楽しんでいただければ幸いです! いつも読んでくださっている皆様、ありがとうございます!
___________
夜一 視点
___________
時間は少しだけ遡り、更木との
「ん? 夜一殿か」
「お主……よほど『たいみんぐ』が良いのぉ?」
夜一は更木がやちるに連れて行かれるのを感じてから一護の保護する為の行動を開始した。
だがチエは彼女が言ったように
「何、あの二人……特に小さいのはあの猛者を優先すると思っただけだ」
「なる程のぉ……一護をどうするつもりだ?」
夜一の目が細められて、チエを見る。
「……………?????」
が、チエはただ頭をかしげながら?マークを頭から出して夜一を見返す。
「まさかお主………………何も考えておらんかったのか?」
「夜一殿が動いたから私も動いたのだが?」
「ガクッ…………ま、まあ良い。 ワシに続け、隠れ家へと一護を運ぶぞ。 このままでは死んでしまう」
「分かった」
そこから夜一とチエ、そしてチエに抱えられた一護はカリンがいる隠れ家へと移動する。
チエを見たカリンは二カッと笑いながら挨拶をする。
「お! よ、チエ!」
「??? …………………………ああ、お前か」
「やっぱり、互いを知っておったか。 だが先ずは
「────あ? オレはンなもん
「…………良いじゃろう────」
夜一が一護の治療に取り掛かるとチエがカリンに話しかける。
「所で……『カリン』」
「んあ?」
「この『びぃーほるだー』と言うものは良いな」
「だろ! オレも
「────と言うかお前経由で知った代物だが────」
「────動きやすくなるし邪魔にならねえし男共が変な視線送らねえし────!」
「(……この『カリン』とか言う者は相変わらず鬱陶しいのぅ)」
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
そこから酷い熱や苦しむ声を上げるも一護は一命を取り留め、一時間ほどで目を覚ました所に夜一が声を彼にかける。
「……俺……」
「目が覚めたようじゃの、一護」
「夜一…さん……助けて……くれたのか?」
寝ぼけているのか、一護の目の焦点は合っておらず、ただボーっと宙を見ていた。
「まあ、結果的にそうなっただけじゃが……己のずば抜けた生命力に感謝するんじゃな。でなければ、ワシ等が駆けつけるまで事切れていてもおかしくない深手じゃったからの」
「そうか……」
さっきの戦いで一護は『原作』より早い段階で更木に傷を負わせていた。
これが更木を更に興奮させ、文字通り『出し惜しみ』をしない戦いを始めからする事となり、幸か不幸か一護が怖気ずいて追い込まれ、『斬月のおっさん』との対話、つまり『
それを思い出し始めた一護は、茶渡の霊圧が消え────
「────ッ! そうだ、チャドが────グッ?!」
「落ち着け一護」
一気に意識が覚醒した一護が起き上がろうとするとチエが彼の両肩を掴んで押し返し、彼の傷に巻かれた包帯等がジワリと赤く滲む。
「おい! せっかく傷口が閉じたってのに、何すんだよこの野郎?!」
「……誰だ?」
聞き慣れていない女性の声で一護がそっちに顔を向けようとして気付く。
チエに膝枕をされていた事に。
「なっ?! ち、チエ! お、お、お、おま、おま、お前────」
赤くなって行く一護を見て
「なんじゃ? お主を抱えてここまで運んだのは他でもないチエじゃぞ? 感謝の言葉ぐらい言ったらどうじゃ? え?」
「あ、か、抱え? え────?」
混乱する一護を楽しそうに見ながら夜一は言葉を続ける。
「ま、それもワシの元の姿ならば造作もない事じゃが────」
「────も、もと、え? 元の姿────?」
一護が見ている前で夜一という黒猫がみるみると目の前で褐色の美人へと姿を変える。
またも褐色の
「お、お、お、お、お、お、お、おん────?」
更に混乱して真っ赤になっていく一護に、愉快な気分になっていく夜一。
「────どうやら、相当驚いておるようじゃな♪ フフフ、こうして真の正体を明かし、驚愕させるというのは爽快な気分じゃ! 例外達を除いて阿呆のように驚くばかりじゃからのぅ♪」
夜一の頭を過ぎったのはとある大雨の日で会った『例外達』だった。*1
「ま、大方お主もワシの言葉遣いだけで『男』と思い込んだクチじゃ────おぶ?!」
「────服を着ろ馬鹿野郎!」
腕を組んでいた夜一の上半身に「ズボッ」と自分が着ていた半袖セーターを一護のように真っ赤になった顔をしたカリンが無理矢理彼女に着させながら文句を言っていた。
「お、お、お、お、女が男の前で、は、は、は、裸で出るんじゃねえよ!」
「??????」
ちなみにセーターを脱いだカリン自身白レースのチューブトップブラ姿になっていて、これを見た一護はただ?マークを無数に出していた。
「あ。 見、見るな! 馬鹿!」
一護の視線に気付いたカリンが怒鳴って、彼は自らの目を手で反射的に覆う。
「……フハハハハハ!」
「な、何笑ってんだよテメェは?!」
「いやいやいや、これが笑われずにおれるか? まさか
夜一は耳まで真っ赤になっていたカリンと一護を見ながらセーターの袖に腕を通していた。
実に、実に愉快な表情を浮かべながら。
「女子の肌を見るのは初めてか、一護? ん? 良いのかぁ? こ~んなピチピチの女の肌、今見ておかんとお主の一生で見れぬかも────?」
「────う、うるせえよ!」
「────お、女が男に肌を見せ過ぎるとなぁ?!
「「え?」」
(ただいまタオルを羽織り中で)真っ赤なカリンの言葉に、夜一と一護が思わずポカンとした顔と声を上げてみる。
夜一は一護をからかうのを忘れる程で、一護は(彼からすれば)性的な話題で顔を覆っていた手を退かせる程。
「な、何だよ? お、オレに文句でもあんのかテメェら?!」
カリンが自分をジト目でジーっと見ている一護と夜一に半ギレの態度で問う。
そこに一つの声が更に事態に追い打ちをかける事となる。
「何を言っている夜一殿?
「「「…………………………………………………………………は?」」」
「?????????」
夜一、一護、そしてカリンの三人が困惑たっぷりの視線で
「…………………と、取り敢えず……………………………一護、お主の懐にあった
夜一はボロボロの白い仮面を取り出して、一護にその仮面のおかげでもっと深い傷を負っていなかった事を説明し、一護は逆にどうやって手元に戻ってきたのか独り言を零す。
何せ恋次と花太郎の二人が気味悪がって地下水道で一護から無理矢理とって捨てられた物。
「────そう、俺は思っていたんだが……」
「(まさかとは思うが)…………一護、これはワシが預かろう」
「え? だって────」
「────良・い・な? (用心するに越した事は無いか)」
「ア、ハイ」
「あと、茶渡っていう野郎は無事だぜ? 大怪我はしているけどな」
「そ、そうか?! それは良かった……………てかお前、誰?」
カリンの言葉に明らかにホッとする&疑問の一護。
「あ? あー、そういや自己紹介まだだったな。 オレは『カリン・プレラーリ』。
「あ、ああ……よろしく」
「つーかオレ、夜一の『コレ』を使ってみてぇんだけど────」
カリンが変な鳥の髑髏と羽を合体させた籠手を手に取ってしみじみと口を尖らせながら言う。
「────使わせる訳が無かろう? それはソウル・ソサエティに二つと無い、貴重な
「だから使いてぇんだよ!」
「駄目に決まっているじゃろうが────?!」
『ズンッ!』と、重い霊圧がその場にいた者達を襲う。
「こ…この霊圧は────」
一護の脳裏には一人の男が過ぎった。
「────懺罪宮の方か?!」
一護は「ガバ!」っと一気に起き上がってカリンの手にあった籠手を取る。
「あ! おい────?!」
「────借りるぜ────!」
「────待て一護! 今のお主が行って何が出来ると言うのだ?!」
一護が籠手を手に握って夜一に答える。
「懺罪宮には恋次に岩鷲に花太郎達が向かっていた! 俺が行かねえで誰があいつ等を助けるんだ?!」
籠手が変形して、一護を隠れ家の外へと引きずり出して彼は飛んでいく。
「あの馬鹿者めが!」
「追うぞ、夜一殿────」
「────言われなくとも────!」
チエと夜一が隠れ家のある洞窟から勢いよく走って出る。
空中を数回蹴り、近くの森の中を二人が駆け抜けている間、チエの独り言に夜一が思わず吹き出しそうになる。
「全く、世話の焼ける『孫』だ」
「ブフッ?! ま、全くその通りじゃわい! (なんとまあ、あ奴にぴったりな表現じゃ!『孫』とはな!)」
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
それが、一護が颯爽とルキア達がいる橋に到着するまでの出来事だった。
夜一とチエは丁度白哉が一護に対して瞬歩を使い、
「「「「「「ッ?!」」」」」」
これには白哉自信と、夜一に岩鷲、ルキア、恋次、花太郎、浮竹が目を見開いていた。
「それがテメェの『瞬歩』か?!
「(なんと! 一護の奴、何時の間に『瞬歩』を見切れるようになったのだ?!)」
実は夜一が織姫と茶渡の二人の訓練に付き添っている間に浦原が『穿界門』の制作作業を終えて新たに『転移装置』の研究中、一護の手合わせをしていた三月やチエが嫌と言うほど(あと物理的に一護が血反吐を吐くまで)『瞬歩』を使用していた。
これにより、自身は使えなくても『瞬歩』の長短、いわゆる『有効さ』などを痛感していた。
「どうだい、朽木さんよぉ!」
「『まぐれ』………ではなさそうだな。 思ったより腕を上げてはいるようだ────」
「(────いかん! 『アレ』は不味い!)」
白哉が再び刀を構えると、夜一は瞬時に動いて彼の始解を防ぐ。
「なッ?! 貴様は────?!」
さっきより更にビックリしている白哉に夜一は思わず心が高鳴っていた。
「────久しぶりじゃのぉ、
「……四楓院夜一か」
「その名前、聞き覚えが────」
ルキアが驚愕の表情と声で夜一に驚く。
以前は詳しく記入していなかったのでここでもう一度、『四楓院夜一』という人物に関して追記をするとしよう(主にルキアと白哉の言った言葉を借りるのだが)。
『四楓院夜一』。
元護廷十三隊二番隊隊長で、隠密機動総司令官及び同第一分隊「刑軍」総括軍団長であり四大貴族の一つである四楓院家の22代目当主。
「な……夜一……さん」
「少々の間、眠って頭を冷やせ。この馬鹿者が」
そんな彼女は白哉と満身創痍のまま戦う気満々の一護の意識を無理矢理刈り取って、倒れる彼を肩に担げる。
「夜一……彼を、どうする気だ?」
「………………」
「浮竹、白哉坊……
「ほぅ? 今の私相手に出来るのか?」
「白哉坊がワシに鬼事で一度でも勝った事があるかのぅ?」
そこから白哉は一護を抱えたままの夜一に瞬歩で一気に距離を────
「「「────ッ」」」
「────『休戦』が聞こえなかったか?」
「ちょ?! お、おま! おろせ、馬鹿野郎!」
────詰めようとした所で、今度は何時の間にか突然
「………………」
「(今のは『瞬歩』か?! いや、こ奴からは
無言と無表情の白哉と表情を変えない夜一がチエを注目…………と言うかその場の皆が注目した。
「……貴様の名は?」
「(白哉坊が、『名を訪ねる』程じゃと?)」
「『渡辺チエ』だ」
「……成程、貴様が黒崎一護に対して『瞬歩』を使っていた者だな」
「如何にも」
「「…………………………」」
勿論チエに抱えられた恋次はたまったものではないが、時間は数秒間にも満たないほどで、白哉とチエが同時に踵を返して歩き出す。
「行くぞ、夜一殿────」
「────ぁ────」
ルキアは突然の出来事の連続で麻痺していた思考がやっと動き始め、チエを見る。
そして彼女もルキアを見た。
「────ルキア。
それを最後に夜一とチエは姿を消し、白哉は振り返らずにただその場を後にしようと、浮竹の横を通り過ぎる。
「………………『渡辺チエ』、か」
「お、おい白哉────って、いつまで経っても勝手だな……………」
浮竹は角を曲がって姿を消す白哉と、橋に残された者達を見ながら頭をかいていた。
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
「下ろせってテメェ! 自分で走れる!」
「私たちの移動速度に付いてこれるか?」
「け、けど────」
「────お前は牢に入れられるのと強くなるのとどちらが良い?」
「………………」
恋次が黙り込み、道中に夜一はチエに話してかけていた。
正確には『念話』だが。
『お主』
『ん?』
『先程の動きは何だ?』
『ただ“早く動いただけ”だが?』
『つまり“話す気は無い”と言う事じゃな?』
『話すも何も……
『……………もうよい』
『そうか』
夜一は色々と考えさせられていた。
もし本当にチエが正直に答えているとなると、
「(じゃが、
…………………
………………
……………
…………
………
……
…
時間は少し後になり、隠れ家に連れて来られた一護が『
掻い摘んで記入するが、『
ただ夜一の場合、斬魄刀を用いた『漸術』より自らの肉体を使った『白打』の方がはるかに強い事が判明していたので、他の隠密機動隊員が使う事となった。
だがここでまたも浦原の(意図的?)『ウッカリミス』が絡み、『
と、
勿論、隠れ家に帰ってきて浦原が居た事に意識が戻った一護と『遊び場』をキョロキョロ見ていた恋次の二人がビックリしていたのは言うまでも無い。
ちなみにカラカラと笑いながら二人の反応を楽しんでいた浦原の扇子には『ドッキリ・成功!』と書いてあった。
そんな中浦原が夜一の様子に気付いて、彼にしては珍しく人払いをしていた。
イライラカリカリしていたカリンの『短期間外出OK』とチエが彼女の護衛をするという事で。
それを確認して、一護と恋次の特訓が始まって数分後に夜一は喜助に色々と話していた。
「……成程、夜一サンも感じましたか」
「ああ……喜助が以前から『霊力以外のモノ』を始めて痛感した気分じゃ…して、そちらの仕込みは?」
「上々ッス♪ 後は────ん?」
喜助が『遊び場』へと通じる梯子の方へとみるタイミングで恋次も同時に視線を動かす。
「? この霊圧は────」
『────ひゃあああああああああああああ?!』
梯子が下ろされている穴から叫ぶ誰かを抱えたチエがそのまま大きな音と共に『遊び場』へと着地する。
『おいチエ! テメェ、なんて無茶しやがるんだ?! それにこっちは怪我人背負っているんだぞ?!』
カリンの声と、彼女自身が梯子を使って降りる姿と声が響く。
彼女の背中には包帯ぐるぐる巻きにされて、グッタリとしている人物がロープのようなもので括り付けられていた。
「大丈夫か?」
チエは自分の両手の中で小さくなっている少女に声をかける。
「…………………………………」
だが少女は何も答えずただチエの顔を────
「────って、お前! やっぱり雛森か?!」
『驚愕』の表情と声が恋次から見れ&出ていた。
チエに『お姫様抱っこ』をされていたのは『雛森桃』だった。
「やれやれ…ほんっとうに面白い人達ッスね」
浦原が複雑な顔をして、帽子を深くかぶる。
作者:お前何やってんの?!
チエ:…………………???
作者:後ろを見るな! お前だよ、お前!
チエ:いや、存外この『びーほるだー』の具合が良くてな────?
作者:────『そっち』じゃねえ!
雛森:あ、あのぅ────
作者:あ、雛森ちゃんはゆっくり寛いで居てね?
三月:何この温度差?
アサシン(天の刃体):当世でいう、『差別』であろう?
作者:うわ、めんどくさいのがまた増えたよ
雛森:あ、あの取り敢えずお茶を────
作者:あー、やっぱええ子やわー……ズズズ……え? ちょい待ち。 このお茶葉────
雛森:────あ、棚の奥に入っていた物ですけど────
作者:OHHH NOOOOOOOOO?!?!?!?!?! 高級羊羹と食べる高級な奴じゃねえかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?! おかきと食べちまったよぉぉぉぉぉ?!
雁夜(バカンス体):へぇー、通りで美味い訳だ
桜(バカンス体):ねぇー!♪
作者:……………………寝よ……