自分の作った小説の主人公に転生   作:ロイ1世

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気が付けば年末で、投稿頻度の遅さにビビるばかり。
理由は分かってるけど、プレステやめられないんだってwwwww

さて話は変わりますが、実はこのシリーズを終えたらウマ娘の世界にロイをぶち込もうと思っていたのですが長くなりそうなので別シリーズであげようかと考え始めました。はい、伝家の宝刀『二足の草鞋』です。

内容としては男女比ぶっ壊れ世界ものというやらなさそうなハイフリゲーム実況風小説の遺伝子を受け継いだものになるのかなと思ってます。

ですが問題はただでさえ遅い投稿頻度がどうなるのか・・・。

前置きはここまで、それでは本編!!


脱出

 研究施設内を走り回りながら逃げている隙に、幾つかの案が浮かんだ。

 

 1 万が一化物が暴走した時に備え、安全装置や武器があるのでそれを探す。

 

 2 生物兵器の処理室のような場所があるのでそこに連れ出し処分させる。

 

 3 殺すまではいかなくてもダウン状態にし脱出、その後爆撃隊による爆撃で殺害、最低でも生き埋め

 

 このいずれかである。堅谷のことだから1は既に破壊されていてもおかしくないが、2はあり得る。なにせ堅谷はここで深海棲艦と艦娘の実験をしていた。それはつまりここに死骸を作る何らかの設備があるはずだ。そこに辿り着ければ勝てる。

 

「白露、その部屋はこっちであってるんだろうな」

「うん、処分室はロイの進んでいる方向のはずだよ!!」

 

 そしてその設備のありそうな部屋は白露が既に発見しており、渡した通信機を通じて案内させていた。

 

「焦ってたから詳しくは見れなかったけど、確か熱で溶かす部屋だったはず」

「あの化物が大人しく溶けてくれればいいんだが」

 

 蒸発までしてくれれば言うことはないが。

 

「融解室…ここだな」

 

 入るとかなり複雑な機材があった。

 

「化物が来るまでに準備を整えれたら…よかったんだがな」

 

 足音からしてもう扉の前。今から準備をしても間に合わない、ならば。

 

「ここだ化物!!」

「===!!」

 

 大声を出し、化物が加速しながら扉を破壊した所で奥の部屋に入る。

 

「ここで倒してどろどろのシチューにしてやる…」

「===!!」

 

 残る魚雷は1本。これでダウン状態にし閉じ込め部屋の温度を上げて溶かす。簡単な仕事だ。

 

 扉を閉め奴と向き合う。化物は威嚇なのか叫び声をあげ、口らしき部位から悪臭の酷そうな黄色の煙を出した。その時、爆発的なスピードで化物は走り出した。常人…超人でも対応できるか分からない加速で迫る肉塊はその形相も相まってとても怖い。とても怖いが…

 

「リフレックスが発動すれば怖くない!!」

 

 化物は並の速度にまで落ち込む。

 

「手っ取り早く終わらせてもらう!!くらえ!!」

 

 ねじ切った鉄パイプを振りかざす。その先には化物の頭。既に頭を飛ばせば止まることは分かっている。

 

 だからだろうか。化物もそれを理解しているからか、腕で鉄パイプを弾いた。

 

「ふざけるなよ…化物!!」

 

 鉄パイプは弾かれた衝撃で折れ曲がり使い物にならなくなってしまった。

 

「肉塊でも学習するのかよ!!」

 

 白露の主砲を睨みつけているであろう化物に叩き付ける。

 

「===!!」

「ぐおっ!!」

 

 少しめり込んだと思った瞬間にはリフレックスが発動し、殴られる前に跳んで事なきを得る。

 

「あと一回…あと一回のリフレックスで仕留めないともう対応できない…」

 

 リフレックスの連続発動は酷い頭痛がして動けなくなる。だが自分では制御できない。だから次のリフレックスでダウンさせないと大きな隙ができ、殺される。

 

「でやぁ!!」

 

 ポケットの中に残された数発のライフル弾を投げ込む。怪物はこれまでのものとは違う攻撃に対応できず銃弾がその肉体に沈んでいく。

 

 一瞬の怯みを見逃さす、回し蹴りを喰らわせる。だが化物はその足を両腕で受け止める。

 

「バーカ、脚に何付けてるかよく見ろ」

 

 脚に取り付けた艤装が音を立てる。

 

「===!!」

「ぶっとべ!!」

 

 魚雷発射管から必殺の酸素魚雷が射出される。魚雷は化物が支えた脚から落ちていき頭に直撃する。

 

「…はぁ」

 

 また動き始める前に隣の部屋の装置を弄くり、超高温の熱波を出させる。化物は一瞬で蒸発し、肉体は消滅する。

 

「帰るか」

 

 少し休んだ後、白露の待つ格納庫へ行った。

――

 格納庫の中は増援の兵士でもいたのか死体が増えていた。

 

「あっロイ!!早く脱出するよ。急いで!!」

「おう」

「本当に急いで!!あと30分で日の出と同時に爆撃されるから!!」

 

 余裕を持って動いていたが流石に焦って機体に乗る。機長席には妖精が、副機長席には白露が座っていた。

 

「飛ばせるのか?」

「うん。行けるみたい」

「みたいか」

 

 機体が動き出す。地下格納庫なのでどれくらいで地上か分からない。暇と思いつつ席で座っていると外から僅かに物音と声が聞こえる。

 

「あれを見ろ、輸送機が動いてるぞ!!」

「撃て!!侵入者だ!!」

 

 外から銃撃。装甲があまり厚くないのか弾が貫通している。

 

「ヒイィィィ!!」

「伏せてろ!!」

 

 如何にか倒したいが飛び道具がない。そう思っていると操縦席の方から声がする。

 

「これを」

 

 小銃が渡される。軍学校で使ったことのあるそれの射程は十分だった。

 

「ありがとう白露」

「違う私じゃない!!妖精さん!!早く倒して!!」

「おうわか…わかった」

 

 操縦席の妖精から渡された銃で応戦する。敵の数は少なく、残党であることが分かる。

 

「暗いけど、空が見えたよ!!」

「爆撃まで時間はまだある、助かった!!」

 

 機体の速度はより増していき、残党を振り切る。銃声が聞こえなくなったので座席に戻る。

――

「外に出たな…」

 

 丸窓から外を見る。コックピットで白露が騒いでいたようにハ島を脱出していた。

 

「山吹元帥に報告しなきゃな」

 

 地下から出たので問題ないだろうと通信機を取り出すが壊れていた。

 

「仕方ないか…機体備え付きの通信機でも使おう」

 

 機体内を一通り探したが見つからなかったのでコックピットに入る。中では白露が寝ていた。

 

「…通信機あるか」

 

 妖精は端にあった機械を指差す。それを持って元の部屋に戻る。

 

「…元帥聞こえますか?ロイです」

「ロイか!?呼びかけても応答がないから心配したぞ」

「すみません、通信機が壊されてました」

 

 返事の声が思っていたものより大きく本当に心配していたんだと思うと嬉しくなる。

 

「脱出できました。ハ島で何が行われていたのかも分かりましたので、戻り次第報告します」

「分かった。待ってるぞ」

 

 通信を終え、外を見る。そこには朝日と共に爆撃機隊が向かってきていた。

――

 星に乗り換える為西方海域の友軍拠点に着陸し、白露を起こして機外に追い出す。コックピットの中には俺と妖精だけ。

 

「お前さん…この前水上機仕様の陸攻に俺を乗せて桜花使わさせた妖精だよな」

 

 妖精は首を振って否定する。

 

「いや、お前さんだ。この銃は軍内で使われているものだがカスタマイズが俺仕様だった。そんなことができるのはよほど俺と同じ奴か俺をよく知る奴だけなんだ」

 

 そしてこいつはなぜか俺のことを見ていた。盃二世の鎮守府で白露の場所を教え、バケツを運び、そしてカードキーを通したのはこいつだ。陸攻(水上機)を操縦し、桜花に乗せたのもこいつだ。そして今回、こうして輸送機を操縦している。

 

「そしてお前はついこの前まで檻の中だった。理由は親衛隊を特攻兵器に乗せたからだ」

「だから何です」

「喋った…」

「そりゃ喋りますよ…」

 

 口調が相棒妖精と違い過ぎて怖くなる。こんなに追い詰めてひと違いじゃないよな。

 

「正直言って俺はそんなこと別にどうだっていい。山吹元帥から聞いてると思うが指揮下に入ってくれ。今後の戦争はより過酷さを増す。勝つにはお前の力が必要なんだ」

「本音を言ったらどうです。繕ったりせずにロイ1世として話したら」

「…何のことだ」

「とぼけなくていいです。あなたがロイ・ヴィッフェ・ヒドルフではなくロイ1世なのは分かっています」

 

 俺はロイ1世だ。だがずっとロイ・ヴィッフェ・ヒドルフでもあり続けたし、ロイ1世という語を知っている時点でおかしい。

 

「紅海の奇跡…あなたは本来、爆発によって負傷せず、次の作戦で合流するはずだった。だが運命が狂い、あなたは頭を負傷し入院、最後まで合流しなかった。彼女…陛下から聞いていた予言のわずか数パーセントの出来事」

「…」

「機内で声を掛ける予定でした。ですが聞いてしまったんです。曙との二重人格の会話を。自分はそれを聞いてあなたを監視しましたし記憶を漁らせてもらいました。そして元の人格に戻すため、桜花による特攻もさせました」

 

 結果は無意味でしたけどねと悪気も無く付け加える。

 

「あなたの本当の目的は生きること。生きて艦娘と暮らすこと。違いますか?」

「…嫌だねえ」

「はい?何を言っているのです」

「こうして聞くと、自分のしたいことが気持ち悪く感じて嫌になっちまう」

「…肯定と捉えさせていただきます」

「三つ子の魂百まで変わらず、俺は艦娘が大好きで気持ち悪い人間だよ」

 

 いつぞやの記憶、艦これの記憶が蘇る。

 

「この世界も元は妄想の産物だしな」

「いいじゃないですか、願いが叶えられるチャンスですよ」

「お前…記憶漁ったならこの先何があるか分かるよな?」

「はい。でもだからって諦めるんですか?」

「そりゃ…無理だな」

 

 ここにきてようやく俺は妖精に頭を下げる。

 

「俺は気持ち悪い人間だ。艦これが好きで艦娘と生きたい。だから頼む。生き残る為にその力をくれ」

 

 自分で言ってて嫌になるクズさだ。だが、それが自分だ。

 

「…行きましょう。白露さんが待っています」

 

 そう言って妖精は俺の横を通る。

 

「遅れないでくださいね、提督」

「…ッ!!ああ」

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