「リン!」
「武松!よかった甚爾も」
「状況は!」
「大丈夫ッ!ホウ様は無事だ今は史進たちがついてる。史文恭は早々にどこかに消えた、私も今捜索しているんだが曹一族の連中に邪魔されてな早く見つけないと」
「なら奴はもう目的を達成してる頃だろうな」
「甚爾それはどういうことだ」
「行くぞ」
甚爾の言葉に林冲と武松は疑問を浮かべる。奴らの今回の目的は宝の殺害だが、宝はいまだ無事で史進達が現在護衛についている。二人は言葉の意味が分からないまま甚爾の後を追う、甚爾は歩きながら二人に説明を始めた。
「さっき武松と図書室にいたんだがそこで隠し部屋を見つけてな、どうも何かの研究室兼実験室みたいでよ、わけわかんねえ薬やら器具がたくさんあったそれに研究記録もな」
「甚爾それを持ってきたのか!」
緊急事態だというのに隠し部屋にあった記録を持ってきていたことに二人はあきれた。
「続きだ、それでまぁ読んでみたんだがどうもあのじじい
「「!」」
老化を止めるそれは人間の道に反する行いだった。
「その研究に自分を使われたとあっちゃ殺したくもなるわな」
「・・・確かに望んでもいないことに無理やり実験のモルモットにされたのではそれが普通だろう」
「そうだな、復讐で憎む者の最愛のものを殺す事で同じ苦しみを味合わせようと「ああ違う違う」...は?」
「だからあの嬢ちゃんは大丈夫なんだよ、てか護衛もぶっちゃけいらね」
「「?」」
そうこうしているうちに三人は大きな扉の前に着いた、ここは依頼主の男の書斎だった。
「そもそも最初から狙いは嬢ちゃんじゃなくて」
扉が開き三人は入っていく...。
「その男を殺す事が本当の依頼だったんだろ...なぁ史文恭」
「遅かったな」
中に入るとそこには、おびただしい程の血を流し死んでいる老人とこの惨状を作り出した史文恭がいた。
「史文教!」
「フフッそう吠えるな林冲、私の仕事は終わったこれで引き上げるとするさ」
「まぁまてよ、もう争う理由は互いにないわけだし答え合わせに付き合っていけよ」
「・・・まぁいいだろう」
互いに警戒はしつつも甚爾の話に興味を惹かれ三人とも聞き入る。
「こいつは図書室に隠されていた隠し部屋から今さっき拝借してきたものだ、今からちょっと朗読すっから聞いとけ」
ー**月**日ー
妻が亡くなった。
子供のころからずっと一緒だった、君とは死ぬときも一緒だと思っていた。
なぜ私と生まれたばかりの娘を置いて先に行ってしまったんだい?
置いていかないでくれ、私はもう二度と失いたくはない。
こんな思いはしたくない。
もう二度と...。
ー**月**日ー
そうだ、死ななければ老いなければいいんだ。
なんて単純なことだったのだろう。
老いなければ死ぬことはない。
大切なものと離れ離れにならなくとも済む。
私の財力とわが社の技術があれば...。
だが、おおっぴらに動くわけにはいかない。
まずは資料和集めなければ。
ー**月**日-
だいぶ資料が集まった。
この部屋の設備も充実してきた、そろそろあ始めるとしよう。
試作品1号が完成した。
試験用のマウスに投与し経過を観察しよう。
ー**月**日-
マウスが死んだ。
細胞を調べて分かったことは、試作品1号は老いる薬だった。
それもわずか1週間で30年。
失敗だ、だがこれは僥倖だった。
なぜなら新たな試作品の効果を見るのに時間をかける必要がない。
悔やんでいる暇はない、待っていてくれ。
「ここから長いからはしょらせてもらうぜ」
ー**月**日ー
10年妻がなくなってから10年たった。
ようやく、ようやく完成した。
体の細胞の成長を止めていつまでも若々しいままでいられる薬。
ずいぶん待たせてしっまたねごめんよ。
10歳になってますます妻の子供のころに似てきたね。
この前、髪をかき上げるしぐさがあまりに似ていたから思わず名前を間違えてしまった。
ああ、愛しているよ我が娘よ。
ー**月**日-
ああ、愛しい愛しい娘
その無垢な姿で私と共に永遠に生きよう。
本当に時々、君を妻だと勘違いしてしまう。
抱きしめた時の感触、匂い、声。
いや違う君?君なのか?君なんだね⁉
そうかそうだったんだね、私のもとに帰ってきてくれたんだね。
愛しているよ、ずっとずっと。
さあ今宵は存分に愛し合おう。
夜はもうすぐだ。
ー**月**日ー
愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる愛してる
君と肌を合わせるたび喜びがこみ上げる。
そうだ、あの娘に兄弟をつっくて上げよう。
それがいい君もそう思うだろ。
愛しい妻...宝。
「とまあこんな感じで、続きはもっと胸糞悪いから割愛すんぜ」
沈黙が場を支配する。誰も言葉を発せる空気ではなかった。
「ちなみにこれが書かれているのは30年前だ、もう分かったろ?今回の黒幕は、てめーだろお嬢ちゃん」
「ええ、そのとおりよ」
そこには、史進達を連れた宝がいた。3人も話を聞いていたのだろう、信じられないといった表情をしている。
「あなたが、かたくなに私と言葉を交わさなかったのは、気が付いていたからかしら?」
「初めからてめーには違和感があった、というよりほぼ勘だ」
「そう」
「誕生パーティーを開催するようにそそのかしたのは、お前だな」
「なぜそう思うのかしら?」
「あのじじいのてめーへの感情は度が過ぎてる、命を狙われているなんて知ってフツー開くか?それに狙われてるって情報もお前が依頼して流させたデマだろ?」
「・・・」
「会場のスタッフや客曹一族をに紛れ込ませたのもお前、招待状は自分で用意するだのなんだの言って、曹一族の分を作り難なく会場入りさせた。そして、奇襲で俺たちにお前が狙われているという意識させ注目を自身に集めてカモフラージュ古典的だが有効だ」
「そして、史文恭にヒントを伝えるよう指示し俺たちにあの隠し部屋をみつけさせた、たくビビったぜ?読んだとき鳥肌もんだ。あの時じじいが娘を守れって孫娘じゃなく本当の娘の事とはね。道理で依頼主が親ではなく、祖父であるあのじじいだったのか納得もいった、そもそも、あのじじい孫いねえもんな」
「そう、私はあの人の娘亡き母の代わり...最悪の30年だったわ。訳の分からない薬を打たれ体の成長が止まり毎年経過観察のために裸にされ隅々まで写真にとられ、毎晩毎晩あの部屋で抱かれるの、最初は抵抗したわお父様やめてって、まだ12歳の時よ。それから毎日よ、犯されてそれを記録されまたそれを見させられながら犯される、私わもう諦めて死のうとした...でもそれも出来なかった、見てて」
そういうと宝は書斎の机まで行くと引き出しをあさりナイフを取り出しそれを自身の喉に突き刺した。林冲達は突然の行動に急いで助けようと近寄るが、宝は血を流しながらも立ち上がった。そしてハンカチで血をぬぐうと傷は最初からなかったかのように綺麗にふさがっていた
「驚いてくれたかしら、これが私に投与された薬の副作用なの。これで私は死という名の逃げ道を断たれてしまった」
「だから今度は殺しという手段に移った」
「そうよ楊志。だけどあの男は警戒心が高くてね、なかなか隙を見せない。それに非力な私では殺しきれない可能性がある、だから念入りに計画を練った。あの男に己自信を狙われていると悟らせないためにベッドでも喜ぶことや言うことを我慢しながらやって従順だと思わせて、誤算だったのは甚爾あなたよ。驚いたわ曹一族の精鋭を一人で瞬殺するなんて、本当ならあの時には終わっていたのに。けどもういいの、あの男は死んだ!ようやく私は自由を手に入れた!あははははははははははは!」
亡き人にとらわれ一途な愛に我が子さえも巻き込んだ男、それに憎しみと怒りを持った娘の巻き起こした事件だった。林冲達梁山泊は事の顛末を伝えるために本拠地に戻るという。宝は依頼は私を守ること林冲達は依頼を完遂しているのだから報酬は払うといったそうだ。
「では甚爾、また縁があればその時もぜひ味方でいてくれるとありがたいな。正直に言うといまだに君の実力が分からない」
「さあなその時の運だろう」
「甚爾はこれからどうすんだ?わっちたちと梁山泊に来ないかい歓迎するぜ!」
「史進てめーには説明したろう、人に会いに行くんだ」
「あ、そうだったな忘れてた」
「ではな甚爾、また会おう」
梁山泊の面々は梁山泊の総本山に帰っていった。互いが思うほど早くに再会を果たすことになるとは、まだこの時は知る由もなかった
「ねえ甚爾、本当に雇われてはくれないの?あなたの言い値で私は構わないのよ?」
「約束通り、てかあのじじいとのだが最初の報酬に上乗せでもらったし、それに目的もあるからな」
「そう…仕方がないわね」
「つーか気になってたんだが、お前致命傷すら治るなら
「あら、それを女性の口から言わせる気?こう見えて貴方より年上なのよ私」
「アラサーしょ「それ以上はお口にチャックよ、と・お・じ?」へいへい」
「まったく」
「まあ何かあったら連絡しろ、気が向いて金次第では手伝ってやるよ」
「ええお願いするわ。そうだ甚爾、少しついてきて」
そういわれ二人で屋敷の中に戻る、階段を上り奥のほうの部屋に通された。そこは多種多様な武器の数々、実に100種以上まさに壮観
「ほ~こりゃすげえや刀に双剣・弓・ハンマー・ナイフ・手甲・槍・鎌etc.」
「これもあの男の趣味でね、残しておいても仕方がないから好きなのを選んでちょうだい、貴方にあげるわって...もう聞いてないわね。」
甚爾は宝が言い終える前に物色を始めていた。どれもこれも一級品といっても過言ではないものばかり、最低でも何百万の値はつくであろうものばかりだ。だが甚爾の足は他の物には目もくれず視線は一点に注がれ足は自然とその武器の前まで進めていた。
「・・・」
「その武器の名は【游雲】売れば五億はくだらない代物よ。その武器には気が宿っていてね、たとえ達人であっても持つことさえできないらしいわ。過去に壁越えの何人かが挑戦したらしいけど誰一人持ち上げることさえできなかったって、だからここに収めるのには苦労したみたいよ。コンクリートに埋めてそのまま床にはめて上からショーケースかぶせてだからそれだけ床にはまった感じで収納されてるの」
甚爾はこの時話を一切聞いてはいなかった。いや、すべての音や色・匂いに至るまですべての五感を総動員して游雲を見つめていた。そして一歩前に膝をつき游雲を握る
「ハハッ」
そして持ち上げた。今この時より游雲の所持者は甚爾となった。感じる重み数回試しにふるう、まるで小さいころから扱ってきたかのように馴染む。
「これ貰っていくぜ」
「ええ、じゃあねそれと最後に今度から私のことはホウと呼んで私もトージと呼ぶわ」
「へいへいじゃあなホウ」
新たな武器を手に入れ屋敷を去る。
屋敷を去ってから甚爾は、腹ごしらえをするために屋台に来ていた。注文したのは
「ここにいたのか探したぞ伏黒甚爾」
「何の用だ、史文恭」
近づいてきていたのは、曹一族の師範を務める史文恭その人だった
「まあそんなに邪険にしないでくれここのお代は私が持とう、店主!私にも同じものを」
史文恭はそう言って甚爾と同じものを注文し隣に座る
「てめーにおごられる理由はねぇはずだが?」
「なに単なるお近づきの印だ、それに私の夕食も兼ねている遠慮することはない、他に食べたいものがあれば頼んでくれ」
「そういうことならご馳走になろうかね......後で話せよ」
「フフッ」
こうして突如として食事会?が始まったこの後に甚爾は大食漢をいかんなく発揮し店主と史文恭の財布を泣かせたのちに彼女はこう語る
「...安易にカッコつけておごるものではないな、あの時の自分の安易な発言を後悔しているよ(´;ω;`)」
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呪術廻戦二期 伏黒甚爾登場! マジで甚爾に恋しなさい!再連載始めるか?
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