない依頼などを請け負う組織だ。
「最後のお酒、そんな悲しい事は仰らないでください。私どもが今回、あなた方の上から依頼されたのは、あなた方の代わりに今回のお話を伝える事とそのサポート。ですのであなたも本国に帰国して下さい。」
「それは本当か?」
「ええ、ここに正式な依頼書も」
「拝見する」
A4サイズの依頼書。
どうやら本物らしく、男は安堵した。
どうやら人生最後の酒はまだ先の様だった。
「では、伝える話の内容は?」
「既にお聞きして居りますので、問題ございません。」
「分かったよろしく頼む」
「必ず」
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ピリリリリリリリリリィ・・・ピッ
「もしもし?」
「ハァーイ!久しぶ[ブツッ]」
スマホをソファーに投げ捨て、微睡に再度浸ろうとした甚爾。
されどそれは許されない。
ピリリリリリリリリリィ・・・ピッ
「いきなり切るなんて、相変わらずつれないわね」
「何のようだa」
「久々にとうじの声がききたくてね」
「嘘つけ」
「酷いわ、自分の女の言う事を信じないなんて」
「お前を俺の女にした覚えはない。で?久しぶりに依頼か?」
「あなた、実家の当主になったんでしょう?電話しといてなんだけど、受けて大丈夫なの?」
「別に問題ない。それよか早く話せ」
「はいはい。」
こうして事態はゆっくりと動き出す。
呪術廻戦二期 伏黒甚爾登場! マジで甚爾に恋しなさい!再連載始めるか?
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再連載!
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再連載しない!