「ほ、ほわあああああ!!!⁉︎」
「あらシンジ、起きたのね。おはよ。」
「ななななんで僕の部屋にアスカが⁉︎」
「逆よ、あんたがあたしのベッドに入って来たんじゃない。」
「え…⁉︎」
周りを見渡すと昨日アスカの部屋になった場所。
「ごごごごめん!」
「別にいいわよ…寧ろいつも一緒に寝たいくらいだし…」
「え?今なんて?」
「あーもう!今のナシ!さっさと朝ご飯と弁当作りなさいよ!」
「うわわ⁉︎」
部屋からシンジを追い出す。
アスカの顔がみるみる赤くなる。
「…なんでこんな恥ずかしい事言っちゃったのよ、あたしのバカ!」
地面に突き刺さる火球。爆発し抉れる地面。
「第六サーチ衛星より、目標の映像データの受信を確認‼︎モニタに回します!」
モニタに映ったのは巨体な目玉の使徒が衛星軌道上に浮かぶ映像。
次に抉れた地面が映される。
「…たいした破壊力。流石A.T.フィールドといったところかしら。」
「とりあえず初弾は太平洋に大ハズレしましたが、2時間後の第二射がそこで後は確実に誤差を修正してます。」
(学習してる、ってことか…)
「次、来るわね多分…」
「ここに本体ごとね。」
「エバー三体の配置は?」
「既に完了しています。」
…
おかしい…この時点では次の使徒はサンダルフォンだったハズ。
なぜサハクィエルなのだろう。
でもまあ今の戦闘に集中するしかないのか…前の世界と必ず同じという訳じゃないんだろう。
…
それぞれ離れた場所に一体ずつ配置されているエヴァ三体。
「まったく…ミサトも無茶を言うわね…落ちて来る使徒を直に受け止めるとか……ね、シンジ。」
「うん…でも受け止めるって言うけどさ…支え続ける必要あるのかな?ただ受け止めた後に上からコアを破壊すればいいと思うんだけど。」
「…確かに…その方が安全ね…後で作戦部長に提案してみましょうか…」
「そうね、支え続けながらコアを破壊するのは大変だもんね!」
『アスカ?シンジ君?レイ?作戦の詳細を伝えるわ!目標が確認出来たらこの円の部分、落下予想地点の中の何処かに走ることになるわ。そしてA.T.フィールド最大でこれを受け止めるのよ。』
「待ってくださいミサトさん。支え続ける必要はないと思いますよ。」
『え?どして?』
ミサトさんに作戦を伝える。
『あーじゃそれでいきましょ!』
それで良いのか作戦部長。
『目標を最大望遠で確認!距離およそ二万五千!』
『おいでなすったわね!エバー全機スタート!エリアB-2にとりあえず肉眼で捉えるまで走って!』
「外部電源パージ!」
一斉に走り出すエヴァ三体。
大地を疾走する青の機体。
ビル街の隙間を通る紫の機体。
電線の上を飛び越える真紅の機体。
『距離あと九千!』
音速に達したエヴァ初号機から衝撃波が発生し、辺りのものが吹き飛ぶ。
雲を割って来る使徒。
『あと九千!』
「…A.T.フィールドッ、全開!」
初号機がA.T.フィールドを展開。
使徒を受け止める。
『シンジ君!落下エネルギーは殺せたわ!急いで使徒の下から退避!』
「はい!」
端を今到達した零号機と弐号機で支え、初号機の脱出の手助け。
初号機が脱出し、支えが無くなった使徒。そのままゆっくりと地面に激突。
「エコヒーキ!シンジ!」
「ふおおおおお!!!」
「……ッ!!」
A.T.フィールドを上からこじ開け、プログナイフで使徒の上面を剥ぐ。
その絵面、まるで集団リンチ。
「出たな目玉オバケのコア!」
露出した使徒のコアを3人で突き刺す。空からやって来た使徒はいとも簡単に爆死した。
前の苦戦はなんだったんだろう。
…
「シンちゃん、ご苦労さま!」
「あ、はい」
「今回の作戦、かなりよかったわ!」
「ありがとうございます…」
「今日は特別にみんなにご飯作ってあげるわ!楽しみにしてなさい。」
「それは別に要らないです。」
…
ロッカールームに向かうミサト。
「よ、葛城!随分嬉しそうだがそんなに使徒退治が面白かったか?」
「そんなんじゃないわよ、加持君。子供達が成長してて嬉しいだけよ!」
「そうか、よかったな。」
「ちょっと、なんでついてくんの?」
「俺もこっちに用があるんだよ。」
加持と一緒にエレベーターに乗る。
順調に降りていくエレベーターだったが…
「あら…?なんで止まんの?」
続いて電気も消える。
「…あんた なんか変なボタン押した?」
「いや…別に。」
…
「ちょっと…なんで急に暗くなるのよ…!」
「…停電かしら…停電なら5分以内に復旧するはずだけど」
まさか加持さんが動いたのか?
とゆーか停電が起こったのはマトリエルの時だったよな…
「……」
「……」
「……」
ぎゅっ…
暖かくて柔らかいものが右腕にくっつく。
アスカだ。
「…アスカ…怖いの?」
「んな!な訳ないでしょ⁉︎この超絶エリートのあたしが!」
「それもそっか。」
「……」
「……」
停電の復旧を待つ。
しかし全く復旧する気配はない。
「…復旧、しないわね…」
綾波が沈黙を破る。
びくっ、と驚くアスカ。
「ちょっと、暗闇で急にボソッと話さないでよ!」
「…とりあえず発令所行こうよ。」
「そうは言うけどどうやって行くのよ?」
「わたしはここの構造もう体が覚えてるから、私についてこればいいわ。」
こういう時、綾波は頼りになる。
…
「ダメです。予備回線、応答しません!」
「生き残ってる電源は全てMAGIとセントラルドグマの維持に回して!」
指揮をとるリツコ。
「しかし、それでは全館の生命維持に支障が…」
「仕方ないわ。最優先よ!」
「青葉君は故障箇所の確認、日向君はパイロットの3人を頼むわ!」
「「はい!」」
懐中電灯を持ち、ケイジの方向に走り出す日向。
発令所を出た瞬間、誰かとぶつかる。
「わっ!」
「きゃ!」
「いったぁ〜っ」
ぶつかった相手を懐中電灯で照らすと、そこにアスカがいた。
「ゴメン、君たち自力で来たの?」
「はい。綾波に協力してもらって。アスカ、大丈夫?」
ぶつかって転んだアスカを助け上げながら、日向に返事をするシンジ。
「赤木博士、一体何が起こっているんですか?」
「それが…全く分かんないのよレイ。」
「正・副・予備の三系統の電源が同時に落ちたってことは考えられないわ……となると…」
「ブレーカーは故意に落とされたと考えるべきって事ですよねリツコさん。」
「そうねシンジ君。ところで途中ミサトに会わなかった?そっちに向かったハズなんだけど。」
現在、ゲンドウも冬月も南極にいるのでミサトが今は臨時の責任者なのである。
「あ…そういえば。」
「…入れ違いになったのかしら。」
「そういえば加持さんはどこ行ったんですか?」
「停電前に廊下2人で歩いてるところ見ましたけど…」
「!」
「あの2人この暗闇で…まさか⁉︎」
自分の妄想で動揺するアスカ。
「シンジ、2人を捜しに行くわよ。ついてらっしゃい。」
「言うと思った…」
…
「ふう…かれこれ1時間経過か…」
「非常電話も繋がらないし…一体いつまでこの中にいれば良いのかしらね…」
「それにしてもあっつい…」
「暑けりゃ上着くらい脱いだらどうだ?」
「……」
雰囲気が大人の空気になっていく。
「加持君…」
「葛城…」
…
「ねーシンジ?」
「うん…」
「どこよここ…」
「迷っちゃったね。まさしくミイラ取りがなんとやらか…どーする?」
「司令塔に戻れるならとっくに戻ってるのに……」
実際は2人きりで少しばかり嬉しいと思う自分がいる。
「ねえシンジ、あんたエコヒーキと付き合ってんの?」
「…別に僕と綾波はそんな関係じゃないよ…」
「じゃキスとかもまだなんだ、まっトーゼンよねあたしもした事ないんだから。」
エコヒーキとシンジが付き合ってなくて少し安心したのはヒミツ。
「じゃ、あたしとしてみよっか。」
「え?」
「目、閉じて。」
「んむぅ⁉︎」
唇と唇が触れる。頰が真っ赤になっていく。しかもアスカ、抱きついてきた。それほど大きい訳でもないが、柔らかな胸が自分の胸に押し当てられる。心臓があり得ないほど速く鳴る。
瞬間、停電が復旧した。
…
気まずい雰囲気。
狭いエレベータの中に男女が2人。何か起きる訳もなく。
停電が復旧する。
…
「…ぷはっ…やっぱり遊びでやるもんじゃないわね。ここは、第13エレベータ前か。」
照れる心を誤魔化すように、話を変える。
かちゃーん、とドアが開く。
「あっ!ミサトさん!」
「加持さん!」
「…仲がいいね君たち?」
「…シンちゃんおめでと」
「「え?」」
我に帰ると、アスカとシンジは互いに抱きあっているままだった。
「…あっあの…これは…その…」
「うわああああああ⁉︎」
恥ずかしさで真っ赤になる2人。
ミサトさんたちはそんな僕らをニヤニヤ見ていた…
つづく
疲れたあああ!
次回 墓標、魂の場
ツウィキ(追記)
おかげさまでお気に入り登録100突破しました。
さらにツウィキ
評価ありがとうございます。
たとえ2でも嬉しいです(泣)
ま、良い評価してくれる人が大半ですが。
ありがとうございまあああああす!!