今更感が半端ないですがオリ設定、独自解釈、ご都合主義がさらに続きます。
ご注意くださいますようお願い申し上げます。
いつもお読み頂き誠にありがとうございます、楽しんでいただければ幸いです。
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黒崎一護 視点
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「『ユーハバッハと言う奴が滅却師たちを利用して霊王を殺し、力を吸収して世界が一つになることで生死が無くなった新しい世界の支配者になることを企んだ所為で世界が終わった』だと?」
目の前の『月』が言ったことを復唱すると、奴が頭をゆっくりと縦に頷く。
「ええ。 それは貴方の息子、『黒崎一勇』が霊王の力を吸収したユーハバッハの残滓を取り込んだことで始まった……貴方はこれに対してどう思うのかしら?」
まるで勿体ぶるかのような、あるいは俺の思った通りに値踏みするような眼で俺を『月』が見る。
「“どう”って……意味が、と言うか接点が分からない。 仮に『黒崎一勇』がそのユーハバッハを取り込んだとして、それがどうして世界の終わりに繋がるんだ?」
「昔から貴方が霊
『月』が足を組みなおしながら、当たり前の事を言う。
………………………………………………………………
「お前が俺に言いたいのは、その……俺と……………………………………ゴニョ上の息子もそうだったって言いたいのか?」
「ええ。 でも、貴方とは決定的な違いがある。 彼は誤った時代に生まれてしまった。」
「?」
「貴方は様々な者たちの思惑が蠢く『仮初の平穏』の中で育ち、次第にその思惑の一つに踊らされながらも様々な事件と関わりを持ち、そこから絆を築いていき『黒崎一護』と言う人柄を見せていった。
だけど『黒崎一勇』は違う。
彼は『死神』、『滅却師』、『虚』、『完現術』の力を貴方のように持ちながら、後に『ユーハバッハ』の一部でさえも取り込んだ……
ねぇ、黒崎一護君? そんな存在を、
一瞬、俺の脳裏に浮かんだのは浮竹さんや浦原さんの顔。
「あの人たちなら、上手く立ち回るさ。 俺の時のように。」
それらの考えを俺は首と共に振り払うように動かす。
「そう? 『浮竹十四郎』は世界の崩壊を阻止する為に亡くなり、彼の『死神代行監視計画』は他社の思惑で『危険分子保護計画』へと変わったとしても?」
「なんだって?」
「
「…………………………」
「時は移ろい、世界は変わっていき、瀞霊廷は現世や虚圏で生まれる『危険分子』を監視するだけでなくこれらを『脅威』となる前に『飼う』ことを選んだ。」
「でも、山本のじいさんなら────」
「────彼は既にユーハバッハに殺され、これらはその後に起こった。 その時の総隊長の座は今よりはるかに地位が低く、制限もつけられ、四十六室も機能していた。」
「それでも……それが何で、世界の終わりに繋がる? どれだけスゲェ奴だろうが、お雨が言ったように“個人では無理がある”んだろ?」
「……黒崎一護君は遊戯が好きかしら?」
「遊戯? 啓吾やラブさんが言っていた、『カードをドロー!』って奴か?」
「人間はこれを、『ロールプレイングゲーム』と呼んでいるわ。」
「あ、そっちか。 まぁ、啓吾たちと一緒に『エデンの戦士たち』を嗜む程度は。」
「そう。 ならば『敵を倒し、経験値を得る』と言う理論がもし、現実で出来るとしたらどう思う?」
「いや、それって……え?」
「普通、『戦いの最中で強くなる』のは『経験』を積んだから。 でも、もし『ロールプレイングゲーム』の中で起きる『経験値』という現象のように相手の力を取り込めたとしたら?」
嫌な汗が一護の首を伝っていく。
「先ほど『資源は有限』と言ったけれど……一つの存在が力を貯蓄し、ほぼ無限に自己強化出来るとしたら────」
「────待て、待ってくれ────」
「────瀞霊廷は
黒崎真咲の姿から、
「答えは『
『月』が更に近づき、一護の青ざめる顔を覗き込む。
「そして調停は更に単純だ。
君はまだ良かった方さ。 何せ少しだけ
ズビビビィィィィィィィィィ。
『月』三月の姿に戻り、さっきいたカフェらしき場所に場は移っていた。
「それが……それがどうやって俺の知っている、世界になった?」
「ん~、『世界が終わった』と言っても『世界が無くなった』と言う訳じゃないよ? ただ『世界は死んだ』と言うだけで、貴方がちょっと前までいた空座町の成れの果てとか。 後、ときどき夢とかに出ていないかな?」
「あれは……そうだったのか。 *1」
「あの空座町は自然の理から外れた者同士が衝突した結果に出来上がった舞台。
悲しみで苦しみ貴方を、『母上』は哀れみから弱った
「俺の望み……だと?」
「貴方の記憶と時間を代償に、『誰もが幸せに笑らえて生きられる世界』を。
だが何度もやり直しをしても世界の
そのことに気付いた『母上』は苦しんだ。
どれだけこの世界の有力者たちや天才たちの知恵を借りても、どれだけ世界をやり直しても『世界が完全に終わる前に終わらせられる』事実は変わらなかった。
『母上』は
だがここで元々の世界の登場人物たちが様々な思惑から行動を起こすことで結果は変わらず、そこからやっと作られた『完全なサイクルの仕組み』に気付いた。
だが気付いたところで何も変わらない、変えられなかったことに、『母上』は次第に絶望していき、あまつさえ世界をやり直す都度に
『善意』は次第に世界を繰り返していく度に『希望』へ。
その『希望』も濁んで『停滞』に。
やがて『停滞』は『現状維持』をするために『母上』はループする『箱庭』を設定した。」
「『資源』?」
先ほどの会話で『資源』の単語が強調されたことに違和感を持った一護が復唱する。
「資源は別に物資の事だけではなく、『
「……………………」
「でも、それもこれもこれで終わり。
「え?」
肩をすくみながらそう言う『月』に対し、一護はポカンとする。
「元々
「ど────か、身体が?!」
『どういうことだ』と聞きたかった一護は立ち上がると不意に襲ってくる浮遊感に自分の身体を見ると手足が透けていた。
驚愕する彼を『月』が諦めたような顔をしながら口を開ける。
「時は意味を失くし、世界は一度白紙化される。 あの子が言ったように自我を強く保てば大丈夫。」
それを最後に、一護は真っ白な空間で気が付いた。
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かつて■■と呼ばれたもの 視点
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月との
なんてことはない。
『祈り』も捧げ、半身である『神具』も託し、奴が一護を『てんねんたらし』と呼んでいたことを配慮すれば、
む?
世界の白紙化が始まったようだ。
流石は一護だ。
一度
………………私は早速、意思を伝ってそれとなく助言をその者たちにしていく。
「あれ? 俺は何でここに……そもそも『俺』ってなんだ?」
そこで意外なことに、一護が迷子になっていた。
こんな時でも世話がかかる。
さぁ、お前の大事な仲間や友人たちはそっちだ。 行くがいい。
「何か……大事なことを忘れているような気がする……なんだ?」
マズイな。
迷いで自我が薄れている。
……………………もう少し手を加えるか。
『皆の者、聞こえるか? 一護が迷子だ、行くべき場所に呼びかけてはくれないか?』
「あ! うん! 聞こえているよ渡辺さん! 黒崎君を呼べばいいの?!」
「あんのバカ……迷子になるのは変わらねぇな!」
「あのたわけが、人の手を煩わせなければいけない体質か?! ……なんだその目は?」
「いや、『ルキアがそれを言うか』と。」
「どういう意味だ!」
ルキアと恋次の元気に言い争う声が聞こえる。
「朽木も案外、朽木と同じように抜けている所があるな。」
「どういう意味だ日番谷隊長。」
「そうだよ、日番谷君も人のこと言えないじゃん。」
「「どこがだ?!」」
一人、二人、数人、数十人と膨らんでいく声。
一度に流れてくるそれを一護の元へと送る。
『聞こえるか、一護。』
「聞こえる? 何をだ?」
そこからか。
『声だ。 皆がお前を呼んでいる。』
「言われてみれば聞こえる……ような気がする。」
気がする? こういう時ぐらいハッキリしろ。
『そうだ。 聞こえる方向に向かえ。』
「分かった。」
……やはり根は素直だな、一護は。
一護がこの場所から段々と遠ざかっていく気配を背後に私は意識を眼前の作業に、この閉ざされた世界を解放する作業に戻る。
「あ、黒崎君だ!」
「あれ? 渡辺さんは?」
「あ? ここで寝ているだろうが? もっとちんちくりんになっているがよ。」
良かった。 時間を稼ぎ、弱っていた三月も無事に送り戻せたか。
奴は奴で、帰りを待っている者たちが居るからな。
「違うよ! そっちは渡辺『ちゃん』!」
「あれ? そういや……」
気付かれたか。
流石は奴の子である神の一部を一倍に強く宿らせた
「ねぇ、渡辺さん、どこか行っちゃうの?」
「さっさと来いよ!」
それはダメだ。
停滞した世界を動かすには劇薬が必要だ。
「………………まさか、霊王の代わりになる気か?」
ソウスケめ、その考えに至ったか。
流石は私に近い要素を含めただけある。
厳密には違うが、その勘違いの所為で声がザワザワとし始める横で、私は少しずつ世界を練り上げていく。
「あ! どんどんと距離が開けていくような気がする!」
思ったより敏感だな、
「チエさん、帰ってきてください!」
「そうだよ!」
「仕事が終わったからっていなくなるなんて人付き合いが悪い!」
「お酒は無しにしますから!」
「「え。」」
「『え』、じゃないよ二人とも!」
櫃宮に平塚に田沼か。 無事でよかった。
次々と私を呼ぶ声が『いなくなるな』、『戻ってこい』と叫ぶ。
だが無理だ。
私は今、容器に貯蓄していたすべてを『終焉』に注ぎ込んで世界にかかった呪いを終わらせようとしている。
「あああ! 気配が!」
「遠くなっていく?!」
声が一人、また一人と気配が遠ざかっていき、聞こえなくなっていく。
「チエ! いや、ティネ! 聞こえているんだろう?!」
一護の
鼓膜があるのなら、破れているぞ。
というかよく私が聞いていることを前提に話すな、皆は。
「お前がこの世界の住人じゃないとかは俺にはどうだっていい! まだ話したいことがあるんだ!」
そちらには三月も、奴の別側面体が何人かいるだろう?
少なくとも、私が居なくなってもお前たちの持つ疑問の何割かを解消してくれるはずだ。
「見つけたぜ。」
後ろから一護の声がして、私は振り返る。
見たのは不機嫌そうに、眉間にシワを寄せた一護が立っていた。
「なぜここに来た。」
「俺は、俺たちはお前がこのままいなくなると困るんだよ。 だから連れ戻しに来た。」
「……………………こんな、筈ではなかった。」
「あ?」
「もう一度、お前に会う筈はなかった。」
「そうか? でも実際に俺はここにいるから観念しろよ。」
「私はバケモノだ。」
「人間だ。」
「違う。」
「違わない、お前は人間だ。」
これは絶対に撤回しない目だな。
言い直しするだけ無駄か。
「私は、戻れない。 頼まれたことを、まだ────」
「────なぁ? それ、やめちまおうぜ。」
「……………………………………………………は?」
術が終わる間近だからか、思わずそんな気の抜けた声が出る。
「お前が頼まれたことを、一人で全部背負うの。」
「……………………………………」
「昔っからさ、お前ってそんなだっただろ? 『頼まれたことを一人で、全力でやる』。 そういうのを思い切ってやめたらどうだ?」
……………………ここは一護に合わせるか。
どうせ
「それも、いいかもしれん。」
「え?」
「そうすれば皆、ビックリするかもしれん。」
「特に平子たち辺りとか、な。」
「
「時間ってどのぐらいだ?」
「たった898年だ。」
「具体的な数字が出たな、オイ?!」
「それを過ぎれば、全てが断界に飲み込まれる。」
「ハァ~………………………………ま、それだけ時間がありゃ皆納得するんじゃね? ひよ里とかははスリッパでお前や俺の頭をぶっ飛ばした後に。」
「そうだな。 浦原や涅はそれを止める為の算段に励むだろう。 無理だとしても。」
「あ。 やっぱあいつらでも無理なのか?」
「無理だったから『三号』は世界を繰り返していたのだろう?」
「それもそうか。」
「だがこのままお前と帰ると、私は何をすればいいのだろう?」
「……………………お前と三月は、別の世界から来たんだっけ? なら、皆でそこに避難でもしようぜ!」
「別の世界にか?」
「ああ! 理屈とか行き方は知んねぇけどさ! 800年ぐらいあるんだ! どうにかなるだろ!」
「………………お前は『お前自身』だからいいが、井上たちとかは『この世界の一部』だ。 世界が消えれば奴らも消える。」
「なら観光だ! 目一杯みんなで遊んでガヤガヤ騒いで楽しもうぜ!」
「ふむ。 なら
「お、おお? 伝手があるならいいけどよ?
「私の弟子だ。 魔法のな。」
「…………………………『魔法』? 『鬼道』じゃなくて?」
「ああ。」
「あ、じゃあ俺も習おっかな?」
「適正を診ないと何とも言えん。」
「んでさ! 皆で互いの世界を見たり、行き来して遊びに行く!」
「それは良いな。」
「皆の都合が合うのならさ! 元旦を一つ一つの世界で味合おうぜ! 時間の流れとか知らねぇけど……きっとどこも同じく綺麗なはずだ!」
「そうだな。」
「町の明かりが一つずつ消えて、星も消えて水平線がみるみると明るくなってオレンジ色に染まってさ。」
「お前の地毛のようにか。」
「茶々入れるなよ。 けどそう考えるといいよな、そういう景色を過ごすの。」
「そう、だな。」
「だからよ! 帰ろうぜ!」
一護が痛々しい笑顔を向ける。
子供っぽい、無邪気な笑顔を作って。
「それは……出来ない。 私は、化け物だ。 だが、それでもこの世界の崩壊を止めれる。」
スーッと一護の体が透明になっていく。
ああ、違う。
私が消えていっているのか。
もう時間か。
意識が薄れていく。
「井上! もっと時間をくれ!」
「これ以上は無理だよ黒崎君!」
ああ、なるほど。
通りで。
「ティネ! お前が人間でないとか関係ねぇ! 俺たちは………………俺はお前が居ないと困るんだ!」
子供の頃、よくしていた顔を一護がしながらそう叫ぶ。
叫ばずとも、聞こえるというのに。
「俺は、お前に色んなことを教えてもらった! 色んなことをしてもらった! たくさんの借りをしたままなんだ!」
そうなのか?
だが私は別に借りを作った覚えはないし、そのままでも良い。
「俺だけじゃねぇ! たつきや井上、チャドに石田に山本の総隊長や皆きっとそう思っている! お願いだ! 居なくならないでくれよ! 何でだよ?!」
もう17歳になるのに、初めて会った時の子供みたいになった一護。
『根が素直』が変わらなかったように、『泣き虫』なのも変わらなかったな。
「なぁ?! 本当にお願いだ! お前には……お前にはまだまだ教えてもらいたいことがあるんだ!」
一護には
もう、一護の姿が見えない。
時間切れだ。
「お前は…………お前が居なくなると俺は悲しい! 他の皆もきっとそうだ! ずっと悲しいまま、ずっと生きていく!」
………………………………確かにあり得る。
普通ならば時と共に薄れていく思いも、それを思い浮かばせるものが間近にあれば呼び起こされるだろう。
それは誤算だった。
………………いっそのこと、記憶を消してしまった方がいいか?
それに昔、
『姉は弟を護るモノだ』と。
なら……
私は一護に生きて欲しい。
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黒崎一護 視点
___________
「ティネ!」
さっきまで見えていた姿が消え、
彼女の名前を叫んでも今度は戻ってくる気配もない。
井上が
どうすればいいのか分からず、俺はただ何もない空間を走る。
いや、走っているのか知らないが少なくともがむしゃらに
「そんなんじゃ無理だよ。」
「え。」
不意にどこからか掛けられた声に辺りを見渡すが、何もなかった。
居る筈がない。
ここは、
感覚的にも、戻り始めた記憶的に言うのなら
「こっちだよ!」
グイィー!
「ぬおぁあああああイテテテテテ?! 腕もげる、腕もげる、腕もげる!」
「相変わらず大げさだなぁ~。」
「母ちゃんに似て相変わらず奔放感が半端ねぇな、一勇!」
……………………………………………………………………ん?
ちょっと待て。
俺は今、なんて言った?
『一勇』……だと?
そんな筈はない。
恐る恐る目を凝らしてよく見ると髪の毛を大雑把に後ろに結び付け、かつての夢で見た一勇の面影をそのまま大きくさせた少年が俺の腕を引っ張っていた。
「一勇……なのか?」
「そうだよ、父ちゃん。 あのお姉さんも言ったけど、『ここ』では時間は意味がない。 だから、たとえ世界を壊しちゃった僕でもここにいられるんだ。」
「お前……その言い方じゃ、まるで────」
「────うん。 僕、ずっと一人だった。 ここでずっと待っていた、こんな日が来るのを。」
「フゥーン……これが『黒崎一護』、『特機戦力』なんだ。」
そこにクスクスと薄笑いをする、
「お前は?」
「ん? ついさっきまで黒崎一勇の話し相手になっていた奴さ、別に大した奴じゃない。」
「彼には父ちゃんとさっきのお姉さんを連れ戻すように僕が頼んだ。 あとは、
「まて、一勇! 何するつもりだ?!」
「何って……………………父ちゃんがいつも僕に言っていたことだけど? あ、あと僕からのプレゼントもあるから!」
ニーっと悪戯っぽい顔をする一勇の顔に何故か寒気がした。
こう…………スッゲェ悪いことを考えた
「ちょっと待て! プレゼントってな────?!」
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チエ(?) 視点
___________
気が付けば、空座一校のグラウンドに立っていた。
目の前には顔の見知った者たちや知人たちが凄く驚いた顔をしていた。
皆の心境は察せる。
何せ私も驚いている。 ←*注*表情は全く変わっていない
また皆に会えるとは思っていなかった。
「や♪ 来ちゃった♪」
声にならない皆の前に横から陽気な少年の声がしてみると、ロバたちの視線がそちらに集中し、誰もが驚愕する。
「「「ぎゃあああああああああ?!」」」
「あふん♡」
「「…………………………………………………………」」
何人かは悪夢を見たような叫びをしながら変な顔をするジゼルに抱き着き、
「あー、俺! 急用を思い出した!」
「あ?! テメェだけ一人逃げるなよコラァ!」
アスキンは汗をダラダラと流せながらジリジリとこの場からの退去を見計らい、
「お? よ。」
「やぁ。」
リルトットだけは怖気付かずに片手をあげると少年はにっこりとした笑顔を彼女に向けた。
「久しぶりだな。」
「うん、そうだね。」
「なるほど。」
「あ?」
「うん?」
「見た目が似ている上にこうも親しいという事は兄妹か。」
「ちげぇよ。」
「そうなるのかな?」
「「え?」」
食い違いのある言葉に二人は互いを見る。
「あー……ただいま?」
一護が気まずく、頬を掻きながらそっぽを向く。
グイ、グイ。
「ねぇねぇねぇ。」
「「うん?」」
自分の袖が誰かに引かれるのを見ると、一護も袖を引かれていたのを見────
「────。」
袖を引かれた横を見たチエは息をヒュッと飲み込んでしまう。
隣にいたのはまるで、色違いの髪と目の色をしたチエを小さくした小柄な少女。
「あれ、誰?
「「「「「「『お母さん』……だと?」」」」」」
約数名があんぐりと口を開ける。
「ぁ…………………………ぁぁぁぁぁ……」
「ねぇお父さん、お母さんなんか変だよ。」
「え???」
小柄な少女は一護を見てそう言うと、本人は?マークを頭上から飛ばし続けた。
「「「「「「『お父さん』……だと?」」」」」」
更に数名が驚愕する。
「「「ぎゃああああ?! 織姫ぇぇぇぇぇ?!」」」
織姫の竜貴や同級生たちは魂が抜けたように真っ白になりながら気絶する彼女の名を叫ぶ。
ドサッ。
「え。 なにおk────へぶぅぅぅ?!」
ギュゥゥゥゥ。
チエは地面に崩れ気味に股を地面に着け、小柄な少女を力の限り抱きしめた。
『もう、絶対に手放したくない』という意思を行動で示すかのように。
『神というものが存在しなかったら、「神」を創造する必要があろう。』 ーヴォルテール
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変えたら不具合アリですぞ
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