前回と同じようにかなりの勢いで書き込みましたが、楽しんでいただければ幸いです。
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??? 視点
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日番谷の能力で作り出された氷の拘束が解かれた雪緒は自分の体から落ちた氷の塊を蹴りながら暗い夜道を歩いていた。
「足癖が悪いよ、雪緒。」
「……ジャッキー?」
声を彼にかけたのは所々の服が破れ、ケガを負っていたジャッキー。
「生きていたんだ?」
「まぁね……あの死神、『女は死なせたくない』って言ってあたしを町外れのここまで連れてきたんだよ。」
「そう。 で? なんだいその汚れは?」
「皮肉で言っている? あたしの能力をアンタも知っているだろう? 」
「それもそっか……他のみんなは?」
「ギリコは何か洗脳されたっぽい。 筋肉ムチムチマッチョで死神の子供と別の何かに言い様に遊ばれていたよ。」
「ふ~ん。 強いて言うなら『バイオハザー〇3』のタイラント状態って奴?」
「いや、ゲームの話をされてもあたしにはわかんないよ雪緒。 他は知らないよ。」
「んで話を続けるけど、重症の銀城は同じく重症の月島に担がれて消えた。 あのメリケンのチンピラも、リルカも行方は分かんない。」
「って、そっちがもっと知っているんじゃないか。 試したね? でもそっちでもほとんど分かんないじゃないか。」
「そうだね。」
そのまま二人が歩くこと数分、雪緒がジャッキーを横目で見る。
「で? 君はいつまで僕に付きまとうんだい?」
「この際だから、あんたンとこの会社で働こうと思って。 銀城が言っていたんだ、『バイトするなら雪緒のところが見入りが良い』って。」
「それならまずは面接だね。」
雪緒の言ったことにジャッキーは面食らうように目を大きく見開いた。
「ハァァァァ?!」
「当たり前じゃん。 なに驚いてんのさ? 『知り合いでも新入社員は面接』って相場は決まっているんだよ。 ああ、それとバイトの銀城とは違って雇用採用にスーツは必然だからね?」
「マジかい雪緒……って、アンタは冗談をいう子じゃなかったね。」
「……僕はほかの皆が、僕の下で働けるような会社を作ろうと思う。 ハブられた奴らでも、生きているなら職は必要だからな。」
ジャッキーは立ち止まり、唖然としながら雪緒の背中姿を見る。
「雪緒、あんた────」
「────それに『社会』からハブられた知り合いとかなら、給料が
「撤回。 アンタはやっぱいけ好かないマセガキだわ。」
「未来の就職先にそんなこと言っても良いのかな~?」
「ンぐ……」
「ああ! 僕のことは『社長』じゃなくて『閣下』d────!」
「────なおさら絶対に言わないね!」
完全に余談だが、後に本気を出した神童とも呼べる雪緒と姉御肌のジャッキーは持ち前の面倒見の良さで活躍するのだが……
それはもう少し
…………
………
……
…
空座町のはずれにあるひっそりとした森の中、(人型のままの)夜一が滅却師たちと共にぽっかりと広場のように
「お? 少々遅かったな、白哉坊。」
「
「────だから謝ったじゃねぇか白哉。」
ビキッ。
またも呼び捨ての一護に白哉の頭上に、メタ的な青筋が浮かんだ。
「てか久しぶりだな、夜一さ────」
「────四楓院夜一、状況は?」
イラついていた白哉は一護の挨拶を遮る勢いで口を開け、一護は彼をジト目で見る。
ちなみに余談だが、白哉がイラつく原因がまさか『
「その前に皆、霊圧を抑えておるな? 良い判断じゃ……一護の阿呆以外。」
「いや、その……」
「ま、大方そこまで考えが無かったか察していなかっただけじゃろ。」
今度は目を逸らす一護をジト目で見ていた夜一は、チラッと開けた方向に視線を送る。
「……ふむ? 妙じゃな。」
「何がだ、四楓院夜一?」
夜一はクイッと親指と顎で、森の開けた場所を指す。
「ワシらが近づこうにも、霊圧を察知した瞬間にその場から颯爽と逃げるのでな? 奴を再度追っては先ほどからあそこでうつむいておるのを見ながら、どうすれば良いのか話し合っていたところだ。」
「『逃げる』? 奴がか?」
「そうじゃ。」
夜一たちが視線を移し、広場のように開けた場所をもう一度見る。
そこは昔、木が中途半端に栽培された跡地だったのか木の根っこや丸太が無造作に置かれていた。
その中で少し距離があった一つの丸太で座りながら、頭を抱えている様子の人影がうっすらと見えた一護が口を開ける。
他の者からすれば誰かははっきりとわからなかったかもしれないが、長年にわたって付き合いのある一護には人影が誰だったのか容易に当たりを付けられた。
「ふーん。 じゃ、ちょっくら行ってくる。」
「そうか、じゃあ行って来い。 しかしこうも野良猫のように逃げられ────って待たんか一護この阿呆めが?!」
一護は飄々とした態度でそのまま他の皆が隠れていた林からさっさと出ては迷いのない足取りで突き進んだ。
「よ。」
そんな彼は、知人と待ち合わせをしていたかのように手を上げながら挨拶する。
「ぅ?」
明らかにチエ(?)が小さく
「ッ。」
お世辞にも顔の
正確には彼が背負っていた竹刀
「……」
一護はかなりの(というかほとんど見たことの無い)レアな
「帰ろうぜ、
「────『ティネ』。」
「え?」
自分の記憶にある者と、今彼の前に居る者が同一人物とは思えない程な、消え入りそうな声に一護はポカンとしながら目を丸くした。
それ以前に、いつもド直球の上にハキハキとした口調じゃなかったことにも驚いていた……のかもしれない。
「……………………え~~~っと? チ────」
「────『ティネ』。」
「「…………………………………………………………………………………………」」
二人が静かに互いを見るが、この沈黙を破ったのは察した一護だった。
「おう。 帰ろうぜ、『ティネ』。」
「ん。」
そこで『ティネ』が指を指したのは一護が背負った竹刀……
では無く、一つの
一護たちの到着が少し遅れた
それに気付いた一護は躊躇なくそれを渡すと、『ティネ』はギュッと両手で掴んでは胸の近くへと抱き寄せた。
「…………………」
ムニュ。
「(やっぱデカ────)────じゃなくて! ほら、行こうぜ?」
「……ん。」
一護が崩れそうな笑みを維持したまま手を差し出すと、『ティネ』それをおずおずと片手で取る。
そのまま手を引きながら林の方へ一護たちが歩くと────
「ほほう~? 一護、お主もやりおるのぉ~?」
「ふむ。 小僧でも使いようはあったか。」
「ほぅ。」
「「「「「………………………………………………」」」」」
「(チエ殿が……『しおらしい』……だと?)」
「「ンンンン゛ン゛ンン゛!!!」」
────ニヨニヨとしたようなからかうオッサンの悪戯っぽい笑みを浮かべた夜一、顎に手を付ける白哉、関心を示すロバート、そして様々な表情や思惑を浮かべた者たち。
尚最後の二人は胸が苦しかったのか、自らの胸倉を掴みながら唇を噛み、表情筋がこれでもかというほどに緩んでいた。
…………
………
……
…
上記とほぼ同時刻頃、空座総合病院のとある二つの病室の中では『BLEACH』の世界からすれば異質なことが起きていた。
一つは生命維持装置に繋がれた、目が死んだままの三月が居たベッドの下には魔法陣のようなモノを中心に、眩い光と優しいそよ風が部屋の中に充満していた。
ピッ、ピッ、ピッ、ピッ!
彼女の容体がこの出来事に反応しているかのように、ベッド近くに設置されていたモニターから生体反応が活性化するように電子音が加速していく。
別の病室では、同じような現象が起きていた。
違いがあるとすれば、神々しいまでの光の中に一人の女性がまるで胸から何かに引き上げられるかのように
病衣を着ていた
「『────満たされる
告げる。
汝らの身は我らの
彼女は祈りを捧げるかのように目を閉じながら、詠唱らしきモノを口にしていくと身にまとっていた病衣が一瞬にして『何か』に上書きされるかのように形を変えていく。
それは白と金色をモチーフにしたような、ミニスカ風のドレス。
肩や(へそを含めた)お腹、ミニスカートドレスとサイハイ厚底ブーツの間に出た
その場にいた者は、『美しい』の一言だけでは物足りない表現に本来ならイラつきを感じていたかもしれなかった。
だが石田竜弦は純粋に眼前の幻想的な景色に魅入られ、感動を密かに感じながら脳内の辞書を必死に検索し、より良く当てはまる言葉を探していた。
「『
誓いを此処に。 私は常世総ての善と成る者、私は常世総ての悪を敷く者』。」
ここでさらに光は増すが、不思議と直視できないことはなく、どちらかというと────
「────『
竜弦の口から上記の一言がぽつりと思わず零れた。
恐ろしいのはある意味、彼の表現があっていたのからかもしれない
「『汝、三大の言霊を纏う七天。
抑止の輪より
マイは未だに唖然とする竜弦を見てニコリとわら────
「ゴフッ?! ゴホッ、ゲホッ!」
────笑おうとして、むせたのか自らの口を両手で覆って咳をする。
「ッ?! おい!」
倒れるマイの指の間から赤い液体がにじみ出たことに、竜弦は医師としてからか反射的に彼女が倒れるのを阻止した。
「大丈夫か?!」
マイは返事の代わりに咳き込む間、竜弦は何かに気付いたかのように表情を変えさせる。
彼は察知能力などに長けた『滅却師』。
そして『雨竜の父親』で、息子に『滅却師の才能がない』、『滅却師は金にならない』という理由で滅却師としての活動を極力しなくても能力が衰えない『天然の天才』。
その彼がマイに感じたこととは────
「────君の、
「────ゴホッ! ……いいの。 いいのよ
「ッ。」
ここで顔色が悪く、やつれたマイが口を袖で拭いてから竜弦に向ける笑顔は昔の『とある女性のカラ元気』を彼に連想させ、『(多少の)恩義のある女性の血縁者』としての心配をした。
その反面、別の声が竜弦の耳元でささやいた。
【こんなエタイのシらないモノをおくのはキケン。】
その声に同意するかのように、竜弦自身とは違う『昔の竜弦』の声が響く。
『(そうだ。 デメリットが多すぎる。)』
【キケンキケンキケンキケンキケンキケンキケン。】
『(浦原喜助も珍しくストレートに忠告していたじゃないか? “
「黙れ。」
ピシャリと『反論』するどころか『断言』を口にする竜弦に声たちは黙り、彼は気を失ったマイをお姫様抱っこする。
「黙れ、過去の亡霊どもが。 俺は……恩義のある者に恩を返せなかった未練を引きずる自分を、
彼はいつも以上に硬い表情を浮かべた。
「フハハハハハ! 私! 二度目のふっかーつ!」
別の階から静まりかえった病院ならでは響いた、活気の良い少女の声に彼の眼鏡はなぜか独りでにズレたが。
「……ま、まぁ取り敢えず……
竜弦はズレた眼鏡をベッドに寝かしてマイが吐血してこびりついた血を拭いながら独り言を言う。
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
「「「「「………………………………………………」」」」」
一護、『ティネ』、白哉、ルキア、夜一、そして滅却師たちは巡礼者のように、ただ静かに夜道を歩く。
「く、空気が……重い……」
「口に出すな! 気持ちが増すだろうがこの戯けが!」
「?????????????」
一護とルキアだけはこのお通や状態にも似た息が詰まりそうな空気と自分に集中する視線は気まずかったらしく、先に根を上げそうな一護にルキアが注意をする。
「……手を繋ぐ必要はあるのか、黒崎一護?」
そこでとうとう見かねたような態度で白哉がいまだに
「(そのままではルキアが手を繋げないではないか。)」
どうやら彼(+
「あ? 急になんだよ白哉? (てかなんで未だに
だが逆効果だったらしく、一護は売り文句を買うかのような口調で返す。
「私は『必要性』を問いただしているだけだ。 (だからさっさとその手を放して潔くルキアと代われ。 さっきからチラチラと私を見ているのに気付かぬ阿呆が。)」
「に、義兄様?」
ルキアとしてはいつもとは違う、突拍子もない
だが彼の視線を辿り、手を繋ぐ二人の様でハッとしたような、あるいは合点がいくような顔をする。
「(ハ?! も、もしや義兄様はチエ殿の変わり様にご心配を?! な、なるほど! 私に視線を向けるのは『何とかしろ』ということか!) 一護、その手を放すのだ!」
ルキアの要求(?)に白哉は『ああ、やはりか』と内心納得したのか目を閉じた。
「へ? ど、どうしたんだルキア? (一体全体、どうしたんだこいつら?)」
逆に一護は意味が分からなかったのかルキアにただ聞き返す。
「だから『早く
「「「????????????????????」」」
「……………………ん?」
ルキアは自分を見る一護と
「………………ルキア、それはどういうことだ?」
「へ? え、えーとですね……」
ルキアが物凄く気まずそうに冷や汗を出し、目を泳がせながら指をモジモジとさせる。
「で、ですからそのぉ…… (し、しまった! 義兄様は密かに逢引き*1をしていたのだった~! 私のバカ~!)」
ここでダラダラと冷や汗を出すルキアを見た白哉は以下のことを思ったそうな。
「(む? 余計な口出しだったか? ああ、そういえばここには黒崎一護や他の者が居たのだった…………………………………………………………………………ハ?!)」
白哉の目が『カッ!』とわずかに見開き、彼も冷や汗を出し始めた。
「(そ、そうだった! ルキアは
「「……………………………………………………………………………………………」」
ここで『ザ・盛大な誤解のすれ違い』によって、冷や汗をだらだらと流す朽木&朽木(日番谷命名)が出来た。
「あ。 もしかしてただお前らが手を繋げたかっただけか?」
一護は一護で場を和ませようとしたのか、様子が変な朽木兄妹に何かを感じたのかつないだ手を放した。
グッ。
イチゴ は 手を 放そうとした!
だが効果はなかったようだ……
「……ん?」
グッ。
イチゴ は 手を 放そうとした!
だが効果はなかったようだ……
「え?」
訂正。
放そうとして増していく握力に戸惑ったのか、
その行為が朽木&朽木の目に入ると焦り気持ちに着火したのか、イラつきのついた怒りへと変わった。
「「
「は?」
一護がポカンとする。
「「え?」」
朽木&朽木もポカンとして互いを見る。
「ッ。」
日番谷:んだよ、最後のこれは?
作者:えーと……義兄妹コント?
日番谷:なんで疑問形なんだよ。
作者:黙秘シマス。
日番谷:おい。
雛森:あ。 シロちゃん見っけ♪
日番谷/作者:ヒェッ
雛森:あれ? なんで後ずさるの? ねぇ?
どのような投稿スタイルが好ましいですか?
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投稿できる日は同じ時間帯
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短くても毎日投稿(時間に多少バラ付き可)
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長く、切りの良い所
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作者が死なない/エタらない程度
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その他(感想欄にて)